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洋服が好きな人は、サステナブルファッションについて理解を深めておくのがおすすめです。衣類と環境問題のつながりを知れるため、環境に配慮したファッションを実践できるでしょう。持続可能な社会の実現に向け、個人レベルで取り組めることも紹介します。

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サステナブルファッションとは?

サステナブル(sustainable)は「持続可能な」という意味を持っています。サステナブルとファッションを組み合わせると、どのような言葉になるのでしょうか。

環境への負荷を考慮したファッション

サステナブルファッションとは、環境に配慮して作られたファッションのことです。持続可能な社会を実現するために、ファッションの切り口からアプローチする取り組みを指します。

サステナブルファッションとして認められる主なポイントは以下の通りです。

  • 長期使用が可能な丈夫さやデザイン
  • 生産過程のCO₂排出量が少ない素材を使用
  • リサイクルできる素材を使用
  • 環境への負荷を考慮した生産工程
  • 生産に携わる人々の健全な労働環境

サステナブルファッションは、SDGs目標12の達成を図れる取り組みの1つです。SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」では、持続可能な生産・消費を目指すためのターゲットが設定されています。

※出典:目標12 持続可能な消費と生産のパターンを確保する | ゴールとターゲット | SDGsとは | グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン

サステナブルについてもっと詳しく知りたい方はこちら

エシカルファッションとの違い

サステナブルファッションと似た言葉にエシカルファッションがあります。エシカル(ethical)とは「倫理的な」という意味を持つ言葉です。

サステナブルは環境に配慮する意味合いが強いのに対し、エシカルは労働条件や動物福祉の問題に配慮する意味合いが強くなります。

ただし、サステナブルファッションとエシカルファッションに明確な違いはありません。同じ意味で使われることも多いため、相違点を強く意識する必要はないでしょう。

エシカルについてもっと詳しく知りたい方はこちら

ファッション産業における環境負荷の実態

衣類が作られてから廃棄されるまでの間には、各段階で環境にさまざまな影響を与えています。生産過程と廃棄時における環境負荷の実態を見ていきましょう。

生産過程での資源消費やCO₂排出

衣類の生産過程においては、原材料調達から製造までの各工程で大量のCO₂が排出されています。環境省の資料によると、服1着あたりのCO₂排出量は約25.5kgです。

また衣類の生産時には、原料となる植物の栽培や染色で大量の水が消費されています。服1着あたりの水消費量は約2,300L、浴槽約11杯分の量です。

大量生産・大量消費を前提とした近年のファッション産業では、衣類の生産時における環境負荷がより大きくなっています。生産過程で生じた化学物質による水質汚染も大きな問題です。

※出典:環境省_サステナブルファッション

衣類の大量廃棄

日々大量に廃棄される衣類の処理においても、環境負荷が生じています。環境省の資料によると、日本では衣類の購入枚数より処分する枚数の方が多い上、年間で1回も着用されない衣類が1人あたり約25着もあるのです。

衣類の処分方法にも大きな問題があります。古着としての販売・譲渡や資源としてのリサイクルより、可燃ゴミ・不燃ゴミとして廃棄する方法を選択する人のほうが多くなっています。

可燃ゴミ・不燃ゴミとして捨てられた衣類は、そのまま焼却・埋め立てで処分されることがほとんどです。焼却や埋め立てによりCO₂が排出され、環境負荷が発生してしまいます。

サステナブルな取り組みの具体例

持続可能な生産・消費を目指すために、ファッション業界ではさまざまな取り組みが行われています。サステナブルな取り組みの具体例をチェックしておきましょう。

環境に優しい素材の利用

サステナブルファッションには、リサイクル素材やオーガニック素材など、環境に配慮した素材を使用しているケースが多く見られます。

ペットボトルを原料としたリサイクルポリエステルは、製造過程で石油を使用しないためCO₂排出の削減につながります。使用水量を抑えて作られるオーガニックコットンも、環境に優しい素材です。

サステナブルな取り組みを進めている企業の中には、アップサイクルに挑戦している企業も存在します。アップサイクルとは、本来なら捨てられるはずの廃棄物や不用品に新たな価値を与えて再生することです。

受注生産への切り替え

衣類の大量生産は、余った衣類を廃棄する前提で進められています。環境に大きな悪影響を及ぼす大量廃棄を防ぐ考え方が、見込み生産から受注生産への切り替えです。

受注した分だけを生産するようにすれば、在庫過多の状況になるのを防げるため、衣類の一生におけるさまざまな環境負荷リスクを最小限に抑えられます。

受注生産に100%切り替えられない場合も、適正な在庫管理に取り組めば売れ残りを減らすことが可能です。企業によってはアウトレット販売で売れ残り削減に努めているケースもあります。

店頭回収の実施

サステナブルファッションの推進において重要な取り組みの1つに、店頭回収の実施が挙げられます。不要な衣類を店舗で引き取り、リサイクルする取り組みです。

衣類を回収すればゴミとして廃棄されないため、CO₂排出の削減につながります。店頭回収を実施している店舗によっては、独自のリサイクル技術を開発しているケースもあります。

店頭回収の推進はユーザーニーズに応えることになる点もポイントです。回収BOXを設置したり、配送での回収を受け付けたりするなど、衣類をより回収しやすくする工夫が見られます。

フェアトレードの推進

フェアトレードとは、現地の労働者が正当な賃金を得られるよう、適正な価格で製品が取引される仕組みです。ファッション業界においてもフェアトレードの普及が進んでいます。

多くの衣類は発展途上国で生産されており、現地の過酷な労働環境が問題となっています。フェアトレード製品を購入することで、発展途上国の重労働・児童労働問題の解決に貢献できるのです。

フェアトレードはどちらかと言えばエシカルの領域であり、環境問題と直接関係するものではありませんが、社会的な問題を解決し地域の発展を支援する取り組みとして覚えておきましょう。

サステナブルファッションの企業事例

ファッション業界では多くの企業で持続可能な取り組みが進められています。具体的にどのような取り組みが行われているのか、サステナブルファッションの企業事例を紹介します。

株式会社エアークローゼット

株式会社エアークローゼットは、服のシェアリングサービスを展開している企業です。プロのスタイリストが選んだ服を月額制で借りられます。

ユーザーに貸し出した服は返却後別のユーザーが使うため、無駄に捨てられることがありません。ユーザーとブランド各社の新たな出会いも誘発できます。

ブランド各社と提携し、回収した衣類をリユース・リサイクルしていることも特徴です。衣類の廃棄を抑えつつ、新たな服と出会える選択肢も拡大できるという好循環を生み出しています。

株式会社エアークローゼット

株式会社アダストリア

衣類のアップサイクルに取り組んでいる株式会社アダストリアは、着用されない服を黒染めして再販するブランド「FROMSTOCK」を展開しています。

FROMSTOCKは在庫過多の削減に貢献しているほか、黒染めに使用する染料にもこだわり、適切に排水を管理することで環境負荷の低減を実現しています。

複数のブランドで適正な在庫管理に取り組んでいる点も特徴です。売上に応じて仕入れや在庫を管理し、売れ残りはFROMSTOCKや二次流通で再販しています。

株式会社アダストリア

個人レベルで実践したいアクション

環境問題への意識が高い方の中には、自分でもサステナブルファッションを実践できないかと考える方もいるでしょう。個人レベルで実践可能なアクションを紹介します。

1着をできるだけ長く着る

個人レベルですぐに実践できることとしては、今ある服をできるだけ長く着用することが挙げられます。特別なことをしなくても、誰でも簡単に実践可能な取り組みです。

愛着がある服が傷んできた場合は、お直しやリペアを施すことで寿命を延ばせます。自社製品のリペアサービスを提供している企業で服を購入するのもおすすめです。

将来的な譲渡・販売がしやすくなるよう、今持っている服は丁寧に着るようにしましょう。素材ごとに適切な洗濯やケアを行えば、より長持ちします。

「5R」を意識する

資源を大切にするためのキーワードとしては、3Rが広く知られています。3つのRの意味は以下の通りです。

  • リデュース(Reduce):ゴミを出さない
  • リユース(Reuse):繰り返し使う
  • リサイクル(Recycle):資源として再利用する

サステナブルファッションの実践では、さらに以下2つのRを加えた5Rを意識してみましょう。

  • リフューズ(Refuse):不要なものを断る
  • リペア(Repair):修理しながら大切に使う

リフューズを実践するためには、衝動買いの欲求を抑えることが大切です。セール品や福袋を我慢することも、ゴミ発生の予防になります。

衣類の作られ方に目を向ける

衣類に関してサステナブルな取り組みを実践したい場合は、衣類の作られ方にも目を向けてみましょう。素材や生産ルートなどを確認すれば、服ごとの物語が見えてきます。

自分で調べてもわからない場合は、店舗スタッフやメーカーに問い合わせるのもおすすめです。衣類の作られ方に関心を持つ人が増えれば、業界全体にも大きな影響を及ぼします。

労働者に対する配慮を知ることも重要です。フェアトレード製品を中心に購入すれば、公正な取引を行っている企業の応援につながります。

必要性を見極めて購入する

服を頻繁に衝動買いしてしまう人は、服の買い方を見直す必要があります。服が欲しくなるたびに、本当に必要かどうか見極めなければなりません。

価格だけで服を選ばないことも大事なポイントです。衣類の購入単価の下落とともに、着用期間も短くなってきています。

安い服ばかりを選ぶと早く傷んでしまうため、購入サイクルも短くなります。価格が高くても品質を重視し、できるだけ長く着られる服を選びましょう。

持続可能なファッションで環境への配慮を

サステナブルファッションを実践すれば、生産過程での大量な資源消費・CO₂排出を抑えられます。衣類の大量廃棄の削減につながることもポイントです。

サステナブルファッションを理解し、個人レベルでも実践できる具体的な取り組みを行いましょう。

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