家族の人数が増えると、月々の食費がかさみます。4人家族の場合、1カ月の食費はいくらが妥当なのでしょうか?全国の平均額とわが家の食費を比べてみましょう。ご家庭に合った予算の立て方や効果の高い節約術を紹介します。
4人家族の食費は1カ月いくら?
物価高が続く中、「4人暮らしの食費が高くて困っている」というご家庭は多いのではないでしょうか?
食費は家計の消費支出に占める割合が大きく、生活費を節約する上での重要なポイントとなっています。まずは、4人家族の平均的な食費がいくらかを把握しましょう。
2023年の平均額は約90,000円
総務省統計局が公表する「家計調査」によると、2023年における4人家族の食費の平均額は、1カ月あたり90,712円です。2022年の88,102円と比べると、2,610円高い結果となりました。以下は、食費の内訳です。
- 穀類:7,524円
- 魚介類:5,289円
- 肉類:9,916円
- 乳卵類:4,674円
- 野菜・海藻:8,617円
- 果物:2,461円
- 油脂・調味料:4,274円
- 菓子類:8,847円
- 調理食品:13,050円
- 飲料:5,797円
- 酒類:3,126円
- 外食:17,137円(一般外食15,307円・学校給食1,829円)
内訳を見ると、外食と調理食品が10,000円を超えています。外食のうち、一般外食は15,307円で、項目の中では最も高額です。1回あたりの外食費が1人2,000~3,000円とすると、回数は月に1~2回になる計算です。
※出典: 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典: 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2022年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
四半期ごとの食費の平均額
食費は月ごとに支出額が変わる「変動費」です。家族のイベントに応じて、食費も上がったり下がったりします。2023年における4人家族の食費の平均額を四半期ごとに比較してみましょう。
- 1~3月期:85,430円
- 4~6月期:88,773円
- 7~9月期:92,993円
- 10~12月期:95,652円
運動会やクリスマス、年末年始などのイベントが多くなる10~12月期は、ほかの時期よりも食費がかさみます。
また、子どもの長期休暇がある7~9月も食費が増える傾向があります。暑い夏は冷たい清涼飲料水やビールなどのアルコール飲料を飲む機会が多く、飲料にかかる支出が増えるでしょう。
※出典: 家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2023年1~3月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典: 家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2023年4~6月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典: 家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2023年7~9月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典: 家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2023年10~12月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
年収別の食費の平均額
世帯の年収によって、1カ月あたりの食費の平均額はどう変わるのでしょうか?以下は、2023年における4人家族の年収(有業者1人)と食費の平均額をまとめたものです。
- 3,000,000~3,500,000円:74,495円
- 3,500,000~4,000,000円:59,896円
- 4,000,000~4,500,000円:77,915円
- 4,500,000~5,000,000円:76,762円
- 5,000,000~5,500,000円:69,351円
- 5,500,000~6,000,000円:73,432円
- 6,000,000~6,500,000円:88,906円
- 6,500,000~7,000,000円:82,826円
- 7,000,000~7,500,000円:90,242円
- 7,500,000~8,000,000円:92,581円
- 8,000,000~9,000,000円:86,728円
- 9,000,000~10,000,000円:110,732円
年収が上がれば、食費にかけられるお金も多くなりますが、年収と食費は必ずしも比例していないことがわかります。
例えば、年収が3,500,000~4,000,000円の世帯は、3,000,000~3,500,000円の世帯に比べて、14,599円も低い結果です。
※出典: 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 2-7 4人世帯(有業者1人)-年間収入階級別 勤労者世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
地域別の食費の平均額
1カ月の食費は、地域によっても差があります。「都会は物価が高く、地方は安い」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?4人家族のデータがないため、ここでは「2人以上の世帯」のデータを使用します。
- 北海道地方:72,381円
- 東北地方:77,457円
- 関東地方:87,081円
- 北陸地方:82,033円
- 東海地方:80,468円
- 近畿地方:83,108円
- 中国地方:77,095円
- 四国地方:73,324円
- 九州地方:74,302円
- 沖縄地方:69,613円
2023年における地域別の平均額を見ると、最も高額なのは関東地方です。沖縄地方との差は、1カ月あたり17,468円にも上ります。
以下は、都市の規模と食費の平均額をまとめたものです。人口が多い大都市ほど食費がかさむことがわかるでしょう。
- 大都市(政令指定都市および東京都区部):87,963円
- 中都市(大都市を除く人口150,000人以上の市):81,082円
- 小都市A(人口50,000人以上150,000人未満の市):79,713円
- 小都市B(人口50,000人未満の市)・町村:74,764円
4人家族の食費の決め方
4人家族の食費は、世帯の年収や住んでいる地域などによって変わります。購入する食材の種類や量もご家庭によって違うため、全国の平均額をそのまま予算とするのは現実的ではありません。理想の食費の決め方としては、以下のような方法があります。
エンゲル係数を参考にする
1つ目は、「エンゲル係数」を参考にする方法です。エンゲル係数とは、消費支出に占める食費の割合のことで、食費にお金をかけすぎていないかを判断する基準となります。
- エンゲル係数(%)=食費÷消費支出×100
エンゲル係数を参考にすれば、4人家族の理想的な食費が算出できます。エンゲル係数が平均値よりも高すぎるご家庭は、食費の見直しをした方がよいかもしれません。
家計調査によると、2023年における4人家族のエンゲル係数は、28.1%です。この値には、子どもの人数・年齢・食事の量などは考慮されていないため、あくまでも1つの目安としましょう。
※出典: 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
他の支出を引いた残りを食費に充てる
2つ目は、必要な支出を収入から差し引いて、残りを食費に充てる方法です。水道光熱費やローン返済額はもちろん、貯蓄に回す金額も差し引きます。
この方法のメリットは、収支が見える化されて無駄遣いを防げることです。毎月一定額を確実に貯蓄できるのも利点でしょう。
ただし、どれだけの金額を食費に回せるかが不透明になりやすいため、小まめに家計簿をつける必要があります。家計管理ができていないと、食費が足りなくなる可能性があるでしょう。
食費の節約術をシーン別に紹介
4人家族の食費を減らすには、日々の地道な節約が欠かせません。「買い物」「料理」「外食」の3つのシーンにおける効果の高い節約術を紹介します。
買い物をするとき
買い物に行く前に、冷蔵庫の食材を確認して「買い物リスト」を作成しましょう。行き当たりばったりで買い物をすると、無駄なものを購入しやすくなります。
食材は、「旬のもの」「使い回しができるもの」「保存期間が長いもの」を中心に選びます。例えば、キャベツが1玉あれば、回鍋肉やロールキャベツ、野菜炒めといったさまざまなメニューが作れるため、無駄がありません。
同じ商品を買うのなら、「プライベートブランド」を選びましょう。定番メーカーの商品に比べて価格が安い傾向があります。
料理をするとき
節約の基本は自炊です。毎日料理をするのが大変なときは、休みの日に作り置きをするのがおすすめです。時短になる上、毎日のお弁当作りが楽になります。「面倒だから外食しよう」という機会も減るでしょう。
献立には、旬の食材に加えて「常に安く購入できる食材」を取り入れるのがポイントです。特に、もやし・豆腐・ひき肉は価格がリーズナブルで、レパートリーも豊富です。
おかずを作る余裕がないときは、冷凍食品や総菜をうまく活用しましょう。メニューの種類によっては、手作りよりも購入した方が安く済みます。
外食をするとき
外食をするときは、事前に割引クーポンがないかをチェックします。特別な日以外はコストパフォーマンスが良いチェーン店を選びましょう。
職場での昼食では、できるだけお弁当を持参します。お弁当を作るのが面倒なときは、おにぎりや白いご飯を持参し、おかずだけ買い足す方法がおすすめです。
チェーン店で外食する際、多くの方は「お得なセットメニュー」を選びがちです。テイクアウトするのであれば、必要なものだけを「単品」で注文する方が安く済みます。
食費の節約で注意したいこと
食費は生活費に占める割合が大きいため、日々の節約によって家計が大きく改善します。ただし、頑張りすぎは禁物です。栄養が偏ったり、ストレスが溜まったりしては、元も子もありません。節約する上での注意点を解説します。
栄養バランスが崩れやすい
食費の節約を頑張りすぎると、栄養バランスが崩れやすくなります。育ち盛りの子どもがいるご家庭では、成長期に必要な栄養素をバランス良く取り入れることが重要です。
例えば、価格が安いからといって、もやしばかりをメインにするのは好ましくありません。パンやおにぎりは腹持ちが良いですが、炭水化物が中心の生活では、たんぱく質が不足します。
5大栄養素である「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル(無機質)」をバランス良く取り入れるようにしましょう。
無理な節約はストレスが溜まる
「家族4人で食費30,000円」など、メディアやSNSで紹介されている極端な節約術をまねするのは禁物です。ライフスタイルに合わせた食費の計画を立てなければ、節約に疲れ果ててしまうでしょう。
食費の節約は、家族の協力があってこそ実現します。「お菓子は買わない」「家でお酒は飲まない」などの制限を多くすると、ストレスによるリバウンドを引き起こしかねません。
例えば節約のために昼食をおにぎりだけで済ませても、夜には空腹でコンビニでいらないものを買ってしまったりするかもしれません。
変動費の節約は難しい
食費は、毎月の支出額が一定でない「変動費」です。さまざまな要素によって金額が変わるため、予算の設定が難しいのがデメリットです。
食費や交際費などの変動費で帳尻を合わせようとせず、できるだけ「固定費」を減らす工夫をしましょう。
- 固定費の種類:住居費・保険料・通信費・自動車費・水道光熱費・教育費など
- 変動費の種類:食費・日用品費・交際費・交通費・医療費・美容費・特別費など
固定費は、年間または月間の金額がおおむね一定であり、変動費よりも見直しがしやすいのが特徴です。変動費以上の節約効果が見込めるケースが多いでしょう。
⇒固定費の節約についてもっと詳しく知りたい方はこちら
節約効果が高い固定費3選
固定費の中でも、高い節約効果を実感できるのが「住居費」「通信費」「光熱費」です。最初は契約の見直しや手続きに手間がかかりますが、一度見直せば、節約効果が長く続きます。
住居費
賃貸住宅に住んでいる方は、家賃が安い場所への引越しを検討しましょう。一時的に引越し費用がかかりますが、長期的に見れば、大きな節約効果が見込めます。
例えば、駅から徒歩5分の物件と徒歩20分の物件では、家賃の差が数千円になることがあります。生活に不便がなければ、駅や街の中心部から離れた場所を検討しましょう。
一般的に、築年数が長くなるほど家賃は下がります。物件の広さを妥協したくないのであれば、築年数が古いリフォーム済みの物件を選ぶのがおすすめです。
通信費
通信費には、月々の携帯電話料金やインターネット回線、モバイルWi-Fiなどの利用料が含まれます。通信費の節約は初心者にも取り組みやすく、かつ効果が表れやすいのが特徴です。
子どもから大人まで、1人1台のスマートフォンを持っているご家庭は少なくありません。各社の契約プランを比較して、月々の料金が高すぎないかをチェックしましょう。
格安SIMや大手のサブキャリアに乗り換えて、不要なオプションを外すだけで、料金を今の半額までに下げられる場合があります。「家族割」やスマートフォンとインターネット回線の「セット割」がある通信会社に乗り換える手も有効です。
電気代
電気代の節約というと、小まめにスイッチをオフしたり、待機電力を減らしたりといった方法が思い浮かぶかもしれません。
電気の無駄遣いをしないことも大事ですが、契約アンペア数を見直したり、ライフスタイルに合った電力会社に変更するだけで、電気代を無理なく抑えられます。
電力小売全面自由化の後は、新電力の参入によって電気の利用者が選べる料金プランが大幅に増えました。以下のようなプランを選べば、家計の負担が軽減されます。
- ポイントやマイルが還元されるプラン
- 基本料金が無料のプラン
- ガスやインターネットとの「セット割」があるプラン
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食費の節約は質を落とさないことが重要
4人家族のご家庭にとって、食費は生活費の多くを占める項目です。うまく節約ができれば、浮いたお金を貯蓄や教育費に回せます。まずは、月々の予算の上限を決め、自炊中心の生活を心掛けるところから始めましょう。
食費の節約は着手しやすいものの、意外な落とし穴があることを忘れてはいけません。過度な節約は健康問題を引き起こす恐れがあるため、食事の質を下げないことが重要です。
食費の節約だけでなく、住居費や通信費、電気代などの「固定費」も合わせて見直しましょう。
光熱費の節約を考える方は、Looopでんきの「スマートタイムONE」を検討してみてはいかがでしょうか。電気の使い方を工夫すれば、電気料金を抑えられる可能性があります。
電気料金は毎月発生する生活コストであり、家計を圧迫していると感じる方は今すぐにでも見直したい支出の1つです。
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