サーキュレーターを活用しようと思っている方の中には、電気代が気になる方もいるでしょう。使い方を工夫すれば、電気代を抑えつつ、暑い夏を快適に乗り切ることができます。サーキュレーターの電気代や扇風機との違いなど、知っておきたい知識をご紹介します。
サーキュレーターの基礎知識
そもそもサーキュレーターとは、どのような電化製品なのでしょうか。まずは、サーキュレーターの基礎知識を見ていきましょう。
サーキュレーターと扇風機の違い
サーキュレーターとよく比較される電化製品が扇風機です。サーキュレーターと扇風機はどちらも風を送る電化製品ですが、用途が大きく異なります。
サーキュレーターの目的は、室内の空気を循環させることです。直線的に強い風を送る性能が高いほか、真上にも風を送れる特徴を持ちます。扇風機に比べてファンは小さめです。
一方の扇風機は、暑いときに涼を取るために使用します。広範囲に風を送れるよう、大型のファンが付いているのが一般的です。サーキュレーターほど風は強くありません。
扇風機は基本的に暑い時期のみ使用することが一般的ですが、サーキュレーターは涼を取ることが目的ではないため、冬でも活用できます。
サーキュレーターの種類
サーキュレーターで用いられているモーターには、ACモーターとDCモーターの2種類があります。ACモーターは、交流電源をそのまま使用するタイプ、DCモーターは直流に変換して使用するタイプです。
DCモーターはACモーターに比べ、電気代を大幅に抑えられます。また、静音性が高いうえに風量も細かく調整でき、さらに本体も軽量です。
機能性を重視するなら、DCモーター搭載機を選ぶとよいでしょう。ただし、DCモーターのサーキュレーターは価格が割高です。
サーキュレーターの電気代はどのくらい?
サーキュレーターは消費電力が低いため、電気代を気にせずに使用できるでしょう。どのくらいの電気代がかかるのか、扇風機の電気代とあわせてご紹介します。
電化製品の電気代は、「消費電力(kW)×使用時間(時間)×電力量料金(円/kWh)」の計算式で求められます。
電気代の目安を知りたい場合は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/kWhを電力量料金として使うのが一般的です。なお、サーキュレーターの1日あたりの使用時間は8時間として計算します。
※出典: よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
ACモーターのサーキュレーターの電気代
アイリスオーヤマの「PCF-MKM15N-W」を例に取り、ACモーターのサーキュレーターの電気代を計算した結果は次の通りです。
消費電力:28W(50Hz)
1日あたりの電気代:0.028kW×8時間×31円/kWh=約6.94円/日
1カ月あたりの電気代:6.94円/日×30日=約208.2円/月
ACモーターのサーキュレーターを1日8時間使っても、1カ月あたり200円程度しか電気代がかからないことがわかります。
※出典: サーキュレーター マカロン型 8畳 PCF-MKM15N-W ホワイト H283226
DCモーターのサーキュレーターの電気代
DCモーター搭載のサーキュレーターの電気代の目安は、アイリスオーヤマの「PCF-BD15T-W」の消費電力を用いて以下のように計算できます。
消費電力:18W
1日あたりの電気代:0.018kW×8時間×31円/kWh=約4.46円/日
1カ月あたりの電気代:4.46円/日×30日=約133.8円/月
DCモーターはACモーターより消費電力が低いため、電気代もACモーターより安くなっています。
※出典: サーキュレーター DC 16畳 上下左右首振り PCF-BD15T-W ホワイト H288466
扇風機の電気代
サーキュレーターの電気代と併せて、似た電化製品である扇風機の電気代もチェックしておきましょう。アイリスオーヤマの「LFD-306L」を例に取り、扇風機の電気代の目安を計算しました。
消費電力:16W
1日あたりの電気代:0.016kW×8時間×31円/kWh=約3.97円/日
1カ月あたりの電気代:3.97円/日×30日=約119.1円/月
扇風機とサーキュレーターの電気代には大きな差はありません。どちらを使うか迷う場合は、使用目的に応じて選択することが重要です。
なお、扇風機のモーターの種類にも、ACモーターとDCモーターの2種類があります。上記の製品はDCモーター搭載機です。
※出典: リビング扇風機 DCモーター ロータイプ 左右首振り リモコン付 LFD-306L ホワイト H509296
⇒扇風機の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
サーキュレーターはエアコンと併用しよう
空気を循環させるのが得意なサーキュレーターは、エアコンと一緒に使うのがおすすめです。サーキュレーターとエアコンを併用するメリットや、併用時の効果的な使い方について解説します。
サーキュレーターとエアコンを併用するメリット
エアコンの冷房から出る冷気は下にたまりやすく、暖房から出る暖かい空気は上にたまりやすい性質があります。室内の空気に温度差があると、エアコンの運転が安定しにくくなり、電気代も高くなりやすいのです。
しかし、エアコン使用時にサーキュレーターで室内の空気を循環させれば、部屋全体の温度を均一にすることが可能です。部屋の温度差が小さくなると、冷房の場合はより高い温度で、暖房の場合はより低い温度で使用できるようになります。
エアコンの設定温度が緩和されれば、電気代の節約につながります。サーキュレーターの電気代は非常に安いため、エアコンと併用してもトータルの電気代にほとんど影響を与えないのです。
エアコンと併用する際のサーキュレーターの使い方
暖房運転時の暖気は上にたまりやすいため、サーキュレーターは上向きで使いましょう。エアコンの対角線上の床にエアコンと向かい合うように設置すれば、上にたまった暖気が循環するため、部屋全体を効率よく暖められます。
冷房運転時に下にたまった冷気を循環させるためには、エアコンのそばの床にエアコンを背にしてサーキュレーターを置き、やや上向きにして風を送りましょう。
サーキュレーターからは強い風が出るため、置き場所や角度を決める際は、サーキュレーターの風が人に当たらないように配慮することが大切です。
サーキュレーターの効果的な活用方法
エアコンとの併用以外にも、サーキュレーターにはさまざまな使い方があります。サーキュレーターの効果的な活用方法を見ていきましょう。
室内を換気する
サーキュレーターは室内の換気に活用できます。窓を開けるだけでは十分に換気できないケースもありますが、サーキュレーターで室内の空気が動けば効率良く換気することが可能です。
サーキュレーターを部屋の換気で使う場合は、窓から離れた場所に窓に向けて置きましょう。室内の空気を窓から放出しやすくなるため、窓から入ってくる空気の流れもスムーズになります。
浴室のカビを抑える
浴室には湿気がこもりやすいため、カビが発生しやすくなります。サーキュレーターを浴室で使えば、効果的に湿気を取り除き、カビの発生を抑えることが可能です。
浴室乾燥機と比較しても、サーキュレーターのほうが電気代を抑えられます。ただし、サーキュレーターで浴室を完全に乾燥させるのは時間がかかるため、素早く湿気を取りたい場合は浴室乾燥機と併用するとよいでしょう。
部屋に干した洗濯物を乾かす
天気が悪い日に洗濯物を部屋干しすると、室内に湿気がたまって洗濯物が乾きにくくなります。サーキュレーターを使って湿気を効率良く取り除くのがおすすめです。
部屋干しの洗濯物をサーキュレーターで乾かす際は、洗濯物に直接風を当てましょう。洗濯物の湿気が分散されるため、より早く乾かせます。
なお、サーキュレーターは扇風機と違い、真上に風を送ることも可能です。部屋干しの洗濯物を急いで乾かしたい場合は、洗濯物の真下にサーキュレーターを置いて使いましょう。
サーキュレーターに関するよくある疑問
サーキュレーターの購入を検討する際に生じがちな疑問をまとめました。製品選びや使い方を考える際の参考にしましょう。
サーキュレーターを選ぶ際に見るべきポイントは?
サーキュレーターは製品ごとに対応畳数が設定されており、使う部屋の広さに応じた風量を出します。対応畳数に対して実際に使う部屋が広すぎる場合、空気が十分に循環しない恐れがあるため、製品選びでは、対応畳数を確認しておくことが大切です。
本体の形状をチェックすることも重要です。大半の製品に見られる卓上型は、コンパクトで持ち運びしやすいでしょう。扇風機型になっているタイプはスタンドが付いており、高い場所に風を送りやすいメリットがあります。
サーキュレーターの稼働音が気になる方は、静音性も確かめておきましょう。サーキュレーターは強い風を送り出すため、扇風機より音が大きい傾向があります。DCモーター搭載機なら、静音性が高い製品が多いでしょう。
サーキュレーターは就寝時に使っても大丈夫?
夏場は夜も暑いケースが多いため、涼を取りながら眠りにつきたいと思うこともあるでしょう。しかし、サーキュレーターを扇風機代わりに使って強い風が体に当たり続けると、体調を崩してしまう恐れがあります。
サーキュレーターはあくまでも空気を循環させるためのものであり、就寝時に涼を取りたいなら扇風機を使いましょう。
ただし、扇風機を使う場合も、風に直接当たりすぎるのはNGです。首振り機能やタイマー機能を使い、風に当たり続けないようにする必要があります。
サーキュレーターの手入れは必要?
自宅で扇風機を使っている方は、カバーや羽根を定期的に掃除しているのではないでしょうか。サーキュレーターも扇風機と同様に、カバーや羽根のこまめな手入れが必要です。
製品によってはカバーや羽根を分解できない場合もあるため、手入れのしやすさを重視するなら分解可能かどうかもチェックしましょう。
サーキュレーターとエアコンを併用し電気代を節約
サーキュレーターと扇風機はどちらも風を送り出す電化製品ですが、使用目的が異なります。サーキュレーターの目的は空気を循環させること、扇風機の目的は風に当たって涼むことです。
サーキュレーターとエアコンを併用すれば、室温が均一になるためエアコンの設定温度を緩和でき、電気代の節約につながります。室内の換気やカビ予防に活用できることも、サーキュレーターのメリットです。
電気代が非常に安いサーキュレーターを上手に活用し、室内を快適に保ち、エアコンの電気代の節約に役立ててみてください。
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