冬の到来とともに、多くの家庭で暖房を使用します。その際、エアコンの暖房温度設定に悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、最適な温度設定や効率的な使用法を解説します。快適かつ経済的に冬を過ごすための参考にしてみてください。
エアコン暖房のベストな温度は?
エアコン暖房の適切な温度設定は、快適性と省エネのバランスを取る上で重要な要素です。しかし、実際に何度に設定するのがベストなのか、悩まれている方も多いのではないでしょうか。
そこでまずは、推奨される温度設定や実際の家庭での使用状況、さらに体感温度に影響を与える要因について詳しく解説します。
環境省が冬季は20℃を推奨
環境省は、快適性を損なわずに省エネを実現するため、室温を夏季28℃、冬季20℃とすることを推奨しています。(エアコンの温度設定ではない点に注意が必要です)
この温度設定は、一般的な家庭において、暖かさと節電のバランスを取るのに適しているとされます。
ただし、この数値はあくまでも目安であり、各家庭の状況や個人の感じ方に応じて調整することが大切です。
※出典: 環境省|家庭部門のCO2排出実態統計調査
各家庭の温度設定の平均
実際の家庭における暖房温度設定は、環境省の推奨値よりもやや高めの傾向が見られます。
環境省のデータによると、エアコンを主な暖房器具として使用している世帯の半数以上が、エアコンの設定温度を23℃以下に設定しています。
それ以外では、約2割の世帯が20℃以下に設定しています。
この2つの事実は、環境省の推奨値に近い温度設定で快適に過ごせる家庭が一定数存在することを示しています。
※出典: 環境省|家庭部門のCO2排出実態統計調査
年齢や湿度によって体感温度は異なる
室温が適正であっても、個人によって暑さや寒さの感じ方に差があります。この体感温度の違いには、年齢や体調、さらには室内の湿度が大きく関係しています。
一般的に、人が快適に過ごせる湿度は50%程度とされています。
日本の気候は、夏は湿度が高く、冬は乾燥する傾向にあります。冬は特に室内が乾燥しがちなため、加湿器の使用や洗濯物の室内干しなどで適度な湿度を保つことが、快適な室内環境の維持に役立ちます。
適切な温度設定で電気代はどう変わる?
エアコンの温度設定は、快適性だけでなく電気代にも大きな影響を与えます。次に、暖房使用時の平均的な電気代と、温度設定の変更がもたらす節約効果について詳しく解説します。
エアコン暖房の平均的な電気代
エアコン暖房の一般的な電気代は、部屋の広さや外気温などで変わってきます。六畳用のエアコンの場合、平均で1日あたり100~300円ほどです。
以下のような計算式で、細かい数値を出すことができます。
1日あたりの電気代 = (暖房期間消費電力量 × 1kWh当たりの電気料金) ÷ 年間の暖房利用日数
次の条件に基づいて、具体的に計算してみましょう。
- 暖房期間消費電力量が500kWh
- 年間の暖房利用日数が160日(6:00~24:00の18時間稼働で計算)
- 1kWh当たり31円の電気料金
この場合、計算式は次のようになります。
(500kWh × 31円/kWh) ÷ 160日 = 97円/日
上記の条件の場合、1日あたりの電気代はおよそ97円、月額で約2,900円となります。
部屋の広さや利用頻度、機種によって変わってくるため、具体的な数値を知りたい場合は、カタログに記載されている電力量や料金目安を参考にしましょう。
(※電力料金の目安単価は、「公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会」が令和4年7月22日時点で算出している金額を採用しています)
※出典: よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
また、エアコンの電気代に関しては以下の記事で、より詳しい内容について触れていますので、ご覧になってみてください。
⇒エアコンの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
1度あたりで電気代はどう変わる?
エアコンの温度設定を1℃下げるだけで、約10%の節約効果が期待できるとされています。これは、暖房に必要なエネルギーが室温と外気温の差に比例するためです。
仮に1日エアコンを使った場合の電気代が97円だとすると、温度設定を1℃下げることで、約9.7円の節約になります。
一見小さな金額ですが、月単位や年間で考えると、かなりの節約につながる可能性があります。
参考: 暖房の設定温度は何℃が理想?秋冬でも電気代を節約しながら快適に過ごすコツ | DAIKINストリーマ研究所 | ダイキン工業株式会社
適切な温度設定を行うメリット
エアコンの温度を適切に設定するメリットについて解説します。
経済的な側面だけでなく、快適性や環境への貢献など、幅広い観点から見ていきましょう。
電気代を節約できる
エアコンは、室温と温度設定の差を埋めるために稼働します。設定温度が高すぎると、室温と外気温の差を大きくし、エアコンの負荷を増大させます。結果として、電力消費量が増加し、電気代が高騰する要因となります。
一方、適切な温度設定を心がけることで、エアコンの稼働効率が向上し、電力消費を最適化できます。その結果、電気代を節約することが可能です。
さらに、エアコンの負荷が軽減されることで、機器の寿命延長にもつながる可能性があります。
快適な室内環境を維持できる
適切な温度設定は、単に寒さを防ぐだけでなく、快適な室内環境を維持するためにも必要です。
過度に高い温度設定は、室内の乾燥を促進し、喉の痛みや肌の乾燥などの不快感を引き起こす可能性があります。
適温を保つことで、体感温度を安定させ、健康管理にも寄与します。特に、乳幼児や高齢者など、温度変化に敏感な方がいる家庭では、適切な温度管理が重要です。
加えて、快適な室内環境は、集中力の向上や作業効率の改善にもつながり、生活の質を全体的に向上させる効果が期待できます。
地球温暖化対策にもつながる
エアコンの適切な温度設定は、個人レベルで簡単に実践できる地球温暖化対策の一つです。エネルギー消費量の削減は、直接的にCO2排出量の抑制につながります。
一家庭の取り組みは小さく感じるかもしれませんが、社会全体で考えると大きな影響力を持ちます。
例えば、外気温が6℃のとき、エアコンの暖房温度設定を21℃から20℃に下げると、約25.9kgの二酸化炭素が削減できるとされています。
参考:無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報
エアコンの電気代を下げるにはどうする?
エアコンの電気代節約は、適切な温度設定以外にも様々な方法があります。エアコンの効率的な使用方法や、周辺機器の活用、さらには省エネ機器への買い替えなど、具体的な節約策を紹介します。
自動運転モードを活用する
エアコンの自動運転モードは、室温を常に最適な状態に保つよう設計されています。このモードを活用することで、無駄なエネルギー消費を抑制し、電気代の削減につながります。
自動運転モードの利点は、人が手動で操作するよりも細やかな温度調整が可能な点です。
センサーが室温を常時監視し、必要最小限の運転で温度設定を維持します。その結果、急激な温度変化を防ぎ、エネルギー効率の良い運転が実現します。
加えて、自動運転モードは、外気温の変化にも柔軟に対応します。例えば、日中に気温が上昇した場合、自動で暖房出力を抑えるなど、状況に応じた最適な運転を行います。
省エネ機能のついたエアコンに買い換える
最新の省エネ機能を搭載したエアコンは、従来モデルと比較して大幅な電力消費の削減が可能です。
買い替えを検討する際は、省エネラベルを確認することが重要です。このラベルには、年間の電気料金目安や省エネ基準達成率が記載されており、機器の省エネ性能を簡単に比較できます。
ただし、買い替えには初期投資が必要です。そのため、現在の電気代と新しいエアコンでの予想電気代を比較し、元が取れるまでの期間を計算することをお勧めします。
ほかの電化製品と併用する
エアコンの効率を高めるために、サーキュレーターなどの補助機器を活用する方法があります。これらの機器を併用することで、室内の空気を効率よく循環させ、エアコンの負担を軽減できます。
サーキュレーターは、部屋の空気を強力に循環させる機能を持っています。エアコンと組み合わせることで、温かい空気を部屋全体に均一に行き渡らせることができます。
その結果、エアコンの温度設定を控えめにしても、快適な室温を維持できる可能性が高まります。
また、電気カーペットやこたつとの併用も効果的です。これらの機器は、エアコンと比べて消費電力が少ないため、全体としての電気代削減につながります。
厚着やカイロで体を温める
厚着やカイロの活用は、室温を低めに設定しても快適に過ごすための効果的な方法です。
特に手や足元など、体の末端部分を温かく保つことで、全身の体感温度が上がり、室温が低めでも快適に過ごせます。
また、カイロを腹部や背中に当てることで、体の芯から温まる効果が期待できます。
暖房器具の使用時間を減らしつつ、暖かさを確保することが可能です。
電力会社の乗り換えで大幅節約に期待
エアコンの使用方法や温度設定の調整に加え、電力会社の選択も電気代削減の重要な要素です。電力自由化がもたらした選択肢の拡大と、具体的な乗り換え先の候補について解説します。
電力会社の変更で固定費を削減できる
電力自由化により、消費者は自身のライフスタイルに合った電力会社やプランを自由に選択できるようになりました。この変更は、月々の固定費削減につながります。
電力会社の選択肢が増えたことで、各社は競争力のある料金プランや付加価値サービスを提供するようになりました。
例えば、夜間の電力使用が多い家庭向けの割引プランや、再生可能エネルギーを重視したプランなど、多様なニーズに対応したサービスが登場しています。
自身の電力使用パターンを分析し、最適なプランを選択することで、大幅な電気代削減が期待できるでしょう。
電力会社の乗り換えはLooopでんきがおすすめ
Looopでんきは、シンプルな料金体系としており、多くの家庭にとって魅力的なプランとなっています
Looopでんきの特徴として、基本料金・燃料費調整額が不要で使った分だけ支払う仕組みが挙げられます。
そのため、電力使用量が少ない月でも固定費を抑えることができます。また、再生可能エネルギーの活用にも積極的で、環境意識の高い消費者にも支持されています。
Looopでんきへの切り替えを検討する際は、公式ウェブサイトで提供されている料金シミュレーションを活用することをお勧めします。
現在の電気代と比較して、どの程度の節約が見込めるかを具体的に把握してみましょう。
⇒電気料金がいくら安くなるかシミュレーションしてみる
適切な温度設定はお財布にも健康にも優しい
エアコンの適切な温度設定は、単なる節約にとどまらず、健康や環境にも配慮した生活スタイルの実践につながります。
適切な温度設定は、快適性、経済性、健康、環境への配慮など、多面的なメリットをもたらします。
この冬は、これらの点を意識しながら、賢明なエアコン使用を心がけてみてはいかがでしょうか。
電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみませんか。
Looopでんきでは、基本料金・燃料費調整額・解約手数料0円の「スマートタイムONE」を提供しています。
このプランは基本料金が0円のため、ご自宅で使用する電気の量が多い方や、現在のプランで基本料金が高い方に最適です。
また、解約手数料が0円で契約期間の縛りもないため、お試しで数か月間、Looopでんきをご利用いただき、現在の電力会社と比較することも可能です。
Looopでんきをご利用いただいているお客さまの声を紹介します。
(30代 / 女性 / 3人暮らし)
基本料金がかからないので、大きいアンペアで契約していてもお得感がある。
でんき予報などアプリが充実していて、自分の使い方で料金を安くすることも出来る。
(40代 / 男性 / 1人暮らし)
明らかに他社より安くなるし、色々なイベントもあり楽しい。基本料金が無いのも魅力です。
まずは、電気料金プランを見直して、今の生活のままで電気代が安くなるのか試してみてはいかがでしょうか。