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家電の中でも特にエアコンは消費電力が大きく、冬季の暖房費は多くの家庭にとって大きな負担となっています。快適な室温を維持しつつ、電気代を抑えるにはエアコンの節電が重要です。本記事では、エアコン暖房の電気代計算方法や効率的な使用法、さらには他の暖房器具との比較など、節電に役立つ情報を解説します。

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エアコン暖房の電気代の計算方法や調べ方を解説

エアコンは暖房器具の中でも特に消費電力が高い傾向にあります。エアコンをいかに効率よく活用するかが、電気代を抑える上では重要なポイントです。
そのためにも、まずはエアコンの電気代を正確に把握しましょう。エアコンの消費電力の見方や電気代の計算方法について解説します。

消費電力の見方

一般的に、エアコンのカタログやスペック表に記載されている「能力(kW)」という数値が、その機器の標準的なパワーを示しています。
例えば、あるエアコンのカタログに暖房能力が「2.5kW(0.3kW~5.7kW)」と表記されていたとします。
この「2.5kW」が標準的なパワーを、「0.3kW〜5.7kW」がパワーの可能な範囲を示しています。
最小値が小さいほど細やかな温度調整が可能で、最大値が大きいほど素早く部屋を暖めることができます。
また、最小値と最大値の差が大きいほど、エアコンの能力が高いと言えるでしょう。このような詳細な情報を理解することで、自身の生活スタイルに合った最適なエアコンを選択することが可能になります。

電気代を計算する方法

電気代の一般的な計算方法は以下の通りです。
1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間×1時間当たりの電気料金(円/kWh)
この式を用いることで、おおよその電気代を算出することができます。
例えば、消費電力量0.5kWのエアコンを1時間使用するとしましょう。この場合、電気料金は31円/kWhとして計算するとします。その場合の電気代は以下の通りです。
0.5kW × 1時間 × 31円 = 15.5円
よってこの場合、1時間あたりの電気代は15.5円となります。
(※電力料金の目安単価は、「公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会」が令和4年7月22日時点で算出している金額を採用しています)
※出典: よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

期間消費電力から計算する方法

期間消費電力量とは、1年間で冷房と暖房の期間を決めて、外気温ごとの消費電力を想定し電力量の目安を示す指標です。この数値は、多くのエアコンメーカーがカタログやウェブサイトで公開しており、一般的にkWh単位で表示されます。
1年間の電気代 = 期間消費電力量 × 1kWhあたりの電気料金
という計算式で、年間の電気代を計算できます。
例えば期間消費電力量が1,200kWhのエアコンで、電気料金単価が31円の場合、電気代は以下のようになります。
1年間の電気代 1,200kWh × 31円 = 37,200円
この数値はあくまで平均の目安であり、実際は室温や部屋の広さ、使用頻度によって変わってきます。

実際のエアコンの電気代を紹介

エアコンの電気代は、多くの家庭にとって冬季の大きな支出項目となっています。以下では具体的な数字を用いて、1時間当たりの電気代から24時間連続使用した場合の費用までを解説します。

1時間当たりの電気代の目安

電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWh(税込)を基準に、電気料金の計算式を用いて計算してみましょう。
以下は、1時間あたりの消費電力量ごとの電気代です。

消費電力 1時間あたりの電気代
0.5kW 15.5円
1.0kW 31.0円
1.5kW 46.5円
2.0kW 62.0円

例えば消費電力が0.5kWのエアコンは、1時間当たりの電気代は約15.5円となります。消費電力は部屋の広さや日中の気温によって変わりますが、基本的なスペックはエアコンのカタログなどから確認できます。

1日付けっぱなしにした電気代はいくら?

先ほど紹介した1時間ごとの電気代を、24時間に置き換えてみましょう。消費電力ごとの電気代は以下の通りになります。

消費電力 24時間あたりの電気代
0.5kW 372円
1.0kW 744円
1.5kW 1,118円
2.0kW 1,488円

24時間稼働した場合、消費電力の大きさは電気代に大きく影響します。1カ月あたりで計算すると、数千円単位の差になることも珍しくありません。
ただし後述しますが、頻繁に電源を切るかどうか、自動運転モードにしているかなどで24時間のエアコンの消費電力量は変わってきます。

電気代に関わる疑問と考え方

エアコンの電気代に関するよくある疑問に答えながら、電気代に対する正しい考え方を解説します。
100Vと200Vの違いや、冷房と暖房の電気代の差異、さらにはつけっぱなしにすることの是非など、具体的な事例を交えて見ていきましょう。

100Vと200Vのエアコンの電気料金は違う?

エアコンには一般家庭でよく用いられる100Vと、大きな部屋で使われる200Vがあります。結論から言えば、消費電力が同じであれば、100Vタイプと200Vタイプの電気代に大きな違いはありません。
しかし、実際の使用では若干の差が生じる可能性があります。200Vタイプのエアコンは、強力な冷暖房能力を持っており、設定温度に素早く到達します。そのため運転時間が短縮され、結果として電気代が抑えられる可能性があるのです。
ただし、200V電源を使用するためには、専用のコンセントや配線工事が必要となる場合があります。このため、単純にエアコンを買い替えるだけでは200Vタイプに移行できないケースがあることに注意が必要です。

冷房と暖房はどちらの電気代が安い?

一般的に、暖房の方が冷房よりも電気代が高くなる傾向があります。
主な理由は、エアコンの消費電力が外気温と設定温度の差に大きく影響されるためです。
冬季は、室内の設定温度と外気温の差が夏季よりも大きくなりやすく、そのため暖房時のエアコンはより多くの電力を消費します。
例えば、外気温が10度の時に室内を20度に保つ場合と、外気温が30度の時に室内を25度に保つ場合では、前者の方が設定温度と外気温の差が大きいため、エアコンの消費電力が多くなります。
そのため、一般的には夏よりも冬の方がエアコンの電気代は高いと言われているのです。

つけっぱなしにした方がお得?

エアコンは稼働させた直後がもっとも電力消費が大きくなります。室温が大きく変化した状態でエアコンを作動させると、設定温度に到達するまでに多くの電力を消費します。
一方、つけっぱなしにすることで、室温の大きな変動を防ぎ、比較的低い消費電力で安定した運転を維持できます。そのためつけっぱなしにした方が基本的にはお得です。
ただし、仕事などで長時間外出して人がいない時間帯はエアコンの電源を切った方が良いでしょう。その間に使用される消費電力が稼働直後の電力を上回るためです。
30分から1時間程度の外出ならつけっぱなしがお得ですが、半日近く外出する際には電源をオフにしたほうがお得になる可能性が高いです。

電気代を気にするなら「省エネ」にも注目

エアコンの電気代を効果的に抑えるためには、使用方法の工夫だけでなく、機器自体の省エネ性能にも注目することが重要です。
省エネ評価や省エネ達成率の見方、さらには省エネ性能の高いエアコンの選び方について解説します。

省エネ評価と省エネ達成率

経済産業省・資源エネルギー庁では、省エネ評価と達成率を家電に設けています。
省エネ性能を評価する指標は、近年大きく変化しています。省エネ評価は5.0~1.0までの数字を星の数で表示しています。例えば4.0評価なら星4つという具合です。
この評価システムにより、消費者はより詳細かつ正確に製品の省エネ性能を把握できるようになりました。
「省エネ性能達成率」は、省エネ目標基準に対する達成度を示す指標です。この達成率が100%以上の製品は、現行の省エネ基準を満たしていることを意味します。達成率が高ければ高いほど、より優れた省エネ性能を持つと言えます。
実際の購入時には、これらの指標を総合的に判断することが重要です。多段階評価点が高く、かつ省エネ性能達成率も高い製品を選ぶことで、より効果的に電気代を抑えることができるでしょう。
参考: 統一省エネラベルが変わりました|経済産業省・資源エネルギー庁

省エネ性能の高いエアコンの選び方

選び方のポイントとして、まずは先ほど紹介した省エネ評価と達成率に注目しましょう。国の定めている省エネ基準を達成しているかどうかは重要な指標です。
次に、消費電力の低い製品を選びましょう。消費電力量に注目し、電力の低いエアコンを選ぶことで節約につながります。先述したように、消費電力の差は小さくても、年間を通すと大きな差になることがあります。
ただし、部屋の広さや構造に対し、スペックが合わないエアコンを選んでしまうと、部屋を冷やしきれずに稼働し続け、かえって電気代が高くなることがあるので注意が必要です。
また、人感センサーや湿度センサーなどの各種センサー技術も、効率的な運転に貢献します。例えば、人の不在を感知して自動で運転を弱めたり、湿度に応じて除湿運転を調整したりすることで、快適性を維持しつつ電力消費を抑えることができます。

日常のちょっとした工夫でエアコンの節電を

エアコンの電気代を抑えるには、高性能な機器を選ぶだけでなく、日々の使用方法を工夫することも重要です。そのために家庭でできる具体的な節電テクニックを紹介します。

定期的にフィルター・室外機周辺を清掃する

エアコンの効率を最大限に引き出すためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。特にフィルターにホコリが蓄積すると、エアコンの空気取り込み量が減少し、結果として余計な電力を消費することになります。
フィルターの清掃頻度は、一般的に2週間に1回程度が目安です。最新のエアコンの中には、自動でフィルターを清掃する機能を搭載したものもあるので、清掃の手間を惜しむ場合は、自動フィルター清掃機能のあるエアコンを選ぶことをおすすめします。
室外機の清掃も同様に重要です。室外機にホコリや落ち葉が蓄積すると、熱交換の効率が低下し、消費電力が増加します。室外機の清掃は、フィルターほど頻繁に行う必要はありませんが、特に風の強い日や台風の後には点検することをおすすめします。

断熱性を上げる工夫を

室内の断熱性を高めることは、エアコンの効率を大幅に向上させる効果的な方法です。
特に重要なのが窓からの熱の出入りを抑えることです。窓は室内の熱が最も出入りしやすい場所であり、適切な対策を講じることで、エアコンの負荷を大きく軽減することができます。
断熱対策として、断熱シートや断熱カーテンの利用が挙げられます。断熱シートは窓ガラスに直接貼り付けるタイプのものが多く、夏は日射を遮断し、冬は室内の熱を逃がしにくくする効果があります。
断熱カーテンは、一般的なカーテンよりも厚手で、特殊な裏地が施されているものが多く、より高い断熱効果が期待できます。
断熱性を高めることは、一時的なコストがかかる場合もありますが、長期的には大きな節電効果をもたらします。自身の生活環境や予算に応じて、できる対策から順次実施していきましょう。

サーキュレーターで空気を循環させる

暖かい空気は軽いため上昇する性質があります。そのため、エアコンだけでは室内の上部に暖気がたまり、下部は冷たいままという状況が生じやすくなります。
サーキュレーターを使用することで、この温度差を解消し、室内全体を均一に暖めることが可能です。
その結果、エアコンの設定温度を1〜2度下げることができるとも言われています。
サーキュレーターよりもエアコンの方が電気代は高いため、サーキュレーターと併用しながらエアコンの設定温度を下げた方がお得になる可能性が高いです。

自動運転モードの使用

エアコンの自動運転モードを使用することで、ユーザーが細かな設定を行わなくても、エアコンが自動的に最適な運転を行い、無駄な電力消費を抑えることができます。
自動運転モードの使用は、特に生活パターンが不規則な家庭や、細かな温度設定が苦手な方にとって有効です。
ただし、完全に自動運転に任せきりにするのではなく、時折設定を確認し、必要に応じて調整を加えることが重要です。
自身の体調や好みに合わせて微調整を行うことで、より快適で効率的な空調管理が可能になるでしょう。

電気代が気になるなら電力会社の乗り換えも

エアコン暖房の電気代を抑えるには、機器の選択から日々の使用方法、さらには電力会社の選択まで、多角的なアプローチが必要です。本記事で紹介した方法を実践することで、快適性を損なうことなく、効果的に電気代を削減することができるでしょう。
また、電力自由化により、消費者は自身のニーズに合った電力会社を選ぶことができるようになりました。電気代を安くしたい場合、そもそもライフスタイルにあったプランのある電力会社を選ぶこともおすすめです。

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