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エアコンの写真 エアコンの写真

電気代は電力を使った量によって決まるため、季節によって大きく変動します。そして夏になると電気代が高くなりがちです。

これは、夏の電気代の大半をエアコンが占めているためです。暑い時期にはエアコンをフル稼働している場合も多く、消費電力は高くなってしまいます。そのため、冷房機器を使用していない時期と比較すると、どうしても電気代は高くなる傾向にあるのです。

この記事では、夏の電気代の平均やエアコンを使用した場合の電気代について解説します。また、あわせてエアコンの電気代を節約する方法、エアコンだけでなくご家庭全体の電気代を節約する方法についても詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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夏の電気代、平均はいくら?

夏の電気代の平均はどの程度なのでしょうか。電気代は季節だけでなく世帯人数によっても異なります。ここでは、一人暮らし世帯と2人世帯以上に分けて、1~12月の平均電気代を表にしてご紹介します。(なお、出典元である家計調査では利用月と支払い月が異なる可能性がありますのでご注意ください。)

世帯別の平均電気代(月別)
一人暮らし世帯 2人世帯 3人世帯 4人世帯 2人世帯以上
1月 7,123円 11,380円 12,932円 14,244円 12,926円
2月 12,712円 14,813円 15,541円 14,333円
3月 11,826円 13,949円 14,777円 13,526円
4月 5,175円 10,373円 12,177円 12,700円 11,720円
5月 10,048円 11,185円 11,985円 11,115円
6月 7,907円 9,162円 9,409円 8,824円
7月 5,059円 7,427円 8,729円 8,906円 8,307円
8月 8,742円 10,130円 10,046円 9,636円
9月 9,811円 11,023円 11,847円 10,808円
10月 5,184円 8,714円 9,970円 11,080円 9,890円
11月 8,111円 9,325円 9,878円 9,070円
12月 8,795円 9,995円 10,714円 9,750円

※一人暮らしの数値は3カ月間の平均値
※出典:総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果表」
※出典:総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表」

このように、電気代は季節によって大きく変動することがわかります。また、世帯人数が多くなるほど電気代も高くなる傾向があるため、一人暮らしよりは2人世帯以上の方が料金も高くなっています。

この表の2人世帯以上の平均金額からもわかるとおり、基本的には1~3月の寒い時期と8~10月の暑い時期にかけて電気代が上昇しています。
これは、冬場にはエアコンや電気ストーブ、こたつといった暖房器具を、夏場にはエアコンなどの冷房器具の使用が多くなるためです。夏よりも冬の方が電気代が高くなるのは、冬の方が夏よりも室内と室外の気温差が大きく、部屋を暖めるために多くの電力を必要とするため電気代が高額になりやすいのです。

地域やライフスタイル、住居の構造などによっても変わりますが、冷暖房を多く使う時期は消費電力が多くなり、電気代が高くなるのです。

夏の電気代の大半はエアコン!?

夏場には電気代が高くなりますが、そのうちの大半がエアコンの使用によるものだと言われています。エアコンなど、部屋を冷やしたり暖めたりする機器は消費電力が多く、たくさん使う時期にはどうしても電気代は高くなります。

夏の日中(14時頃)に使用されている電気の内60%近くをエアコンが占めている(※)というデータもあるほど、エアコンの消費電力は大きくなるのです。14時頃は暑さのピークとも重なるため、エアコンによって多くの電気が使われていることがデータでも示されています。

逆を言えば、エアコンを使わなければ夏場の電気代は半分程度に抑えられるということです。

しかし、暑い時期にエアコンを使わずに我慢していると熱中症のリスクなども高まるため非常に危険です。扇風機などだけでは部屋を冷やすのは難しいためエアコンを効率的に使う必要があります。

※出典:資源エネルギー庁「2.夏の節電生活の基本を知っておく」

エアコンの電気代はいくら?

多くの電化製品は消費電力から電気代の計算ができます。しかし、エアコンは稼働中に消費電力が大きく変化するという特性上、消費電力から単純に計算することが困難です。
また、エアコンを設置している部屋の面積やエアコンの機種といった条件に応じて電気代も変動します。
ここではおおよその1時間あたりのエアコン電気代を算出します。消費電力はエアコンの機種によって異なるため、算出する電気代はあくまでも目安です。

1時間あたりの電気料金は「消費電力(kWh)×1kWhあたりの電気料金単価(円/kWh)」で求められます。
1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhと仮定し、消費電力が105W~1350W(14畳用)だとすると、エアコンの電気代は1時間あたり約2.8円~36.5円となります。

消費電力105W~2020Wのエアコン(18畳)であれば1時間あたり約2.8円~54.5円、消費電力135W~2750W(23畳)なら1時間あたり約3.6円~74.3円です。

対応畳数 消費電力 1時間あたりの電気代
14畳用 105W~1350W 約2.8円~36.5円
18畳 105W~2020W 約2.8円~54.5円
23畳 135W~2750W 約3.6円~74.3円

※出典:エアコンFZシリーズ 詳細(スペック) | 三菱電機

エアコンは一般的に、部屋の広さを目安にして消費電力が決まっています。例えば、14畳程度であれば105W~1350Wというように、部屋が広くなればなるほど消費電力が多くなり、電気代は上がります。

エアコンはつけっぱなしがいいの?

電気代を節約する際、テレビなどの電源はこまめにオン・オフすることが大切ですが、エアコンの場合はどうなのでしょうか。エアコンの場合、頻繁にオン・オフを繰り返してしまうのは節電につながらず、逆効果になってしまうことがあります。

エアコンは電源をつけて設定温度に到達するまでに最も多くの電力を消費します。つまり、設定温度に達したからといって電源をオフにしてしまうと、次にエアコンをオンにするときにまた設定温度まで調整しなければいけません。その際に、再び大きな電力を消費し電気代が高くなるので注意しましょう。

日中家にいる場合は、エアコンを自動運転にしてつけっぱなしにしておくのがおすすめです。自動運転は設定温度まで一気に下げた後、室温に応じた強さの運転を行うため無駄に電力を消費せずに済みます。

しかし、24時間付けっぱなしにしておいた方が良いというわけではありません。必要に応じてオン・オフすると良いでしょう。

例えば、ゴミ捨てや近くのコンビニに行くなど、ちょっとした外出の際にはエアコンをつけたままにした方が節約につながります。
逆に、3時間を超えるような長時間の外出の場合はオフにした方がよいでしょう。また、外気温と設定温度との差があまりない場合や夜などは、30分程度の短時間の外出であってもオフにした方が良いケースもあります。

冷房と除湿(ドライ)、どちらにするべき?

エアコンには冷暖房機能のほかに除湿(ドライ)機能もあります。除湿機能の中にも「冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があるため、それぞれの特徴を把握しておくことが重要です。

・冷房除湿
温度と湿度を下げるための機能です。そのため、温度も湿度も高いという状況の場合に使用します。冷房除湿の消費電力は、普通の冷房時とほとんど変わりません。

・再熱除湿
湿度だけを下げるための機能です。下がった室温を調節してちょうど良い温度に上げるため、冷房除湿と比較した場合消費電力が多くなり、機種などにもよりますが20%程度電気料金が高い(※)と言われています。

冷房除湿は湿度だけでなく室温も下げるため、気温によっては寒く感じてしまうケースもあります。そのため、気温は高くないけれど湿度が高すぎるという場合には、再熱除湿の方が良いでしょう。

シーンに応じて、冷房と除湿を使い分けると効果的ですが、どちらの除湿機能が搭載されているのかは、エアコンによって異なります。除湿機能を使う際には、自分の使っているエアコンに搭載されているのが冷房除湿なのか、それとも再熱除湿なのか、取扱説明書などを読んでしっかりと確認しておくことが大切です。

夏のエアコンの電気代を節約する方法

エアコンを雑巾拭きしている写真 エアコンを雑巾拭きしている写真

夏場はどうしても外気温と室温の差が大きくなり、エアコンで部屋を冷やすために多くの電力を消費します。そのため電気代が高くなりますが、できるだけ節約したいものです。

夏のエアコン使用による電気代を節約する方法としては、「自動運転モードに設定する」「扇風機やサーキュレーターを併用する」「定期的にフィルターを掃除する」「室外機の周りに物を置かない」の4つが挙げられます。

以下では、それぞれの節約方法について詳しく解説します。

自動運転モードに設定する

エアコンを使う際、できるだけ消費電力を抑えたいからと弱運転にしているケースもあるかもしれません。しかし、弱運転だと設定温度になるまでに時間がかかってしまい余計な電気代がかかるため、おすすめできません。

自動運転の場合、一気に室温を設定温度まで下げてくれるため、消費電力を抑えられます。また、設定温度まで下がった後は室温を保つために省エネ運転をしてくれるので、トータルでエアコンの電気代の節約が可能です。

扇風機やサーキュレーターを併用する

エアコンと一緒に扇風機などを併用するのも効果的です。冷たい空気は下の方にたまりやすく、エアコンのみの場合どうしても場所によって温度にムラが出てしまいます。温度のムラがあると冷房の効率が下がり余計な電力を消費してしまうため、ムラが生まれないようにしましょう。

そのためには扇風機やサーキュレーターを使い室内の空気を循環させることが効果的です。冷たい空気が床の方にたまってしまうのを防ぎ、素早く室内の温度を下げられます。

定期的にフィルターを掃除する

エアコンのフィルターを定期的に掃除するのもポイントです。フィルターにほこりやゴミがたまった状態だと、エアコンの性能が落ちてしまい冷房効率も下がります。そのため、できるだけこまめにフィルターの掃除をしましょう。

理想としては2週間に1回程度フィルターを掃除すると良いと言われています。フィルターのほこりを取り除く、吹き出し口を雑巾などで拭いてきれいにする程度で構いませんので、エアコンをきれいに保つようにしましょう。

室外機の周りに物を置かない

エアコンの室外機の周辺に物を置かないことや、草が生い茂った状態にしないことなども大切です。室外機の周りに物が置いてあったり草が生えていたりすると、室外機に負担がかかり、エアコンの性能が下がってしまうため冷房効率が落ちます。

結果として、電気代が高くなるので注意しましょう。

室外機の周りに物があるのなら整理しておく、定期的に草むしりをして室外機の負担をできるだけ軽減するように心がけることが重要です。

契約内容を見直して電気代を節約する

水道光熱費の計算をしている写真 水道光熱費の計算をしている写真

電気の契約内容を見直すことも、電気代の節約につながります。現在では電力自由化によってさまざまな新電力(※)があるほか、事業所によってプランもさまざまです。電気を契約してから見直していない方も多くいますが、大幅な節約につながるケースもあります。

ここでは、「契約アンペア数の見直し」と「電気料金プランの見直し」に焦点を当てて、詳しく解説します。

※新電力:2016年の電力小売の全面自由化に伴い新しく参入した小売電気事業者

契約アンペア数の見直し

契約している電力会社がアンペア制を採用している場合は、契約アンペア(A)数を見直してみましょう。電気を使う場合、消費電力量による料金だけでなく基本料金がかかるケースが多いです。電力会社との契約では、契約アンペア数によって基本料金が異なり、アンペア数が高くなるほど基本料金も上がります。
そのため、ご家庭ではどのアンペア数で契約しているのか、どのくらいの電力を実際に使っているのかなどを参考にして、最適なアンペア数に見直すと良いでしょう。

一般的な目安としては、1人もしくは2人暮らしの場合には30A程度、3人世帯なら40A程度、4人世帯以上なら50A程度、大家族やオール電化の場合は60A以上となっています。世帯数だけでなくライフスタイルによっても変わるため、ご家庭に適したアンペア数を見極めましょう。

電気料金プランの見直し

電気料金を下げるためには電気料金プランを見直してみるのも良いでしょう。
電力会社や電気料金プランを契約時から変えていない方も多くいらっしゃいますが、2016年に電力の小売全面自由化が行われたことでさまざまなプランを提供する電気事業者(新電力)が増えました。

その中には契約アンペア数に関わらず基本料金が0円のプランもあり、電気代は使った分だけで済みます。また、2017年にはガスの自由化も行われたため、電気だけでなく電気とガスのセット割を提供している事業者もあります。

夜間の電気料金が安くなるオール電化住宅向けのプランなどもあるので、それぞれのライフスタイルや住居のタイプなどに応じて、最もお得に使える電気料金プランを選ぶのがポイントです。

Webサイトでは、電気料金プランのシミュレーションが簡単に行えます。それぞれのプランごとの比較もしやすくなっているため、活用してみると良いでしょう。

まとめ

夏の電気代は、初夏や秋などに比べて高額になりがちです。これは、暑い時期になるとエアコンを使う時間が多くなるためです。室温を下げるために多くの電力を消費するため、夏の電気代のほとんどをエアコンが占めていると言われています。

エアコンの電気代をできるだけ節約するには、自動運転モードの利用やフィルターの掃除、扇風機などを併用するなどの工夫が大切です。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

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ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
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