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エコドライブとは、環境や人に優しい運転のことです。エコドライバーが増えれば、地球温暖化の原因となるCO₂を大幅に削減できるでしょう。高度な運転テクニックはいらず、日々の心掛けが大きな結果をもたらします。エコドライブの効果や運転のコツを紹介します。

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エコドライブとは

地球温暖化を防止する取り組みの1つに「エコドライブ」があります。1人の力は微力ですが、日々の心掛けが社会を大きく変えていきます。地球にも人にも優しいエコドライブとは、どのような運転方法なのでしょうか?

環境や人に配慮した運転

自動車の排気ガスに含まれるCO₂(二酸化炭素)は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの一種です。年々深刻さを増す地球温暖化を防止するには、自動車から排出されるCO₂の量や燃料消費量を減らす必要があります。

エコドライブとは、地球温暖化を防止する運転技術や心掛けのことです。国(警察庁・経済産業省・国土交通省及び環境省を関係省庁とする)はエコドライブの普及・推進を目指し、2003年に「エコドライブ普及連絡会」を設置しました。

燃料消費量が少ない運転を習慣化する人が増えれば、地球環境への負荷が低減します。地球に優しいだけでなく、燃費の節約や交通事故の防止にもつながることから、多くの自治体や企業がエコドライブを呼びかけています。

※出典:環境:エコドライブについて - 国土交通省

温室効果ガスについてもっと知りたい方はこちら

エコドライブの効果

エコドライブは、燃費の節約・交通事故の防止・地球温暖化対策などの面で大きな効果を発揮します。具体的に、地球環境や人々の生活にどのようなプラスの効果をもたらすのでしょうか?

燃料代の節約につながる

通勤通学で日常的に車を使う方にとって、毎月の燃料代は大きな負担です。特売日を狙って給油したり、安いガソリンスタンドを探したりして、節約を心掛けている方は多いのではないでしょうか?

エコドライブで燃費の良い運転を心掛けると、燃料代が安くなります。環境庁によると、エコドライバーになるだけで10%の燃費改善が可能です。

節約のためにわざわざ安いガソリンスタンドを探すよりも、エコドライバーになった方がずっと手軽でしょう。エコドライブは、ゆっくりとした発進と停止が基本なので、タイヤの劣化も防げます。

※出典:4つの幸せ 燃費|エコドライバーになろう|エコドライブ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。

交通事故を未然に防げる

エコドライブ普及連絡会は、エコドライブの運転テクニックをまとめた「エコドライブ10のすすめ」を発表しました。

10項目のすすめのうち、「ふんわりアクセル「eスタート」(ゆっくり発進)」「車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転」「減速時は早めにアクセルを離そう(ゆっくり停止)」を重点的に実践すれば、交通事故が大きく低減するでしょう。

日本中のドライバーがエコドライバーになった場合、事故件数は約半分まで減少するといわれています。

「令和4年交通安全白書」によると、2021年の交通事故発生件数は30万5,196件でした。エコドライブを意識していれば、約15万件の事故は起こらなかった可能性があるのです。

※出典:第2節 令和3年中の道路交通事故の状況|令和4年交通安全白書(全文) - 内閣府
エコドライブ10のすすめ | 大気環境・自動車対策 | 環境省

地球温暖化対策になる

世界では脱炭素化の動きが加速しています。脱炭素とは、地球温暖化の原因となるCO₂の排出量をゼロにしようとする取り組みです。

エコドライブを実践すると、地球温暖化の主な要因となるCO₂の排出が抑えられます。日本中がエコドライブを意識すれば、約10%のCO₂量の削減が実現するといわれています。

国土交通省によると、2020年度における自家用乗用車のCO₂排出量は約8,440万tでした。エコドライブでは、1年間で約844万トンのCO₂排出量が削減できる計算です。

※出典:4つの幸せ 環境|エコドライバーになろう|エコドライブ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。
※出典:環境:運輸部門における二酸化炭素排出量 - 国土交通省

今すぐ始めるエコドライブ

エコドライブは、走行中の運転技術だけにとどまりません。普段の何げない習慣が、燃費を悪化させているケースがあります。自分の車が「燃費の悪い車」になっていないかチェックしましょう。

タイヤの空気圧をチェックする

「タイヤの空気圧とエコドライブは何か関係があるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。タイヤの空気圧は燃費に影響を及ぼします。環境省の資料によると、空気圧が適正値より低下(※)した場合、燃費性能は市街地で約2%、郊外で約4%低下することがわかっています。

タイヤの空気圧は自然に低下していくため、1カ月に1回の定期チェックが理想です。空気圧が不足したタイヤで走行を続けた場合、異常発熱でコードやゴムが劣化します。燃費悪化だけでなく、タイヤの寿命を早める結果にもつながるでしょう。

(※)適正値より50kPa不足した場合

※出典:エコドライブのための点検・整備!|エコドライブ活動情報|エコドライブ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。

不要な荷物を積まない

今すぐに使わない荷物は、できるだけ車から降ろしましょう。車の燃費性能は、車両重量が重ければ重いほど悪化します。重量が増えると、発進時に必要なエネルギー量が増すためです。重量100kgの荷物を積んで走行した場合、燃費は約3%(km/L)悪化します。

アウトドアで大活躍するルーフキャリアやスキーキャリアも、必要のない時期は外しておくのが賢明です。重量が増すだけでなく、空気抵抗が生じるため、燃費の悪化に拍車がかかります。

エアコンを適切に使用する

車の燃費は、エアコンの使い方にも左右されます。温度の上げ過ぎ・下げ過ぎはもちろん、A/CスイッチやAUTOスイッチの使い方にも注意しましょう。

暖房時にA/CスイッチをONにしている方は、知らず知らずのうちに燃費を悪化させています。A/Cスイッチは、カーエアコンの冷房機能・除湿機能を作動させるスイッチです。

冷房時はA/CスイッチをONにする必要がありますが、暖房時はOFFのままでも車内は暖まります。つけっ放しは燃費悪化につながるため、必要に応じて切り替えをしましょう。

また、AUTOスイッチをONにすると、A/Cスイッチも自動的に入る場合があります。燃費を優先するなら、マニュアル操作がおすすめです。

燃費が良くなるエコドライブ

近年は燃費の良い車が開発されていますが、車本来の性能が十分に発揮されるかはドライバーの運転次第です。エコドライブ普及連絡会のエコドライブ10のすすめを参考に、燃費が良くなるエコドライブのポイントを紹介します。

優しい発進を意識する

ゆっくりアクセルを踏み、優しい発進を心掛けましょう。車は発進の際に大きなエネルギーを必要とするため、急発進や急加速は燃費悪化につながります。

エコドライブ10のすすめでは、優しい発進を「ふんわりアクセル eスタート」と呼んでいます。目安としては、発進から最初の5秒で時速20kmに到達する程度です。急発進を避けるだけで、約10%(km/L)の燃費改善が期待できます。

AT車のドライバーは、「クリープ現象(アクセルを踏まなくても車が前に進む現象)」を上手に活用しましょう。

※出典:エコドライブ10のすすめ|エコドライブ普及連絡会

車間距離にゆとりを持たせる

車間距離は燃費に影響を与えます。一定速度で走行する定常運転は、加速・減速を繰り返す波状運転よりも燃費の無駄がありません。車間距離が短いと速度にムラが生じ、燃費の悪化を招いてしまうのです。

車間距離を長く取るだけで、市街地では約2%(km/L)、郊外では約6%(km/L)の燃費向上が期待できます。

適切な車間距離とは、どのくらいの距離を指すのでしょうか?一般道路での車間距離は、「速度計の走行速度-15」が目安です。

時速40kmであれば、少なくとも25m以上の車間距離を保ちましょう。道路が濡れているとブレーキが利きにくくなるため、さらに車間距離を長くする必要があります。

※出典:車間距離と燃費の関係|エコドライブ活動情報|エコドライブ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。

減速時はアクセルを早めに離す

少し先で停止することがわかっている場合は、早めのアクセルオフを心掛けましょう。ペダルから足を離すと燃料の供給はストップしますが、エンジンブレーキの作用によってしばらくは前に進み続けます。

惰性で走れる距離が長くなるほど、燃費の消費は少なくて済み、地球環境にも財布にもプラスの効果がもたらされます。

一般財団法人省エネルギーセンターの資料によると、速度を60km/hから40km/hまで減速した場合、惰性で走れる距離は200mです。200mで約6~10ccの燃料が節約できます。

※出典:ECCJ 省エネルギーセンター / エコドライブ情報 / エコドライブ技術案内-燃料消費の少ない運転操作

運転マナーを重視するエコドライブ

運転マナーやルールの軽視は、ほかのドライバーや歩行者、同乗者に迷惑をかけます。たった数分の違法駐車が大渋滞を引き起こすことも珍しくありません。運転技術だけでなく、マナー面や習慣面で見直すべき点がないかを振り返ってみましょう。

無駄なアイドリングをしない

アイドリングとは、エンジンをかけたまま車を停止させることです。荷物の積み降ろしをする際や待ち合わせの際、ついアイドリングをしてしまう方は多いのではないでしょうか?

一般財団法人省エネルギーセンターによると、2,000cc車・ニュートラル・エアコンオフの条件下で10分間のアイドリングを行った場合、130ccの燃料を消費します。

エンジン始動時に必要な燃料消費は、アイドリングの5秒分に相当すると言われているため、踏み切り待ちや荷物の積み降ろしなどをする際は、「アイドリングストップ」をおすすめします。

※出典:ECCJ 省エネルギーセンター / 交通の省エネ / アイドリングストップ

渋滞を避けて出発する

出掛けるときは、渋滞する道や混み合う時間帯を避けましょう。渋滞する道路では、発進とブレーキを繰り返すため、無駄に燃料を消費してしまいます。

特にお盆休み期間は、各地の高速道路が渋滞します。出発日を1日ずらす、または裏道を利用するなどして、渋滞を回避する工夫をするのが賢明です。

遠出をするときは、目的地までのルート確認も忘れてはいけません。途中で道に迷ったり、交通規制を受けたりすると、その分だけ燃料消費量が増えてしまいます。

適切な場所に駐車する

渋滞の原因はさまざまですが、たった1台の迷惑駐車によって、長い渋滞ができるケースもあります。「短時間だから」「ほかの車も駐車しているから」といって、駐車スペース以外に車を停める行為は避けましょう。

独立行政法人 環境再生保全機構では、4t積ディーゼル車でエコドライブ効果の走行調査を実施しました。違法駐車のない道路は違法駐車の多い道路に比べて、CO₂の排出量が63%も低減しています。

迷惑駐車があると、歩行者やドライバーの視界が妨げられ、交通事故が発生しやすくなります。事故はさらなる渋滞を引き起こすため、駐停車のルールはしっかりと守りましょう。

※出典:駐車場所に注意|エコドライブ10のすすめ|大気環境の情報館|大気環境・ぜん息などの情報館|独立行政法人環境再生保全機構

習慣付けるエコドライブ

運転面以外で習慣化したいのが、自分の車の燃費を把握することです。安全運転や迷惑駐車には気をつけていても、燃費のチェックをしていない方は意外と多いものです。

自家用車の燃費を把握する

燃費の把握を習慣化すると、エコドライブの効果が実感できる上、車の不具合の早期発見につながります。燃費計が搭載されていない場合は、「満タン法」で燃費の概算を割り出してみましょう。

満タン法は、給油時に燃料を満タンにし、次に満タンにするまでの燃料量(給油量)と走行距離から燃費を計測する方法です。

1. 燃料を満タンにし、走行距離計をリセットする
2. 燃料が減るまで、いつも通りの運転をする
3. 再び燃料を満タンにし、レシートで給油量をチェックする
4. 「走行距離÷給油量」で燃費数値を割り出す

今日からエコドライブを始めよう

エコドライブには、高い運転技術や性能の良い車は必要ありません。日々のちょっとした心掛けで、地球環境にも人にも優しいドライブができるのです。

エコドライブ10のすすめには、「不要な荷物を積まない」「無駄なアイドリングはしない」など、誰でもすぐに取り組める運転技術や運転マナーが掲げられています。

地球環境を守るには、1人1人の行動が大切です。日常生活で自分たちにできることはないかを考えてみましょう。

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環境への意識や太陽光パネルとの組み合わせを重視して、Looopでんきをご利用いただいているお客様の声を紹介します。

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環境を重んじたキャンペーンなど、独自の取り組みがあり、社会課題についてささやかながらも参加できるから。

(30代 / 女性 / 4人暮らし)
基本料金がないことと、太陽光などと組み合わせてうまく使えばかなり電気代を抑えることができる為。

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