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エコカーへの乗り換えを検討しているなら、エコカーの基礎知識を得ておくのがおすすめです。メリット・デメリットや種類を把握しておけば、エコカーが自分に合っているのか判断しやすくなるでしょう。エコカーに乗るメリットやエコカーの主な種類を紹介します。

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エコカーって何?

2009年からエコカー減税が始まったことで、エコカーという言葉が広く使われるようになりました。エコカーとはどのような車を指すのか、まずはエコカーの意味を解説します。

環境に配慮した車

エコカーとは温室効果ガスの排出量を大幅に抑えた車のことです。二酸化炭素(CO₂)や窒素酸化物(NOx)をほとんど排出しないため、エコカーに乗れば環境に配慮できます。

燃費が良いこともエコカーの特徴です。エコロジー(環境)とエコノミー(節約)の両方の性質を併せ持っているため、それぞれの言葉の頭を取ってエコカーと呼ばれています。

日本国内のエコカー保有台数は増加傾向にあり、2021年度末には1,330万台を超えました。日本政府は2035年までに乗用車の新車販売における電動車100%の達成を目指しています。

※出典:EV等 保有台数統計_調査・統計_CEV、外部給電器、EV・PHV用充電設備、水素ステーションの補助金申請の案内行う次世代自動車振興センター

※出典:グリーン成長戦略(概要)P1 | 経済産業省

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エコカーの主な種類

エコカーとは環境に配慮した車の総称であり、さまざまな種類に分かれています。エコカーの主な種類を押さえておきましょう。

電気自動車(EV)

電気自動車(EV)とは、バッテリーに蓄えた電気でモーターを回転させて走る車のことを指します。EVは電気自動車の英語表記「Electric Vehicle」の略です。

電気自動車(EV)はガソリンを使用しないため、ガソリンの燃焼で発生するCO₂を排出しません。環境に配慮できる次世代カーとして注目を集めています。

走行中の騒音を大幅に抑えられることも電気自動車(EV)の特徴です。少ない部品数で製造できるため、自動車を小型化しやすいという特徴もあります。

電気自動車(EV)で使用する電気は、家庭用の専用充電設備や街中にある専用スタンドで充電することが可能です。

ハイブリッド自動車(HV)

「ハイブリッド」とは「組み合わせる」という意味の言葉です。ハイブリッド自動車(HV)はガソリンエンジンとモーターを搭載しているため、両方を組み合わせているという意味でハイブリッド自動車と呼ばれています。

速度が低いときはモーターで走行し、燃費効率が良い速度になるとガソリンで走行するのが、ハイブリッド自動車の仕組みです。走行性能面や燃費面で、一般的なガソリン車の欠点を補う設計になっています。

エコカーの国内保有台数のうち、約98%はハイブリッド自動車です。2021年度末におけるハイブリッド自動車の保有台数は、乗用車だけで1,000万台を超えています。

※出典:EV等 保有台数統計_調査・統計_CEV、外部給電器、EV・PHV用充電設備、水素ステーションの補助金申請の案内行う次世代自動車振興センター

プラグインハイブリッド自動車(PHV)

プラグインハイブリッド自動車(PHV)は、外部電源から充電可能なハイブリッド自動車のことです。一般的なハイブリッド自動車に外部充電機能を追加し、家庭用電源からも充電できます。

基本的に外部から充電した電気を使って走行します。充電がなくなると、ガソリンエンジンで走行を行います。。普段使いなら基本的にガソリンを使わないため経済的です。

プラグインハイブリッド自動車には給電機能が搭載されているため、大型バッテリーとしても活用できます。メーカーによってはPHEVと呼ばれることもありますが、PHVと中身は同じです。

クリーンディーゼル自動車(CDV)

ディーゼル車は軽油を燃料とするエンジンを搭載した車のことを指します。従来のディーゼルエンジンに比べ、粒子状物質や窒素酸化物の排出量を抑えたエンジンを備えたディーゼル車が、クリーンディーゼル自動車(CDV)です。

軽油はガソリンより安く、燃費効率もガソリンより高いため、ガソリン車に比べて燃料コストを抑えられます。一般的なディーゼル車より環境に優しいこともメリットです。

クリーンディーゼル自動車はエコカー減税の対象になっていますが、2024年1月1日以降の登録車はエコカー減税の対象外になります。

燃料電池自動車(FCV)

燃料電池自動車(FCV)とは、水素と酸素の化学反応で発生した電力で走る自動車です。燃料の一部となる水素は水素ステーションで補給します。

ガソリン車と同じく、燃料の充填に時間がかかりません。1回の充填による走行距離が電気自動車(EV)より長いことも特徴です。ガソリン車に比べ、騒音も抑えられます。
燃料電池自動車の燃料については、水素・メタノール改質・ガソリン改質などの研究が進められています。排出ガスをゼロにできる水素を燃料とするのが理想の形です。

天然ガス自動車

天然ガスを燃料としてエンジンを駆動させるタイプの自動車が天然ガス自動車です。硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質をほとんど排出しません。

低温の状況でもエンジンがかかりやすいことが、天然ガス自動車のメリットです。高圧の天然ガスを燃料とするケースが最も多く、トラックや大型バスでは実用化が始まっています。

天然ガス自動車のデメリットとしては、燃料を補給できる場所が少ないことや、1回の充填による走行距離が短いことが挙げられます。

エコカーを選ぶメリット

従来のガソリン車からエコカーに乗り換えることで、さまざまなメリットを得られます。主なメリットをチェックしておきましょう。

地球環境に配慮できる

エコカーを選ぶ最大のメリットは、地球環境に配慮できることです。どの種類のエコカーを選んでも、従来のガソリン車に比べて有害物質の排出量を抑えられます。

限りある化石燃料の節約につながる点もポイントです。ガソリンや軽油は石油系の資源ですが、エコカーなら化石燃料の使用量を最低限に抑えられます。

現在の地球環境においては、温室効果ガスによる地球温暖化と化石燃料の枯渇が大きな課題となっています。エコカーに乗ることで、環境問題の解決にも貢献できるのです。

燃費の節約につながる

ガソリン車より燃費を大幅に節約できることもエコカーのメリットです。電気モーターは内燃機関に比べエネルギー効率が高いため、在来のガソリン車よりも燃費が良くなっています。

エンジン効率の向上以外にさまざまな工夫が凝らされていることもポイントです。例えば、エコカーは車両が軽量化されているものが多く、車両が軽いほど燃費も良くなります。

ガソリン車の燃料費が高いと感じているなら、エコカーに乗り換えることで燃料費の安さを実感できるでしょう。

減税や補助金の適用を受けられる

エコカーは減税や補助金の対象となっており、条件を満たせば車にかかる費用を安く抑えられる可能性があります。

エコカーを対象とした減税・補助金の代表的なものが、エコカー減税とCEV補助金です。自治体が独自に補助金を出しているケースもあります。

自治体の補助金は国の制度と併せて利用できるため、自分の住んでいる地域でエコカーの補助金制度があるか調べてみましょう。

エコカー減税

エコカー減税とは、一定の条件を満たしたエコカーに関し、自動車重量税の免税・軽減を受けられる制度です。国が指定する自動車を購入して新規登録することで制度が適用されます。

エコカーに関する減税制度には、「グリーン化特例」と「環境性能割」もあります。いずれも自動車にかかる税金の優遇措置を受けられる制度です。

これらの制度は条件や適用期間が頻繁に変更されており、現行の制度がそのまま続くとも限りません。エコカーの購入を検討しているなら、減税制度を小まめに確認しましょう。

※出典:自動車:自動車関係税制について (エコカー減税、グリーン化特例 等) - 国土交通省

CEV補助金

CEV補助金とは、対象となるエコカーを購入する際に補助金が出る制度です。CEVとはクリーンエネルギー自動車のことを意味します。

CEV補助金の対象となる主なエコカーは、電気自動車・プラグインハイブリッド自動車・燃料電池自動車・クリーンディーゼル自動車です。

補助金の金額は、外部給電機能がある場合とない場合やエコカーの種類などにより異なります。給電機能付きなら補助金は高くなりますが、災害時に可能な範囲で給電活動に協力することが求められます。

※出典:R4年度補正CEV補助金のご案内_CEV補助金_CEVの補助金交付を行う次世代自動車振興センター

エコカーのデメリット

エコカーにはメリットだけでなくデメリットもあります。購入を検討する場合は、利用シーンや予算も考慮することが大切です。

車両価格が高い

エコカーの大きなデメリットは、車両価格が総じて高いことです。ガソリン車に比べると種類も少ないため、できるだけ費用を抑えようと思っても限界があります。

エコカーの車両価格が高くなるのは、主にバッテリーが高額になることが理由です。バッテリーが故障すると、修理や交換にかかる費用も割高になります。

車両価格を安く抑えるためには、補助金の活用が有効です。エコカーは燃料費が大幅に安くなるため、トータルコストで考えるのもよいでしょう。

1回の充電による走行距離が短い

エコカーは従来のガソリン車に比べ、航続距離が短い傾向があります。普段使いとしては問題ありませんが、遠出をする際の移動手段には不向きです。

ガソリン車のように気軽な燃料充填ができないため、走行距離が長くなりそうなドライブの際は、充電場所も考えておく必要があります。

走行中にエンジンへの切り替えができないエコカーの場合は、特に注意が必要です。エンジンによる充電ができないため、移動中に充電が切れてしまう恐れがあります。

フル充電まで時間を要する

エコカーのデメリットとしては、フル充電までに時間がかかることも挙げられます。電気自動車(EV)やハイブリッド自動車の充電には、数時間もの充電時間が必要です。

エコカーの種類によっては、フル充電までに半日以上かかることもあります。遠出をする場合は前日に充電できますが、目的地でも同じように何時間もかけて充電しなければなりません。

ガソリン車の場合は、どれだけ時間がかかっても5~10分程度で燃料をフルに充填できます。近年は数十分で急速充電できるエコカーも登場していますが、まだまだ数が少ないのが現状です。

このように、エコカーには実用性の面でいくつかのデメリットがあります。エコカーがより普及するためには、車両価格・走行距離・充電時間の問題をクリアしていく必要があるのです。

「第3のエコカー」とは?

近年は従来のエコカーとは一線を画す「第3のエコカー」なる車も登場しています。第3のエコカーとはどのような車なのでしょうか。

低燃費のガソリン車

第3のエコカーとは、燃費性能に優れたガソリン車のことです。従来の車を軽量化しているため、少ないガソリンでも低燃費で走行できる仕組みになっています。

なお、第1のエコカーはハイブリッド自動車、第2のエコカーは電気自動車(EV)です。これらのエコカーに次ぐ自動車として、低燃費のガソリン車を第3のエコカーと呼んでいます。

第3のエコカーと呼ばれている主な車は、ダイハツ「ミライース」・スズキ「アルト」・マツダ「デミオ」です。それぞれの車種には、燃費・走行性能・環境性能などの面でメリットがあります。

第3のエコカーのメリット

第3のエコカーのメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 従来のエコカーに比べ車両価格が安い
  • ガソリンで走行するため特別な充電が不要
  • ガソリン車でありながらエコカー減税が適用される

第3のエコカーの「エコ」にも、エコノミー(節約)の意味が含まれているのです。また、エコカー減税はガソリン車であっても適用されるケースがあります。

一方、第3のエコカーには、次のようなデメリットもあります。

  • 選択肢が少ない
  • 軽自動車税の増税が適用される
  • エコカーに比べパワーが劣るケースがある

ただし、自動車税については従来のエコカーにかかる税金の方が高いため、デメリットにはならないとも考えられます。

環境に優しい車に乗ろう

エコカーとは環境に配慮した車です。燃費性能が高い特徴も備えています。電気自動車(EV)・ハイブリッド自動車・クリーンディーゼル自動車などが、代表的なエコカーです。

エコカーを選べば地球環境に配慮できるほか、燃費の節約にもつながります。減税や補助金の適用を受けられることもメリットです。

ガソリン車からの乗り換えを検討しているなら、環境に優しいエコカーも選択肢に入れてみましょう。

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