こたつのヒーターユニットにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。こたつの購入を検討しているなら、ヒーターの違いを理解することが大切です。こたつヒーターユニットの種類や電気代の目安、こたつの電気代の節約術をご紹介します。
こたつヒーターユニットの種類
こたつに使用されるヒーターユニットは、石英管ヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーターの3種類が主流です。それぞれのヒーターには異なる特徴があり、暖房性能、導入コスト、寿命の観点で評価すると以下のようになります。
こたつヒーターユニット種類別特徴比較表
ヒーターの種類 | 暖房性能 | 導入コスト | 寿命 |
---|---|---|---|
石英管ヒーター | 〇 | ◎ | △ |
ハロゲンヒーター | ◎ | △ | ◎ |
カーボンヒーター | △ | 〇 | 〇 |
この表から、暖房性能と寿命を重視するなら「ハロゲンヒーター」、コストを抑えたいなら「石英管ヒーター」が適していることがわかります。
次に、それぞれのヒーターの特徴について詳しく解説していきます。
石英管ヒーター
石英管ヒーターは、昔からこたつによく用いられているヒーターユニットです。遠赤外線の放出量が多い石英管を使っているため、体の芯からじっくりと温まれます。
本体価格が安いこともメリットです。導入費用を抑えたい方は、石英管ヒーターの中から気に入った製品を選ぶとよいでしょう。
ただし、石英管ヒーターは立ち上がりが遅く、電源を入れてからこたつの中が暖まるまで時間がかかります。衝撃に弱く割れやすい点にも注意が必要です。
ハロゲンヒーター
速暖性に優れたこたつを使いたいなら、ハロゲンヒーターを選ぶのがおすすめです。電源を入れるとすぐに暖かくなるため、寒い冬に素早く暖を取りたい方に向いています。
ハロゲンヒーターは暖房能力も高く、ファンが付いているタイプならこたつの内部がムラなく暖まります。壊れにくく寿命が長いこともメリットです。
一方、ハロゲンヒーターは本体価格が高く、電気代もほかのタイプより割高です。コストより即暖性や暖房能力の高さを重視したい場合に検討するとよいでしょう。
カーボンヒーター
炭素化合物を熱源とするカーボンヒーターは、こたつの中を遠赤外線で効率良く暖められるヒーターユニットです。ほかのタイプより少ない消費電力で暖を取れます。
薄型ユニットのフラットカーボンを選べば、こたつ内のスペースをより広くとることが可能です。足をスムーズに出し入れできるほか、冬以外の季節でもスタイリッシュなテーブルとして使えます。
カーボンヒーターはハロゲンヒーターほど暖房能力は高くないため、人によっては十分な暖かさを感じにくいケースもあります。また、本体価格がやや割高ですが、電気代を抑えられるため長く使えばお得になるでしょう。
ヒーター別のこたつの電気代
こたつの電気代はヒーターの種類によって変わります。電気代の節約を意識するなら、各ヒーターの電気代の目安を把握しておきましょう。
⇒こたつの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
今回紹介する電気代は、ヒーターごとにピックアップした製品のWebサイトに記載されている電気代を使って1日8時間使用したと仮定して計算しています。
以下に、主要な3種類のヒーターの電気代を比較した表をまとめました。
各ヒーターの電気代目安
ヒーターの種類 | 1カ月あたり(弱) | 1カ月あたり(強) |
---|---|---|
石英管ヒーター | 約600円 | 約1,200円 |
ハロゲンヒーター | 約528円 | 約1,344円 |
カーボンヒーター | 約384円 | 約816円 |
この表から、カーボンヒーターは弱でも強でも最も電気代を抑えられる選択肢であることがわかります。
次に、各ヒーターの特徴や電気代の詳細を詳しく見ていきましょう。
石英管ヒーターのこたつの電気代
石英管ヒーターの電気代は、ハロゲンヒーターより安く、カーボンヒーターよりは高い傾向があります。
製品名:GKR-75HE4-NB(山善)
- 1時間あたりの電気代:約2.5円(弱)
- 1日あたりの電気代(弱):2.5円×8h=約20円/日
- 1カ月あたりの電気代(弱):20円/日×30日=約600円/月
- 1時間あたりの電気代:約5.0円(強)
- 1日あたりの電気代(強):5.0円×8h=約40円/日
- 1カ月あたりの電気代(強):40円/日×30日=約1,200円/月
設定温度「強」の電気代は「弱」の約2倍です。電気代の節約を図る場合、設定温度を強くしすぎないこともポイントになります。
※出典: 商品情報_家具調こたつ | 山善の商品情報サイト | YAMAZEN BOOK
ハロゲンヒーターのこたつの電気代
一般的に、ハロゲンヒーターの電気代は、ほかのタイプに比べ割高です。
製品名:GMK-HS1202H(山善)
- 1時間あたりの電気代:約2.2円(弱)
- 1日あたりの電気代(弱):2.2円×8h=約17.6円/日
- 1カ月あたりの電気代(弱):17.6円/日×30日=約528円/月
- 1時間あたりの電気代:約5.6円(強)
- 1日あたりの電気代(強):5.6円×8h=約44.8円/日
- 1カ月あたりの電気代(強):44.8円/日×30日=約1,344円/月
ハロゲンヒーターは立ち上がりが早く、暖房能力も高めですが、導入費用や電気代も高くなります。電気代を抑えたいなら使い方を工夫して節約しましょう。
※出典: 商品情報_モダン家具調こたつ【人感センサー付】【600wハロゲン人感センサー】 | 山善の商品情報サイト | YAMAZEN BOOK
カーボンヒーターのこたつの電気代
暖房効率が高いカーボンヒーターは、3種類のうち最も電気代を節約できるヒーターです。
製品名:ESK-MDN758(山善)
- 1時間あたりの電気代:約1.6円(弱)
- 1日あたりの電気代(弱):1.6円×8h=約12.8円/日
- 1カ月あたりの電気代(弱):12.8円/日×30日=約384円/月
- 1時間あたりの電気代:約3.4円(強)
- 1日あたりの電気代(強):3.4円×8h=約27.2円/日
- 1カ月あたりの電気代(強):27.2円/日×30日=約816円/月
同程度の暖かさなら、カーボンヒーターが最も電気代を抑えられます。より経済的なこたつを探している方に適しているでしょう。
※出典: 商品情報_カジュアルこたつ | 山善の商品情報サイト | YAMAZEN BOOK
こたつを使うメリット
こたつはほかの暖房器具に比べ、比較的安い電気代で使えます。それ以外のメリットにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
テーブルとして使える
こたつはテーブルとしても使える暖房器具です。リビングにこたつを置けば、家族が気軽に集まれる場所ができます。暖を取りながら仕事や勉強をするのもおすすめです。
冬以外の季節でも、布団を外せばそのままテーブルとして活用できます。近年はこたつに見えない製品も多いため、テーブルを選ぶ感覚でこたつを探すのもよいでしょう。
空気が乾燥しない
温風を出すエアコンやファンヒーターを使っていると、空気が乾燥しやすくなります。乾燥は体調不良につながる恐れがあり、湿度を管理する必要があるでしょう。
一方、こたつは温風を出すわけではないため空気の乾燥を抑えられます。加湿器を使わずに済むため、余計な電気代がかかりません。
また、温風によってホコリが空気中に舞うことがなく、空気が汚れにくい点もポイントです。小まめな換気を意識せずに過ごせます。
こたつを使うデメリット
こたつにはメリットだけでなくデメリットもあります。自宅でこたつを使おうと考えているなら、デメリットも考慮して導入を検討しましょう。
場所を取る
こたつを使うデメリットとしては、場所を取ることが挙げられます。掛け布団が広がるスペースまで考慮すれば、通常のテーブルより広い設置場所が必要です。
また、使わないときの収納場所も考えておかなければなりません。脚を畳んだり取り外したりしてコンパクトになる製品もありますが、それでも収納場所がない場合は、通年でテーブルとして使える製品を選びましょう。
部屋全体を暖められない
こたつはテーブルや布団で囲まれた空間のみを暖める暖房器具です。エアコンや石油ファンヒーターのように部屋全体を暖めることはできません。
寒い部屋で使うとこたつから出られなくなる恐れがあります。居心地が良いからといっていつまでもこたつに入っていると、電気代も高くなってしまうでしょう。
こたつの電気代の節約術
こたつの電気代は工夫次第で節約が可能です。こたつは電気代がそれほどかからない暖房器具ですが、少しでも節約を図りたい場合は、次に挙げる節約方法を実践してみましょう。
ほかの暖房器具と一緒に使う
こたつは部分的に暖を取るタイプの暖房器具です。特徴が異なるほかの暖房器具と併用すれば、快適に過ごしながら節約も図れます。
こたつと併用する暖房器具としておすすめなのがホットカーペットです。最初はこたつで内部を暖め、温度が上がった後はホットカーペットに切り替えれば、電気代を節約できます。
また、こたつは部屋全体を暖められないため、広い部屋を暖めるのに適したエアコンやヒーターと併用するのもおすすめです。こたつで体が温まれば体感温度が上がり、エアコンやヒーターの設定温度を下げられます。
設定温度を下げる
前述したヒーターごとの電気代を見てもわかるように、こたつの電気代は設定温度で大きく変わります。製品によっては、「強」の電気代が「弱」の2倍以上になるケースもあります。
こたつの電気代を節約したいなら、基本的な設定温度は「弱」で使いましょう。早く暖まりたい場合も、最初は「強」で一気に暖め、こたつの中が暖かくなったら「弱」に切り替えて保温するのがポイントです。
保温性が高い掛け布団を選ぶ
こたつの保温性は掛け布団で変わります。厚くて大きい布団をかければ隙間から熱が逃げにくくなり、中の温度をキープしやすくなるでしょう。電源を切った後も、しばらくはそのままで暖を取れます。
こたつの下にラグ・カーペット・断熱シートを敷くのもおすすめです。こたつを直接床に置くと、床を通して暖気が逃げたり冷気が入り込んだりしますが、敷物があれば熱移動を抑えられます。
省エネ性能が高いこたつに買い替える
近年のこたつは省エネ性能が高くなっています。古いこたつを使い続けているなら、新しいこたつに買い替えるのも1つの方法です。
人感センサー機能が搭載されたこたつなら、人が入っていないときに自動で電源が切れるため、電力の無駄な消費を抑えられます。タイマー機能も切り忘れ防止に役立ちます。
また、適切な温度に自動調節してくれる機能も、電気代の節約に貢献します。主に以下の2種類があるため、重視したいポイントに合わせて選ぶとよいでしょう。
- サーモスタット方式:価格は安いが細かい温度調節ができない
- 電子制御方式:設定条件に合わせて温度を細かく調整できるが価格が高い
こたつはヒーターの種類で選ぼう
こたつのヒーターには主に3つの種類があります。特徴や電気代がそれぞれ異なるため、こたつを選ぶ際は暖房性能、導入費用、ランニングコスト、寿命など何を重視するかをよく考えながら比較しましょう。
こたつは暖房器具の中でも電気代が安い部類に属しますが、節約を意識して使うことで電気代をより抑えられます。使い方を見直したり、最新機種の省エネ機能をチェックしたりしてみましょう。
また、こたつにはメリットとデメリットがあり、両方を把握した上で導入を検討することが大切です。本当に必要かどうかを考え、現在自宅にあるほかの暖房器具との組み合わせもイメージして導入しましょう。
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