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寒い季節に向かう中で、コストパフォーマンスに優れた小型ヒーターの購入を検討し始める人も多いのではないでしょうか。本記事では、小型ヒーターの種類や電気代、さらには効率的な選び方について詳しく解説します。購入する際の参考にしてみてください。

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小型ヒーターの種類と電気代

寒い時期に使う暖房器具には、エアコンの様に部屋全体を温めるものだけではなく、局所的に用いるものもあります。小型ヒーターは、部屋全体を温めるのには不向きですが、足元や手など、局所的に温めるのには向いています。
ヒーターには、暖房の仕組みによってさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。また、電気代も使用方法によって変わってきます。ここでは、代表的な小型ヒーターの種類と、その電気代について詳しく見ていきましょう。

小型ヒーターの種類

小型ヒーターは、暖房の仕組みによっていくつかの種類に分けられます。各タイプの特徴を理解することで、自分のニーズに合った選択が可能になります。

セラミックファンヒーター

セラミックファンヒーターは、特殊加工されたセラミックに電気を通して発熱する仕組みを採用しています。セラミックの発熱によって暖められた空気をファンで循環させることで、効率的に室内を暖めます。
一般的にセラミックファンヒーターは、加湿器や空気清浄機などの機能を併せ持つ製品が多く見られます。
このような多機能タイプは、限られたスペースで複数の役割を果たすことができるため、一人暮らしの方や狭い部屋での使用に適しています。

カーボンヒーター

カーボンヒーターは、炭素繊維に電気を流して熱を発生させ、遠赤外線を放射することが特徴です。遠赤外線は人体に直接働きかけるため、体の芯まで温まりやすいという利点があります。
デスクワークや読書などの際に、局所的に体を温めるスポット暖房としての使用が最適です。
特に、冷え症の方や、長時間座って作業する方にとっては、効果的な暖房方法となるでしょう。

シーズヒーター

シーズヒーターは、ニクロム線を絶縁体で包み、さらに金属管で覆った構造を持つ発熱体を使用しています。この構造により、安定した発熱と高い耐久性を実現しています。
シーズヒーターの特徴として、カーボンヒーターよりも高い遠赤外線放射量が挙げられます。
また、発熱体が頑丈な構造になっているため、長期間の使用に耐えられるという利点もあります。仕事などで長時間連続で使いたい場合におすすめです。

ハロゲンヒーター

ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプを発熱体として利用する暖房機器です。ハロゲンランプから放射される赤外線の輻射熱を直接当てることで、体を温めます。
ハロゲンヒーターは電源を入れてすぐに暖かさを感じられるため、短時間の使用や、すぐに暖まりたい場面に適しています。また、機器の価格が比較的手頃なことも魅力の一つです。

小型ヒーターの電気代はいくら?

小型ヒーターの電気代は、使用する機器の消費電力や使用時間によって変わってきます。具体的な例を挙げながら、電気代の計算方法について見ていきましょう。
まず、電気代の計算には、以下の公式を用います。
電気代 = 消費電力(kW) × 使用時間(時間) × 電気料金単価(円/kWh)
この計算式に当てはめておおよその電気代を算出してみましょう。
一例として、DBKのセラミックファンヒーターDCW600を紹介します。この製品の消費電力は、強モードで600W、弱モードで300Wとなっています。
電気料金単価を31円/kWhとした場合、1時間あたりの電気代は以下の通りです。

  • 弱モード(300W)の場合:0.3kW × 1時間 × 31円/kWh = 9.3円
  • 強モード(600W)の場合:0.6kW × 1時間 × 31円/kWh = 18.6円

また、山善のDBC-L121も紹介します。こちらの製品は300W、750W、1,200Wの3段階の消費電力設定が可能です。
上記と同じように計算すると、電気料金は以下になります。

  • (300W)の場合:0.3kW × 1時間 × 31円/kWh = 9.3円
  • (750W)の場合:0.75kW × 1時間 × 31円/kWh = 23.25円
  • (1,200W)の場合:1.2kW × 1時間 × 31円/kWh = 37.2円

小型ヒーターといっても、暖房の仕組み自体は大きなヒーターと変わらないため、そこまで電気代が安くなるわけではありません。
しかし、小型ヒーターの場合、必要な場所だけを効率的に暖めるために使われるので、結果として使用時間が短くなるため、小型ヒーターの電気代は通常のヒーターよりも安くなることが多いと言えるでしょう。
(※電力料金の目安単価は、「公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会」が令和4年7月22日時点で算出している金額を採用しています)
※出典: よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
※参考: DCW600 | DBK/ディービーケー
※参考: 商品情報_ツインヒートプラス | 山善の商品情報サイト | YAMAZEN BOOK

小型ヒーターの利用シーン

小型ヒーターは、その携帯性と効率的な暖房能力から、様々な場面で活躍します。ここでは、小型ヒーターの代表的な利用シーンについて詳しく見ていきましょう。
それぞれの場面に適したヒーターの種類や使用方法を理解することで、より効果的な暖房が可能になります。

洗面所や脱衣所

洗面所や脱衣所は、水を使う場所であるため特に寒さを感じやすい空間です。ここでの暖房には、温風を出すタイプのヒーター、特にセラミックファンヒーターが適しています。
セラミックファンヒーターは、多くの製品が幅と高さともに30cm前後のコンパクトなサイズで設計されているため、狭い洗面所や脱衣所にも無理なく設置できます。
また、セラミックファンヒーターは温風を出すため、素早く室温を上げることが可能です。朝の忙しい時間帯や、入浴前の短時間での使用にも適しているでしょう。
さらに、多くの製品が防水機能を備えているため、水しぶきが飛び散る可能性のある場所でも安心して使用できます。

トイレ

トイレは、短時間の利用が主となる空間です。また、トイレという限られたスペースでは、大きな暖房能力は必要ありません。むしろ、コンパクトで省スペースな設計のヒーターが求められます。
そのため、周辺全体を暖めるよりも、使用者自身を直接温められるヒーターが適しています。この点で、カーボンヒーターやハロゲンヒーターが効果的な選択肢となります。

机の下

デスクワークや読書など、長時間座って過ごす場面では、机の下に設置する小型ヒーターが効果的です。この用途には、シーズヒーターが特に適しています。
シーズヒーターは、急激な温度上昇はありませんが、じわじわと周囲の温度を上げていく特性があります。
そのため、長時間使用しても快適さを維持できます。また、空気を汚さず、火傷のリスクも比較的低いため、仕事中や食事中など、集中を要する場面でも安心して使用できます。

他の暖房器具との併用

小型ヒーターは、他の暖房器具と組み合わせて使用することで、より効果的な暖房が可能になります。
一例として、エアコンやセントラルヒーティングなどの全体暖房と、小型ヒーターによるスポット暖房を組み合わせる方法が挙げられます。
この方法では、全体暖房の設定温度を少し低めに抑え、体が寒く感じる部分のみを小型ヒーターで集中的に温めます。
こうすることで、快適さを維持しながら、全体的な暖房費を抑えることができます。
他にも、電気カーペットと組み合わせて足元がより温まるようにしたり、こたつと組み合わせて、電気代を極力抑えつつ過ごすなど、さまざまな活用方法があります。

小型ヒーターの選び方

小型ヒーターを選ぶ際には、様々な要素を考慮する必要があります。ここでは、省エネ機能、サイズや形状、そして安全機能という3つの重要なポイントについて詳しく解説します。

省エネ機能は付いているか

省エネ機能は、小型ヒーターを選ぶ際の重要な判断基準の一つです。適切な省エネ機能を備えたヒーターを選ぶことで、電気代の削減と環境への配慮を両立することが可能となります。
具体的には、温度調節機能と人感センサーという2つの機能に注目する価値があります。温度調節機能は、室温に応じて2段階から3段階で出力を自動的に調整します。
必要以上の電力消費を抑えつつ、快適な室温を維持することができます。
人感センサーは、人の動きや熱を感知して自動的に電源をオンオフする機能です。
使用者が部屋を離れたり戻ったりする際に、自動で電源を切ったり入れたりします。これにより、不要な暖房を防ぎ、電気代の無駄を大幅に削減することが可能となります。
これらの機能を備えたヒーターを選ぶことで、使用者の手間を減らしつつ、効率的な暖房が実現できます。

サイズや形状・デザイン

小型ヒーターを選ぶ際、サイズや形状、デザインは実用性と美観の両面で重要な要素となります。特に、限られたスペースで使用することが多い小型ヒーターでは、これらの要素が使い勝手に大きく影響します。
まず、サイズについては、設置予定の場所の寸法を事前に確認しておくことが肝要です。トイレや脱衣所といった狭いスペースで使用する場合、よりコンパクトな製品を選ぶ必要があります。
一方で、デスク下での使用を想定する場合は、足元のスペースを考慮しつつ、適度な暖房能力を持つサイズを選択することが大切です。
形状に関しては、使用環境に応じて適切なものを選びましょう。例えば、縦長タイプは狭いスペースに設置しやすく、横長タイプは安定性が高いという特徴があります。また、円筒形のものは360度方向に暖気を放出できるため、広い範囲を暖めたい場合に適しています。
デザイン面では、部屋のインテリアとの調和を考慮することも大切です。近年は、機能性だけでなく、デザイン性にも優れた製品が多く登場しています。シンプルでモダンなデザインのものや、レトロな雰囲気のものなど、選択肢は豊富です。

安全機能もチェック

小型ヒーターを選ぶ際、安全機能は特に重要な検討事項です。ここでは、主要な安全機能について詳しく見ていきましょう。
転倒時自動電源オフ機能は、ヒーターが倒れた際に自動的に電源を切る機能です。この機能により、転倒による火災のリスクを大幅に軽減することができます。
温度ヒューズ(サーモスタット)は、設定温度以上に温度が上昇した場合、自動的に電源をオフにする機能です。これにより、異常過熱による事故を未然に防ぐことができます。
また、子どもがいる家庭では、チャイルドロックもあった方が良いでしょう。チャイルドロックは、子どもの誤操作を防ぐ機能です。
ボタンやダイヤルをロックすることで、子どもが勝手に設定を変更したり、電源を入れたりすることを防ぎます。
安全機能は、製品によって搭載されている機能が異なります。購入を検討する際は、自身の生活環境や使用状況に応じて、必要な安全機能を備えた製品を選ぶことが大切です。

小型ヒーターで日常のちょっとした寒さが和らぐ

小型ヒーターは、大型の暖房器具と比べてコストパフォーマンスに優れている点も魅力的です。
初期投資が比較的低く、使用する場所や時間を限定できるため、電気代の節約にもつながります。
特に、家族構成や生活リズムが異なる世帯では、各自のニーズに合わせて柔軟に使用できる小型ヒーターは、効率的な暖房手段となるでしょう。
小型ヒーターを上手に活用することで、快適さと経済性、そして環境への配慮を両立させた暖房利用が可能となります。
日々の生活の中で、ちょっとした工夫と気遣いを加えることで、より豊かで持続可能な暮らしを実現できるでしょう。

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