この記事の内容は公開日時点の情報です。最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
記事をシェアする

再エネ賦課金の写真 再エネ賦課金の写真

エアコンには送風という機能が備わっていますが、一度も使ったことがないという方もいるのではないでしょうか。エアコンの送風機能の基礎知識や暖房・冷房との電気代の比較、送風機能の上手な使い方について詳しく解説します。

再エネ由来の電気をフル活用
料金プランはこちら

エアコンの送風の基礎知識

エアコンの送風機能を理解するためには、エアコンの仕組みを知る必要があります。送風とはどのような機能なのか、除湿との違いを併せて見ていきましょう。

エアコンの送風とは

エアコンの送風は、室内の空気を循環させる機能です。エアコン本体に室内の空気を取り込み、そのまま室内に空気を送り出します。
そもそもエアコンは、暖房や冷房の使用時にも室内の空気を循環させています。本体に取り込んだ空気を熱交換器で冷やしたり温めたりして、冷風や温風を出しているのです。
送風機能を使っている間は熱交換器が作動せず、室温の調整は行われません。ただ室内の空気を循環させるだけの機能です。
室外機は室外の空気を取り込む設備だと思われがちですが、空気を直接取り込むのではなく、冷媒を介して熱を移動させる装置です。冷房時に室内の熱を外へ逃がし、暖房時には外気からの熱を取り込むのが、室外機の役割です。

送風と除湿の違い

エアコンの除湿とは、室内の湿度を下げる機能です。送風では室内の湿度を下げられないため、エアコンの送風機能と除湿機能はまったく違う機能になります。
エアコンの除湿機能には次の2種類があります。

  • 冷房除湿:冷房より温度変化が少なく除湿量が多い
  • 再熱除湿:冷房除湿より除湿量は多いが温度はほとんど下がらない

冷房だと寒すぎる場合や軽く除湿したい場合は、冷房除湿を使うのがおすすめです。冷房より電気代が安くなるメリットもあります。
再熱除湿は、温度を下げずに湿度を下げたい場合に適した機能です。温度変化を抑えるために冷気を再度温めてから吹き出すため、電気代は冷房より高くなります。
なお、とにかく室温を下げたい場合は、冷房を使いましょう。
エアコンの冷房と除湿についてもっと詳しく知りたい方はこちら

エアコンの送風は電気代が安い?

エアコンの送風の使用時には、空気を冷やしたり温めたりする機能が働かないため、電気代が安くなります。冷暖房時との比較も併せて、エアコンの送風にかかる電気代をチェックしましょう。

エアコンの送風にかかる電気代の目安

エアコンをはじめとした電化製品の電気代は、次の式で求められます。
1時間あたりの消費電力(kWh)×使用時間(時間)×料金単価(円/kWh)
電気料金の目安単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/kWhを使うのが一般的です。
上記の計算式を用いると、シャープのエアコン「Xシリーズ」の送風にかかる電気代は以下のように計算できます。
送風の消費電力:16.9Wh
使用時間:1時間
送風にかかる電気代:(16.9÷1,000)kWh×1時間×31円 =約0.52円/時間
※出典: よくある質問 Q&A |公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
※出典: エアコン総合カタログ P7 | SHARP

暖房・冷房・送風の電気代を比較

シャープの6畳用エアコン「AY-S22X-W」を例に取り、暖房と冷房にかかる電気代を計算した結果をまとめました。
暖房の消費電力:430W
冷房の消費電力:410W
暖房の1時間あたりの電気代:0.43kWh×1時間×31円 =約13.33円/時間
冷房の1時間あたりの電気代:0.41kWh×1時間×31円 =約12.71円/時間
送風にかかる電気代は、エアコンの冷暖房にかかる電気代よりはるかに安いことがわかります。
なお、暖房と冷房の電気代を比較すると、暖房のほうが高くなります。外気温と設定温度の差が大きいほど、エアコンの電力使用量が増えるためです。
エアコンは運転開始から設定温度に達するまでの間に、最も多くの電力を消費します。冬は夏より外気温と設定温度の差が大きく、設定温度に達するまでの時間が長くなるため、電気代も高くなるのです。
※出典: エアコン総合カタログ P15 | SHARP

エアコンの送風の上手な使い方

エアコンの送風機能は、どのようなシーンで役立つのでしょうか。エアコンの送風の上手な使い方をご紹介します。

冷暖房と併用する

冷房を使う前に窓を開けて送風を使うと、室内の暖気を外へ逃しやすくなります。室温がある程度下がった後に窓を閉めて冷房を使えば、より早く涼しくなるため電気代の節約を図ることが可能です。
また、「冷房を入れると寒すぎるが消すと暑くなる」といったシーンでも、エアコンの送風機能が役立ちます。室内の空気が動いて体感温度が下がるため、適度に涼めるでしょう。
寒い時期には暖房器具と併用するのがおすすめです。電気ストーブなどで暖まった空気を送風で循環させることで、室内を均一に暖められます。

室内の換気に活用する

エアコンの送風機能自体には換気の効果はありませんが、窓を開けて送風を使うことで室内の空気が循環し、換気を助けることができます。
エアコンの送風機能で換気を行う際は、窓を開けるのがポイントです。エアコンには室内外の空気を入れ替える機能がないため、窓を閉めたまま送風を使っても換気はできません。
換気扇が設置されている部屋なら、窓を開けて換気扇を回すことで、より効率よく空気を入れ替えられます。

エアコン内部のカビ予防で使う

エアコンの内部では結露が発生しやすく、内部が濡れたまま放置するとカビの原因につながります。送風機能で内部の水分を蒸発させれば、カビの発生を予防することが可能です。
特に、暑い時期は空気に水蒸気が多く含まれるため、冷房使用後は送風で1~2時間乾かすのがおすすめです。また、オフシーズンに入る前も送風で内部を乾燥させておけば、エアコンを使わない間にカビの発生を予防できます。

エアコンに送風機能がない場合は?

エアコンによっては、送風機能が備わっていないケースもあります。送風機能がない場合の代替手段にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

空気清浄運転や内部洗浄機能で代用する

一部のエアコンには、空気清浄運転という機能が搭載されています。室内の空気をきれいにしたり、エアコン内部のカビ・ホコリを除去したりできる機能です。
エアコンの空気清浄運転を活用すれば、エアコン内部に湿気がたまりにくくなるため、送風機能の代替手段として使えます。
また、一部のエアコンに搭載されている内部洗浄機能も、送風機能の代わりに活用することが可能です。内部洗浄機能を使うとエアコン内部のカビや雑菌の繁殖を抑えられるため、エアコンのカビ対策に役立つでしょう。

冷房運転で最も高い温度に設定する

エアコンに送風機能がない場合、冷房の設定温度を31℃にして運転しましょう。室温が30℃以下なら、設定温度を31℃にすることで熱交換器が働かなくなるため、冷房ではなく送風運転になります。
ただし、室温が31℃以上ある場合は、設定温度を31℃にしても室温を下げようとして冷房運転になる可能性があります。この方法で送風運転をしたいなら、事前に冷房で室温を30℃以下にしておきましょう。
※出典: シ-ズンオフ時に送風運転をしたいが、送風機能がついていない。どうしたらいいですか? | 三菱電機 よくあるご質問 FAQ

エアコンの送風の注意点

エアコンの送風機能を活用する際は、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。以下に挙げる注意点を理解し、迷った場合の参考にしましょう。

送風は温度を設定できない

エアコンの送風機能を使うと室内の空気が循環するため、冷房や暖房の効率を高めるのに役立ちます。ただし、送風機能自体に温度調節の機能は備わっていません。
送風はあくまでもエアコンから空気を送り出すだけの機能であり、冷暖房のように温度の上げ下げができない点に注意が必要です。電気代を抑えられるからといって送風だけで過ごそうとしても、快適な空間にはならない恐れがあります。
送風を上手に活用するためのポイントは、冷暖房と併用することです。例えば、冷房を使う前に送風で換気を行えば、室内の熱がある程度外へ逃げるため冷房を早く効かせられるでしょう。

送風では湿度を下げられない

エアコンの送風と除湿はまったく異なる機能です。送風では室内の湿度を下げられないため、湿度を下げたい場合は除湿機能を使いましょう。
部屋の湿気が気になる場合も、送風運転だけでは湿度が下がりません。湿度が高いままの状態だと、カビが発生する原因にもなるため、湿度が高い日には送風ではなく除湿を使う必要があります。
部屋干しの洗濯物を乾燥させたいケースでも、送風より除湿のほうが洗濯物が早く乾きます。扇風機やサーキュレーターを併用すれば、空気が循環するためさらに乾きやすくなるでしょう。

送風のみでのカビ対策は難しい

エアコンの送風機能にカビ予防の効果があることは、前述したとおりです。カビの原因となるエアコン内部の水分を蒸発させられるため、冷房使用後やシーズンオフ前に送風運転を行えば、エアコンの内部が乾いてカビが発生しにくくなります。
ただし、カビの発生原因は結露だけではないため、送風機能のみでカビの発生を完全に抑えるのは困難です。また、既にカビが発生している場合は、送風でかえってカビを拡散させることにもなりかねません。
エアコン内部のカビ対策を考える場合、定期的な清掃やクリーニングは不可欠です。2週間に1回程度のフィルター清掃に加え、年1回は専門業者にクリーニングを依頼しましょう。
エアコン内部の清掃は素人には難しく、無理にクリーニングを行うとエアコンが故障するおそれもあります。上手に送風を活用しながら、清掃やクリーニングも意識してエアコンを使いましょう。

エアコンの送風を上手に活用しよう

エアコンの送風は部屋の空気を循環させる機能です。室外から空気を取り込むわけではなく、室内からエアコンに取り込んだ空気をそのまま室内へ吹き出します。
送風は冷暖房に比べ電気代をかなり抑えられるため、冷暖房と併用すれば電気代の節約につながるでしょう。室内の換気やエアコン内部のカビ予防に役立てるのもおすすめです。
こまめな掃除やクリーニングも行いながら、送風機能を上手に活用し、経済的かつ健康的な生活を送りましょう。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみませんか。

Looopでんきの「スマートタイムONE」は、電気料金が市場価格に合わせて30分ごとに変動する仕組みのプランです。 電気を多く使う家族世帯でも、料金が安くなる時間帯に合わせて電化製品を使えば、無理なく電気代を節約できます。さらに、契約期間の縛りがなく、解約手数料もかからないため、安心して気軽に利用を始められる点が魅力です。

また、専用アプリを使えば、30分ごとの電気使用状況が確認でき、月末の電気代も予測可能です。リアルタイムで使用量を把握できるため、電気代が思ったより高くなるといった心配も減り、家計に合わせた電気の使い方を管理できます。

実際にLooopでんきを利用しているお客さまの声をご紹介します。

「知り合いの勧めがあり、半信半疑で加入しましたが、大手とは異なる細やかさがあり満足しています。また料金も満足しています。」

「いつも毎日の電気予報を見ながら、炊飯器の使用や掃除機、洗濯機を動かしています。そのおかげで、随分節約できています。」

まずは、Looopでんきの「スマートタイムONE」で、今の生活に合った電気代の見直しをしてみませんか。

Looopでんきの「スマートタイムONE」をチェック