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電卓を持って悩む女性の写真 電卓を持って悩む女性の写真

「家族が増えたから手洗いが大変」「水仕事が多いと手が荒れるから困っている」などのように、水仕事について悩みを抱える人の中には、食洗機の使用を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

食洗機を導入する際、電気代や水道代といった光熱費の上昇が心配になるかと思います。しかし、食洗機はトータルで考えると手洗いよりお得になる可能性が大いにあるのです。

この記事では、食洗機の電気代と1回にかかるコストや、よりお得に使うためのポイントを解説します。

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食洗機の電気代は?1回にかかるコストとは

食洗機1回にかかる電気代はいくらでしょうか。ここでは日本電機工業会が定めた自主基準に則って4〜5人家族向けの庫内容積が約50L(食器40点、水温20度)のもの(※1)でシミュレーションした結果を比較します。

食洗機には「スピードモード」「しっかりモード」など汚れレベルに応じて洗い分けができますが「標準モード」の場合、標準使用水量は11L、消費電力量は約770Wです。
電気代は「1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×料金単価(円/kWh)」で算出できます。例えば食洗機を1時間使用した場合、料金単価を27円/kWhとし、770W=0.77kWと換算すると電気代は以下のように求められます。

0.77kW×1時間×27円=20.8円

朝と夜、1日2回使用した場合は、1日あたり約20.8×2=約41.6円となります。1日2回の利用を1カ月続けたときの電気代は20.8円/日×2回×30日=約1,248円となり、1カ月にかかる電気代は1,200円台となります。

ただし手洗いと同様に、食洗機を使う場合も「洗剤代」「水道代」が発生します。

次は「電気代」「洗剤代」「水道代」のトータルコストを算出してみましょう。
洗剤は庫内容積50Lに対するメーカー推奨値である5g、水道代は標準使用水量11Lと想定すると、それぞれ1回あたり約3.2円と約2.9円(※2)の費用がかかります。

つまり、食洗機1回あたりのトータルコストは以下のように算出できます。

約20.8円(電気代)+約3.2円(洗剤代)+約2.9円(水道代)=約26.9円(食洗機1回あたりのトータルコスト)

1日2回の利用を1年間(×2回×365日)続けたとすると、おおよそ19,637円の費用がかかることがわかります。

(※1)出典:食器洗い乾燥機 NP-TZ300 詳細(スペック) | 食器洗い乾燥機/食器洗い機
(※2)※出典:食器洗い乾燥機(食洗機)|Panasonic|わが家の節約額シミュレーション!

食洗機と手洗いはどちらがお得?

食器を洗う写真 食器を洗う写真

次に、食洗機と手洗いのコストを比較します。
手洗いの場合は、お湯を使うときの「ガス代」「洗剤代」「水道代」の3つの経費を算出していきます。

条件は先述した庫内容積50Lの食洗機と同様に、4〜5人家族を想定した食器40点、水温20度とします。

食洗機と手洗いの一番大きな違いはガスの消費量です。手洗いの場合、1回あたりのガスの消費量は約0.17立方メートルとなり、ガス代は約28.8円となります。(1立方メートルあたりの目安単価を169円として計算)。

また、同じ量の食器を手洗いすると洗剤は約9.6mLで約4.9円、水道は約75Lで約19.5円(※)かかる計算です。「ガス代」「洗剤代」「水道代」を合計した1回あたりのトータルコストは以下のようになります。

28.8円(ガス代)+4.9円(洗剤代)+19.5円(水道代)=53.2円(手洗い1回あたりのトータルコスト)

1日2回食器を洗うとすると1日あたり53.2円×2=約106.4円、年間コストは約38,800円です。

※出典:食器洗い乾燥機(食洗機)|Panasonic|わが家の節約額シミュレーション!

食洗機と手洗いの場合に必要なコストの比較
ガス代・電気代 水道代 洗剤代 1回あたりトータルコスト 年間
食洗機 電気:約20.8円 約2.9円
(水11L分)
約3.2円(洗剤5g分) 約26.9円 約19,700円
手洗い ガス:約28.8円 約19.5円(水75L分) 約4.9円
(洗剤9.6g分)
約53.2円 約38,800円

食洗機の年間コストは約19,700円となっているため、手洗いよりも半分近いコストで使えることがわかります。

手洗いの方がいい場合もある?

食洗機は手洗いに比べ約半分のコストで手間もかからない方法ですが、すべてにおいて食洗機がお得というわけではありません。

今回のように4〜5人のファミリー世帯では食洗機の導入によりトータルコストを抑えることができますが、食器の量によっては手洗いの方がよいケースもあります。例えば一人暮らしや夫婦2人だけの生活で食器量が少ないのであれば、手洗いの方がコストを低く抑えられるでしょう。

また、地域によって電気代やガス代の費用は異なります。特にガス代は都市ガスとプロパンガス(LPガス)で大きく料金が異なるため、いまの暮らしとこれからの暮らしを考えて、状況に応じて判断しましょう。

食洗機のメリットは?

食器洗浄機の写真 食器洗浄機の写真

これまでコストの面から食洗機のメリットを紹介してきましたが、「節約」以外にも食洗機を使うメリットはいろいろあります。

ここからは食洗機を導入するメリットを広い視点で解説します。手洗いではやりづらさを感じていたところが、食洗機を使うことで解決できることもあるでしょう。

食器洗いの時間を有効活用

皆さまは1回の食器洗いで、どれだけの時間をかけていますか?

4〜5人家族の場合、仮に20分前後の時間がかかると仮定し、これが朝晩2回あるとすると1日に40分もの間、食器を洗っていることになります。

しかし食洗機があれば、食器洗いにかかる手間は「食器を庫内にセットする」だけです。
時間に換算すると1回あたり5分程度で終わります。あとはボタンを押すだけで食洗機が自動で洗浄してくれるため、1日2回洗うとすると約30分も時間を節約できるのです。

食洗機を使うことで空いた時間を有効活用できるでしょう。

複雑な形状の物も簡単に洗える

細長いコップや急須(きゅうす)など変わった形の食器は、スポンジとブラシを持ち替えたり指に泡を付けて入念に洗ったりする必要があり通常よりも手間がかかります。しかし食洗機を使えば複雑な形状の物も簡単に洗うことが可能です。

一般的に食洗機の庫内では下から上に向かってお湯が噴出されます。そのため急須やコップを上下逆さまの状態でセットするだけで奥の汚れまでしっかり落とせるのです。

また食洗機庫内は「食器ゾーン」「コップゾーン」「小物ゾーン」といったように、それぞれの食器が置きやすいように仕切られています。 これはただ置きやすいだけではありません。それぞれの食器の汚れが落としやすいよう工夫された構造になっており、食洗機の特性を考えながら食器をセットすることで、手洗いより効率良く汚れを落とすことができるでしょう。

高温のお湯で洗浄

食器を手洗いする場合、コップについた口紅や茶渋はゴシゴシと強くこすらなければ落とせません。しかし食洗機では内部のヒーターで約50~60度まで温められたお湯で洗浄するため、頑固な汚れもすぐにきれいになります。

また機種によっては最大80度近くの温度のお湯ですすぐモデルもあり、手洗いでは難しい高温洗浄でしつこい油汚れもしっかりと落とすことが可能です。

さらに高圧洗浄には雑菌が繁殖しづらいというメリットもあります。食洗機専用洗剤には、手洗い用の洗剤とは異なる「酵素」が含まれており、酵素と高温洗浄の効果が相まって強力な汚れもすっきり落としてくれるのです。

グラスなどに細かい傷がつきにくい

丁寧に洗っているつもりでも、手洗いではどうしても細かい傷がついてしまうことがあります。これはスポンジの摩擦によって生じる傷です。少し硬めのスポンジや摩耗してきたスポンジを使っていると、グラスが傷つき曇ってしまうことがあるかもしれません。

食洗機はこすることなく水圧で洗うため食器に傷がつきにくいこともメリットです。しかし、水流の強さによっては軽い食器だと動いてしまうこともあるため、しっかり固定しガラスコップなどの繊細な食器は周囲の食器と少し離してセットすると良いでしょう。

食洗機でさらに電気代を節約する方法

ご家庭の人数によっては、手洗いから食洗機に変えるだけでもトータルコストを抑えられます。さらに少し工夫を加えることで食洗機の電気代を節約することも可能です。

ここでは誰でも簡単にできる、食洗機の電気代を節約する方法をご紹介します。

まとめ洗いをする

先述のように食洗機の電気代は1回あたり約26.9円で使用できるといっても、食器が10点以下など少ない量で動かすのはかえってもったいないことになります。
少量の洗い物は水につけてためておき、ほかの食器と一緒に洗うと食洗機を使う回数が少なくなり、月々の電気代を抑えることが可能です。

食洗機には少ない食器で効率よく洗浄する「少量モード」を備えた機種もありますが、お得度で言えばまとめ洗いの方が上です。食器の数や状況に応じて手洗いと食洗機を使い分けたり、まとめ洗いを活用したりすると効率よく節約できるでしょう。

自然乾燥や余熱を活用

食洗機は大きく分けて「洗浄」と「乾燥」の2つの工程があります。
電気代を節約するには「乾燥」の時間を短くすることが大きなポイントです。乾燥中は温風が出ているため多くの電力を消費します。

そのため乾燥機能は使わず自然乾燥にすることで電気代の節約が可能です。

洗浄後に乾燥運転が始まり、ある程度の時間が経過したら運転を止めて自然乾燥に切り替えたり、食器洗いが終わったらすぐ扉を開けて乾燥させたりすることで、使用電力を削減することができるでしょう。

特に乾燥運転である程度の時間が経過したあとは、庫内が十分に温まっている状態です。余熱を活用することで自然乾燥より早く乾かせるので、上手に活用しましょう。

電気代の安い夜間などに使う

オール電化住宅向けプランでは夜間帯の電気代が安くなる場合があります。これは夜間割引という制度で、電力消費量の少ない夜の電気料金を割引する仕組みです。夜間割引プランでは、一般的に23時から翌7時が適用時間帯となっており、この時間帯に食洗機を回すことで、日中よりコストを抑えられます。

夕食後に食洗機に食器をセットし、電気代が安くなる時間帯になってからスタートボタンを押すだけのため、簡単に節約できる方法です。

ただし食洗機は音が大きいものが多いため、騒音に注意しましょう。

電気代の節約は契約を見直すのがおすすめ

毎日使う食洗機の電気代を少しでも節約するためには、固定費を見直すことが大切です。食洗機にとっての固定費は「電気代」「水道代」「洗剤代」の3つです。

手洗いと比較すると、食洗機は「水道代」と「洗剤代」がお得になりますが、さらに食洗機の「電気代」を安くしたい場合は電気料金プランや契約アンペア数を見直してみると良いでしょう。

現在は電力に関する選択の幅が大きく広がっています。電力会社や電気料金プランを検討したり、現在契約しているアンペア数が生活に適したものかを見直したりすることで、年間コストを減らせる可能性があります。

電力会社を見直すならわかりやすい料金体系があったり自然エネルギーを活用し環境に配慮していたりする会社がおすすめです。

まとめ

食洗機と手洗いの場合を比較すると年間で19,100円程のコストダウンとなり、手洗いの約半分のコストで食洗機が使える結果となりました。また、食洗機にかかる費用の大半が電気代です。

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