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積木の家と電球 積木の家と電球

ご家庭で使う電化製品の中で、消費電力が400Wのものはいくつあるのかご存知でしょうか?消費電力は1000Wを超えると高いイメージがありますが、400Wは一般的に中間より低いくらいの電力量です。
機種やサイズによって出力の差が大きいものもありますが、400W前後の電化製品には、炊飯器やハロゲンヒーター、電気毛布や照明など日常的によく使うものが数多くあります。電気代の節約のためには、こうした消費電力が少なくても使う頻度の高い電化製品の節電を行うことが大切です。
この記事では、消費電力が400Wの電化製品の電気代や節約方法などを解説します。使い方を変えるだけで電気代がカットできる節約術もあるので、日々の節約の参考にしてみてくださいね。

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400Wの電化製品の電気代は?

電気ストーブで足を温めている画像 電気ストーブで足を温めている画像

消費電力とは、電化製品の動力源である電気をどれくらい消費するのかを「W(ワット)」という単位を使ってあらわしたものです。
重さの単位に「1000g=1kg」のようなあらわし方があるように、消費電力にも量に応じて「1000W=1kW(キロワット)」があります。
電気代の計算は以下のとおりです。

電気代
=1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)
=1時間あたりの消費電力(W)÷1000×使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)


この計算式を使って、時間あたりの電気代の算出方法を解説していきます。

※1kWh(キロワットアワー)とは1kW(1000W)の電力を1時間使ったときに使用した電気の量のことです。1kWhあたりの電気料金単価は契約している電気会社によって異なりますが、ここでは、27円/kWhとして計算します。

1分間あたりの電気代

400Wの電化製品を1分間使用した場合の電気代は以下のように計算します。時間は1時間単位に揃えるので1/60時間、消費電力もkW(キロワット)に揃えます。

400(W)÷1000×1/60(時間)×27(円/kWh)=0.18(円)
400Wの電化製品を1分間使用すると、0.18円の電気代がかかることが分かりました。

1時間あたりの電気代

次は、400Wの電化製品を1時間使用した場合の電気代です。

400(W)÷1000×1(時間)×27(円/kWh)=10.8(円)

400Wの電化製品を1時間使用すると、約11円の電気代がかかることが分かりました。

1日あたりの電気代

400Wの電化製品の中でも、1日中使うようなものはどれくらいの電気代がかかっているのでしょうか。

400(W)÷1000×24(時間)×27(円/kWh)=259.2円

24時間使用の計算で約259円。消費電力が比較的低い電化製品でも、1日中使い続けると意外に高くなることが分かります。

400Wの電化製品には何がある?

消費電力400Wの電化製品の代表的なものを挙げると、電気ストーブやドライヤー、水銀灯、炊飯器があります。ここからは、それぞれの電化製品にかかる電気代を計算し、その節電方法を解説していきます。よく使う電化製品があればチェックしてみてください。

電気ストーブの電気代と節約術

まずは電気の力で部屋を暖める暖房器具、電気ストーブです。電気ストーブは小型のものが多く、持ち運びも簡単なため、キッチンや勉強部屋、脱衣場など特定の場所を短時間で暖めるのに向いています。足元など部分的に温めるのに便利ですが、部屋全体を暖めるにはかなりの時間がかかります。電気ストーブの中でも代表的なハロゲンヒーターとカーボンヒーターについて見ていきましょう。

ハロゲンヒーターの特徴

ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプを発熱体とする暖房機器です。ハロゲンランプから放射される赤外線の輻射熱が直接当たることで暖かさを感じます。ハロゲンヒーターの特徴は、スイッチを入れて数秒で暖かさを感じられる即効性です。また、ランプが発熱体のため、空気を汚さず換気の必要もありません。欠点としてはハロゲンランプの耐久性が比較的短いこと、ランプが眩しいことなどが挙げられます。

カーボンヒーターの特徴

局所を暖めるスポット暖房に向いているのがカーボンヒーターです。炭素繊維に電気を流して暖める仕組みで、遠赤外線を放射するので体の芯までしっかりと温まり、体が冷えやすい方にもおすすめです。ハロゲンヒーターと同じく空気を汚しません。また、赤外線の放射量がハロゲンヒーターの約2倍と高いので暖房効率が良く、約1/2の電気代で済む点が特徴です。

電気ストーブの電気代

それでは、電気ストーブの電気代を実際に計算してみましょう。先ほどご紹介した電気代の計算式にあてはめて試算します。
消費電力は400W、1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとして計算し、1日の使用時間を5時間と仮定します。
400(W)÷1000×5(時間)×27(円/kWh)=54(円)

1日5時間ヒーターを使うと電気代は54円、1カ月の電気代は54×30=1,620円となります。
冬に使うのはヒーターだけではありません。エアコンやファンヒーターも併用すると、暖をとるための電気代はさらにかかることになります。ここからは、電気ストーブと併用することで部屋を効率良く暖め、電気代の節約に役立つ組み合わせ方をご紹介します。

節約術:電気ストーブとオイルヒーターを組み合わせる

オイルヒーターは部屋全体を暖めるのに向いていますが、部屋の温度が上がるまでに時間がかかります。そこで、パワーが強く、局所的にすぐ暖がとれる電気ストーブを使うことで、部屋が暖まるまで快適に過ごすことができるのです。2つを組み合わせることで、オイルヒーターの温度設定を高くする必要がなくなります。部屋の温度がある程度上がったら、電気ストーブは切りましょう。

ブラシ型ドライヤーの電気代と節約術

毎日使うドライヤーも電気代が気になるところ。ブラシ型ドライヤーは、吹き出し口にブラシが付いていて、温風を当てながらブラッシングができる便利なドライヤーです。ブラシ型ドライヤーは、ブラシ付きのドライヤーになり、風圧は普通のドライヤーよりも優しく、またブラシの形もさまざまなので、髪を乾かす時だけでなくスタイリングの際にも活躍します。400Wの電化製品の一つであるブラシ型ドライヤーの電気代はどのくらいでしょうか?節約術も一緒に解説します。

ブラシ型ドライヤーの電気代

ブラシ型ドライヤーの消費電力を400Wとし、1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとして計算します。1日の使用時間を5分と仮定すると、下記のような計算になります。
400(W)÷1000×5/60(時間)×27(円/kWh)= 0.9(円)

1日5分使うとすると、0.9円、1カ月使うとなると、0.9×30=27円となります。では、ブラシ型ドライヤーの電気代を節約する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

節約術1:タオルドライをする

ドライヤーの電気代節約のためにまず有効なのが、濡れた髪をしっかりとタオルドライすること。乾いたタオルで髪をはさみ優しく押して水分をタオルにしみ込ませながら乾かしましょう。これでドライヤーの稼働時間を減らすことができます。また、タオルドライの仕上げ用にもう1枚タオルを使うと、よりきっちりと水分をふき取ることができます。

節約術2:冷風を活用する

ドライヤーの電気代を節約するには、途中から冷風に切り替えるという方法もあります。ただ送風するだけの冷風モードは、温風モードより消費電力が低く、電気代を大幅にカットできます。髪がおおよそ乾いてきたら温風から冷風に切り替えて仕上げましょう。この方法は髪のキューティクルにも良く、ツヤが出るので、ヘアケアの面でもおすすめです。

水銀灯の電気代と節約術

次は、水銀灯について取り上げます。水銀灯には高輝度放電灯という正式名称があります。水銀灯は工場や倉庫の照明で使われることが多く、輝度が高く、電気を通した際に発生する水銀蒸気の発光を明かりとして使っています。昔ながらの明かりである水銀灯の寿命は10,000時間前後。ここでは水銀灯の電気代と、その節約術についてご紹介します。

水銀灯の電気代

水銀灯の消費電力を400Wとし、1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとして計算します。1日の使用時間を10時間と仮定すると、下記のような計算になります。

400(W)÷1000×10(時間)×27(1kWhあたりの電力量料金)=108円

400Wの水銀灯を1日10時間使用すると、電気代は1日あたり約108円、1カ月では 108×30=約3,240円の計算になります。電気代がかさむ水銀灯の有効な節約方法はあるのでしょうか。

節約術:LEDにする

水銀灯は、思い切ってLEDの照明器具に切り替えることで大幅に電気代を節約できるようになります。電気効率に優れ、耐用年数も長いLED。400Wの水銀灯と同じ明るさにする場合、LEDの消費電力は3分の1以下の130Wになるのです。実際に電気代を計算して比較してみましょう。

130(W)÷1000×10(1日の使用時間)×27(1kWhあたりの電力量料金)=35.1円

LEDにかかる電気代は、1日10時間の使用で35.1円。1カ月あたり35.1×30=1053円と、水銀灯に比べて-2187円、約70%近く電気代が節約されることになります。買い替えの初期費用はかかりますが、長時間ランプをつける方には特にLEDへの切り替えがおすすめです。

LED切り替えによる電気代以外のメリット

電気代の削減以外にもLED電球への切り替えのメリットがあります。
まず、LEDは水銀灯の4倍寿命が長く、買い替えのコストが削減されること。照明のスイッチを入れてから点灯までの時間が短く、すぐに使えること。他にも、白熱灯や蛍光灯と比べて衝撃に強く、落下しても割れて飛び散りにくい、漏電の危険性が低く安全性が高いなど、数多くのメリットがあります。

家庭の電気もLEDにすると86%の省エネになる

水銀灯は工場や倉庫で使われることが多く、主に業務用のものなので、ご家庭で使われている方は少ないかもしれません。とはいえ、水銀灯に限らず、家庭用の照明器具でLEDをお使いでない方は、LEDへの切り替えによって電気代を大きく節約できるのでおすすめです。

一般財団法人 電化製品製品協会「2020年度版スマートライフおすすめBOOK」によると、一般電球からLEDに切り替えることで、約86%の省エネにつながります。また、年間点灯時間を2,000時間(1日5~6時間点灯した場合)とし、一般電球54W、電球形LEDランプ7.5W、1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhで試算すると、年間の電気代は2,510円安くなり、電球型LEDランプを2,000円で購入しても9カ月で元が取れる計算になります。

炊飯器の電気代と節約術

炊飯器 炊飯器

400Wの電化製品で、日常生活に欠かせない炊飯器の電気代や節約術についても考えていきましょう。炊飯器は、自動でお米を炊いてくれる調理器具で、マイコンとIHの2タイプがあります。
まずは2つのタイプの違いを簡単にご説明しましょう。マイコンタイプは古くからあるタイプの炊飯器で、釜の底に搭載したヒーターで加熱することで米を炊く仕組み。IHは磁力線の働きを用いて釜全体に熱を加えてお米を炊く、近年の主流となっているタイプです。ここでは、炊飯器の1回にかかる電気代と節電方法をご紹介していきます。

炊飯器の電気代

炊飯時の消費電力を400Wとし、1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとして計算します。1回の炊飯時間を30分と仮定すると、下記のような計算になります。

400(W)÷1000×0.5(時間)×27(1kWhあたりの電力量料金)=5.4円

炊飯器で1回お米を炊く電気代は5.4円、1カ月毎日使用した場合は5.4×30=162円となります。これは「炊飯時」の電気代です。炊飯器では、炊飯以外にも保温機能も使いますよね。保温時の消費電力は炊飯時の消費電力とは異なるので、次に保温機能を使ったときの電気代も計算してみます。

炊飯器の保温時の電気代

炊飯器の保温にかかる一般的な消費電力として30Wを想定します。この数値をもとに、保温1時間あたりの電気代を試算していきます。
30(W)÷1000×1(時間)×27(円/kWh)=0.81(円)

1時間あたりの保温にかかる電気代は0.81円。7時間の保温では0.81×7=5.67円かかります。
7時間以上保温をすると、1回分の炊飯時の消費電力を超えてしまいます。夜炊いて、朝まで保温するなど、長時間の保温は消費電力がかさむということを心に留めておいた方が良いですね。では、次からはそんな炊飯器の電気代の節約術をご紹介していきます。

節約術1:エコ炊き機能を使う

電気代の節約で簡単なのは、エコ炊き機能を使うこと。この機能を使うと、炊飯時間や消費電力に気を付けながら、炊き上げのパワーを抑えて省エネモードでお米を炊いてくれます。ただし、通常モードと比べると、エコ炊きは火力をおさえて炊く分、ごはんはややかためになるので、仕上がりにこだわるなら、通常モードが良いでしょう。

一方、短時間でご飯を炊き上げる早炊きモードは、電気代が節約できるように感じるかもしれませんが、早く炊き上げるために内釜の温度を一気に上げるので、多くの電力が消費されます。炊飯時間が短いから消費電力が低くなるわけではないので、覚えておきましょう。ちなみに、ごはんの食感は、通常モードと比べて、吸水時間が短くなるため、少し硬くなりやすいので、自分のお好みの仕上がりになる炊飯モードを探すのが良いかもしれません。

節約術2:保温時間は短くする

炊飯器の保温時間をできるだけ短くするのも節電に有効な方法です。上で計算したように、400Wの消費電力で、炊き上がるのに30分かかる炊飯器の場合、炊飯の電気代は5.4円です。保温にかかる消費電力が30Wとして、7時間の保温を行った場合は5.67円となります。つまり、保温7時間分は炊飯1回分の電気代を超えます。保温機能をなるべく使わないようにするためには、食べきれる分量だけ炊くか、もしくは炊飯器のご飯をラップで包み冷凍しておくなどの工夫をすると良いでしょう。

まとめ

消費電力400Wの電化製品には、身近なもので、生活に欠かせないものもあります。1回の消費電力が少ないからと油断して使えば、電気代はかさみます。逆にちょっとした節約を日々心がけることで電気代は安くなるので、日々の節電の参考にしてみてください。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

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ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
  • タイマー機能の付いた洗濯機や食洗機などを導入し、電気料金が安い時間帯を狙って稼働させる
  • 電気料金が高い時間帯には、外出を楽しむ

ピークシフト・ピークカットを実際に普段の生活へ取り入れているお客様の声を紹介します。

(40代 / 女性 / 5人暮らし)
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周りの友人にもこの楽しさを共有したいので100%勧めたい。

まずは、市場連動型のプランを無理なく生活サイクルへ取り入れられるかどうかイメージしてみてはいかがでしょうか。

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