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LNG(液化天然ガス)は火力発電に欠かせない燃料ですが、どういったものか知らない人も少なくありません。そこで、LNGと火力発電の関係や輸入状況に関して、基本的な知識を解説します。エネルギー問題に関心のある方は、ぜひ知っておきましょう。

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LNGとは

LNG(液化天然ガス)は、いわゆる「都市ガス」の原料であり、火力発電にも欠かせない燃料です。しかし石油や石炭などの燃料に比べて、一般消費者には認知度が低めで、どういったものか知らない人も珍しくありません。

まずは、LNGとはどういうものか、基本的なところを理解しておきましょう。

天然ガスを冷却し液化したもの

LNG(Liquefied Natural Gas)とは「液化天然ガス」のことで、メタンを主成分とした天然ガスを冷却することで、液体にしたものです。-162℃まで冷却することで天然ガスの体積が大幅に減少し、大量貯蔵や輸送がしやすくなるため、世界中で燃料として利用されています。

国内でも都市ガスの原料や火力発電の燃料として、大半は船を使って輸入されています。天然ガスは地中深くにある岩石に含まれていますが、将来の枯渇が心配されている石油に比べて、埋蔵量が多いのが特徴です。

日本はLNGのほとんどを輸入に頼らなければいけませんが、比較的多く利用できるため、今後も需要が伸び続けると予想されます。

環境への負荷が少ないエネルギー

LNGは石油や石炭など、ほかの火力発電の燃料に比べて「CO₂(二酸化炭素)」や「NOx(窒素酸化物)」などの発生量が少なく、環境への負荷が小さいエネルギーとして知られています。

さらに「SOx(硫黄酸化物)」や「ばいじん(物を燃やした際に発生する、ススをはじめとした微粒子)」が、ほとんど出ないのも特徴です。

近年、問題となっている地球温暖化の抑止にも貢献でき、比較的安定して入手できます。そのため発電所によっては、LNGを主な燃料として利用しているケースも珍しくありません。

LPGとの違い

LPG(Liquefied Petroleum Gas)とは「液化石油ガス」のことで、日本では「LPガス」の呼称で広く知られています。

LPGと聞いてピンと来なくても、LPガスならば普段利用していることから、よく知っている人も多いでしょう。原油や石油の精製、天然ガスの採掘などのプロセスで得られるガスを冷却し、液体にしたものです。

LNGは空気より軽いのが特徴ですが、LPGは空気よりも重く、LNGの2倍以上の火力があります。さらに、地下からパイプラインを利用して供給されるLNGに対して、LPGは各家庭にガスボンベを設置して供給するのが一般的です。

ガスボンベが配置できる場所ならば、全国どこでも設置できる稼働性の高さが特徴です。LPガスについては、以下の記事でも詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみましょう。

LPガスについてもっと詳しく知りたい方はこちら

LNGと火力発電

すでに説明したように、LNGは火力発電の燃料として使われています。発電用のエネルギーとしてみた場合のLNGの位置付けや、ほかの発電用エネルギーの特徴も確認しておきましょう。

LNGは火力発電の主力燃料

日本の火力発電において、電気を生み出すために使用するエネルギーの構成は、LNGが35.9%、石炭が約26.7%、石油が約2.3%、その他のエネルギーが約10.2%で、LNGが最も高い割合になっています。

近年は再生可能エネルギーの台頭もあり、2030年の見通しでは既存の火力発電の割合が削減される方針ですが、それでも全体の20%程度は、LNGが使われ続けると考えられます。

※出典:発電電力量と発電用エネルギー投入量|資源エネルギー庁「令和3年度(2021年度)エネルギー需給実績を取りまとめました(確報)」

※出典:2030年におけるエネルギー需給の見通しのポイント①|経済産業省「エネルギー基本計画(素案)の概要」

LNG以外の発電用エネルギーの特徴

LNG以外の発電用エネルギーの特徴も見ておきましょう。LNGは火力発電に使われる燃料であり、ほかには石炭や石油などが使われます。

また、火力発電以外の発電エネルギーの種類として、水力発電や原子力発電、太陽光・風力・地熱発電などがあります。それぞれの特徴は次の通りです。

  • 火力発電:燃料を燃やして水から蒸気を発生させ、発電機につなげられたタービンを回すことで発電する方法。燃料にはLNGのほかに、石炭や石油などが使われる。
  • 水力発電:高低差や水の流れを利用して水車を回し、発電する方法。国内でも古くから利用されているが、河川やダムの近くなど設置場所が限られる。
  • 原子力発電:燃料であるウランが、核分裂を起こす際の熱を利用してタービンを回し、発電する方法。CO₂が発生せず発電後の燃料のリサイクルも可能だが、原発事故時のリスクが大きい。
  • 太陽光・風力・地熱発電:いわゆる「再生可能エネルギー」と呼ばれるもので、光や風の力、地球内部の熱を利用して発電する。環境に負荷がかからないのがメリットである一方、発電量が限られる。

現状では火力発電による発電が多くを占めていますが、再生可能エネルギーを利用した電力を供給する事業者も増えています。

LNGの現状

日本はLNGの供給を、主に輸入に頼っている状況です。そのため、世界情勢や輸出国の都合などにより、十分なLNGを得られない可能性がある点は、知っておかなければいけません。

実際、近年のロシアによるウクライナ侵攻の影響で、LNGの争奪戦が起こっている状況です。

世界的なLNG争奪戦が勃発

2022年2月に、ロシアがウクライナに侵攻したことをきっかけとして、多くの国がロシア産のエネルギーからの脱却を図りました。しかし天然ガスをはじめ、エネルギーの多くをロシアに頼っていた欧州を中心として、エネルギー危機が発生しています。

LNGの主要産出国であるオーストラリアやカタールなどから、多くの国がLNGを輸入するようになり、世界的なLNGの争奪戦が勃発し、日本も影響を受けている状況です。

※出典:ロシアによるウクライナ侵略がもたらしたエネルギー危機|資源エネルギー庁「エネルギー白書2023について」

日本のLNG輸入価格も約2倍に

日本はLNGの大半を長期契約かつ、原油価格との連動で調達していることなどもあり、欧州ほどの上昇率ではないものの、LNGの輸入価格が2020年1月比で約2倍となっています。

もともと世界全体でエネルギーの供給不足が指摘されており、価格の高騰が問題視されていたところに、今般のロシアの問題が拍車を掛けている格好です。

エネルギー大国であるロシアが原因の戦争は、2023年上半期の時点で収束のめどが立っておらず、今後も日本は世界的なLNGの需給逼迫および、価格高騰の影響を受け続けるでしょう。各国のLNGの争奪戦が続くと考えられます。

※出典:世界的な「LNG争奪戦」とその影響|資源エネルギー庁「エネルギー白書2023について」

日本のエネルギー問題への対応策

LNGの世界的な争奪戦をはじめとして、日本のエネルギーに関する諸問題への対応として、以下の施策が国として打ち出されています。こちらも確認しておきましょう。

電気・都市ガス・ガソリン料金を支援

世界情勢の変化によるエネルギー価格の高騰を受けて、政府は電気料金や都市ガス料金などの負担緩和策を打ち出しています。

具体的には、小売業者などを通じて、電気や都市ガスの利用量に応じた料金の値引きにより、急激な料金の上昇による各家庭の負担を軽減するものです。

また、燃料油の卸売価格の抑制により小売価格の急騰を抑えて、消費者の負担の軽減を図る施策である「燃料油価格激変緩和対策事業」も打ち出されています。

こういった施策により、国内の標準世帯において、総額で45,000円程度の負担軽減が実現されています。詳しくは各事業の特設サイトを確認してみましょう。

※出典:電気・ガス価格激変緩和対策事業|経済産業省 資源エネルギー庁

※出典:燃料油価格激変緩和補助金|経済産業省 資源エネルギー庁

GX実現に向けた取り組み

GX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向けた各種取り組みも、近年政府が力を入れています。GXとは従来の化石エネルギー中心の産業から、CO₂を排出しないエネルギーへの転換を目指す取り組みで、再生可能エネルギーの普及・導入が代表例です。

実際、欧米諸国を中心に、CO₂の排出削減と経済成長の実現のため、GXに関する投資競争が激化しており、国内でもGX実現に向けた基本方針が閣議決定されました。今後さらに省エネの推進や、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた取り組みが、活発化していくでしょう。

※出典:世界の動向と日本の「GX実現に向けた基本方針」|資源エネルギー庁「エネルギー白書2023について」

LNGを理解しエネルギー問題に関心を持とう

LNG(液化天然ガス)の概要と火力発電との関係、さらにLNGを巡る世界情勢などを解説しました。LNGは火力発電の主たる燃料であり、日本の電力供給に欠かせないものです。近年はロシアのウクライナ侵攻による影響もあり、各国でLNGの争奪戦が勃発する事態となり、日本も影響を受けています。

今後、LNGを中心としたエネルギー問題は電気料金の変動にもつながるので、ある程度は情報を得ておく必要があるでしょう。政府も消費者の負担軽減策や、GXに関する取り組みなどを打ち出しています。こちらも確認しておきましょう。

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