家電の使い方を見直すことで電気代の節約を図るなら、電気代がかかる家電を知っておくのがおすすめです。使用割合が多い家電は、電気代節約の鍵を握る家電だといえるでしょう。電気代がかかる家電の種類や節約方法について解説します。
電気代がかかる家電は夏と冬で違う
夏と冬に電気代がかかる家電を、それぞれランキング形式で紹介します。ランキング上位の家電の使用割合が多い理由もチェックしましょう。
夏に電気代がかかる家電ランキング
資源エネルギー庁の「夏季の省エネ・節電メニュー」を見ると、ご家庭における電気の使用割合がわかります。2023年度夏季の点灯帯(19時ごろ)における電気の使用割合をランキング形式でまとめました。
1位:エアコン(38.3%)
2位:照明(14.9%)
3位:冷蔵庫(12.0%)
4位:テレビ・DVD(8.2%)
5位:炊事(7.8%)
6位:待機電力(4.0%)
7位:給湯(3.1%)
8位:洗濯・乾燥機(1.8%)
9位:パソコン・ルーター(0.7%)
10位:温水便座(0.3%)
※その他(8.8%)
夏は冷房を使う時間が長くなるため、ほかの家電に比べエアコンの使用割合が多くなっています。照明や冷蔵庫の使用割合が多い理由は、つけっぱなしにする時間が長いためです。
※出典: 夏季の省エネ・節電メニュー | 経済産業省 資源エネルギー庁
冬に電気代がかかる家電ランキング
資源エネルギー庁は、冬に電気代がかかる家電も「冬季の省エネ・節電メニュー」で紹介しています。冬の1日間における電気の使用割合をランキングで見ていきましょう。
1位:エアコン(17.0%)
2位:冷蔵庫(14.9%)
3位:給湯(12.6%)
4位:照明(9.2%)
5位:炊事(7.8%)
6位:待機電力(5.5%)
7位:テレビ・DVD(4.2%)
8位:電気ストーブ(3.8%)
9位:洗濯・乾燥機(2.2%)
10位:こたつ(2.1%)
11位:電気カーペット(1.8%)
12位:パソコン・ルーター(0.9%)
13位:温水便座(0.6%)
※その他(9.4%)
1位は夏と同じくエアコンですが、冬はエアコン暖房以外の暖房器具を使う機会も多いため、エアコンの使用割合は夏より少なくなっています。給湯が3位にランクインしていることもポイントです。
※出典: 冬季の省エネ・節電メニュー | 経済産業省 資源エネルギー庁
電気代がかかる主な家電の電気代の目安
電気代がかかる家電ランキングから上位の家電をピックアップし、電気代の目安をまとめました。「省エネ性能カタログ 2023年版」を参考にし、それぞれの年間電気代をご紹介します。
エアコンの電気代の目安
エアコン(冷房能力2.8kW・10畳用)の年間電気代の目安は次の通りです。
19,300~25,100円(平均23,338円)
エアコンは使わない時期もあるため、年間電気代を求める場合は、一般的に期間消費電力量を用いて計算します。
エアコンの年間電気代の目安=期間消費電力量(kWh)×料金単価(円/kWh)
2024年7月時点での電気料金の目安単価は31円/kWh(税込)です。
また、期間消費電力量は冷房と暖房にもそれぞれ設定されているため、エアコンごとに冷房と暖房の年間電気代の目安も計算できます。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P29 | 経済産業省
冷蔵庫の電気代の目安
定格内容積501リットル以上(間冷式)の冷蔵庫の年間電気代は以下の通りです。
5,860~11,100円(平均7,533円)
冷蔵庫の省エネ性能は年々進化しています。定格内容積501リットル以上の冷蔵庫の年間消費電力量は、2016年は339kWh/年であったのに対し、2022年は278kWh/年です。
冷蔵庫を買い替える際は、使い勝手や機能面を比較するだけでなく、省エネ性能にも着目してみるとよいでしょう。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P57、71 | 経済産業省
照明の電気代の目安
シーリングライト(~8畳)の年間電気代の目安は次のようになっています。
220~4,810円(平均1,599円)
照明で電気代の節約を目指すなら、蛍光灯からLEDへの買い替えを検討しましょう。蛍光灯シーリングライトからLEDシーリングライトに変えるだけで、消費電力を50%程度削減できる可能性もあります。
LEDは蛍光灯より価格が高いものの、蛍光灯はLEDより寿命が短いため数年ごとに買い替えなければなりません。LEDを使い続けていれば、数年後からは本体代と電気代の合計が蛍光灯よりお得になります。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P84、103 | 経済産業省
テレビの電気代の目安
液晶テレビ(2K未満・30インチ以上)の年間電気代の目安は次の通りです。
810~2,730円(平均1,733円)
テレビの年間電気代は、一般的に画面のサイズが大きくなると高くなります。また、液晶テレビより有機ELテレビのほうが電気代は高めです。
なお、テレビをはじめとした家電は性能やサイズが同じでも、消費電力が大きくなると年間電気代も高くなります。製品ごとに付けられた「統一省エネラベル」をチェックし、省エネ性能が高い製品を優先して選ぶとよいでしょう。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P48 | 経済産業省
電気代がかかる主な家電の節約方法
電気代がかかる家電を優先的に節約すれば、電気代の節約効果もより大きくなります。エアコン・冷蔵庫・照明・テレビの節約術を見ていきましょう。
エアコンの節約方法
エアコン使用時の推奨室温は、暖房時が20℃、冷房時が28℃です。エアコンは設定温度に達するまでの間が最も電力を消費するため、適正な室温を意識して温度を設定しましょう。
エアコンはサーキュレーターとの併用がおすすめです。冷気は部屋の下側に、暖気は部屋の上側に溜まりやすいため、サーキュレーターで室内の空気を動かせば部屋全体の温度を一定に保ちやすくなります。サーキュレーターがない場合は扇風機で代用しましょう。
エアコンの節電で見落としやすいのが室外機です。室外機の周辺に物が置いてあると、冷暖房の効率が下がってしまいます。室外機の周辺はきれいに片付けましょう。
冷蔵庫の節約方法
冷蔵庫の節約を意識する際のポイントは、庫内の温度をできるだけ上げないことです。ドアの開閉回数や開閉時間を減らし、庫内の温度が上がらないようにしましょう。
庫内に食材を詰め込みすぎたり、熱いものをそのまま入れたりするのも、庫内の温度が上がる原因になります。庫内のスペースには常に余裕を持たせ、熱いものは冷ましてから入れましょう。
冷蔵庫本体と家具や壁の距離が近すぎると、熱を放出しにくくなってしまいます。本体は家具や壁から離して設置し、熱を放出するための十分なスペースを確保しましょう。
照明の節約方法
使っていない部屋の照明はできるだけ消すようにしましょう。不要な照明の電源をオフにするだけで、電気代の削減につながります。
室内の明るさをキープすることもポイントです。照明の汚れやほこりは小まめに掃除し、調光機能がある場合は適切な明るさに自動調整しましょう。
白熱電球や蛍光灯をLEDに交換するのもおすすめです。LEDは白熱電球や蛍光灯と同等の明るさを、白熱電球や蛍光灯より少ない電力で出せます。
テレビの節約方法
テレビ画面をより明るくしようとすると、余計な電力を消費してしまいます。画面は小まめに掃除し、暗くならないようにすることが大切です。
また、テレビは見ていない間もつけっぱなしにしがちです。テレビを見ない間は電源をオフにしましょう。省エネ機能を活用すれば、一定時間操作が行われないときに自動で電源が切れます。
テレビを買い替える際はサイズにも注意が必要です。サイズが大きくなるほど電気代が高くなるため、部屋の大きさやライフスタイルに合ったサイズを選びましょう。
家電の節約以外に電気代を抑える方法
家電の使い方の見直し以外にも、電気代を節約する方法はあります。以下に挙げる3つの節約方法を確認し、できる範囲で取り組んでみましょう。
契約アンペア数を見直す
電力会社によっては、電気料金の基本料金が契約アンペア数で変わるケースがあります。契約アンペア数が高くなると、基本料金も高くなる仕組みです。
契約アンペア数が低い場合、同時に使用している家電のアンペア数が契約アンペア数を超えると、ブレーカーが落ちてしまいます。一方、契約アンペア数が高すぎる場合は、アンペア数に無駄が生まれるため、基本料金を余計に支払っているかもしれません。
契約アンペア数を見直すことで、基本料金を下げられる可能性があるため、電気代の削減を図れます。以下の世帯人数別アンペア数の目安も参考にし、自宅の契約アンペア数を見直してみましょう。
- 1人世帯:30A
- 2人世帯:30A
- 3人世帯:40A
- 4人世帯:50A
- 5人以上世帯:60A
なお、Looopでんきは基本料金・燃料費調整額ともに0円なので、契約アンペア数を下げる必要はありません。
⇒契約アンペア数についてもっと詳しく知りたい方はこちら
古くなった家電を買い替える
最近の家電は省エネ性能がアップしており、買い替えるだけで電気代の節約を図れます。古くなった家電は思い切って買い替えを検討するのもよいでしょう。
家電の買い替えの目安は10年とされています。10年を過ぎるとメーカーに部品がない恐れもあるため、長年使い続けて調子が悪くなってきた家電も、修理より買い替えがおすすめです。
資源エネルギー庁の「省エネ型製品情報サイト」では、製品ごとの省エネ性能をチェックできます。買い替える際の比較で活用しましょう。
※出典: 省エネ型製品情報サイト | 経済産業省 資源エネルギー庁
電力会社を変更する
2016年の電力小売全面自由化以降、新電力と呼ばれる電力会社が新たに市場参入したことにより、電力会社の選択肢が増えました。
今まで大手電力会社(旧一般電気事業者)しか使ったことがない方は、新電力の電気料金プランやサービスに切り替えることで、電気代が安くなる可能性があります。
電力会社ごとにサービス提供エリアが決まっているため、比較する際は提供エリアを確認しましょう。なお、電力会社を変えても電気の品質が変わることはありません。
電気代がかかる家電は使い方の見直しを
電気代の削減を図るなら、電気代がかかる家電から節約に取り組むのがおすすめです。エアコン・冷蔵庫・照明・テレビは通年で電気代がかかるため、使い方を見直せば節約効果が大きくなります。
また、契約アンペア数の見直しや古くなった家電の買い替えも、電気代の節約に効果があります。電力会社の変更も検討し、さまざまな角度から節電につなげていきましょう。
電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみませんか。
Looopでんきでは、基本料金・燃料費調整額・解約手数料0円の「スマートタイムONE」を提供しています。
このプランは基本料金が0円のため、ご自宅で使用する電気の量が多い方や、現在のプランで基本料金が高い方に最適です。
また、解約手数料が0円で契約期間の縛りもないため、お試しで数か月間、Looopでんきをご利用いただき、現在の電力会社と比較することも可能です。
Looopでんきをご利用いただいているお客さまの声を紹介します。
(30代 / 女性 / 3人暮らし)
基本料金がかからないので、大きいアンペアで契約していてもお得感がある。
でんき予報などアプリが充実していて、自分の使い方で料金を安くすることも出来る。
(40代 / 男性 / 1人暮らし)
明らかに他社より安くなるし、色々なイベントもあり楽しい。基本料金が無いのも魅力です。
まずは、電気料金プランを見直して、今の生活のままで電気代が安くなるのか試してみてはいかがでしょうか。