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オーブンで調理している写真 オーブンで調理している写真

オーブンは焼くだけでなく蒸す・煮るなどの料理法もできる便利な調理器具です。電子レンジと一体化したオーブンレンジを持っているというご家庭も多いことでしょう。その一方で「オーブンをもっと使いたいが、電気代が気になる」という方もいると思います。

そんな方に向けて本記事では、オーブンの電気代について解説します。

電子レンジとオーブンの違い、オーブンを使用する際にかかる電気代の平均、オーブンの電気代を節約する方法などを詳しく知ることができるでしょう。これからオーブンの購入を考えている方もぜひ参考にしてください。

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オーブンとは

オーブンは基本的に電気やガスの力で内部の空気を熱くし、食品に外側から熱を加えることで調理を行う電化製品です。主な調理法は「焼く」ことですが、食品を器に入れることで蒸したり煮たりすることもできます。

オーブンを使って作る基本的な料理は、ローストビーフやローストチキン、クッキーやケーキ、ピザなどです。また、酒蒸しやプリン・茶碗蒸し・シチューなども作ることができます。オーブンの歴史は古く、1920年代には家庭用の電気オーブンが登場しています。

技術の進歩により、オーブンはいくつもの種類が生まれました。次からオーブンの種類を詳しくご紹介しましょう。

オーブンの種類

現在、家庭用として販売されているオーブンは、以下の3種類です。

・オーブンレンジ
オーブンレンジは、最もスタンダードな製品です。オーブンと電子レンジが一体化した製品で、オーブン・レンジ・グリルの3種類の調理法ができます。日本では「オーブン」というと、オーブンレンジを指すのが一般的です。

・オーブントースター
オーブントースターは、元々食パンを焼く目的で開発された調理器具です。短時間でパンや餅を焼きたい場合や、揚げ物の表面をカリッとさせて温め直したい場合に適しています。また、オーブンレンジよりコンパクトで値段が安価なものが多くなっています。

その一方で温度調節が細かくできない製品が多く、「表面は焦げているが中まで火が通っていない」といったことにもなりがちです。

・スチームオーブン
スチームオーブンの基本的な仕組みはオーブンレンジと同じです。しかしこちらは空気ではなく水蒸気、それも100℃以上に熱した「過熱水蒸気」のスチーム使って食品に熱を加えます

そのため食材が乾燥せず、オーブン調理のデメリットであった「食材の乾燥」を防ぐことが可能です。日本の製品ではシャープの「ヘルシオ」などが代表的です。

一般的なオーブンと同じく、焼いたり煮たりする調理方法のほか、加熱水蒸気を使った蒸し料理などが可能です。このほか、ごはんなども過熱水蒸気を用いてしっとりとあたためることができるでしょう。

オーブンの種類別機能
  オーブンレンジ オーブントースター スチームオーブン
温度調節 可能 不可能 可能
短時間での調理 やや苦手 得意 やや苦手
温め調理 可能 食材によっては可能 可能
蒸し調理 調理器具を使えば可能 不可能 可能
価格 2万円~ 1980円~ 10万円~

オーブンの電気代はどのくらいかかる?

オーブンやオーブントースターの熱源は、ほぼ電気です。では、オーブンレンジやオーブントースターを使った場合、どのくらい電気を使用するのでしょうか。ここでは、オーブンやオーブントースターを使った場合にかかる電気代について解説します。

オーブンレンジの場合

オーブンレンジの消費電力は一般的に1000~1400Wです。人気のオーブンレンジの一例を挙げると、パナソニックの「三つ星ビストロ」(※1)、東芝「石窯ドーム」(※2)などが消費電力1000Wとなっています。

電気代は、

消費電力(W)÷1000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)

という式で出すことができます。1kWあたり27円として、計算すると電気代は以下のようになります。

最大出力1000Wのオーブンレンジの電気代
使用時間 電気代
10分 4.5円
30分 13.5円
時間 27円
1カ月(1日1時間使用) 810円
1年(1日1時間使用) 9,720円

※出典:三菱ビストロ
※出典:東芝 石窯ドーム

オーブントースターの場合

オーブントースターの場合、最大出力は1000~1500Wが多い傾向にあります。一例を挙げると、Aladdin グラファイト トースターが1250W(※1)、象印のこんがり倶楽部(※2)が1000Wです。1200Wのオーブントースターでパンを5分焼いた場合の電気代を算出すると、以下の表のようになります。

最大出力1200Wのオーブントースターの電気代
使用時間 電気代
3分 1.6円
5分 2.7円
10分 5.4円
1カ月(1日5分使用) 81円
1年(1日5分使用) 972円

※出典:Aladdin グラファイトトースタ
※出典:象印 こんがり倶楽部

スチームオーブンの場合

スチームオーブンの一般的な最大出力数は1400Wです。オーブンレンジやオーブントースターと同じように、電気代を算出すると以下のようになります。(1kWあたり27円で計算)

最大出力1400Wのスチームオーブンレンジの電気代
使用時間 電気代
10分 6.3円
30分 18.9円
1時間 37.8円
1カ月(1日1時間使用) 1,134円
1年(1日1時間使用) 13,608円

オーブンレンジと電子レンジはどっちがお得?

電子レンジを使用している写真 電子レンジを使用している写真

オーブンレンジと電子レンジは両方ともレンジ機能がついています。では「電気代」という側面からみた場合、電子レンジとオーブンレンジのどちらがお得なのでしょうか。また、オーブンレンジと電子レンジの違いについても説明していきます。

電子レンジの仕組み

電子レンジは電磁波の一種である「マイクロ波」を庫内に発生させることにより、食品に含まれる水分子を振動させて食品を温めます。短時間で素早く食品を温めることが可能です。

現在は電子レンジを使った調理法や調理器具がたくさん出てきていますが、基本的には「温めること」しかできません。煮る・焼く・蒸すといった調理は難しいと言えるでしょう。その一方で、食品の下ごしらえをしたり冷凍食品や冷えてしまった食品を温めなおしたりするのには適しています。

オーブンと電子レンジの違い

オーブンは前述したように庫内の空気を高温にしたり100℃を超える水蒸気を発生させるなどして、食品に熱を加えて調理を行います。焼く・煮る・蒸すなどさまざまな調理が行えるのがメリットです。その一方で、調理が終わるまで電子レンジよりも時間がかかります。

また、料理に慣れていないと機能を使いこなせない可能性もあります。このほか、オーブンは少量を調理するのが難しい傾向があり、コンパクトな製品が少なくなっています。

どちらの方が電気代はお得なのか?

電子レンジのほうが単機能で電気出力が少ない分、短時間の使用ならば電子レンジのほうが電気代は安くすみます。しかし、オーブンは複数の機能があり、蒸す・焼く・煮るといった調理が得意です。

また調理器具を使えば電子レンジで焼く・煮る・蒸すといった調理もできます。ただし、完成までに時間がかかるので、電気代が高くなるでしょう。

自炊をほとんどせず、食品を温めるくらいしか使用しない場合は電子レンジを使ったほうがお得です。一方、いろいろな調理をしたい場合はオーブンレンジのほうがお得なことがあります。電子レンジやオーブンレンジで「何をしたいか」を明確にしてから、購入する製品を選びましょう。

節約に繋がるオーブンレンジの選び方

オーブンは調理に使う前に庫内を温めておく必要があります。そのため、サイズが大きいほど温めるのに時間がかかり電気代もかかるでしょう。普段の調理で何人分の量を作るのかでオーブンレンジのサイズを決めるのが重要です。

家族が1~2人ならばコンパクトサイズ、3人以上ならば大量の料理を一度に作ることができるファミリーサイズを選ぶのがおすすめです。

また、機能にも注目しましょう。スチームオーブンレンジならば、一般的なオーブンレンジよりも多彩な調理ができます。しかし、単に焼く・煮るだけの調理で十分ならば普通のオーブンレンジで十分でしょう。スチームオーブンレンジは最大出力が大きく、電気の消費量が上がり、結果的に電気代が高くなります。また、タイマーが細かく設定できる製品ならば無駄に時間をかけずに料理ができます。

このほか、庫内に入れる天板の数もチェックしましょう。2枚しか入らないものと、2枚一緒に入れられる製品があります。2枚一緒に入れられるオーブンのほうが倍の量を一度に調理できます。中に入れる食品の量で電気代は変化しないので、一度にたくさん料理ができた方が時短になり、電気代の節約になるでしょう。

オーブンの電気代を節約する方法

豚の貯金箱とお金の写真 豚の貯金箱とお金の写真

ここでは、ちょっとした工夫でオーブンの電気代を節約する方法をご紹介します。ぜひできそうなものから実践してみましょう。

余熱を使って上手に調理する

電子レンジはマイクロ波を食物に当てて加熱するため、使ったあとに庫内の余熱が残っていることはありません。しかし、オーブンレンジの場合は調理後の10分~15分くらいは庫内が温かく保たれています。そのため、10分間加熱する料理を作る場合、5分加熱後にスイッチを切り、残り5分を余熱で調理すれば電気代の節約になるでしょう。

2段の鉄板を使って同時に調理する

2段の鉄板が入るサイズのオーブンならば、異なる料理を2品当時に作ることもできます。調理する量が増えても、電気代は変わりません。ですからオーブンを使う場合は、一度にたくさん料理をするほうがお得です。

ただし、一緒に調理をする料理はよく選びましょう。肉類、魚類を使った料理とお菓子、といった組み合わせは避けたほうが無難です。匂いが強い食材を調理すると、別の料理に匂いが移ってしまうかもしれません。

新しい機種に買い替える

オーブンレンジは、新しい機種の方が省エネ仕様になっています。そのため新しい機種に買い換えることで、電気代の節約になります。

ちなみに、オーブンレンジや電子レンジの製造メーカーは補修用性能部品を一定期間保有するよう法律で定められていますが、その期間は製造を終了してから8年です。製造終了後に8年以上使用したオーブンレンジは、壊れても修理するのは難しくなります。長期間使い続けているオーブンレンジは買い換えを検討しましょう。

電気代が安い時間帯に調理をする

電気料金のプランによっては、電気代が安くなる時間帯が発生することもあります。

特定の時間に電気代が安くなるプランに加入している場合は、その時間に料理をすることで、電気代を節約することができるでしょう。

電力会社を変えると電気代の節約になる

2016年4月1日、日本では電力小売の全面自由化がスタートしました。これにより、一般のご家庭でも自由に電力会社を選ぶことができるようになり、多くの新規事業者が電力市場に参入しました。それにより様々な特典の付いたお得な電気料金プランが生まれ、また多様なプランからライフスタイルに合ったものを選択できるようになりました。

例えば、ガスや携帯電話料金と電気料金をまとめることで、割引サービスを受けられるところもあるでしょう。「節約以外で電気料金を安くできる方法を取りたい」という方は電力会社の見直しも視野に入れてみてください。

まとめ

今回はオーブンレンジを使った場合にかかる電気代や、電気料金を節約する方法などをご紹介しました。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

Looopでんきでは、市場価格に合わせて電気料金が変わる「スマートタイムONE」を提供しています。

ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
  • タイマー機能の付いた洗濯機や食洗機などを導入し、電気料金が安い時間帯を狙って稼働させる
  • 電気料金が高い時間帯には、外出を楽しむ

ピークシフト・ピークカットを実際に普段の生活へ取り入れているお客様の声を紹介します。

(40代 / 女性 / 5人暮らし)
電気の使用量アプリをうまく使い、節電出来ているので、おすすめしたいです。アプリは分かりやすいし、使用料金もでているので目安になりやすいです。

(40代 / 女性 / 3人暮らし)
ゲーム感覚で電気の節約を楽しめたのは初めてで楽しんでいた自分がいました。
周りの友人にもこの楽しさを共有したいので100%勧めたい。

まずは、市場連動型のプランを無理なく生活サイクルへ取り入れられるかどうかイメージしてみてはいかがでしょうか。

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