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IHコンロ(IHクッキングヒーター)は、いまや一人暮らしでも利用する人が増えており、利便性の高さが評価されています。IHコンロは、どの程度の電気代がかかるのでしょうか?ガスコンロを使った場合の費用と比較しつつ、電気代を抑えるコツも解説します。

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IHコンロの電気代はどれぐらいか?

IHコンロは日本では1970年代から流通し始め、近年は一般家庭で広く使われています。システムキッチンの普及に伴って利用されるようになり、ガスコンロから乗り換えるご家庭も増えている状況です。まずは、IHコンロの代表的な特徴と、1カ月の電気代の目安から押さえておきましょう。

IHコンロ(IHクッキングヒーター)の特徴

IHコンロは「Induction Heating(誘導加熱)」により、加熱調理をする電化製品です。内部のコイルに電流を流し、磁力線を発生させて、上に乗せた調理器具を発熱させる仕組みになっています。電気のみ使用するもので、ガスは必要ありません。
1971年にアメリカで発表された後、日本でも1974年ごろから認知され始め、1990年代の終わり頃から、IHクッキングヒーターとして本格的に流通が広まりました。ガスコンロに比べて加熱スピードが早く、効率よく調理器具を発熱できるのが特徴です。
近年は、システムキッチンに標準装備されているほか、オール電化の住宅で設置されるケースが目立ちます。

IHコンロの1カ月の電気代

使用時間や火力によって、IHコンロの電気代は大きく変わってきます。例えば、100Wぐらいの弱火で使用した場合、1時間あたり3円程度の電気代で収まることもあります。
一方で1500Wを超えるような強火で使用し続けた場合、1時間でも40~60円以上の電気代がかかるケースも少なくありません。
仮に、夜間に1時間ほどIHコンロを使う場合、電気料金単価を31円/kWhとし、300W(0.3kW)の弱火で料理したとすれば、1日あたり9.3円(0.3kW×1時間×31円)の電気代が発生する計算になります。1カ月(30日間)続けた場合、279.0円の電気代です。
これは、あくまでも大まかなシミュレーションなので、契約している電気料金プランや、料理の際の火力などを考慮しつつ、自分なりに電気代を計算してみましょう。IHコンロの電気代に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。
IHコンロのガス料金の計算方法について、もっと詳しく知りたい方はこちら

ガスコンロと比較してみよう

IHコンロにかかる光熱費の負担を考える場合、基本的に比較対象となるのはガスコンロです。主な特徴に加えて、ガスコンロにかかるガス代を、IHコンロの電気代と比較してみましょう。

ガスコンロの特徴

ガスコンロはメタンガスやプロパンガスなどを燃やすことで、発生した炎を調理器具の加熱に使用する機器です。火で直接加熱する仕組みのため、火力を目視で調整しやすく、さまざまな調理器具を使えるのが特徴です。
ほとんどのガスコンロでは、火を起こすために必要なのは乾電池であり、基本的に電力を必要としません。停電時にも問題なく使えるのがメリットです。

ガスコンロの1カ月のガス代

一般家庭のガスコンロに使用するガスには、大きく分けて都市ガス(主成分はメタン)とプロパンガスがあります。どちらを利用できるかは住んでいる地域や物件によって異なり、プロパンガスの方が若干ガス料金が高額です。
ガスコンロの出力はkW(キロワット)で示されますが、ガス代を計算する際には、1時間あたりの発熱量に換算します。単位はメガジュール(MJ)で、全体の計算式は次のようになります。
出力(kW)×3.6MJ/h×時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/㎥)×ガス料金(円/㎥)
ガスの発熱量(MJ/㎥)の一般的な値は、大手都市ガスの場合は45MJ/㎥で、プロパンガスは全国各地で99MJ/㎥です。
仮に、ガスコンロの出力を0.38kWとして、弱火で1日1時間ガスを使用した場合を考えてみましょう。都市ガスとプロパンガスの料金をそれぞれ全国平均の150円/㎥・553円/㎥とすれば、大まかなガス代が算出できます。
上記の式に当てはめると、以下のようになります。
都市ガスの場合:
0.38kW×3.6MJ/h×1h÷45MJ/㎥×150円/㎥=4.56円/h
1カ月(30日間)続けた場合:
4.56円/h×30日=136.8円

プロパンガスの場合:
0.38kW×3.6MJ/h×1h÷99MJ/㎥×553円/㎥=7.64円/h
1カ月(30日間)続けた場合:
7.64円/h×30日=229.2円

これにより、都市ガスは1カ月あたり約136.8円、プロパンガスは約229.2円のガス代が発生する計算です。ガスの種類や使い方により、IHコンロの電気代より安くなる場合もあれば、逆に光熱費の負担が増える場合もあることが分かります。

IHコンロを使用するメリット

ガスコンロと比較した場合の、IHコンロのメリットを整理しておきましょう。以下のように加熱制御がしやすい点や火災のリスクが低い点などが挙げられます。

加熱の制御がしやすい

IHコンロは熱効率が良く、ガスコンロに比べて省エネ性能が高いのがメリットです。調理器具に熱が伝わりやすいので、必要な温度ですぐに加熱できます。設定温度を細かく制御できるIHコンロも多く、火力の管理が苦手な人でも、繊細な調理が可能です。
ガスコンロではうまく行かなかった料理でも、IHコンロならば成功できるケースも多いでしょう。揚げ物などで、逐一温度を確認する手間も省けます。

火災のリスクが低い

ガスコンロに比べて火災のリスクが低く、キッチンの温度が上がりにくいのも、IHコンロを利用する大きなメリットです。加熱に火を使わないため、事故や不注意により、周囲に火が燃え移ってしまうリスクはほとんどありません。
また、ガス漏れの可能性も考えなくてよいので、安全に使えるのも魅力です。安全機能が実装されており、電源を切り忘れても問題は起こりづらいものの、火災のリスクは完全にゼロにはできません。調理器具を含め、適切に管理することも大切です。

手入れやメンテナンスがしやすい

IHコンロは、ガスコンロのようにパーツを取り外す必要がなく、簡単に掃除や手入れができます。基本的には、汚れを拭き取るだけで済むので、掃除が苦手な人や、時間を取れない人でも負担になりにくいでしょう。濡れたふきんやタオルなどで拭いておけば、清潔な状態に保てます。
ただし油汚れなどを放置しておくと、後から取り除くのが困難になるため、調理後は素早く掃除するようにしましょう。

IHコンロのデメリットや注意点は?

IHコンロは多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットや注意点もあります。調理には専用の器具が必要なので、別途用意しておきましょう。さらにガスコンロに比べて費用が高いので、計画的に導入する必要があります。

専用の調理器具が必要

IHコンロには専用の調理器具が必要です。IHに対応している調理器具は多くあり、これまでガスコンロで使用していた器具でも、問題なく対応できるものは少なくありません。しかしガスコンロから乗り換える場合、使えなくなる器具が出てくる可能性があります。
鉄製やステンレス製の鍋やフライパンなどは、IHコンロでも使用できますが、銅製や陶器の調理器具、耐熱ガラスのものなどは使用できません。事前に使える(使えない)調理器具について、チェックしておきましょう。

ガスコンロよりも導入費用が高め

ガスコンロに比べて、IHコンロは導入費用がかなり高めです。キッチンに設置するものは5万円以上かかる製品が多く、設置にも同じ程度の費用がかかってしまいます。購入後にすぐ自分で設置できるガスコンロに対して、設置に手間と時間がかかるのもデメリットです。
大きめの製品になると10万~30万円程度の費用がかかる場合も多いので、これから導入を考えているならば、予算を決めて計画的に導入しましょう。設置費用に関しても、複数の業者に見積もりを取るなどして、事前にいくら必要か明確にしておく必要があります。

IHコンロの電気代を抑えるには?

IHコンロの電気代を抑えるポイントも知っておきましょう。IHコンロは強火で使い続けていると、ガスコンロのガス代以上の電気代がかかるケースも多いので、以下のように節電機能を活用したり、ほかの加熱器具と組み合わせて使ったりなどの工夫が必要です。

節電機能をうまく活用する

IHコンロには、状況に応じて使用電力を変更したり、消費電力を抑えたりする節電機能を有するものがあります。うまく使いながら調理することで、毎月の電気代を抑えられるので、これから導入を考えている人は、製品の節電機能の有無にも注目してみましょう。
メーカーによっては、自動で火加減をコントロールしてくれるものや、時間帯によって最大消費電力を抑えてくれる製品などもあります。

ほかの加熱器具と組み合わせて使う

電子レンジや炊飯器など、ほかの加熱器具と組み合わせてIHコンロを使用すれば、トータルの電気代を抑えられるケースもあります。IHコンロを使って加熱するよりも、簡単に熱を通せる器具もあるので、うまく使い分けるとよいでしょう。
野菜の下茹でや簡単な煮込み料理などは、電子レンジの方が手早く調理できる場合もあります。別途電気ケトルなどでお湯を沸かしておけば、IHコンロでの調理時間も短縮できるでしょう。工夫次第で毎月の電気代を安くできます。

使用する時間帯を考慮する

IHコンロをはじめとした消費電力の多い電化製品は、電気代の安い時間帯に集中して使うのもおすすめです。電力会社のプランによっては、安く電気を使える時間帯があるので、IHコンロに限らず、電化製品を使う時間を調整するとよいでしょう。
また、電力会社の乗り換えも有効です。基本料金や料金単価の安い電力会社のプランを利用すれば、電化製品の使い方を変えなくても、毎月の電気代を安くできます。
近年では新電力をはじめ、さまざまな電力会社が多様なサービスを提供しているので、ぜひチェックしてみましょう。新電力のサービスに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらを参考にしてください。
新電力について、もっと詳しく知りたい方はこちら

IHコンロの使い方を工夫して電気代を安くしよう

IHコンロは誘導加熱により調理ができる電化製品で、ガスコンロに比べて加熱の制御がしやすく、安全性も高いのが特徴です。ただし、火力や使用時間によっては、ガスコンロにかかるガス代よりも、電気代が高くなってしまう可能性もあります。
毎月の光熱費の負担を減らすためにも、節電機能を活用したり、ほかの加熱器具と組み合わせて利用したりなど、工夫してみましょう。

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