新電力とはどういうもの?メリット・デメリットと登場した背景

  • 公開日:2020年11月10日
  • 執筆者:Looop編集部

電球のタングステンを植物の芽で表現した、環境に配慮された電力のイメージ電球のタングステンを植物の芽で表現した、環境に配慮された電力のイメージ

電力自由化によって新しく電気の小売事業を始めた企業を「新電力」と呼びます。新電力は消費者にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。この記事では、新電力のメリット・デメリット、新電力が生まれた背景を解説するほか、Q&A形式で新電力にまつわる疑問に回答していきます。

新電力とはどういうもの?どうしてできたの?

「電気料金を節約したいなら『新電力』がおすすめ」「『新電力』と呼ばれる新しいタイプの電力会社が登場した」。そんな言葉を耳にしたことがある方も少なくないでしょう。新電力とはどのようなものなのでしょうか。まずは定義や登場の背景をチェックしてみましょう。

新電力っていったい何?

新電力とは、「電力自由化以降、新たに参入した小売電気事業者(電気を販売する企業)」を指す言葉です。電力自由化については別のページで詳しく解説しているので、ひとまず、「そんな制度改革があった」とだけ覚えておきましょう。

電力自由化の仕組みとメリットについて詳しく知る

電力自由化以前、日本では各地域の電力会社(東京電力、関西電力、中部電力など10社)しか、電気の販売ができませんでした。しかし、電力自由化によってその制限がなくなり、さまざまな企業が電気の小売事業に参入可能に。これをビジネスチャンスと捉え、新たに電気の小売事業に乗り出した企業を新電力といいます。

「昔からある地域の電力会社に比べて新しい」ので新電力と呼ばれていると考えるのが分かりやすいかもしれません。

電力自由化を背景に登場した新電力電力自由化を背景に登場した新電力

電気の供給は現代社会において重要なインフラの一つです。電力自由化を契機にたくさんの企業が電気の小売事業に参入しているのですが、新規参入事業者は大きく分けると以下のように分類できるようです。

新電力への主な参入事業者
分類 概要
エネルギー産業 ガス事業者、石油会社など、もともとエネルギーに関する事業を行っていた企業は、積極的に電気の小売事業に進出しています。自前の発電所を持ち、その電力を販売しているケースも少なくありません。
通信産業 携帯電話会社やインターネットサービスプロバイダ―も電気の小売事業に参入しています。通信も電気と同様にインフラの一つであり、毎月費用がかかるという料金体系も同じ。事業的な相性が良かったと考えられます。通信回線と電気料金をセットにした割引プランを展開していることが多いようです。
再生可能
エネルギー産業
太陽光発電や風力発電などを行っている企業も電気の小売事業に参入しています。環境への配慮や省エネを付加価値として、他社との差別化を図っている企業が多いようです。
その他 鉄道会社や旅行会社、住宅メーカー、家電量販店など、多種多様な業種の会社が新規参入し、電気を販売しています。

続々と登場する新電力

新電力とはどのようなものなのかが分かったところで、少しだけ新電力が生まれるまでの歴史と、現在の普及状況にも触れておきましょう。

先ほどからの説明に出てきている通り、新電力登場の背景にあるのは電力自由化と呼ばれる、「電気事業に自由な参入を促すための制度改革」です。1995年以降、電気事業を「発電部門(電気を作る)」「送配電部門(電気を送る)」「小売部門(電気を売る)」の3部門に分け、それぞれ段階的に実施されてきた制度改革で、なかでも新電力登場の直接的な契機になったのは、2016年4月の「電力の小売全面自由化」でした。

それまで、一般家庭や商店などへの電力販売は地域の大手電力会社10社に独占されていたのですが、法改正によりこの規制が撤廃されたことで、たくさんの企業が新電力として電気事業に参入したのです。ちなみに、小売部門の全面自由化は以下のようなステップを経て実現しています。

電力自由化(小売部門)の歴史
年月 制度改正の概要
2000年3月 大規模工場やオフィスビル、デパートなどの「特別高圧(原則、契約電力2,000kW以上)」と呼ばれる区分の電気を使用する消費者への電力の小売が自由化される。
2004年4月 中小規模工場・中小ビルなどの「高圧」と呼ばれる区分の電気を使用する消費者のうち、契約電力500kW以上を対象に電力の小売が自由化される。
2005年4月 中小規模工場・中小ビルなどの「高圧(原則、契約電力50kW以上)」と呼ばれる区分の電気を使用するすべての消費者への電力の小売が自由化される。
2016年4月 「電力の小売全面自由化」。家庭や商店など「低圧」と呼ばれる区分の電気を使用する消費者への電力の小売が自由化される。

2016年4月の電力の小売全面自由化以降、新電力の数は急速に増加しています。下のグラフは2016年4月以降の新電力の数(小売電気事業者の登録数)の推移。当初291件であったものが、2020年4月には644件と、4年間で倍以上の数になっているのです。

新電力の数(小売電気事業者の登録数)の推移新電力の数(小売電気事業者の登録数)の推移

※出典:経済産業省 資源エネルギー庁「電力・ガス小売全面自由化の進捗状況について」より

また、新電力が供給する電力の量も右肩上がりで伸びています。販売電力量ベースの新電力のシェアは、2016年4月の5.2%から、2020年4月には16.2%にまで拡大しました。

新電力のシェア(販売電力量)の推移新電力のシェア(販売電力量)の推移

※出典:電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報結果」より

電力自由化はなぜ実施された?

資源エネルギー庁のWebサイト(※)には、電力自由化の主な目的として以下の三つの目的が掲げられています。

  • 電力の安定供給を確保する
  • 電気料金を最大限抑制する
  • 電気利用者の選択肢を増やし、企業の事業機会を拡大する

(※)出典:経済産業省 資源エネルギー庁Webサイト「電力小売全面自由化で、何が変わったのか?」より


電力自由化が実現するまでは、各地域に対して1社が独占的に電力供給を行っていました。「電力の安定供給を確保する」とは、地域の垣根を取り除き、広域の電力供給網を整備することで、より安定した電力供給が可能な仕組みを作ることを、「電気料金を最大限抑制する」「電気利用者の選択肢を増やし、企業の事業機会を拡大する」は、電気事業を広く開放し、自由な競争によって料金の低額化やサービスの多様化、ビジネスチャンスの増大を図ることを意味しています。

新電力に切り替えるメリット

ここまでの解説で、新電力についての概要は押さえられたのではないでしょうか。続いて紹介するのは、新電力を選ぶことで得られるメリットです。大手電力会社に比べて新電力にはどんな利点があるのかを確認していきましょう。

電球と電卓が並んだ写真電球と電卓が並んだ写真

毎月の電気料金が安くなる可能性がある

新電力がビジネスを成功させるためには、大手電力会社からの契約の切り替えを通じて、お客様を増やしていく必要があります。そして、切り替えを促進するためには分かりやすいメリットが必要。

そこで新電力各社が力を入れているのが、大手電力会社に比べて電気料金を安く設定することです。価格競争で勝つことで、お客様の数を増やそうとしているのです。

セット割でさらにお得になる可能性がある

前述したように新電力にはさまざまな業種から企業が参入しています。例えば、ガス事業者系の新電力の場合は、ガスとセットで契約をすることで割引を受けられるのが一般的。通信産業系の新電力の場合は、携帯電話の契約やインターネットの契約とセットで電気の契約をすることで割引が適用されるケースが多いようです。

また、再生可能エネルギー産業系の新電力も、事業拡大にあたってガス事業に乗り出していることがあります。この場合、電気とガスのセットで契約をすることで割引が受けられる仕組みになっていることが少なくありません。

Looopが展開している「Looopでんき+ガス」(※)もこのタイプで、電気料金のうちの従量料金(使った分の料金)が2%割引されます。
(※)サービス提供エリアは、東京ガス株式会社の「東京地区等」に位置づけられる区域(日立市を除く)に限る。

ポイント還元で実質的にお得になる可能性がある

電気料金に合わせて、コンビニやスーパー、ファストフードの店舗などで使用できるポイントを付与している電気事業者も珍しくありません。電気料金が直接的に安くなるわけではありませんが、上手に利用することで家計の節約につながります。

そのほか、省エネ診断や水まわり・鍵のトラブル対応などといった独自のサービスを提供する会社も増えてきています。ご自身のライフスタイルに合わせて最適な会社を選べるのが新電力の大きなメリットといえるでしょう。

毎月の電気代を通じて環境貢献できる可能性がある

ここまでは経済的なメリットを取り上げてきましたが、少し視点を変えると、新電力への切り替えによって環境保護に貢献できる可能性もあります。再生可能エネルギーによって発電された電力を多く扱っている電気事業者を選ぶことが、発電による二酸化炭素排出の抑制や、太陽光発電や風力発電などの普及促進につながっていく可能性があるからです。

エネルギーの消費と地球環境は切っても切れない関係にあります。電気事業者の中には、電源構成(発電に使用されているエネルギーの構成)を公開している会社が少なくありません。送られてくる電気がどのように発電されたかを確認して電気事業者を選んでみるのもよいでしょう。

太陽光発電施設の写真太陽光発電施設の写真

Looopでんきなら電気料金の節約も環境貢献も

ここまで新電力に切り替えるメリットをいくつか紹介してきました。Looopでんきを例にとり具体的に見ていきましょう。


Looopでんきが選ばれている大きな理由の一つが「シンプルかつお得な料金体系」です。基本料金が0円で電気料金は使った分だけ。価格満足度の調査で第1位を獲得した実績もあります(※)。さらに、ガスとセットの契約をすることで割引が適用される「Looopでんき+ガス」も提供中で、大手電力会社からの切り替えでグンと電気料金が安くなる可能性があります。
(※)サンケイリビング「ウーマンリサーチ 第34回関東エリアの女性が選ぶ新電力ランキング」より

また、再生可能エネルギーを使った電気の調達への意識の高さも魅力の一つ。Looopでんきが供給する電力のうち、再生可能エネルギーによるものとFIT電気(※)の割合は合計29%(2020年4月1日~2021年3月31日の計画値)となっています。
(※)FIT電気とは、再生可能エネルギーを用いて発電され、「固定価格買取制度(FIT)」で電気事業者が買い取った電気のことです。

Looopでんきの料金プランについて詳しく見る

新電力に切り替えるデメリット

新電力への切り替えによるデメリットというものは基本的には存在しません。強いてあげるのであれば、切り替え手続きが必要になること、条件によっては電気料金が高くなってしまうケースも考えられること、解約時に違約金がかかる場合があるということくらいでしょうか。デメリットというよりも注意点という言い方が適切かもしれません。

特に注意したいのが切り替え後の電気料金です。電気料金が安くなると思って切り替えたのに、かえって高くなってしまっては元も子もありません。そんなことがないように、新電力への切り替えにあたっては事前に料金のシミュレーションをしておくことが大切です。

新電力のWebサイトではほとんどの場合、切り替え後の電気料金のシミュレーションができるページを用意しています。電気料金をしっかりと比較して、ご自身に合った新電力を見つけましょう。

Looopでんきに切り替えたときの電気料金をシミュレーションしてみる

新電力の疑問解消Q&A

電気は日々の生活を支える大切なエネルギーです。新電力に切り替えることで得られるメリットが多いことが分かったとはいえ、いざ切り替えるとなると心配な点もあるでしょう。ここからは、新電力にまつわる疑問をQ&A形式で解消していきます。

黒板に描かれた電球黒板に描かれた電球

【Q1】新電力のサービス品質は大丈夫?停電しやすくならない?

新電力だからといって停電の可能性が高くなることはありません。電気の供給網は送配電を専門とする企業が提供しており、大手電力会社と共通のものが使用されているからです。停電のリスクは大手電力会社であろうと、新電力であろうと変わりはないのです。

また、新電力独自の発電設備が停止してしまったとしても、急に停電することはありません。発電設備の停止によって不足した電力は、大手電力会社から供給される仕組みになっています。

【Q2】停電したらどこに連絡したらいい?

ご自宅付近一帯が停電している場合は、電力の供給網にトラブルが発生している可能性が高いと考えられます。まずは、その地域の送配電を担当している会社(一般送配電事業者という。関東エリアの場合は東京電力パワーグリッド、関西エリアの場合は関西電力送配電など)のWebサイトなどで停電情報を確認し、復旧のめどや状況などを詳しく知りたい場合は問い合わせをしてみてもよいでしょう。

【Q3】万が一、契約した新電力が潰れたらどうなる?

新電力も民間企業の一種なので、倒産したり、電気事業を廃止したりする可能性はあります。しかし、そのような場合でも電力の供給が急にストップするわけではありません。新電力に代わって大手の電力会社が電気の供給を継続します。大手の電力会社が電気を供給する間に、改めて別の新電力と契約を結びなおすことも可能です。

【Q4】電気の切り替えに工事は必要?

新電力への切り替えには基本的に工事は必要ありません。ただし、初めて新電力に切り替えるとき、ご自宅の電気メーターがスマートメーターでない場合は、取り替え工事を実施することもあります。

といっても、特別な手続きや申し込みが必要なわけではありません。新電力への切り替え申し込みをするだけで、電力会社が取り替え工事を実施します。なお、工事は原則無料となっています。

スマートメーターについて詳しく知る

スマートメーターの実物の写真スマートメーターの実物の写真

【Q5】切り替え手続きは面倒じゃない?

新電力に切り替えるための手続きはとても簡単。基本的には契約申し込みだけで済むからです。ほとんどの新電力では、Webサイトからの申し込みが可能で、必要になるのは検針票(電気ご使用量のお知らせ)またはWeb版のご利用明細とクレジットカード(支払手段)、メールアドレス程度です。

なお、引越しのタイミングで切り替えをするときは、現在のお住まいでの解約と引越し先での新規契約申し込みの両方の手続きが必要になります。ただし、引越しの際には、電気事業者の切り替え有無にかかわらず、電気の停止・開通手続きが必要になります。同じ手間をかけるなら、引越しのタイミングで電気事業者の切り替えを検討するのもよいでしょう。

【Q6】解約するときにお金がかかるの?

新電力が提供するプランの中には、「2年しばり」など解約時に解約金・違約金が発生するものもあります。申し込み前に、「解約金・違約金が発生するプランかどうか」「もし発生するなら契約期間と金額はどれくらいか」を確認しておきましょう。

なお、Looopでんきでは契約期間中に解約をしたとしても、解約金や違約金はかかりません

【Q7】新電力の電気料金はどうして安いの?

新電力が電気料金を安く設定できる理由の一つに「大規模設備投資が不要」というものがあります。従来の大手電力会社は、発電から送配電、小売までを一手に担い、その料金体系には発電所の建設や運用、送配電網の敷設や運用にかかる莫大なコストが織り込まれていました。

一方、新電力はすでにある発電、送配電設備を利活用できるため、大手電力会社に比べて設備投資が少なくて済みます。また、ITを駆使して需要予測を精緻化し、需要量と一致した電力の調達に取り組むことで、原価の抑制も実現している会社もあります。こうしたコストカットが低料金での電力販売を支えています。

その他の新電力に関する疑問は「よくあるご質問」のページで解決

Looopでんきでここまで安くなる!気になる方はシミュレーションへ

新電力についての心配な点や疑問点を一つずつクリアにしていくことで、新電力についての理解が深まったのではないでしょうか。最後に、Looopでんきが提供している代表的なプランを紹介するのでチェックしておきましょう。

Looopでんき(おうちプラン)

Looopでんきの一般家庭向けプランが「おうちプラン」です。「基本料金0円」「どれだけ使っても料金単価は一定」というシンプルな料金体系が特徴で、3人家族の場合、東京電力エナジーパートナーに比べて月間約1,293円、年間約16,000円も節約できる(※)というシミュレーションもあります
(※)東京電力エナジーパートナーの従量電灯B:40Aプランの契約で、電力使用量520kWh/月の場合。

東京電力エナジーパートナーとLooopでんきの電気料金比較東京電力エナジーパートナーとLooopでんきの電気料金比較

Looopでんき+ガス

Looopでんきでは、電気とガスを一緒に契約する「Looopでんき+ガス」(※)も展開しています。
(※)サービス提供エリアは、東京ガス株式会社の「東京地区等」に位置づけられる区域(日立市を除く)に限る。
「Looopでんき+ガス」にはセット割が用意されており、ガスと電気を一緒に契約するだけで電気の従量料金(1kWhあたりの料金)が2%安くなります
たとえばLooopでんきの場合、一般的な2~3人家族(※)の個別に契約した場合と比べると、月に640円・年間で7,660円お得になります。

(※)電気40A、300 kWh/月、都市ガス使用量が35㎥/月の場合。

世帯別個別プランとまとめプランの料金比較世帯別個別プランとまとめプランの料金比較

<試算条件等>
電気、ガスいずれも料金に消費税等相当額を含み、燃料費調整額(電気)、再生可能エネルギー発電促進賦課金(電気)、原料費調整額(ガス)は含みません。
※1「Looopでんき」については、当社の電気料金種別定義書【おうちプラン】(2020年7月1日実施)より算定し、セット割(従量料金△0.4円割引)を含みます。
※2「Looopガス」については、当社のガス取次約款等および東京ガス「東京地区等」エリア(2019年10月1日実施)より算定しました。
※3「東京電力エナジーパートナー 従量電灯B」は電気供給約款(2019年10月1日実施)、従量電灯Bにより算定し、口座振替割引額は含みません。
※4「東京ガス一般料金」は、東京ガスのガス基本約款(2019年10月1日実施)より算定し、口座振替割引額は含みません。

自分がどれだけ安くなるか気になる方は今すぐシミュレーション

「電気は決められた電力会社から買うしかない」。消費者にとって、長らくそうした状況が当たり前でした。しかし今は、たくさんの会社の中から自分に合った電気事業者を選べる時代です。

毎月かかる光熱費の中でも、とりわけ高いのが電気料金。新電力に切り替えるだけで、グンと安くなるかもしれません。ご自宅の電気料金がどれくらい変わるのか、まずはシミュレーションしてみましょう。

電気料金がいくら安くなるかシミュレーションしてみる

※このページ記載されている金額はすべて、2020年11月10日現在の税込表記のものです。

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