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1人暮らしを始めてから最初のガス請求がきたときは、金額が妥当なのかわからないでしょう。地域別・季節別の平均を知れば、自宅のガス代が高いのかを判断することが可能です。1人暮らしのガス代の平均や節約術、ガス代が高くなる理由について解説します。

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1人暮らしのガス代の平均

ガス代は地域や季節により大きく異なります。地域別・季節別のガス代の平均をチェックし、自宅のガス代と比較してみましょう。

地域別のガス代の平均

1人暮らしのガス代の地域別平均は、総務省統計局が公表する「家計調査 家計収支編」を見ればわかります。2022年における単身世帯のガス代の1カ月平均は次の通りです。

北海道・東北地方 3,704円
関東地方 3,224円
北陸・東海地方 3,404円
近畿地方 3,395円
中国・四国地方 2,899円
九州・沖縄地方 3,481円
全国 3,331円

単に寒い地域が平均より高くなっているわけではないことがわかるでしょう。地域によりガス代の平均にバラつきがあるのは、地域ごとのガス単価やライフスタイルの違いが影響していると考えられます。

※出典:総務省統計局 | 家計調査 家計収支編 単身世帯 表番号3

季節別のガス代の平均

総務省統計局の家計調査 家計収支編からは、1人暮らしのガス代の季節別平均もわかります。2022年における3カ月ごとのガス代の平均をまとめました。

1~3月 3,892円/月
4~6月 3,387円/月
7~9月 2,345円/月
10~12月 2,777円/月
年平均 3,100円/月

暑い時期に比べて寒い時期のガス代が高くなっているのは、寒い時期に暖房器具や調理・給湯でより多くのガスを使うためです。

なお、一般的にガス代の請求は実際にガスを使用した月より1~2カ月遅れます。上記の平均も1~2カ月前の状況が反映されていることに注意しましょう。

※出典:総務省統計局 | 家計調査 家計収支編 単身世帯 四半期 2022年 表番号1

1人暮らしのガス代が高い理由

ガス代が高くなるのには明確な理由があります。どのようなことが原因でガス代が高くなるのかを見ていきましょう。

ガス代の単価が高い

ガス代は「基本料金+従量料金(従量単価×ガス使用量)」で計算されます。ガス会社が設定する従量単価が高くなると、ガス代も高くなる仕組みです。

ガス代の単価はガス会社ごとに異なります。地域によりガス代に差が出るのは、ガス会社ごとに基本料金や従量単価が違うことが主な原因です。

また、ガス料金は原料費調整制度により、原則として毎月見直されています。原料費はさまざまな要因により上下し、原料費が高くなればガス料金も高くなります。

なお、原料費調整制度では調整幅に一定の上限が設けられているため、原料費が大幅に上昇してもガス代が大きく値上がりすることはありません。

ガス使用量が多い

ガス代の計算式を見ると、従量単価だけでなくガス使用量もガス代に影響することがわかります。単価が同じ場合も、ガス使用量が多くなればガス代も高くなります。

ガス使用量の変動に最も大きく影響するのは季節です。冬場の寒い時期は暖房器具や給湯器でガスを使う機会が多くなるため、ガス使用量も多くなりガス代が高くなります。

1人暮らしでもお風呂やキッチンでお湯を使いすぎると、ガス使用量が多くなりがちです。家族が増えても人数に比例してガス使用量が多くなるわけではないため、1人暮らしは家族がいる場合と比べてガス代が割高になるケースが多くなります。

給湯器の熱効率が悪い

ご家庭で消費されるエネルギーのうち、約1/3は給湯によるものです。給湯器の熱効率が悪くなると、ガス代も高くなります。

給湯器が老朽化したり、給湯器に何らかの不具合が発生したりすると、給湯器の熱効率は下がりやすくなります。古い給湯器を使っている場合は、新しい給湯器に交換するのがおすすめです。

給湯器を交換するなら、省エネに貢献できる「エコジョーズ」の購入を検討してみましょう。エコジョーズは従来の給湯器で捨てられていた排気熱を再利用する仕組みになっており、従来の給湯器で約80%だった熱効率が約95%にアップしています。

※出典:エコジョーズ(省エネ高効率給湯器) | 日本ガス協会

都市ガスとプロパンガスの違い

ガスの種類は都市ガスとプロパンガスに大きく分けられます。それぞれの特徴や違いを理解しましょう。

供給方法と供給エリアの違い

都市ガスは地下の導管を通して、気体のまま供給されます。都市ガスの導管は都市部を中心に設置されており、導管が通っていない地域では都市ガスを利用できません。

一方のプロパンガスは、液体の状態でガスボンベに入れられて供給されます。ガスボンベは作業員が車で運べるため、全国どこでもプロパンガスを利用することが可能です。

プロパンガスはガスボンベで供給する分散型エネルギーであるため、災害に強いという特徴を持っています。都市ガスは導管が破損すると、ガスを供給できないエリアが広範囲に及ぶ可能性があるのに対し、プロパンガスは1戸単位で点検できるため迅速な復旧が可能です。

発熱量の違い

プロパンガスは都市ガスに比べ、発熱量が大きいという特徴を持っています。プロパンガスの発熱量は都市ガスの発熱量の2倍以上です。

プロパンガスと都市ガスは主成分や発熱量が異なるため、同じガス器具は使えません。ガスの種類を変更する際は、それまで使っていたガスコンロや給湯器が使えない点に注意が必要です。

ただし、都市ガスの発熱量がプロパンガスに比べ小さいからといって、ガスコンロの火力も弱くなるわけではありません。都市ガス用のガスコンロは十分な火力になるように調整されているため、プロパンガス用のガスコンロと同じように使用できます。

ガス代の違い

都市ガスとプロパンガスはガス代にも差が生じます。プロパンガスはガスボンベを運ぶための人件費や車両費がかかっている分、都市ガスよりガス料金が高くなるのです。

相場が高止まりしていることも、プロパンガス料金が都市ガスより高い理由の1つです。プロパンガス業界には業者同士で値下げを行わない慣習が根強く残っており、業者間での競争が起こりにくい実情があります。

「プロパンガスは高いもの」という意識が広く浸透し、ガス会社を積極的に選ぼうとする人も少ないため、プロパンガスを使っているご家庭のガス代の平均がなかなか下がらないのです。

プロパンガスが高い理由についてもっと詳しく知りたい方はこちら

ガス代はどうやって確認する?

自宅のガス代はガス会社が発行する検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見れば確認できます。ガス代の計算方法やガスメーターの見方も併せて覚えておきましょう。

ガス代の計算方法

ガスの主な料金体系は、二部料金制・三部料金制・最低責任使用料金制の3つです。それぞれの計算方法は以下のようになっています。

  • 二部料金制:基本料金+従量料金(従量単価×ガス使用量)
  • 三部料金制:基本料金+従量料金+設備使用料金
  • 最低責任使用料金制:最低責任使用料+従量料金

大半のガス会社は二部料金制を採用しています。三部料金制の設備使用料は、二部料金制の基本料金に含まれている設備使用料を切り離して明示しているものです。

最低責任使用料金制の最低責任使用料は固定の使用料金です。最低責任使用料を超えてガスを使った場合、超えた分が従量料金として請求されます。最低責任使用料を超えなくても固定料金は変わらないため、ガスの使用量が少ない場合は割高になります。

検針票(電気ご使用量のお知らせ)の見方

検針票(電気ご使用量のお知らせ)のフォーマットはガス会社により異なります。基本料金・従量料金・従量料金単価・ガス使用量が記載されていればベストです。

従量料金単価がわからない場合、従量料金とガス使用量が記載されていれば、従量料金÷ガス使用量の計算式で従量料金単価を導き出せます。ガス使用量の単位は立方メートルです。

ガス会社によっては請求総額のみ記載し、基本料金や従量料金が記載されていないケースもあることに注意しましょう。

ガスメーターの見方

ガスメーターはガス使用量を計測する機器です。玄関付近の外壁やメーターボックス内に設置されています。

ガス使用量を表示する部分には、4桁の数字と小数点以下第3位の数字が表示されるのが一般的です。実際に検針員が読み取る場合は、1㎥未満または0.1㎥未満の数字を切り捨てます。

都市ガスとプロパンガスでガスメーターの種類が違うことも覚えておきましょう。プロパンガス用のガスメーターには液晶表示がありますが、都市ガス用には液晶表示がありません。

1人暮らしのガス代節約術

1人暮らしでガス代が高いと感じるなら、ガスの使い方に問題がある可能性があります。日々の生活の中で実践できることを確認し、ガスの使い方を見直してみましょう。

キッチンでの節約術

キッチンではお湯を使ったり調理で火を使ったりする際にガスを使用します。1人暮らしの方がキッチンで実践できるガスの節約方法は以下の通りです。

  • 食器を洗う際はお湯を出しっぱなしにせず、最後にまとめてお湯で洗い流す
  • 食器洗いで使用するお湯の温度を下げる(ゴム手袋を使うのがおすすめ)
  • 給湯器から給水してお湯を温める(給湯器は熱効率が高い)
  • フライパンを使う際は完全に乾かす(水を蒸発させる際の無駄なガス使用が減る)
  • 料理ではガスを使わないIH調理器具や電子レンジを活用する
  • ガスコンロのバーナーを掃除する(汚れが詰まると火力が弱くなる)

お風呂での節約術

お風呂のお湯にもガスを使うため、ガス代を節約したいならお風呂の入り方も見直す必要があるでしょう。1人暮らしの方がお風呂で実践できるガス代節約術をまとめました。

  • シャワーを流しっぱなしにしない
  • 湯船に浸からずできるだけシャワーで済ます
  • 追いだきの回数を減らす
  • お湯の温度を上げすぎない
  • 湯船にお湯がたまったらすぐに入る
  • 節水シャワーヘッドを活用する

お風呂のガス代節約術を実践すれば水の使用量も減るため、水道代の節約にもつながります。

暖房器具での節約術

室内の空気を暖めるためにガスファンヒーターやガスストーブを使っている場合の節約方法を紹介します。

  • 暖房器具を窓や壁に近い場所に置く(暖かい空気が室内を循環しやすくなる)
  • サーキュレーターを上向きに回して室内の空気を循環させる
  • ガスファンヒーターで室内が十分に暖まったらエアコンに切り替える
  • 窓を断熱して暖かい空気が外へ逃げないようにする
  • ガスファンヒーターのエコ機能を活用する

サーキュレーターの使い方について補足すると、暖かい空気は上に行こうとする性質があるため、サーキュレーターを上向きに回せば暖かい空気が室内を循環しやすくなります。

また、ガスストーブを窓や壁に近づけて使う際は、カーテンから離して置くようにしましょう。

なお、オール電化の物件に住めばガス代を払わなくて済みますが、逆に電気代が高くなることに注意が必要です。

ガス代を抑える方法

ガス代の基本料金や従量単価はガス会社により異なるため、ガス会社を変えることでもガス代を節約できます。ガス会社を切り替える際の考え方を理解しておきましょう。

プロパンガスから都市ガスに変更する

プロパンガスを使っている場合は、都市ガスに変えることでガス代が安くなる可能性があります。一般的にプロパンガス料金は都市ガス料金より高いためです。

かつて都市ガスは独占市場であったため、消費者が自由にガス会社を選べませんでした。しかし、2017年にスタートした都市ガスの小売自由化により、現在は都市ガス会社を自由に選べるようになっています。

ただし、都市ガスは導管を使って供給されているため、導管が通っていない地域では都市ガスを利用できません。都市ガスの供給網は徐々に広がってきているものの、地方の多くは依然としてプロパンガスしか選べないのが実情です。

また、都市ガスに変更する場合は導管の引き込み工事で費用が発生します。ガス器具も都市ガス用に買い替える必要があるため、トータルコストで比較することも重要です。

ガス会社を切り替える

プロパンガスから都市ガスに切り替えられない地域でも、ガス料金が安いプロパンガス会社に切り替えればガス代を節約できます。

最近になって小売が自由化された都市ガスと違い、プロパンガスはかなり前から自由市場です。現在の都市ガスと同様に、プロパンガスも消費者がガス会社を自由に選べます。

相場が高止まりしている現状はあるものの、安い料金プランやお得なサービスを提供しているプロパンガス会社も数多く存在しているのです。都市ガスに切り替えられない場合は、料金が安いプロパンガスへの切り替えを検討しましょう。

賃貸物件の場合は契約内容を確認

1人暮らしで賃貸物件に住んでいる場合、基本的にガス会社の変更は独断で決められません。賃貸物件で利用するガス会社は、大家や管理会社に決定権があるためです。

住んでいる地域で今のガス会社より安くなる業者を見つけても、大家や管理会社に許可を得なければガス会社の変更はできないでしょう。そもそも賃貸物件は集合住宅であることが多いため、他の居住者にも許可を得なければならないケースもあります。

賃貸物件でガス会社を変更したい場合は、賃貸契約の内容を確認し、変更できる可能性があるかどうかを確かめましょう。ガス会社の変更が無理なら、ガスの使い方を見直して節約を頑張るしかありません。

ガスの自由化について

都市ガスとプロパンガスのいずれも、現在は小売が自由化されています。それぞれの自由化の歴史や特徴を理解しておきましょう。

都市ガスは2017年より小売全面自由化

都市ガスの小売自由化前までは、国の認可を受けた大手ガス会社が、それぞれの地域で独占的に都市ガスを供給していました。

しかし、2017年4月1日から都市ガスの小売全面自由化がスタートし、さまざまな企業が都市ガス市場に参入しています。各ガス会社が既存の導管を使ってガスを供給・販売できるようになっているのです。

都市ガス自由化の目的は、ガス料金の抑制やサービスの向上、安定供給体制の整備です。導管網がない地域にも導管を伸ばしやすくするため、東京ガス・大阪ガス・東邦ガスの大手都市ガス3社については、製造・小売事業から導管事業が独立しています。

※出典:都市ガス事業について|日本ガス協会

プロパンガスは以前から規制なし

最近まで実質的に公共料金であった都市ガスと違い、プロパンガスは昔から自由市場です。販売料金に関する規制が設けられておらず、都市ガスが自由化される前から自由料金制でした。

各プロパンガス会社は以前より自由に料金を設定しており、業者間の料金差が大きいことも特徴です。消費者は料金プランやサービスを比較して気に入ったガス会社を選べます。

プロパンガス会社の料金プランやサービスをきちんと比較すれば、今よりガス料金を下げられる可能性があります。ガス代が高いと感じる場合は、ガス会社の変更を検討するとよいでしょう。

光熱費全体を抑えたいなら電気とセットで見直そう

ガス代はガス料金の従量単価やガス使用量、ガス会社により変わります。1人暮らしのガス代を安く抑えたいなら、ガスの使い方の見直しやガス会社の変更を行いましょう。

ガス代だけでなく電気代も安くしたい方は、電力会社が提供する電気+ガスのセット販売がおすすめです。直接ガス代が安くなるわけではありませんが、電気とセットで契約すれば電気代が安くなり、光熱費全体の費用を抑えられる可能性があります。

電気+ガスのセットは、支払先を一本化できることもポイントです。家計管理がシンプルになるほか、引越しで契約内容を変更する際も連絡の手間を軽減できます。

東京電力エリアで都市ガスを使っている方は、Looopでんきの「スマートタイムONE(電灯)+Looopガス」をチェックしましょう。

スマートタイムONEは、電気料金の単価が市場価格に合わせ時間帯で変動する市場連動型プランです。単価が安い時間帯に集中して電気を使うようにすれば、電気代が安くなります。ガス割の1円は、スマートタイムONE(電灯)の固定従量料金単価から割り引かれます。

電気とガスの業者を一緒に切り替えたい場合は、電力会社とガス会社を別々に契約するより、Looopでんきのセット割プランを利用したほうがお得です。(※東京電力エリア限定)

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