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2016年の4月1日以降、電気事業への小売業の参入が認められ、多くの事業者がサービスを提供しています。電力会社の乗り換えによって、電気代を安くできる可能性があるので、この機会に検討してみましょう。各社の電気料金の比較や選び方も解説します。

節約には電力会社の見直し
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電力会社を乗り換えた場合のシミュレーション

電気事業への小売業の参入が認められたことで、私たちは自分たちの暮らしにあわせた電力会社やプランを選べるようになりました。電力会社を見直すことで、電気代を抑えることが可能です。

電力会社を乗り換えた場合に、実際にどのぐらい安くなるのでしょうか。日本の各エリアにおける大手電力会社と、新電力と呼ばれる「Looopでんき」「ENEOSでんき」「楽天でんき」の3社の料金を比較してみました。

※注:料金計算の詳細条件は記事最下部に記載しております。

1〜2人暮らし

まずは1〜2人暮らしのケースで、各エリアの大手電力会社から乗り換えた場合の電気代の差分を見ていきましょう。

東京電力エリア

東京電力エリアでは、以下の条件を元に乗り換えたケースをシミュレーションしています。

【シミュレーション条件】
世帯人数:1~2人
比較元の電力会社:東京電力エナジーパートナー
比較元の契約プラン:スタンダードS、30A
対象期間:2023年1月〜5月
対象期間の使用電力量:1月227kWh、2月187kWh、3月141kWh、4月117kWh、5月115kWh
節約額:比較元から各社のプランに乗り換えていた場合の2023年1〜5月の合計金額の差分

節約額が大きい順に並べ替えた結果が以下です。

順位 電力会社 プラン 節約額
1位 Looopでんき スマートタイムONE -4,860円
2位 ENEOSでんき 東京Vプラン +1,124円
3位 楽天でんき プランS +8,790円

東京電力エナジーパートナーの「スタンダードS」と比較した場合、新電力であればどこでも安くなるというわけではありませんでした。

仮に、Looopでんきの「スマートタイムONE」に乗り換えていれば、月々で平均1,000円近くお得になっていたという計算になります。

しかし、シミュレーション期間に東京電力エナジーパートナーからENEOSでんきや楽天でんきに乗り換えても、逆に電気代が高くなっていた可能性がありますので、乗り換えを検討する際は注意が必要です。

北海道電力エリア

続いては北海道エリアを見ていきましょう。北海道エリアは、北海道電力の「エネとくMプラン」と各社のプランを比較しています。

【シミュレーション条件】
世帯人数:1~2人
比較元の電力会社:北海道電力
比較元の契約プラン:エネとくMプラン、30A
対象期間:2023年1月〜5月
対象期間の使用電力量:1月164kWh、2月142kWh、3月136kWh、4月121kWh、5月114kWh
節約額:比較元から各社のプランに乗り換えていた場合の2023年1〜5月の合計金額の差分

節約額が大きい順に並べ替えた結果が以下です。

順位 電力会社 プラン 節約額
1位 Looopでんき スマートタイムONE -21,353円
2位 ENEOSでんき 北海道Vプラン -14,202円
3位 楽天でんき プランS -6,716円

北海道電力の「エネとくMプラン」と比較した場合、上記3社の新電力であればどこでも安くなっていたという結果になりました。

仮に、Looopでんきの「スマートタイムONE」に乗り換えていれば、月々で平均4,000円近くお得になっていたという計算になります。

また、ENEOSでんきや楽天でんきに乗り換えていても電気代が安くなっており、同じ1〜2人暮らしでもエリアごとに差が生まれていることがわかります。

中国電力エリア

続いては中国エリアを見ていきましょう。中国エリアは中国電力の「スマートコース」を元に、他のプランに乗り換えていた場合のシミュレーションを行いました。

【シミュレーション条件】
世帯人数:1~2人
比較元の電力会社:中国電力
比較元の契約プラン:スマートコース、30A
対象期間:2023年1月〜5月
対象期間の使用電力量:1月253kWh、2月210kWh、3月160kWh、4月130kWh、5月120kWh
節節約額:比較元から各社のプランに乗り換えていた場合の2023年1〜5月の合計金額の差分

節約額が大きい順に並べ替えた結果が以下です。

順位 電力会社 プラン 節約額
1位 Looopでんき スマートタイムONE -4,936円
2位 ENEOSでんき 中国Aプラン +1,952円
3位 楽天でんき プランS +10,166円

中国電力の「スマートコース」と比較した場合、新電力であればどこでも安くなるというわけではありませんでした。

仮に、Looopでんきの「スマートタイムONE」に乗り換えていれば、月々で平均1,000円近くお得になっていたという計算になります。

しかし、シミュレーション期間にENEOSでんきや楽天でんきに乗り換えても、逆に電気代が高くなっていた可能性があるという結果となりました。

3〜4人家族

続いては、3〜4人家族のケースで各エリアごとの電気料金を比較してみましょう。

同じく大手電力会社と、「Looopでんき」「ENEOSでんき」「楽天でんき」の3社の料金を比較しています。

東京電力エリア

1〜2人暮らしのケースと同様に東京電力エナジーパートナーの「スタンダードS」プランとの比較になります。

【シミュレーション条件】
世帯人数:3~4人
比較元の電力会社:東京電力エナジーパートナー
比較元の契約プラン:スタンダードS、40A
対象期間:2023年1月〜5月
対象期間の使用電力量:1月555kWh、2月448kWh、3月346kWh、4月278kWh、5月270kWh
節約額:比較元から各社のプランに乗り換えていた場合の2023年1〜5月の合計金額の差分

節約額が大きい順に並べ替えた結果が以下です。

順位 電力会社 プラン 節約額
1位 Looopでんき スマートタイムONE -13,591円
2位 ENEOSでんき 東京Vプラン +231円
3位 楽天でんき プランS +18,835円

1〜2人暮らしと同じく、シミュレーション期間に東京電力エナジーパートナーからENEOSでんきや楽天でんきに乗り換えても、逆に電気代が高くなっていた可能性があります。

しかし、Looopでんきの「スマートタイムONE」に乗り換えていれば、月々に平均2,700円近くお得になっていたという計算になりました。

北海道電力エリア

こちらも1〜2人暮らしのケースと同様、北海道電力の「エネとくMプラン」と各社のプランを比較して見ていきましょう。

【シミュレーション条件】
世帯人数:3~4人
比較元の電力会社:北海道電力
比較元の契約プラン:エネとくMプラン、40A
対象期間:2023年1月〜5月
対象期間の使用電力量:1月432kWh、2月373kWh、3月367kWh、4月324kWh、5月293kWh
節約額:比較元から各社のプランに乗り換えていた場合の2023年1〜5月の合計金額の差分

節約額が大きい順に並べ替えた結果が以下です。

順位 電力会社 プラン 節約額
1位 Looopでんき スマートタイムONE -15,142円
2位 ENEOSでんき 北海道Vプラン +2,723円
3位 楽天でんき プランS +23,478円

北海道電力エリアの1〜2人暮らしでは、比較した3つの新電力であればどこでも安くなっていたという結果になりましたが、3〜4人暮らしで見ると異なる結果になっています。

上記の通り、ENEOSでんきや楽天でんきに乗り換えていても電気代が高くなっていた可能性が高いですが、Looopでんきの「スマートタイムONE」に乗り換えていれば、月々に平均3,000円近くお得になっていたという計算になりました。

中国電力エリア

中国エリアに関しても、中国電力の「スマートコース」と他3社を比較した結果が以下になります。

【シミュレーション条件】
世帯人数:3~4人
比較元の電力会社:中国電力
比較元の契約プラン:スマートコース、40A
対象期間:2023年1月〜5月
対象期間の使用電力量:1月618kWh、2月496kWh、3月374kWh、4月305kWh、5月274kWh
節約額:比較元から各社のプランに乗り換えていた場合の2023年1〜5月の合計金額の差分

節約額が大きい順に並べ替えた結果が以下です。

順位 電力会社 プラン 節約額
1位 Looopでんき スマートタイムONE -18,532円
2位 ENEOSでんき 中国Aプラン +2,610円
3位 楽天でんき プランS +16,789円

こちらも乗り換え先によって電気代の節約になるかどうかが分かれる結果となっています。

仮に、Looopでんきの「スマートタイムONE」に乗り換えていれば、5カ月間の合計で見た場合に18,000円以上もお得になっていました。

しかし、同じ新電力であってもENEOSでんきや楽天でんきに乗り換えていた場合は同じように安くなっていたわけではないため、乗り換え前に各社のプラン内容をしっかりと比較することが重要であることがわかります。

電力会社の電気料金比較①【単価固定プラン】

ここからは、代表的な電力会社のプラン内容を確認してみましょう。まずは単価固定プランを提供している電力会社を紹介します。

楽天でんき【プランS】

楽天でんきの「プランS」は、下表のとおり、一見単価が固定のように見えますが、「市場価格調整単価」が別途料金に含まれている点には注意が必要です。単価固定プランであっても、市場価格が高騰している場合には電気料金が調整されるため、市場と連動する一面も持っています。

また、楽天ポイントの還元が受けられたり、楽天ガスとの契約により、還元率がアップしたりするので、いわゆる楽天経済圏を利用している人におすすめだと言われています。

しかし、2021年5月にSPU(スーパーポイントアッププログラム)キャンペーンが終了してからは、他の新電力会社の料金を楽天カードで支払う場合とポイント還元率が変わらないため、メリットとは言えなくなっています。

公式サイトに記載されている使用量に対する従量料金(電気量料金)は次の通りです。


【電気量料金(税込)】
※2023年8月24日時点で公式サイトに掲載されている情報をもとに作成

北海道電力エリア 46.30円/kWh
東北電力エリア 40.90円/kWh
東京電力エリア 41.55円/kWh
中部電力エリア 41.40円/kWh
北陸電力エリア 39.10円/kWh
関西電力エリア 37.60円/kWh
中国電力エリア 40.90円/kWh
四国電力エリア 41.20円/kWh
九州電力エリア 41.77円/kWh
沖縄電力エリア 44.70円/kWh

ENEOSでんき【東京Vプラン】

ENEOSでんきの「東京Vプラン」の対象地域は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県、栃木県、茨城県、群馬県、静岡県の一部です。それ以外の地域は別プランとなるので注意しましょう。

基本料金が設定されているため、電気の使用有無に関わらず一定の料金が請求されます。その上で、従量料金(電気量料金)は、曜日や時間帯に関係なく、使用量で単価が変わってくるプランとなっています。

公式サイトに記載されている基本料金と、電力量料金は次の通りです。


【基本料金(税込)】
※2023年8月24日時点で公式サイトに掲載されている情報をもとに作成

10A 295.29円
15A 442.94円
20A 590.58円
30A 885.87円
40A 1,181.16円
50A 1,476.45円
60A 1,771.74円

【電力量料金(税込)】

120kWhまで 1kWhにつき19.97円
120kWh超300kWhまで 1kWhにつき24.63円
300kWh超 1kWhにつき26.31円

また、ENEOSでんきでは2023年11月分から料金改定が行われることが発表されているため、これから契約を考えている方は注意が必要です。

今回紹介している「東京Vプラン」においても、基本料金はほとんど変わりませんが、1キロワットあたりの従量料金(電気量料金)が料金改定後に10円程度値上げとなります。
※参考:「ENEOSでんき約款」改定のお知らせ(2023 年 10 月 1 日実施)

公式サイトに記載されている2023年11月以降の基本料金と、電力量料金は次の通りです。

【改定後の基本料金(税込)】
※2023年8月24日時点で公式サイトに掲載されている情報をもとに作成

10A 295.24円
15A 442.86円
20A 590.48円
30A 885.72円
40A 1,180.96円
50A 1,476.20円
60A 1,771.44円

【改定後の電力量料金(税込)】

120kWhまで 1kWhにつき30.00円
120kWh超300kWhまで 1kWhにつき35.05円
300kWh超 1kWhにつき37.10円

東京電力【スタンダードS】

対象となる都道府県は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県、栃木県、茨城県、群馬県、静岡県の一部です。

東京電力の「スタンダードS」プランも基本料金が設定されているため、電気の使用有無に関わらず一定の料金が請求されます。その上で、使用量で単価が変わる従量料金(電気量料金)が加算されるプランです。

また、東京電力も2023年7月から電力量料金が1キロワットあたり10円程度値上げされています。

公式サイトに記載されている基本料金と、電力量料金は次の通りです。

【基本料金(税込)】
※2023年8月24日時点で公式サイトに掲載されている情報をもとに作成

10A 295.24円
15A 442.86円
20A 590.48円
30A 885.72円
40A 1,180.96円
50A 1,476.20円
60A 1,771.44円

【電力量料金(税込)】

120kWhまで 1kWhにつき30.00円
121kWh〜300kWh 1kWhにつき36.60円
301kWh超 1kWhにつき40.69円

電力会社の電気料金比較②【市場連動型プラン】

続いて、市場連動型プランを採用している電力会社の料金を紹介します。単価固定型プランと比較して、どちらが自分に適しているかも考えてみましょう。

Looopでんき【スマートタイムONE】

Looopでんきの「スマートタイムONE」は基本料金はかからず、解約金も無料です。電力量料金の一部(電源料金)は、30分ごとに料金単価が変動するのが特徴です。

電源料金単価はJEPX(電力市場)の市場価格に基づいて決定され、翌日までの単価は公式ページやアプリで確認できます。

そこに毎月固定の託送費とサービス料、再生可能エネルギー発電促進賦課金と容量拠出金相当額を含む制度対応費が加算される料金体系となっています。

Looopでんきについてもっと詳しく知りたい方はこちら

電気を使う時間帯を選ぶことで電気代の節約ができるので、積極的に家電を使う時間と、控える時間を分けるなどの工夫次第で、より安く利用できることが最大のメリットです。

市場価格の変動を直接受けるため、値動きによっては固定単価プランよりも高くなる可能性がある点には注意が必要ですが、事前に単価を確認する習慣をつけて電気代が高くなる時間帯を避けるだけでも他の電力会社に比べて安く利用することが可能です。

電力会社を比較・選択する際のポイント

電力会社を比較・選択する際には、以下のポイントを意識しましょう。プランによって提供されるエリアや料金、オプションサービスなども異なるので、しっかりチェックする必要があります。

電気が供給可能なエリア

まずは、各サービスの電力供給エリアをチェックする必要があります。たとえ安く電気を使えるプランであっても、供給エリアが自宅をカバーしていなければ、利用できません。

電力会社が大々的にアピールしているプランでも、関東がメインでそれ以外の地域では、単価が変わってくる可能性もあるので注意しましょう。住んでいる地域によっては、別の電力会社を利用しなければならないケースもあります。

契約しているアンペア数と使用状況

別の料金プランや電力会社への乗り換えを検討する場合、まずは現在契約中のアンペア数や、電気の利用状況を確認する必要があります。

明細書や利用中の電力会社の公式サイトを確認し、プラン名や契約アンペア数、現状どれぐらい電気を使用しているかチェックしましょう。

契約アンペア数に合わせて基本料金が高くなる電力会社が多いため、アンペア数を見直すだけでも電気代を抑えることができます。

特に、電気の使用量が多い家庭は基本料金も高くなる傾向にあるため、基本料金がかからない電力会社への乗り換えの検討をおすすめします。

アンペア数を見直して電気料金を安くする方法についてもっと詳しく知りたい方はこちら

料金とオプションサービス

各社の料金プラン(料金表)とオプションサービスなどを比較することも重要です。

電気料金の算出の条件が電力会社によって異なる場合も多いので、単純に料金プラン同士の比較はできませんが、必要な電力量を自分なりに計算し、それぞれの電力会社のプランでいくらになるか計算してみましょう。

また、オプションサービスも電力会社によって異なります。例えば、ガスとセットで契約することで従量料金単価が安くなったり、各種ポイントの還元率が高いプランもあります。うまく活用すれば毎月の出費を抑えられる場合もあるので、電気代だけではなく、お得にオプションサービスを利用できないかも検討しましょう。

電気料金を安くするなら新電力会社がおすすめ?

2016年からの本格的な電力小売自由化により、大手電力会社10社以外にも、新電力(新電力会社)と呼ばれる新規参入の小売電気事業者が、続々と登場してきました。

上記で紹介した4社のうち3社が新電力会社です。改めて新電力会社が注目されている背景や、主な特徴を理解しておきましょう。

新電力会社(新電力)とは?

新電力は「新規参入した電気事業者」を指します。2016年から本格的に電力の小売自由化が実現されたことにより、多くの企業が電力事業に参入するようになりました。

これまで消費者は、大手の電力会社のいずれかが供給する電気を利用する必要がありましたが、現在はライフスタイルや電気の利用量、利用時間などに合わせて、自由に電力会社を選べるようになったわけです。それにより、従来よりも安く電気を利用できる可能性があり、さらに再生可能エネルギーの積極利用も可能になります。

電気料金の高騰が注目される背景に

新電力が注目されるようになった最大の理由は、これまで段階的に実現されてきた電力の自由化です。

2000年には大規模工場やオフィスビルなどに供給する電力が自由化され、2004年には中小規模工場や中小ビルなどに自由化が拡大されました。さらに2016年には一般家庭や商店を対象として、小売業者が電力を供給できるようになった経緯があります。

また、2020年末~2021年年始には電力の卸売価格の高騰を受け、消費者が電気代を安くする工夫を求められたことも、近年特に新電力が注目される背景にあります。

新電力は大手の電力会社に比べて、幅広いプランが用意されています。自身のライフスタイルにあったプランを選べば、それだけで電気代を安くすることができるため、多くの人が電力会社の乗り換えを検討するようになりました。

新電力の主な特徴

新電力は大手の電力会社に比べて、電気代を安くできる可能性がある点や、選択できるプランが豊富なのが特徴です。電気の質や停電のリスクなどを気にする人もいますが、基本的に大手の電気会社と変わりません。

どの電力会社と契約しても、同じ送電線を通じて電気が送られてくるため、質に関しては一切気にせず、自分のライフスタイルに合ったサービスを利用するとよいでしょう。

新電力に移行するメリット

これまで契約してきた大手の電気会社から、新電力に乗り換えるメリットとしては、以下の点が挙げられます。

毎月の電気料金が安くなる

大手の電力会社から新電力に乗り換えた場合、ライフスタイルに合ったプランであれば毎月の電気代を安くできるケースが多いです。それは新規に参入してきた事業者の多くが、大手の電力会社の料金プランを意識してサービスを提供しているためです。今後さらに事業者同士の価格競争が激しくなると、より安く電気を利用できる可能性があります。

ただし、乗り換えによって、必ず電気代が安くなるわけではないので注意しましょう。それぞれの電力会社の料金プランには特徴があり、使い方によっては、従来よりも負担が大きくなるケースもあります。事前にしっかりと、シミュレーションをしてみることが大事です。

ニーズや環境に合わせてプランを選択できる

家庭のニーズや利用環境に合わせて、最適なプランを選択しやすいのも新電力のメリットです。さまざまな業界の事業者が新規参入しており、電気とガスをまとめて契約できるプランや、電気の利用でさまざまなポイントが溜まるプランなども提供されています。

すでに利用しているサービスに追加する形で、電気の利用を始められるケースもあるので、家計全体を考えながら、契約する電力会社を選ぶのがよいでしょう。

環境に優しい発電方法が使える場合もある

新電力の中には、供給される電気の発電方法を一部選択できるところもあります。地球温暖化の影響を懸念し、CO₂(二酸化炭素)をはじめとした温室効果ガスの抑制のため、環境に優しい電気を利用したい人もいるでしょう。

環境問題に関心のある人は、温室効果ガスの排出を抑制しつつ、電気を供給している電力会社のサービスがおすすめです。

独自の特典やサービスを受けられる

新電力によっては、業者独自のサービスや特典が受けられる場合もあります。うまく利用すれば電気代だけではなく、ガス代やインターネットサービスなどを安く使えるので、料金以外の面にも注目してみましょう。

例えば、東京電力エリアで都市ガスを使っている方は、Looopでんきの「スマートタイムONE(電灯)+Looopガス」をチェックしましょう。

ガス割の1円は、スマートタイムONE(電灯)の固定従量料金単価から割り引かれます。電気とガスの業者を一緒に切り替えたい場合は、電力会社とガス会社を別々に契約するより、セット割プランを利用したほうがお得です。

「Looopでんき+ガス」をチェック

新電力に移行する際の注意点

新電力に乗り換えれば、多くの場合において電気代を安くできます。さらに、お得なオプションサービスを利用できるといったメリットもありますが、以下の点は注意しなければいけません。

料金が割高になるケースがある

実際の利用環境や、電気を利用する時間帯などに合っていないサービスやプランを選択すると、逆に料金が高くなる恐れがあるので注意しましょう。

例えば、電力の取引価格に応じて電力量料金が変わるプランを選択する場合、料金が高くなる時間帯に多くの家電を使用してしまうと、他のプランよりも最終的な電気代が高額になる可能性があります。

契約前に各電力会社の料金プランの特徴をよく理解した上で、利用するサービスを慎重に選びましょう。

燃料費の影響を強く受ける

石炭やLNG(液化天然ガス)の輸入価格が、とりわけ料金に反映されやすいサービスやプランもあります。

燃料価格の乱高下は大なり小なり、電気料金に影響を与えますが、特に新電力は燃料費の影響を強く受けるので注意しなければいけません。火力発電以外の場合でも、発電環境によって価格が大きく変動する可能性もあります。

電力事業から撤退するリスクも

電力小売自由化により、続々と新規事業者が電力事業に参入していますが、ビジネス環境の変化により事業から撤退するリスクがある点も覚えておきましょう。

新電力が倒産したり、電力事業から撤退してしまったりする場合、電気が止められる2週間ほど前には、倒産・撤退の旨が利用者に伝えられることになっています。また、新たな電力会社との契約が間に合わない場合でも、暫定措置として、大手電力会社から電気を供給してもらえます。

しかし、その後は電気が止まってしまうため、もし契約している新電力会社が倒産・撤退する場合は、早急に別の電力会社と契約しなければいけません。

新電力を申し込む際に確認しよう

新電力を申し込む際には、以下の点も確認が必要です。乗り換えにあたって工事は不要ですが、現在契約している電力会社に違約金・解約金を払わなければならない可能性もあるので、事前に必ず確認しておきましょう。

乗り換えに工事は不要

原則として、電力会社の乗り換えに工事は不要です。どの電力会社と契約しているにせよ、電気自体は同じ送電線から家庭に送られるので、提供元が変わっても工事をする必要がないためです。

ただし、スマートメーターが設置されていない場合は、契約にあたって設置が必要なケースがあるので、その点は覚えておきましょう。

違約金・解約金を必ず確認する

現在、利用している電力会社から新電力に移行する際、違約金や解約金がかかるところもあるので注意しましょう。また、新たに契約する新電力会社も、サービスやプランによっては解約金を請求される可能性もあります。

月々の利用料金は安くても契約年数の縛りがきつく、解約する際に多額の請求がされるケースもあるので、解約時にどれぐらいの費用がかかるのか、事前に必ず確認しておきましょう。

再生可能エネルギーの普及を目指す「Looopでんき」

新電力の中には、いわゆる再生可能エネルギーを使った電気を利用できるプランや、ご家庭向けシステムを提供しているところもあります。電力会社の乗り換えをきっかけに、積極的に利用してみるとよいでしょう。

Looopでんきは、再生可能エネルギー実質100%やCO₂排出量実質ゼロの電気をオプションとして提供しており、再生可能エネルギーの更なる普及を通じた「エネルギーフリー社会の実現」をビジョンとしています。

Looopでんきの新たな試みの1つが市場価格に合わせて30分ごとに電気料金が変わる「スマートタイムONE」の提供です。

市場価格は電力の需要と供給のバランスを体現しており、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー由来の電気が多く発電される時間帯においては、市場価格が安くなる傾向にあります。

市場価格の確認を習慣化すれば、環境への意識も自ずと高まるでしょう。太陽光パネルや蓄電池と併用することで、電気料金を抑えながら地球にやさしい生活を目指せます。

環境への意識や太陽光パネルとの組み合わせを重視して、Looopでんきをご利用いただいているお客様の声を紹介します。

(50代 / 女性 / 4人暮らし)
環境を重んじたキャンペーンなど、独自の取り組みがあり、社会課題についてささやかながらも参加できるから。

(30代 / 女性 / 4人暮らし)
基本料金がないことと、太陽光などと組み合わせてうまく使えばかなり電気代を抑えることができる為。

再生可能エネルギーに興味がある方は、Looopでんきが提供する「スマートタイムONE」の仕組みや料金をぜひご覧ください。

【料金計算の詳細条件】
・Looopでんき既存顧客の月平均使用量を元に料金を算出しております。また、電気料金及びおトク額はお約束できるものではございません。
・Looopでんきの「スマートタイムONE」の電源料金単価の計算に用いられている各エリアのエリアプライスは2023年1月から5月の実績を参照しております。
・「再生可能エネルギー発電促進賦課金」は料金に含まれておりません。
・「電気・ガス価格激変緩和対策事業」で適用されている電気料金の値引きを反映した価格となります。