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Looopでんきが2022年に値上げを行ったこと、新プラン「スマートタイムONE」に移行することを受けて、契約を続けてよいのか迷っている方もいるでしょう。これまでの動きやプラン移行の理由とともに、スマートタイムONEの特徴を紹介します。

これまでとこれからのLooopでんき

Looopでんきは2022年に入って、電気料金の改定を実施しました。請求が高くなっているのを見て、契約を続けようか迷っている方もいるかもしれません。値上げとなった理由や、12月以降のLooopでんきについて見てみましょう。

2022年に行われた電気料金の値上げ

Looopでんきは2022年6月と8月に、各種プランの料金を改定しました。さらに9月には、燃料費調整単価(燃調)を日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動した形にし(独自燃調)、実質的な値上げとなっています。

世界的に発電に使われる燃料が高騰している中、ロシアのウクライナ侵攻によってさらにエネルギー価格が高騰したことをきっかけに、料金改定や独自燃調の導入に踏み切っています。急速な円安の進行も、値上げの理由の1つです。

また、東日本大震災で起こった福島第一原子力発電所の事故を受けて、全国の原発が一度すべて停止しました。現在も再稼働に至っていない原発は多くあり、以前よりも電力需要を賄うのが難しくなっています。

Looopでんきはこれらの状況を考慮し、安定した電力供給を最優先に考えて料金改定を決定したのです。

ほかの電力会社も値上げが相次ぐ

2022年に値上げを実施したのは、Looopでんきに限りません。各電力会社は世界的なエネルギー価格の高騰を受け、安定した電力供給を保つために値上げを余儀なくされました。

東京電力をはじめとした旧一般電気事業者も、相次いで燃料費調整額の上限撤廃や規制料金の値上げ申請に動いています。
自由料金メニューにおける燃料費調整額の上限撤廃については旧一般電気事業者10社全てが実施しており、2023年度に適用される規制料金メニューの値上げ申請については旧一般電気事業者のうち5社が申請中という状況です。
※当ページは2022年12月12日時点の情報をもとに作成しています

旧一般電気事業者 自由料金メニューの燃料費調整額の上限撤廃 規制料金メニューの値上げ申請
北海道電力 22年12月分から上限なし
東北電力 22年12月分から上限なし 32.94%の値上げ申請
東京電力 上限なし
中部電力 22年12月分から上限なし
北陸電力 上限なし 45.84%の値上げ申請
関西電力 上限なし
中国電力 上限なし 31.33%の値上げ申請
四国電力 22年11月分から上限なし 28.08%の値上げ申請
九州電力 上限なし
沖縄電力 上限なし※ 39.3%の値上げ申請

※一部の自由料金メニューについては燃料価格高騰を踏まえた特別措置として、当分の間燃調上限を設定しております。

中でも、北陸電力は現行の電気料金(規制部門)を平均45.84%引き上げる、沖縄電力は現行の電気料金(規制部門)を平均39.3%引き上げる、という主旨の申請を行っているため、審査結果によっては大幅な値上げになることが予想されます。

※出典:北陸電力株式会社 電気料金の改定について(電気料金の改定について)
※出典:2023年4月からの電気料金の改定について| 沖縄電力

また、Looopでんきと同じ新電力も、ランキング上位10位以内の会社はほぼすべてが燃料費調整額の上限を撤廃して電力の安定供給を図っている形です。

■燃料費調整額の上限を撤廃している新電力
・楽天でんき(2022年6月より上限撤廃)
・エネオス(2022年11月より上限撤廃)
・ソフトバンクでんき(2022年11月より上限撤廃)
・大阪瓦斯(2022年11月より上限撤廃)
・auでんき(2022年11月より上限撤廃)
・東邦ガス(2023年1月より上限撤廃)

業界全体で電気料金が上がっている主な理由は、世界情勢によるエネルギー価格の高騰です。

避けられない要因が数多くあり、Looopでんきだけでなく各社が料金改定を余儀なくされています。

電気料金の値上げについてもっと詳しく知りたい方はこちら

※出典:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定します (METI/経済産業省)

2022年12月からスマートタイムONEに集約

2022年12月1日に、Looopでんきは新プランの「スマートタイムONE」をリリースしました。スマートタイムONEの特徴は「市場連動型」である点です。

株式や為替のように電力にも取引される市場があり、需給バランスによって常に価格が変動しています。日本における電気の取引市場は「日本卸電力取引所(JEPX)」で、新電力の多くはここで電力を仕入れているのです。

市場連動型のプランでは、電力の市場価格と電力使用量により電気料金が決まります。今後は契約者が市場価格の動向を見ながら、電力消費を計画的に行えるようになるのです。

Looopは消費者の行動次第で電気を安く使える可能性を残すため、独自燃調により一律に電気代が高くなる仕組みから、市場連動型への移行を決めました。今後は多くの電力会社が、Looopに追従して市場連動型に移行する可能性もあります。

スマートタイムONEの電気料金の仕組み

スマートタイムONEの料金は、次の計算式で算出されます。

  • (電源料金+固定従量料金)×電力使用量+再生可能エネルギー発電促進賦課金

このうち電源料金が、日本卸電力取引所の取引価格(エリアプライス)に連動して30分ごとに変動します。電力需要に合わせて価格が上下するため、どの時間が安いのかを把握して電気を計画的に使うと節約できる仕組みです。

Looopでんきは「でんき予報」で翌日の単価を公開しています。スマートタイムONEは、電気料金の根拠に透明性があるのも大きな特徴といえるでしょう。

燃料費調整単価は電力の調達にかかるコストの変動に応じて調整していたものなので、最初から市場価格に連動するこのプランでは上乗せされません。基本料金はこれまでと同様にかからず、託送量やサービス料は固定従量料金に含まれます。

JEPX

スマートタイムONEのデメリット

スマートタイムONEについて知るためには、デメリットについても押さえておきましょう。スマートタイムONEを利用する上で重要なポイントを解説します。

電気料金の目安が把握しづらい

スマートタイムONEのデメリットとして、毎月の電気代が最終的にいくらになるのかわかりづらい点が挙げられます。

これまでは電力使用量がわかれば、おおよその電気代が把握できました。しかし、スマートタイムONEの電気料金の基となる市場価格は、30分ごとに変動します。

そのため、従来の固定単価のプランよりも安く使う事が可能となるケースもありますが、一方で市場が高騰した際(主に夏冬)は、従来の固定単価のプランよりも高くなるリスクもあるなど、請求書を見るまで料金を把握しにくくなるでしょう。

しかし、Looopでんきはそのような懸念点を解消するために「でんき予報」で翌日の単価を公開しています。小まめなチェックを意識して電気の使い方を調整できれば、想定外の請求に驚く心配はありません。

使い方によって割高になる可能性も

スマートタイムONEに限らず、市場連動型のプランを利用する場合は、電気使用量だけでなく使い方によっても毎月の電気代が変わります。

市場連動型のプランの場合、日本中の電力需要と電力の市場価格が比例するため、需要が低く市場価格が安い時間帯には電気を安く使えます。ただ、従量電灯プランのときと同じ感覚で使っていると、需要が高い時間帯に使った分だけ電気代が跳ね上がりかねません。

市場連動型であるスマートタイムONEでは、これまで以上に電気の使い方をしっかり考える必要があります。

スマートタイムONEのメリット

スマートタイムONEのデメリットを知って、継続を迷っている方もいるかもしれません。しかし、市場連動型の特徴はユーザーの行動や考え方によって、そのままメリットにもなり得ます。

うまくピークシフトできればお得に

電力の使用を、電力量料金単価が高い時間帯から、電力量料金単価が安い時間帯にシフトさせる取り組みを、ピークシフトと呼びます。固定従量料金の場合は、ピークシフトをしても電力使用量そのものを減らさない限り、大きな節約にはつながりませんでした。

スマートタイムONEなら、価格が低い時間帯を狙って電気を使えば、全体の電力使用量は変わらなくても電気代を抑えられる可能性があります。意識と行動を少し変えるだけで出費を抑えられるのは、大きなメリットです。

スマートタイムONEは、それぞれのご家庭の行動が電気代に反映されやすいプランといえるでしょう。

独自燃調という形で固定費が高くなるよりは良い?

各電力会社の間では、独自燃調を導入する動きが広まりつつあります。独自燃調は、電力の仕入れ値の高騰を契約者に転嫁する仕組みです。

例えば、楽天でんきでは燃料価格と連動した燃料費調整単価を撤廃し、JEPXの電力取引価格と連動した市場価格調整単価へ変更しています。

2022年9月ご利用分に料金改定を適用させた場合の試算を見ると、東京エリアは改定後市場価格調整単価が改訂前の燃料費調整単価に比べて13.69円高くなるという結果になっています。

他にも沖縄電力エリアと九州電力エリアを除くエリアで単価が上がることが想定されています。

※出典:【重要】「楽天でんき」電気需給約款(低圧)および料金表改定のお知らせ(燃料費調整から市場価格調整への変更)

楽天でんきだけではなく、独自燃調の導入はほとんどのケースで電気代が高くなるため、契約者の負担が増えてしまいます。

Looopでんきは、固定の従量料金単価に燃料費調整単価を上乗せするプランを廃止し、市場連動型の導入を決めました。一時的は独自燃調を導入しましたが、契約者の工夫によって電気代を安くできる可能性を残した方がフェアだと考えたのです。

環境リスクへの意識が高まり再エネの普及につながる

スマートタイムONEの大きなメリットとして、環境リスクへの意識を高められる点も挙げられます。

地球環境は、CO2をはじめとする温室効果ガスによる影響で深刻な状態です。石油や石炭を燃やす火力発電はCO2を大量に排出するため、地球温暖化の原因となっています。原子力発電は核廃棄物の問題もあり、決して安全な発電方法とはいえません。

風力や太陽光・地熱など自然界に存在する再生可能エネルギーを利用すれば、CO2を排出しないクリーンな発電が可能です。

再生可能エネルギーに由来する電力が多い時間帯は、市場価格が安い傾向にあります。節約のためのピークシフトは、結果的に再生可能エネルギーの活用につながるのです。

また、再生可能エネルギー由来の電力は、必要な分だけいくらでも作れるわけではありません。スマートタイムONEの利用を通じて多くの方が電気の使い方を見直すようになれば、限りあるエネルギーを大切に使う土台ができ、再生可能エネルギーの普及につながるというメリットもあります。

スマホで電気の価格をチェック可能

Looopでんきでは、スマートタイムONEを契約された方向けに、「でんき予報」で翌日の単価を公開しています。

さらに、ピークシフト効果をすぐ確認できるアプリも、今後リリース予定です。

スマホから手軽に市場価格やピークシフトの効果がわかれば、ゲームのように楽しみながら節約に取り組めます。通勤途中や休憩時間・帰宅後など、いつでも「今の電気の値段」や「明日の電気の値段」を手軽に確かめられて便利です。

子どもがいるご家庭なら、毎日のピークシフト効果を見ながらエネルギー問題について親子で考えるのもよいでしょう。

政府が推進する節電ポイントを受け取れる

日本政府は、2022年の冬に電力供給が厳しくなることを見込んでいます。特設サイトを作り、各電力会社や消費者に、「節電プログラム」に参加・協力するよう呼びかけているほどです。

LooopでんきはスマートタイムONEの導入に合わせて、経済産業省が実施する2022年の節電ポイント補助事業に申請し、11月下旬に採択されました。

これに伴い、節電キャンペーンにエントリーするだけで、2,000円相当のポイント還元が受けられるようになっています。エントリー期間は2022年11月28日~2022年12月26日になりますので、気になるLooopでんきのユーザーはぜひチェックしてみてください。また、節電効果に応じてさらなる特典を受けられるよう、追加の申請中です。

Looop DR プログラム | シン・真冬の節電大作戦はこちら

スマートタイムONEでピークシフトに加えて節電にも取り組めば、電気代の実質的な負担を大きく減らせる可能性があります。

※出典:節電プログラム ディマンド・リスポンス|経済産業省 資源エネルギー庁

毎月の基本料金は0円

以前のおうちプラン・ビジネスプランと同じく基本料金が0円で利用できるのも、スマートタイムONEの魅力の1つです。

Looopには「エネルギーフリー社会の実現」という企業理念があります。エネルギーフリー社会とは、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーが普及し、人々が必要とするエネルギーを無料で使える社会のことです。

基本料金を0円にすることで、Looopでんきが普及を推し進める再生可能エネルギーを、消費者にも身近に感じてほしいという思いがあります。

解約金・違約金0円だからいつでも解約できる

スマートタイムONEは、解約金・違約金も従来通り0円です。他社では契約期間の途中で解約しようとすると、違約金や解約事務手数料を請求されるケースも少なくありません。

解約金・違約金は他社への乗り換えを阻止するためのものであり、月々の利用料を安くする分、長期間の契約で利益を確保しやすくするのが目的です。

Looopでんきは再生可能エネルギーを1人でも多くの人に身近に感じてもらえるよう、解約金・違約金を設けず誰でも試しやすいプラン設定をしています。

スマートタイムONEへの移行後に、ピークシフトが生活の負担になる・どうしても電気代が高くなってしまうという場合は、解約しても負担はありません。

スマートタイムONEには電気を作る・貯める設備もおすすめ

Looopでんきの市場連動型スマートタイムONEでは、市場連動型のデメリットをカバーしつつ、メリットを最大限に引き出す工夫が求められます。新プランには蓄電池と太陽光発電の導入がおすすめです。どのような効果を期待できるのかを見てみましょう。

蓄電池や太陽光発電の効果

蓄電池と太陽光発電を利用すると、電化製品を使う時間帯を変えられなくても、市場連動型プランで電気代の節約が可能です。

昼間に太陽光から発電した電力を蓄電池に貯め、需要の増える夕方から夜に使えば、電気が高い時間に電力会社から買う量を減らせます。電化製品を使う時間を変えられなくても、市場連動型のデメリットをカバーできます。

Looopの屋根置き太陽光「とくするソーラー」は、蓄電池とのセット契約もできるサービスです。リース式で住宅ローンに影響せず、初期費用の負担もありません。非常時の備えにもなるため、Looopでんきのプラン移行を機に導入を検討してみませんか。

太陽光発電についてもっと詳しく知りたい方はこちら

スマートタイムONEで計画的な節約を

Looopでんきが2022年に実施した料金改定を受け、契約を続けるデメリットが気になっていた方もいるでしょう。しかし、電気の値上げはLooopでんきに限ったことではなく、各電力会社が相次いで値上げ・燃料費調整額の上限撤廃を決めています。多くの電力会社が料金改定を実行する真っ只中、今は電力料金プランの切り替えは慎重に検討するのが良いかもしれません。

Looopでんきの新プランである「スマートタイムONE」は、市場価格に合わせて電力量料金が変動するプランです。

電気代の見通しが立ちにくい点や使い方によって高くなってしまう点が、「スマートタイムONE」のデメリットとして挙げられます。ただ、日々の電気の使い方を見直したり太陽光発電や蓄電池を取り入れたりすることで、大幅な電気代の増加は防げるはずです。

再生可能エネルギーの最大普及に貢献できるというメリットもあります。継続・解約を迷っている方は、デメリットもメリットもしっかり押さえた上で今後の行動を決めましょう。