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Looopでんきを契約していて、市場連動型の新プランが気になる方もいるのではないでしょうか。市場連動型について知れば、プラン変更後も対応できます。値上げへの不安を解消するために、市場連動型について理解を深めておきましょう。

2022年におけるLooopでんき値上げの経緯

以前よりLooopでんきを利用している場合、2022年に入り料金改定が繰り返されていることを不安視している方もいるでしょう。まずは、Looopでんきの値上げの経緯と理由について解説します。

6月・8月は各種プランで料金改定

Looopでんきのおうちプランとビジネスプランは、2022年6月1日に料金改定が行われました。電力を供給する全エリアにおいて、従量料金の改定が実施されています。

各プランの値上げ幅はエリアによって異なります。例えば東京電力エリアのおうちプランに関しては、値上げ幅が+2.40円/kWh、値上げ率は+9.1%です。

2022年8月1日には、Looopでんきの動力プランとスマートタイムプランも、すべての供給エリアで従量料金が改定されました。

9月は独自燃調の適用により実質値上げ

2022年9月1日からは、Looopでんきの各種低圧プランにおける燃料費調整単価の算定方法を変更し、実質的な値上げとなりました。

電力小売自由化の前から電気料金の計算に用いられてきた「燃料費調整制度」は、一定の上限を設けた上で発電に必要な燃料コストの変動を電気料金に反映できる仕組みです。

発電設備を持つ旧一般電気事業者なら、国際情勢・環境の影響で燃料費が高騰しても、燃料費調整制度により一定の範囲内で電力の販売価格を上げられます。

しかし、日本卸電力取引所(JEPX)から電力を調達している新電力の場合、市場価格が高騰しても従来の燃料費調整制度では価格に反映できません。

そこで、各電力会社が計算方法を自由に決められる「独自燃調(電源調達調整費)」を取り入れる新電力が増えています。2022年に入ってからの世界的なエネルギー価格高騰を受け、Looopでんきも独自燃調により電力の調達コストを賄うようになりました。

※出典:燃料費調整制度について|電気料金について|資源エネルギー庁

各社そろって値上げを実施

料金改定を行っているのはLooopでんきだけではありません。2022年は、ほかの電力会社も次々に料金改定を実施しました。

大手電力会社の新しいメニューは一様に燃調費調整額の上限を撤廃しており、2023年からは規制料金メニュー(電力自由化以前から大手電力会社で提供されている電気料金メニューのことを指します。例:東京電力の「従量電灯B」)の値上げも予定されています。

※当ページは2022年12月12日時点の情報をもとに作成しています

旧一般電気事業者 自由料金メニューの燃料費調整額単価の上限撤廃 規制料金メニューの値上げ申請
北海道電力 22年12月分から上限なし
東北電力 22年12月分から上限なし 32.94%の値上げ申請
東京電力 上限なし
中部電力 22年12月分から上限なし
北陸電力 上限なし 45.84%の値上げ申請
関西電力 上限なし
中国電力 上限なし 31.33%の値上げ申請
四国電力 22年11月分から上限なし 28.08%の値上げ申請
九州電力 上限なし
沖縄電力 上限なし※ 39.3%の値上げ申請

主要な新電力に関しても同様です。供給量ランキング上位10位内のほぼすべての会社が燃料費調整額の上限を撤廃して電力の安定供給を図っている形です。

■燃料費調整額の上限を撤廃している新電力
・楽天でんき(2022年6月より上限撤廃)
・エネオス(2022年11月より上限撤廃)
・ソフトバンクでんき(2022年11月より上限撤廃)
・大阪瓦斯(2022年11月より上限撤廃)
・auでんき(2022年11月より上限撤廃)
・東邦ガス(2023年1月より上限撤廃)

業界全体で電気料金が上がっている主な理由は、世界情勢によるエネルギー価格の高騰です。
避けられない要因が数多くあり、Looopでんきだけでなく各社が料金改定を余儀なくされています。

電気料金の値上げについてもっと詳しく知りたい方はこちら

※出典:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定します (METI/経済産業省)

2022年12月から始まる「スマートタイムONE」とは

Looopでんきの新プラン「スマートタイムONE」は、どのような電気料金プランなのでしょうか。Looopでんきを契約中で新プランの内容がわからない方のために、スマートタイムONEの概要や誕生の背景を紹介します。

従来型プランから市場連動型へ

LooopでんきのスマートタイムONEは、新たに2022年12月から提供されている完全市場連動型のプランです。

市場連動型は、需要の多い朝や夕方は電気料金が高くなりがちですが、需要が低い午前から昼間、または夜8時以降は安くなる仕組みです。

Looopは、再生可能エネルギーの普及を目指しています。その一環として、市場連動型プランの導入を決めました。

なぜ市場連動型プランの導入が再生可能エネルギーの普及につながるのかについて、Looopの考えを紹介します。

まず、市場連動型プランになることで、消費者自身が電気の使い方を見直すきっかけになり、自然とエネルギーにまつわる環境や世界情勢に目を向けるきっかけになってほしいと考えています。

さらに、市場連動型プランを安く利用するには、電力の使用を電力量料金単価が高い時間帯から、電力量料金単価が安い時間帯にシフトさせる必要があります。これを「ピークシフト」と呼びます。

ピークシフトを意識する人が増えると、自ずと需要が低い午前から昼間の電気使用量が増えることになります。太陽光などで多く発電される時間帯に電気を使うことになるため、再生可能エネルギー由来の電気を捨てることなく活用することにつながると考えています。

Looopの再エネ電力宣言とは?

スマートタイムONEは、Looopの「再エネ電力宣言」の一環として導入されます。

自社での発電や消費者による電源・蓄電池の設置、市場連動型による再エネ普及推進により、エネルギー自給率の向上とエネルギーコストの低減を目指す決意表明が、再エネ電力宣言です。

Looopは、再生可能エネルギーの導入拡大とエネルギー自給率の向上こそが、日本における電気料金の抑制・安定化に不可欠なものであると考えています。

市場連動型の基礎知識

スマートタイムONEについて正しく理解するためにも、市場連動型についてもう少し深掘りしておきましょう。市場連動型の概要や仕組み、従来型プランとの違いを解説します。

市場価格に連動して単価が変わる

市場連動型とは、市場価格の上下に合わせて電気料金の単価が変動するのが特徴のプランです。連動する市場とは「日本卸電力取引所(JEPX)」を指します。

市場価格は電力需要に応じて細かく変動しており、需要が高まれば市場価格が上がり、需要が減れば市場価格が下がる仕組みです。

従来型の一般的な電気料金プランでは、電気料金が一律であるという意識で電気が使われていました。一方で市場連動型の場合、時間帯によって高いときと安いときがあるため、電気の使い方次第で電気代が変動するのです。

日本卸電力取引所で市場価格が決まる

日本卸電力取引所は、卸電力を扱う日本唯一の取引所です。電力小売自由化を推進するために設立され、本格的な運用は2003年に始まりました。

日本卸電力取引所の取引価格は、30分ごとに変動します。日本卸電力取引所のWebサイトを見れば、翌日の取引価格を調べることが可能です。

Looopをはじめとした新電力の多くは、日本卸電力取引所から電気を仕入れています。発電設備を持つ事業者からの仕入れで電気が足りなくなれば、日本卸電力取引所から買わざるを得ないのが実情です。

※出典:JEPX

従量電灯プランとの違い

従来型の電気料金プランは、従量電灯プランと呼ばれます。一般的な従量電灯プランは、電力使用量が多いほど電気料金の単価が段階的に高くなるのが特徴です。

しかし、市場連動型は市場価格に連動して電気料金の単価が変わるため、単価が下がる日・時間帯もあります。

従量電灯プランの場合は、単価が上がることはあっても下がることはありません。単価が下がることがある市場連動型は、まったく新しいタイプの電気料金プランなのです。

Looopでんきの市場連動型のメリット

市場連動型の特徴や従量電灯プランとの違いについて紹介しましたが、Looopでんきの「スマートタイムONE」にはどんなメリットがあるのでしょうか。従来のプランとの違いを中心に見ていきましょう。

市場価格が下がると電気を安く使える

市場連動型メリットは、市場価格が低いタイミングを狙えば電気をかなり安く使える点です。電化製品を使う時間を工夫できれば、大幅な節約につながる可能性があります。

市場価格は電気の需要が多い朝方や夕方に高くなり、需要が少ない日中や深夜から早朝の時間帯に安くなるのが一般的です。電気を使うタイミングを意識的にずらすだけで、支払う電気代を抑えられます。

市場連動型では、ピークシフトを意識して毎日を過ごすことで、電気代の節約を図ることが可能です。

基本料金がかからない

スマートタイムONEは、Looopでんきの従来型プランと同様に基本料金がかかりません。託送費とサービス料は、いずれも固定従量料金として設定されています。

スマートタイムONEにおける電気料金の計算式は、基本料金0円+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進課金です。電力量料金の算出イメージは、(市場価格に連動する電源料金+固定従量料金)×電力使用量となります。

スマートタイムONEの電気料金には、燃料費調整額は適用されません。なお、スマートタイムONE(動力)は基本料金が0円ではない点に注意しましょう。

社会や環境問題に対する意識が高まる

電力の市場価格は、企業活動・人々の生活習慣・気候の変動などを反映し、周期的なパターンで変動しています。その動きを観察すれば、社会の仕組みや環境問題に対する意識も高まるでしょう。

市場連動型に大きく関係する再生可能エネルギーの普及が、脱炭素社会を実現するために不可欠な要素であることもポイントです。

日本では、温室効果ガスの排出削減目標を、2030年までに2013年比で46%削減すると定めています。毎日の電力需要を意識することは、脱炭素社会に向けた環境意識の向上にもつながるのです。

※出典:日本の排出削減目標|外務省

Looopでんきの市場連動型の注意点

市場連動型は使い方次第で電気代の節約を図れる一方、気を付けておきたいポイントもあります。ただ、注意点として紹介する内容に対処できるのであれば、メリットを感じられるはずです。

使い方や状況次第で値上がりする可能性も

市場連動型では多くの人が電気を使うタイミングで市場価格が高くなるため、今まで通りに電気を使っていると支払う電気代が高くなる場合があります。

電気代の節約には、ご家庭の状況に合わせて無理のないピークシフトに取り組むことが大切です。あくまでも可能な範囲で、電気の使い方を見直してみましょう。

また、市場価格が一時的に高騰するような場合も、連動して電気代が値上がりする恐れがあります。よく考えて電気を使っても、思うように電気代が安くならない場合がある点は、リスクとして覚えておきましょう。

電気代の見通しを立てにくい

一般的な料金プランの場合は単価が固定されているため、電気代の目安をある程度予測できます。生活費を計算しやすいでしょう。

一方の市場連動型は電気料金の単価が決まっておらず、電気代が毎月いくらかかるのか見通しを立てにくくなります。

ただし、市場連動型ではピークシフトを意識すれば電気代が安くなる可能性があります。大まかな目安さえ把握していれば、見通しを立てにくいというデメリットも大きなリスクにはならないでしょう。

世帯人数別のピークシフト例

市場連動型でピークシフトを意識するということは、具体的にどのような行動をとることなのでしょうか。ピークシフトの例を世帯人数別に紹介します。

1人暮らし

ピークシフトとは、電気を使う時間帯と使わない時間帯を意識的に変え、電力使用量を平準化させることです。1人暮らしの場合は生活の見直しをしやすいため、電気を使う時間帯を大きく変えてみましょう。

例えば、電気料金が安い午前中や昼時に1週間分の洗濯をすれば、洗濯機にかかる電気代を大幅に節約できます。同時に掃除機も部屋全体にかけておくとよいでしょう。

電気料金が高い休日の午後は、友だちを誘って外出するのがおすすめです。夜はお気に入りのレストランでゆっくり過ごすことで、市場価格が高い時間帯に家で電気を使わずに済みます。

2人暮らし

夫婦2人世帯の場合も、お互いに協力し合えばピークシフトに取り組みやすくなります。すぐに洗う必要のない洗濯物や食器は、電気料金の単価が安い時間帯にまとめて洗いましょう。

共働きで電化製品の使い方をコントロールしにくい場合も、安い時間帯にタイマー設定しておけば、狙ったタイミングで電気を使えます。

2人が別々の部屋で過ごすことが多いのなら、できるだけ一緒の部屋で過ごすようにするのも電気代を抑えるポイントです。稼働させる電化製品の台数を抑えられるため、ピークシフトとは違いますが節電につながります。

3人以上世帯

子どもがいる3人以上の世帯では、電気を使う人が増える夕方の過ごし方を工夫することで、無理なくピークシフトに取り組めます。

学校帰りの子どもを迎えに行き、そのまま近くのスーパーまで買い物に行きましょう。電気料金が高い夕方の時間帯を外で過ごせます。

3人以上の世帯では、洗濯物が多くなりがちです。洗濯機に詰め込みすぎると汚れが落ちにくくなるため、タイミングを意識した上で適量ずつ回しましょう。

蓄電・発電による効果的な節約方法

Looopでんきの市場連動型は、蓄電や発電と相性の良い電気料金プランです。市場連動型の特徴をさらに生かしたい場合は、蓄電池や太陽光発電システムの購入も検討してみましょう。

市場連動型と相性の良い「蓄電池」

蓄電池とは、購入・発電した電気を貯めておけるシステムのことです。自宅に蓄電池を設置すれば、貯めた電気を好きな時間帯に使えます。

電気料金の単価が安い時間帯に電気を購入し、蓄電池に貯めた電気を単価の高い時間帯に使えば、効果的に電気を節約することが可能です。

蓄電池とピークシフトを組み合わせれば、無理な節電に取り組まなくても電気代を節約できるでしょう。蓄電池の導入には初期費用がかかるものの、長い目で見ればお得です。

エコに貢献できる「太陽光発電」

蓄電池の導入を検討する場合は、太陽光発電システムとセットで購入するのがおすすめです。太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めれば、電気を購入する必要がありません。

太陽光発電を個人が取り入れれば再生可能エネルギーの普及につながり、エコにも貢献できます。太陽光発電・蓄電池・市場連動型プランを組み合わせれば、節電効果を最大化することが可能です。

蓄電池と太陽光発電システムの導入には工事費がかかるため、蓄電池を単体で購入するより、太陽光発電システムとセットで購入した方がお得になります。

市場連動型はピークシフトで値上げに対応

2022年に入ってから、Looopでんきだけでなく各社が値上げを実施した理由をおわかりいただけたでしょう。エネルギーの高騰や再生可能エネルギーの重要性が高まっている現状から、電気の値上げは避けられないものとなっています。

2022年12月からスタートするLooopでんきのスマートタイムONEは、市場連動型の新プランです。市場連動型では、市場価格が下がると電気を安く使えます。

スマートタイムONEへの移行後は、ピークシフトを意識した生活によって電気代の節約は可能です。ご家庭の状況に合わせて、無理のないピークシフトに取り組んでみましょう。

スマートタイムONE | Looopでんきの市場連動型プラン