電化製品を使ったときにかかる電気代は、その電化製品の消費電力によって決まります。今回は、700Wの電化製品を使ったときにかかる電気代を解説します。消費する電気代の目安を知って、節電意識を高めていきましょう。
700Wの電化製品の電気代は?
700Wの電化製品の電気代を求める際に知っておきたいことを解説します。計算方法や基本となる電気代の額を知っておけば、電化製品のスペックから電気代を計算したり予測したりできるようになるはずです。
基本的な電気代の計算方法
「W(ワット)」とは、電化製品を動かすために必要な電力(=消費電力)の単位のことです。電化製品の消費電力から電気代を計算するには、「消費電力(kW)×使用時間(h)×電力量料金(円/kWh)」の計算式を使います。
計算式に用いる「消費電力」の単位は「kW」です。1kWは1,000Wに相当するため、700Wの電化製品の電気代を計算するには、消費電力(W)を1,000で割り、単位を「kW」に直してから計算を行います。つまり、700Wの電化製品の電気代を計算するときには、「消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×電力量料金(円/kWh)」の計算式を使用します。
⇒電気代の計算方法についてもっと詳しく知りたい方はこちら
また、電気代は電気の使用量を示す単位である「kWh」から算出するケースも多くあります。kWhから電気代を確認する方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。
⇒kWh(電力量)から電気料金を計算する方法について、詳しく知りたい方はこちら
700Wの消費電力の電化製品にかかる電気代
電力量料金の値を公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が基準として定める「31円/kWh」とすると、700Wの電化製品を1時間・1カ月(30日)・1年使ったときの電気代は以下の通りです。1カ月(30日)および1年については、その電化製品を毎日1時間使用した場合を想定しています。
・1時間あたり:約21.7円
・1カ月(30日)あたり:約651円
・1年あたり:約7,920.5円
700Wの電化製品を使う時間が長くなれば、それに伴って1カ月あたりの電気代や1年あたりの電気代は高くなっていくため、留意しておきましょう。
※出典: よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
700Wの代表的な電化製品の電気代
700W程度の消費電力の電化製品には、炊飯器・エアコン・電気ポット・ドライヤーなどがあります。これらの電化製品を使用したときにかかる電気代を計算します。消費する電気代の目安を知りましょう。なお、「W」は電化製品を動かすために必要な電力を表す単位です。電気代を計算する際には消費電力を「kW」で計算することが多いため、消費電力700Wは0.7kWに換算して計算しています。
炊飯器
炊飯器の消費電力は、サイズによって変わる傾向があります。700W前後の消費電力の炊飯器は、だいたい3合炊き程度といえるでしょう。
炊飯器を使ってお米を1回炊くためにかかる時間は40~70分程度です。今回は、炊飯にかかる時間を60分と想定して計算を進めます。
1日1回お米を炊く場合を想定すると、炊飯器の電気代は以下の通りです。
・1回あたり:約21.7円
・1カ月(30日)あたり:約651円
・1年あたり:約7,920.5円
エアコン
エアコンの消費電力は、対応する畳数によって異なってきます。定格消費電力(一定の条件下で製品を稼働させたときに消費される電力)に注目すると、700W程度の消費電力で動くエアコンは8~10畳用です。
年々夏の暑さが厳しくなる現代では、エアコンを稼働させる時間が長くなりつつあります。1日12時間稼働させる場合を想定してエアコンの電気代を計算すると、下記のような数値が出ます。
・1日あたり:約260.4円
・1カ月(30日)あたり:約7812円
・1年あたり:約95,046円
電気ポット
電気ポットは、一度に2~3Lのお湯を沸かせるタイプが一般的です。電気ポットは作ったお湯を保温するシステムを搭載していますが、今回はお湯を沸かすときにかかる電気代に注目して計算を進めます。
1日2回お湯を沸かす場合にかかる電気ポットの電気代は以下の通りです。なお、電気ポットでお湯を沸かすときにかかる時間は、1回30分と仮定しています。
・1回あたり:約10.85円
・1日(2回)あたり:約21.7円
・1カ月(30日)あたり:約651円
・1年あたり:約7,920.5円
ドライヤー
ドライヤーは、消費電力によって髪の乾きやすさが変わってきます。少しでも早く髪を乾かしたいのであれば、1,000W以上の高出力な製品を選ぶのがおすすめです。省エネを意識したいのであれば、600~800W程度の製品を選びましょう。
ドライヤーをかける時間は、ショートであれば3~5分、ロングであれば7~10分といわれています。1日1回5分ドライヤーを使用した場合を想定し、ドライヤーの電気代を計算します。導き出される電気代は以下の通りです。
・1回あたり:約1.80円
・1カ月(30日)あたり:約54.03円
・1年あたり:約657.40円
なお、700W以外の電化製品に関しても、以下の記事で電気代や代表的な製品を紹介しています。こちらも参考にしてください。
⇒100Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒200Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒300Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒400Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒500Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒600Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒800Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒1000Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⇒1200Wの電化製品の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
炊飯器の電気代を抑えるアイデア
炊飯器の電気代を安く抑える方法を3つ紹介します。炊飯器の電気代は少しの工夫で削減が可能なため、できることから積極的に試してみましょう。
一度にたくさん炊いて冷凍保存する
炊飯器はお米を炊くときに多くの電気を使うため、お米を炊く回数を減らすことができれば、必然的に節電がかないます。お米を炊く回数を減らすには、一度にたくさんのお米を炊くのがおすすめです。
一度にたくさんのお米を炊いたときは、炊いたお米を冷凍保存しましょう。炊飯器は保温にもまとまった電気を使うため、炊いたお米をずっと炊飯器で保温していると、多くの電気を消費してしまいます。
炊いたごはんを冷凍するときは、1食分ずつ小分けして冷凍するのがおすすめです。電子レンジでチンするだけでいつでも食べられるようにしておくと、利便性が格段に向上します。
エコモードを利用する
炊飯器に、炊飯時の消費電力を最小限に抑える「エコモード」が搭載されている場合には、積極的に利用しましょう。
エコモードを選択することで節約できる電気代の額は製品によって異なるものの、中にはエコモードと通常モードで、約1円の差が出る製品もあります。
エコモードを選択するときは、一度少量で炊飯してみて、炊き上がりのごはんの状態を確認しましょう。エコモードを選択すると、ごはんが硬めに仕上がる場合があるため、最初からたくさんエコモードでごはんを炊くと、おいしくないごはんを大量に食べる羽目になる可能性があります。
使用するときだけコンセントを差し込む
炊飯器の電気代を節約したいのであれば、炊飯機能を使うときにだけコンセントをつなぐようにしましょう。電化製品はたとえ電源を入れていないときでも、コンセントにつながっていれば、わずかながら電気を消費します。電化製品を使っていないときに消費される電力を「待機電力」と呼びます。
炊飯器の待機電力は1日1円にも満たないため、カットしても家計への影響は小さいといえます。しかし、逆を言えば「使うときだけコンセントをつなぐ」を習慣化させてしまえば、意識せずとも節電ができるため、実践しないのはもったいないといえるでしょう。
⇒炊飯器の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
エアコンの電気代を抑えるアイデア
エアコンの電気代を節約する方法を3つ紹介します。適切な工夫を実践すれば、快適性を損なうことなく節電を実現できます。
風量は自動に設定する
エアコンを使うときは「風量自動」を選択しましょう。エアコンは風量が多いほどたくさんの電気を消費します。しかし、節電したいからといって、風量設定を始めから「弱」にするのはおすすめできません。
部屋が冷えていない・暖まっていない段階で風量を「弱」にすると、部屋を設定温度まで冷やす・暖めるために余分な時間を使ってしまい、その分無駄な電気を消費することになります。
風量を「自動」に設定すれば、運転開始時は「強」で稼働し、部屋が十分冷えた・暖まった段階で自動的に「弱」に切り替わるため、電気代の無駄を抑えられます。
扇風機やサーキュレーターを一緒に使う
エアコンを稼働させるときには、扇風機やサーキュレーターを組み合わせて使いましょう。
エアコンを使用して部屋を冷やす・暖めると、部屋に温度むらが生じてしまいます。温度のムラを放置したままエアコンを使い続けると、どうしても部屋を冷やしすぎ・暖めすぎてしまうため、余分な電気を消費してしまうことになります。
温度むらを解消するには、エアコンと一緒に扇風機やサーキュレーターを使うのが効果的です。扇風機やサーキュレーターを使って部屋の空気を循環させれば、部屋がまんべんなく冷やされ、暖められ、無駄な電気を消費しなくなります。
フィルターをこまめに掃除する
エアコンを使いながら省エネを実現したいのであれば、定期的にエアコンのフィルターを掃除しましょう。
フィルターにほこりが溜まっていると、フィルターが目詰まりを起こし、室内の空気をうまく取り込めなくなります。空気を取り込む力が落ちると、冷房・暖房の効率が低下してしまい、部屋を十分冷やす・暖めるために余分な電気を消費するようになってしまいます。
節電を実現するには、2週間に1回程度のペースでフィルターを掃除しましょう。フィルター掃除の基本は掃除機がけです。汚れがひどいときには、中性洗剤を使って水洗いするのがおすすめです。
⇒エアコンの電気代を節約する方法についてもっと詳しく知りたい方はこちら
電気ポットの電気代を抑えるアイデア
電気ポットの電気代を安く抑える方法を2つ紹介します。的確な節電ワザを駆使して、効果的に電気代を圧縮していきましょう。
保温するときは設定温度を控えめにする
電気ポットを使うときは、保温中の温度を控えめに設定するのがおすすめです。電気ポットは保温中の設定温度を高くするほど多くの電気を消費するため、設定温度を高くしすぎないことで、保温時に消費する電気を節約できます。
保温時の設定温度を決めるときは、お湯の用途を考慮しましょう。用途によって適切なお湯の温度は異なるため、やみくもに設定温度を低くしてしまうと、快適性が損なわれる可能性があります。
用途別の適正なお湯の温度は以下の通りです。
・紅茶:100℃
・コーヒー:90~95℃
・煎茶:70~80℃
長時間保温するときは思い切って再沸騰
電気ポットの保温機能を長時間使用する場合は、一度電源を切り、お湯が必要になったときに再沸騰させるようにしましょう。電気ポットを長時間保温状態にすると、温度を低めに設定していても電気代がかさみます。
保温を続けるか再沸騰させるかの目安は2時間です。2時間以上電気ポットを保温状態にする予定なのであれば、電気ポットの電源プラグを抜き、必要なときに再沸騰させましょう。
⇒電気ポットの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
ドライヤーの電気代を抑えるアイデア
ドライヤーが消費する電気代を節約する方法を2つ紹介します。ドライヤーの使用時間は短いため、節約できる電気代は少額ですが、少額の節電でも積み重ねることで大きな効果につながります。
湿度の低い部屋で髪を乾かす
ドライヤーをかけるときは、湿度の低い部屋に移動するのがおすすめです。ドライヤーは部屋の空気を吸い込んで温め、温風にして送り出す仕組みになっています。そのため、湿度が低い部屋で使用すると、吐き出される温風も乾いた風となり、髪が早く乾くようになります。
ドライヤーを使う場所は洗面所が多いはずです。しかし、入浴直後の洗面所は湿度が高いため、節電しながらドライヤーを使いたいのであれば、リビングや寝室など湿度の低い場所に移動して使用するのがおすすめです。
冷風モードを賢く使う
ドライヤーを使うときは、冷風が出る「冷風モード」を賢く使用しましょう。温風モードと冷風モードを比べると、冷風モードの方が消費電力が低いため、節電につながります。
ただし、始めから冷風モードを使って髪を乾かそうとすると、時間ばかりがかかって逆に不経済といえます。冷風モードを使うときは、髪がある程度乾いてから切り替えるのが効果的です。
ドライヤーの冷風モードは、髪のコンディションを整える上でも有用です。最後に冷風モードを使って髪に冷風を当てると、キューティクルが引き締まり、つやがアップする効果が期待できます。
⇒ドライヤーの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
電化製品は使い方次第で節電が可能
700Wの電化製品を1時間使ったときの電気代は約21.7円です。電化製品によって使用時間や頻度が異なるため、1カ月間や1年間に消費する電気代は、使用する製品の種類によって大きく変わります。どのような電化製品を使うにしても、適切な節電ワザを駆使すれば、消費する電気代を抑えることが可能です。使い方を一工夫して、電気代を賢く節約しましょう。
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