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普段何気なく使っている電気ですが、「電気代を節約したい」と思う方は多いのではないでしょうか。電気代は電気の利用量に応じて発生するもの。漠然と節約するより、具体的な数字をもとに賢く節約するのがコツです。
例えば、普段使っている電化製品にある「800W」の表示にどのような意味があるのかご存じでしょうか?今回は800Wの電化製品にはどのようなものがあるのか、また、電気代の計算方法から節約のコツまでご紹介します。

節約には電力会社の見直し
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「W(ワット)」は電化製品を動かすのに必要な電力の単位

多くの電化製品には「消費電力(W)」の表示があります。「W(ワット)」は電化製品を動かすのに必要な電力の単位を表し、電気代の計算の際に使われます。つまり、電化製品に「800W」の表示がある場合は、その電化製品を動かすためには800Wの電力がかかる、ということを表しています。

kWはWと同じく電力の単位を指します。1000W=1kWです。

消費電力量は「W(ワット)×時間」で定義され、「Wh(ワットアワー)」という単位で表示されます。また、電気代は「kWh(キロワットアワー)」単位で計算されます。
この「kWh」という単位は、電気の使用量を確認できる検針票(電気ご使用量のお知らせ)に記載されている数字ですので、見たことのある方も多いかもしれません。

電化製品を動かすために必要な電気の大きさが「W」と「kW」で、1時間動かすために必要な電気の量が「Wh」「kWh」で表される、と覚えておきましょう。

意外?身近な800Wの電化製品

私たちは生活する上でたくさんの電化製品を使用していますがそれぞれの電化製品がどのくらいの電力を消費するのかご存知でしょうか?ここでは、身近な電化製品の消費電力と800Wの電化製品についてご紹介していきます。

身近な電化製品の消費電力

普段何気なく使っているものも多い身近な電化製品ですが、それぞれ消費電力も電気代も異なります。

経済産業省のデータによると、家庭におけるエネルギー消費量の内訳を見ると、冷蔵庫が16.4%を占めています。続いて、照明器具が13.4%、テレビが8.9%、エアコンが7.4%と続きます。

家庭におけるエネルギー消費量の内訳
冷蔵庫 16.4%
照明器具 13.4%
テレビ 8.9%
エアコン 7.4%

※出典:経済産業省「資源エネルギー庁平成21年度民生部門エネルギー消費実態調査」

冷蔵庫が1位というのは意外に感じる方も多いかもしれません。ですが、冷蔵庫は比較的消費電力が大きく、また、長時間使用するため消費電力量も自然と大きくなるのです。また、照明器具やエアコンなど、日常的に長く使うものも消費電力が大きい傾向にあります。

800Wの電化製品にはどのようなものがある?

それでは、800Wの電化製品とは何があるのでしょうか?800Wの主な電化製品は以下のものがあげられます。

  • エアコン
  • パソコン
  • 電子レンジ
  • パソコン
  • 電気ストーブ
  • オイルヒーター
  • セラミックヒーター

冬は外気と室内の設定温度に差があり、部屋を暖めるためには特に電力を使いがちです。そのため、冬に活躍する暖房器具は800W程度と、ワット数が高いものが多く見られます。

なかにはワット数を変えて使用できるものもあります。例えばセラミックヒーターは、800Wのものが多いですが400Wへ切り替えられるものも多くあります。また、電子レンジもワット数を切り替えられるタイプのものが多く、500Wや600W、なかには800W以上に設定できるものもあります。

また通常モデルのパソコンであればワット数はそこまで高くありませんが、高スペックなパソコンになるとワット数も高くなります。

800Wの電化製品の電気代はいくら?

ドライヤーの写真 ドライヤーの写真

800Wと聞くと、多くの電力を消費する電化製品をイメージしがちですが、実際の電気代はいくらになるのでしょうか?800Wと表示のある電化製品を使う場合の電気代を計算してみましょう。

800Wのドライヤーを10分間使った場合

ドライヤーに限らず、電化製品の計算式は以下のようになります。

電気代=消費電力(W)÷1,000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)

それでは実際に、800Wのドライヤーを10分程度使った場合の電気代を計算してみましょう。

<ドライヤーの電気代>
ドライヤー:消費電力800W
(kWに換算するため800W÷1,000=0.8kWhとする)
料金単価:27円/kWhとして試算する

※平成26年4月公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価より

1時間あたりの電気代:0.8kW×1時間×27円/kWh=21.6円
10分あたりの電気代:21.6円÷60分×10分=約3.6円

ドライヤー10分あたりの電気代は約3.6円。800Wのドライヤーを毎日10分使用した場合は、1カ月で約3.6円×30日=約108円となります。これを年間に直すと約108円×12カ月=約1,296円となります。時間が長くなればより多くの電気代がかかるので、ドライヤーの使用時間を短くするだけで電気代の節約になることがわかるでしょう。

800Wのセラミックヒーターを2時間使った場合

では、800Wのセラミックヒーターを2時間使った場合の電気代はいくらになるのでしょうか?

<セラミックヒーターの電気代>
セラミックヒーター:消費電力800W
(kWに換算するため800W÷1,000=0.8kWhとする)
料金単価:27円/kWhとして試算する
※平成26年4月公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価より

・2時間あたりの電気代:0.8kW×2時間×27円/kWh=約43.2円

セラミックヒーターを毎日2時間使用した場合は、1カ月では約43.2円×30日=約1,296円となります。これを冬の3カ月間使ったとすると、約1,296円×3カ月=約3,888円となります。基本的にセラミックヒーターは寒い冬の時期しか使わないご家庭が多いものですが、それでもかなりの金額になることがわかりますね。

800Wとは、決して少なくない消費電力ということがおわかりいただけたでしょうか。もしご家庭の電化製品で800Wの表示を見たら、必要ないときは切る(使用時間を減らす)、消費電力を低く設定できる場合は低く設定する(消費電力を減らす)など意識してみると節約につながるでしょう。

電化製品の電気代を節約するためのアプローチ

電化製品の写真 電化製品の写真

ここまで800Wの電化製品を使用した場合の電気代について紹介してきましたが、節約にはワット数に注目するほか、さまざまなアプローチがあります。

例えば、電気の使用量・使用時間を減らすと、ダイレクトに毎月の電気代を節約することができます。また、電化製品の使い方を見直す、古い電化製品は買い替える、なども効果的です。さらに、電気料金のプランや電力会社を見直す方法もあります。ここでは、それぞれの方法について詳しく説明します。

電気の使用量や使用時間を減らす

まずはシンプルな節約方法として、電気の使用量や使用時間を減らすよう見直してみることです。例えば冬なら、暖房効率を上げて、暖房器具の使用量と使用時間を減らすと効果的です。特にエアコンやセラミックヒーターなど、消費電力が比較的大きいものなら効果を実感しやすいはずです。

暖房効率を上げる具体的な方法としては、窓の断熱対策に力を入れるのがおすすめです。窓の断熱対策がされていなければ、家の中の冷気や暖気が失われてしまいます。可能なら窓のサッシを断熱サッシに、ガラスをペアガラスなどに変更すると断熱対策としては効果的ですが、上記のようなことが難しいのであれば、遮熱効果の高いカーテンを使ったり、断熱シートや断熱フィルムを使ったりする方法もあります。

このように暖房効率を上げるだけで暖房器具を使う頻度が減り、電気の使用量や使用時間が減ることによって、節約につながります。

ここでは一例として暖房器具について触れましたが、さきほど紹介した消費電力の大きな電化製品でも、電気の使用量や使用時間を減らせるよう工夫してみることが大切です。冷蔵庫に物を詰めすぎない、必要以上にドアを開け閉めしないなど、すぐにできる効果的な工夫は数多くありますので、ぜひ試してみてください。

電化製品の使い方を見直す

電化製品の中には、1200Wの電化製品でも、800Wに切り替えられるものもあります。例えばドライヤーの場合、弱風にしたり、冷風に切り替えたりすることで消費電力が減ります。また、冷蔵庫の場合も冬は「弱」に設定するなど、必要に応じて使い分けることが節約につながります。

また、エアコンのフィルターを定期的に掃除することも効果的です。フィルターを掃除することにより、冷暖房の風を部屋の中に効率的に送ることができます。部屋の中の空気を効率よく循環させるためにも、エアコンと併用して扇風機やサーキュレーターを使用するのも一つの方法といえるでしょう。

扇風機やサーキュレーターを使い空気を循環させることにより、上にたまった温かい空気や下にたまった冷たい空気を循環させることが可能です。空気を循環させることにより体感温度が高まり、エアコンの電気消費量を抑えることができます。

このように普段使っている電化製品の使い方を見直し、無駄のない電気の使い方をすることによって、電気代の節約が行えます。

古い電化製品を買い替える

電化製品の省エネ化は年々進んでいます。そのため、古い電化製品を買い替えるだけでも節約につながります。電化製品によりますが、10年前のものを買い替えるだけでも、電気代が安くなる可能性が十分にあります。買い替えの時期だと感じたら、無理に長く使うより買い替えた方が電気代の節約になるでしょう。

例えばエアコンを買い替えるタイミングとしては、以下のような現象が出てきたときです。

  • エアコンの効きが悪いと感じる
  • 電気代が増えたような気がする
  • 運転音がうるさくなった

上記のような症状が気になりだした場合には、修理をして無理に長く使うよりも、思い切って買い替えた方が電気代を節約できる可能性が高いです。

また、テレビも新しい方が消費電力量を減らすことができます。テレビもまた、ご家庭内で使うエネルギー量で多くを占める電化製品ですので、電気代を安くしたいと思うのであれば買い替えを検討してみましょう。

電気料金プランを見直す

ご家庭に合った電気料金プランに見直すことで、電気代が下がるケースもあります。電気料金プランは契約している電力会社によってさまざまですが、契約中の電力会社でもプランを見直しで安くなることがあります。

例えば、電気とガスをセットで申し込むとお得になるプランや、インターネットとセットで申し込むと電気代が安くなるプランなどがあります。このようなプランに申し込むことにより電気代を節約できるほか支払いを一つにまとめられるので、日常的な手間を省くことができるメリットもあります。

また、契約アンペア(A)数が大きい場合、基本料金が高くなるため、現在のプランが適切かどうか見直してみることも大切です。消費電力が少ないのに契約アンペア数が大きいと、その分無駄に基本料金を払ってしまっている状態になります。ご家庭によっては、契約アンペア数を下げることで電気代の節約につながる場合もあります。

しかし、契約アンペア数を下げると、ブレーカーが落ちやすいといったデメリットもあります。ご家庭にとって契約アンペア数が適切かどうか見直して検討するのがよいでしょう。

電力会社を見直す

大手電力会社と契約している場合、新電力と呼ばれる電気事業者に切り替えるだけで電気代が下がるケースも多くあります。

2016年の電力小売自由化によってさまざまな企業が参入し、現在は多くの企業が多彩なプランを用意しています。従来の電力会社が用意していたプランよりお得なプランや特典も多く、電力会社の乗り換えをするだけで電気代が安くなることもあります。それぞれのご家庭の生活に合った電力会社のプランに変更するだけで、年間1万円~2万円ほどお得になる場合もあります。

まとめ

今回は800Wの電化製品の電気代や節約するコツについて解説しました。

800Wの電化製品は、使う時間が長くなればなるほど電気代があっという間に高額になってしまいます。特に暖房器具などには800W付近のものが多く、冬はどうしても電気代が高くなりがちです。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

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ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
  • タイマー機能の付いた洗濯機や食洗機などを導入し、電気料金が安い時間帯を狙って稼働させる
  • 電気料金が高い時間帯には、外出を楽しむ

ピークシフト・ピークカットを実際に普段の生活へ取り入れているお客様の声を紹介します。

(40代 / 女性 / 5人暮らし)
電気の使用量アプリをうまく使い、節電出来ているので、おすすめしたいです。アプリは分かりやすいし、使用料金もでているので目安になりやすいです。

(40代 / 女性 / 3人暮らし)
ゲーム感覚で電気の節約を楽しめたのは初めてで楽しんでいた自分がいました。
周りの友人にもこの楽しさを共有したいので100%勧めたい。

まずは、市場連動型のプランを無理なく生活サイクルへ取り入れられるかどうかイメージしてみてはいかがでしょうか。

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