日本には数多くの電力会社がありますが、「新電力は不安」と感じる方も一定数います。不安視される理由や選び方の留意点を確認しましょう。「電気の質が悪い」など、新電力に関する誤解についても解説します。
新電力が不安視される3つの理由
「新電力」とは、2016年4月1日以降に小売電気事業に参入した電力会社を指すのが一般的です。一部の消費者の間で、「新電力はやばい」「やっぱり大手電力が安心」という声が上がるのは、どのような理由からでしょうか?
事業撤退や倒産の増加
新電力の事業撤退や倒産が増えていることが、1つ目の理由として挙げられます。資源エネルギー庁(経済産業省)は、小売電気事業者の登録数や推移を公開しています。
資料によると、2024年9月末時点における小売電気事業者の登録数は734者です。そのうち、休止・承継・廃止・解散・取消をした事業者は123件でした(2016年4月以降の累計)。
新電力は歴史が浅く、一部の企業は経営が不安定な場合があります。大手電力に比べて事業撤退や倒産が多いことから、「新電力はやばい」というイメージが付いたと考えられます。
しかし、すべての新電力が倒産リスクに晒されているわけではありません。着実に実績を上げ、消費者の信頼を得ている企業も数多く存在します。
経営ビジョンや企業規模、実績などをしっかりとチェックすることで、リスクのある新電力を見極められます。
電気料金の値上げ
2つ目の理由は、電気料金の値上げです。発電設備を保有している大手電力は、自社で発電した電気を消費者に供給できます。
一方の新電力は、発電設備を保有していないケースが多く、JEPX(日本卸電力取引所)を通じて電力市場で電気を調達しているのが現状です。
電気の市場価格は需要と供給のバランスで変動しますが、燃料価格の高騰や供給量の減少により、一時的に市場価格が急騰することがあります。
電力調達コストは、最終的に電気料金に反映されるため、「新電力は急な値上がりが怖い」と感じる方が多いのかもしれません。
一部の会社による強引な勧誘
3つ目は、一部の新電力による強引な勧誘です。特に、自宅に訪問してくる会社には、十分な注意が必要です。国民生活センターには、消費者からの以下のような苦情が寄せられています。
- 「アパート全体の電気契約が変更になる」とうそをつかれた
- 検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見せるように言われ、従ったら勝手に契約を変更された
- 「今よりも電気代が安くなる」と言われて契約したのに、高額請求された
- 「大手電力から委託を受けている」と偽って勧誘してきた
強引な勧誘を行うのは一部の会社ですが、新電力全体のイメージを損なう原因になっています。
突然の訪問を受けたときは、安易に個人情報を伝えたり、その場で契約をしたりしないように注意しましょう。意図せぬ契約をした場合は、書面にてクーリング・オフを行えます。
※出典: 「契約変更しませんか?」突然やってくる電気・ガスの勧誘に注意!(発表情報)_国民生活センター
「やばい」はうそ?新電力に関する誤解
新電力に関するうわさの中には誤解も多く、単なるイメージで良しあしが判断されている部分もあります。インターネットの情報や他人の話をうのみにせずに、自分で事実を確かめましょう。
新電力は電気の質が悪い?
「新電力は、大手電力よりも電気の質が劣る」というイメージを持つ方もいますが、電気の質はどの電力会社を選んでも同じです。
新電力は、各家庭に電気を送り届ける送電線を持っておらず、委託料金を支払って、大手電力の送電線を利用しています。
電気は送電線を通る間に混じり合うため、電力会社が切り替わっても、供給される電気の質は変わりません。送電線に不具合が生じない限り、急に停電したり、電化製品の動作が不安定になったりすることはありません。
倒産するとすぐに停電する?
電気は、私たちの生活になくてはならないライフラインです。「新電力が倒産すれば、電気が使えなくなるのでは…」と不安になる方もいるでしょう。
事業撤退や倒産で電気の供給を停止する場合、電力会社は契約者に対して、前もって通知をしなければなりません。サービスが完全に廃止されるまでの間に、新たな電力会社と契約をする流れが一般的です。
万が一、新電力が突然倒産しても、大手電力会社が電力供給を引き継ぐため、急に停電することはありません。
新電力を選ぶときに注意すること
電力会社の切り替え手続きは簡単に行えますが、事前のリサーチを怠ると、「変更しなければよかった…」という後悔につながりかねません。新電力を選ぶ際に必ずチェックしておくべきポイントを取り上げます。
途中解約で違約金が発生する場合がある
新電力と契約をする際は、サービスの利用規約を必ず確認しましょう。多くの電力会社は契約期間の縛りを設けていませんが、中には途中解約で違約金が発生する契約もあります。
違約金の発生条件は会社ごとに異なり、契約期間中の解約で発生するケースもあれば、更新月以外での解約に発生するケースもあります。違約金は数千円とみておきましょう。
なお、Looopでんきの「スマートタイムONE」は、契約期間の縛りがなく、いつ解約しても違約金が発生しません。大手電力からの切り替えもスムーズに行えます。
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一部の会社は供給エリアが限定されている
一部の会社は、供給エリアがあらかじめ決まっているため、希望する新電力への切り替えがかなわない場合があります。気になる電力会社があれば、公式Webサイトにアクセスして供給エリアをチェックしましょう。
また、供給エリア内にあっても、電力会社の変更ができない物件があります。例えば、電力会社と「高圧一括受電契約」を結んでいるマンション・アパートでは、賃借人による電力会社の変更は認められていないのが一般的です。
管理会社や大家が各戸の電気代を一括で納めている場合も、電力会社の変更は難しいでしょう。賃貸に住んでいる方は、事前の相談が必須です。
新電力が向いているご家庭の特徴
電力会社の切り替えにより、電気代がこれまでよりも安くなるケースは少なくありません。新電力が向いているのは、どのようなご家庭なのでしょうか?
世帯人数が多くて電気代が高い
新電力は、単身者よりも世帯人数が多いご家庭に向いています。大手電力のプランは、契約アンペア数に比例して基本料金が高くなるのが一般的です。
電力量料金単価は、月々の電力使用量に応じて3段階で変動する仕組みで、電気を多く使うご家庭ほど料金が高くなります。
新電力の中には、基本料金がかからないところがあり、電力量料金単価も割安な傾向があります。世帯人数が多いほど恩恵を受けやすいといえるでしょう。
また、独自のプランやサービスを展開している会社が多く、単身者や2人暮らしでも、ライフスタイルに合ったプランを選べば、今よりも電気代が安くなる可能性があります。
ピークシフトに取り組める
電力使用量に応じて3段階で変動するプランと比較されるものとして、市場連動型プランがあります。。市場連動型プランは、電力小売全面自由化後に登場したプランで、電力量料金の一部が市場価格に応じて変動するのが特徴です。
1日のうちで価格が何度も変動するため、「ピークシフト」に取り組めるご家庭は、電気代が安くなるでしょう。
ピークシフトとは、市場価格の高い時間帯(電力使用量が多い時間帯)から、市場価格の安い時間帯(電力使用量が少ない時間帯)に電力の使用を分散させることです。
Looopでんきの「スマートタイムONE」では、時間ごとの電気料金を通知するアプリが利用できます。ピークシフトのタイミングを見逃しにくく、ゲーム感覚で節電ができます。
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まだまだある!新電力を選ぶメリット
新電力を不安視する方がいる一方で、近年は大手電力からの切り替えを検討するご家庭も少なくありません。新電力を選ぶ代表的なメリットを紹介します。
セット割や特典が充実している
電力小売全面自由化後、多くの事業者が小売電気事業に参入し、顧客獲得競争を繰り広げました。料金の引き下げに踏み切る会社もあれば、ユニークなサービスを打ち出すところもあり、消費者が享受できる恩恵は多いといえます。
例えば、ガス・インターネット・クレジットカード・住宅など、一部の新電力は電気事業以外の事業を手掛けており、独自のサービスや特典が充実しています。
- ほかのサービスと一緒に契約すれば「セット割」が適用される
- 毎月の支払いでポイントがたまる
- 水回りのトラブル対応など、プラスアルファのサービスが付く
自分たちの暮らしにマッチしたプランを選べば、家計負担の軽減につながるでしょう。
地球環境に優しい電力を選べる
日本の電力供給は、火力発電が中心です。火力発電は、電気を作る際に化石燃料を使用するため、地球温暖化の原因となるCO2を多く排出するのがデメリットです。
新電力の中には、太陽光・水力・風力といった「再生可能エネルギー(以下、再エネ)」を積極的に取り入れている会社があります。再エネで発電した電力を扱う新電力を選べば、地球環境の保護に貢献ができるでしょう。
Looopでんきの「スマートタイムONE」を選択すれば、太陽光由来の電気が多い時間帯に電力を積極的に利用する「ピークシフト」がかないます。電気代を抑えながら、地球環境にも配慮できるのは大きな魅力といえます。
電力会社を選ぶときは情報収集を徹底しよう
新電力は大手電力のような歴史がなく、社会的な知名度もそれほど高くはありません。事業撤退・倒産をしている会社もあることから「新電力はやばい」というイメージを持たれがちです。
一方で、消費者の細やかなニーズに応えるため、独自のプランやサービスを打ち出している新電力も多く見受けられます。地球環境を守るミッションを掲げるところも珍しくありません。誰かのうわさをうのみにせずに、自分で情報収集を行うことが重要です。
光熱費を抑えたいと考えている方は、Looopでんきの「スマートタイムONE」を検討してみませんか。このプランは、電気料金が30分ごとに市場価格に合わせて変動する仕組みを採用しており、電気をたくさん使うご家庭でも、料金が安い時間帯を上手に活用すれば無理なく電気代を節約できます。
電気料金は毎月発生する固定的な支出であり、家計に大きな影響を与えるため、管理と最適化が重要です。「スマートタイムONE」は、契約期間に縛りがなく、解約手数料もかかりません。家族の生活スタイルに合わせて、柔軟に利用できる点が特長です。
また、専用アプリを使えば、電気の使い方を効率的に管理できます。電気の使用量や料金を30分ごとに確認でき、月末の電気代を予測して家計の計画を立てやすくなります。お子さまのいるご家庭でも、無駄遣いを防ぎながら安心して電気を使える仕組みが整っています。
実際にLooopでんきを利用しているお客様の声をご紹介します。
「以前契約していたところよりも安く、どのくらい使用してどのくらいの料金だったのかも分かり、前月以降の料金もあって比較が出来て非常にありがたいです。」
「アプリを見ながら家族と使う時間のシフトを楽しんでいます。金曜日は単価をみて土日の予定を立てます。結果に繋がるのがゲーム感覚で楽しい!」
Looopでんきの「スマートタイムONE」は、家族みんなで安心して利用できるシンプルでお得なプランです。まずは今の生活に合った電気代の見直しをしてみませんか。