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再エネ賦課金の写真 再エネ賦課金の写真

「新電力」は、電力小売自由化によって誕生した電力会社です。知名度や実績では大手電力に及ばないものの、「ライフスタイルに合ったプランを選べる」といった利点が注目されています。大手電力との違いを挙げながら、新電力の特徴や魅力を紹介します。

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新電力とは何か

インターネットやニュースで「新電力」というキーワードを耳にしたことはないでしょうか?近年は、大手電力から新電力への切り替えを検討するご家庭も増えています。まずは、新電力の基本を学びましょう。

大手電力以外の電力会社を指す

新電力とは、大手電力会社(旧一般電気事業者)以外の電力会社を指します。大手電力は、北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・四国電力・中国電力・九州電力・沖縄電力の10社を指します。
消費者はこれまで、地域ごとに決められた大手電力と契約するのが通常でしたが、電力小売全面自由化の後は、大手電力以外からも電気を購入できるようになりました。小売電気事業に新たに参入した事業者は、新電力と呼ばれています。

電力会社の登録数と推移

2016年4月の電力小売全面自由化以降、小売電気事業には多くの新電力が参入しました。現在、日本にはどれほどの電力会社があるのでしょうか?
資源エネルギー庁(経済産業省)の資料によると、2024年9月末における小売電気事業者の登録数は、734者です。2016年から2022年までは登録数が右肩上がりに増えたものの、2022年以降は横ばいの状態が続いています。
全販売電力量に占める新電力のシェアは、2024年7月時点で約19.8%で、家庭を含む低圧分野のシェアは約26.8%でした。選択肢が増え、大手電力から新電力に切り替えるご家庭があることがわかります。
※出典: 電力小売全面自由化の進捗状況について|資源エネルギー庁

新電力が誕生した経緯

2016年4月以前は、各地域を管轄する大手電力会社が電力供給を独占していました。新電力はどのような経緯で誕生したのでしょうか?キーワードとなる「電力小売自由化」について理解を深めましょう。

電力小売自由化がきっかけ

新電力の誕生には、「電力自由化」が関係しています。電力自由化とは、電気事業に多様な企業が参入できるようにするための法改正や制度改革です。
電気は、「発電部門(電気を作る)」「送配電部門(電気を送る)」「小売部門(電気を売る)」を経て供給されています。これまでは、大手電力がすべての部門を独占していましたが、2000年3月に小売部門の自由化がスタートしました。
電力小売自由化の背景には、電力の安定供給や市場競争による電気料金の抑制、企業の事業機会の拡大などがあります。

名称がPPSから新電力へ

電力小売自由化は一気に進んだわけでなく、段階的に行われています。大口需要家向け(契約電力が50kW以上)の自由化が始まった2000年3月、経済産業省に届け出をした事業者は「PPS」と呼ばれていました。
PPSは「Power Producer Supplier」の頭文字を取ったもので、日本語では「特定規模電気事業者」といいます。しかし、「PPSの名称がわかりにくい」という声が寄せられたことから、経済産業省では、新たに進出した電力会社を新電力と名付けました。
新電力という名称は、2012年3月から使われていますが、一般消費者に広く認知されたのは電力小売全面自由化の後です。

全面自由化で競争が活発化

2016年4月以降は、50kW未満の低圧分野の自由化が開始され、一般家庭を含む全ての消費者が電力会社を選択できるようになりました(電力小売全面自由化)。新電力というと、「2016年4月以降に参入した事業者」を指すのが一般的です。
全面自由化の後、各社が顧客獲得競争を繰り広げたため、料金メニューやサービスの多様化が進みました。電気料金の値下げに踏み切る電力会社もあり、全面自由化は消費者に多くの恩恵をもたらしたといえます。

どこが違う?新電力と大手電力を比較

全面自由化で選択肢が増えたといっても、これまで一度も電力会社を変えたことがないご家庭は少なくないはずです。中には、「大手電力の方が安心できる」という方もいるでしょう。新電力と大手電力はどのような点が異なるのかを比較してみました。

電気の調達方法

新電力と大手電力は、基本的に同じ方法で電気を調達しています。JEPX(日本卸電力取引所)や発電事業者から電気を調達しており、根本的な供給方法は変わりません。

JEPX(Japan Electric Power Exchange)は、日本で唯一の卸電力取引所であり、電力を売りたい事業者と買いたい事業者が取引を行う市場です。大手電力会社も、新電力と同様にJEPXを活用して電力を調達しています。
大手電力会社はグループ会社の発電所で発電し、一部をJEPXから調達するのに対し、新電力の多くは発電設備を持たず、JEPXや発電事業者から電力を調達しているという点に違いはありますが、電気を仕入れる仕組み自体は同じです。

電気の品質

「新電力は大手電力よりも電気の品質が劣る」と誤解されがちですが、契約する電力会社によって電気の質が変わることはありません。
電気事業法施行規則は、標準電圧の維持すべき値を定めています。新電力の電気と大手電力の電気は同じ送電線で供給されており、品質やパワーに違いはないのです。
仮に、電力会社ごとに差があれば、日本の産業やインフラに多大な影響が及びます。新電力に変えたからといって、停電が相次いだり、電化製品が動かなくなったりというトラブルは起こらないと考えましょう。

料金プラン

大手電力が一般家庭向けに提供している基本的な料金プランは「従量電灯」と呼ばれます。電力会社にもよりますが、以下の計算式で料金を算出するケースが多いでしょう。

  • 電気料金=基本料金(または最低料金)+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金

電力量料金は、「(従量料金+燃料費調整額)×電力使用量」で算出され、従量料金の部分には、電力使用量に応じた3段階の単価が設定されているのが一般的です。
一方の新電力は、独自の料金プラン・サービスを展開しているところが多く見受けられます。例えば、電力小売全面自由化の後に生まれたプランとして、Looopでんきの「スマートタイムONE」に代表される「市場連動型」が挙げられます。
電力量料金の一部は、JEPXの市場価格に連動して30分ごとに変動するため、電気を使う時間帯を工夫することで、電気代を抑えられます。
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新電力に切り替えるメリット

電気代の請求書を見て、「引き続き大手電力を使うか、新電力に切り替えるか」で悩んでいるご家庭もあるでしょう。新電力に切り替えた場合、どのようなメリットを享受できるのかを解説します。

選び方次第で家計の負担が減る

新電力の魅力は、プランの豊富さと料金の安さです。新電力の中には、ガス・インターネット・IT・クレジットカードなど、電力以外の事業を展開している会社があります。
その会社ならではのサービスや特典が享受できるため、選び方次第では家計の負担が軽くなるかもしれません。例えば、電気とガスを一緒に契約できるプランがあれば、電気のみの契約よりもお得になります。
また、大規模な設備投資を保有していない新電力は、大手電力よりも販管費が安く、浮いた費用を電気料金に還元できるといわれています。

地産地消や環境保護に貢献できる

新電力の中には、再生可能エネルギーをはじめとする「環境に優しい発電方法」を採用する会社があります。
例えば、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する「太陽光発電」は、CO2をほとんど排出しません。エネルギー源が枯渇しないため、エネルギー資源の少ない日本にとってはメリットが大きいといえます。
地方自治体が経営する新電力を選べば、地域で発電した電力をその地域で活用する「電力の地産地消」に貢献できるでしょう。料金の安さだけでなく、自分のポリシーや理想にマッチしているかどうかで電力会社を選ぶのも手です。

新電力を選ぶときに注意すべきこと

新電力に切り替える際は、メリットだけでなくデメリットも把握しておく必要があります。選んだ後に後悔しないためにも、以下の点に注意しましょう。

倒産や事業撤退のリスクがある

資源エネルギー庁の資料によると、2024年9月末時点における事業廃止・解散・取消件数(2016年4月以降の累計)は123件です。大手電力と比較すると、まだまだ歴史の浅い新電力は倒産や事業撤退のリスクがあるといえます。
ただし、新電力だからといって必ずしも経営が不安定なわけではありません。順調に契約数を伸ばし、安定的に電力を供給している新電力もあります。電力会社を切り替える際は、実績や社会的信頼度をよくチェックしましょう。
万が一、契約中の新電力が倒産・撤退した場合、地域の大手電力が電気を供給するため、急な停電の心配はありません。
※出典: 電力小売全面自由化の進捗状況について|資源エネルギー庁

解約金が発生するケースがある

電力会社の切り替えは容易ですが、途中解約によって「解約金」が発生する場合があります。契約前に利用規約をよく確認し、不明点が残らないようにしておきましょう。解約金が発生する条件は、以下のパターンに大別されます。

  • 契約期間内(最低利用期間)に解約した場合
  • 更新月以外で解約した場合
  • 期間やタイミングにかかわらず、解約すると発生

Looopでんきのプランは契約期間の縛りがなく、いつ解約をしても違約金が発生しません。解約手続きはもちろん、他社からの乗り換えもスムーズに行えます。
解約金の心配をせずに電力会社を選びたい方にとって、柔軟に利用できる選択肢の一つです。
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自分たちのニーズに合った新電力を探そう

新電力とは、小売電気事業に新たに参入した事業者を指します。大手電力のような歴史や知名度はありませんが、多様化する現代人のライフスタイルに合ったプランやサービスを展開しています。
電力会社はどれも同じと考えずに、自分たちのニーズにぴったりの新電力を探してみてはいかがでしょうか?電力会社や料金プランを見直すだけで、家計の負担軽減につながります。
料金の安さだけでなく、地球環境にも貢献したいという方は、再生可能エネルギーを積極的に取り入れている電力会社を選びましょう。

Looopでんきは、再生可能エネルギーの普及を通じて「エネルギーフリー社会の実現」を目指しています。再生可能エネルギー実質100%やCO₂排出量実質ゼロの電気をオプションとして提供し、環境に配慮した電力利用をサポートしています。

さらに、電力市場価格に連動する料金プラン「スマートタイムONE」を導入しています。このプランは、市場価格が電力の需要と供給バランスによって変動する仕組みを活用しており、太陽光発電など再生可能エネルギーが多く供給される時間帯には料金が安くなる傾向があります。そのため、電気を使う時間帯を工夫することで、環境への負荷を減らしながら電気代の節約を目指せます。

専用アプリを使えば、電気の使用量や料金を30分ごとに確認でき、電気代の管理がスムーズになります。また、太陽光パネルや蓄電池との併用により、さらに効率的で環境にやさしい生活を実現できます。

実際にLooopでんきを利用しているお客様の声をご紹介します。

「環境を重んじたキャンペーンなど、独自の取り組みがあり、社会課題についてささやかながらも参加できるから。」

「アプリを見ながら家族と使う時間のシフトを楽しんでいます。金曜日は単価をみて土日の予定を立てます。結果に繋がるのがゲーム感覚で楽しい!」

環境に配慮しながら電気料金の節約を目指したい方は、Looopでんきの「スマートタイムONE」の詳細をぜひご確認ください。

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