猛暑が本格化する夏、「エアコンはつけたいけれど、電気代が気になってつい設定温度を上げてしまう」という経験はありませんか。中東情勢の緊迫化や記録的な暑さが続くなか、今年の夏は例年以上に電気代への不安が高まっています。
全国の男女1,109名を対象に行った調査では、多くの人が「熱中症は心配だけれど、電気代も抑えたい」という板挟みに陥っている実態が見えてきました。健康を守りたい気持ちと家計を守りたい気持ちのあいだで揺れる、いわば「夏のエネルギー・ジレンマ」です。この記事では、調査結果からその実態をひもときながら、我慢に頼らず電気代を抑える方法までを解説します。
■調査概要
調査主体:株式会社Looop
調査名称:「ライフスタイルに関するアンケート」(今夏の電気代とエアコン利用に関する調査)
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の20歳~69歳の家計を管理している男女 1,109 名
調査期間:開始日2026/06/01(月) | 終了日2026/06/05(金)
※本調査結果を引用する場合は、調査主体と調査名称をご記載いただきますよう、よろしくお願いいたします。
今夏の電気代、9割以上が「高くなるのでは」と不安視
今夏の電気代に対して「高くなるのでは」という不安をどの程度感じているかを調査したところ、「非常に感じている(51.9%)」「やや感じている(39.9%)」を合わせ、91.8%と大多数が不安を抱いていることがわかりました。
その理由としては、「ホルムズ海峡の封鎖など中東情勢の緊迫化が長引いているため(60.5%)」が最も多く、次いで「暑さによりエアコンの利用が増えるため(56.7%)」が挙げられ、個人ではコントロールのできないマクロ要因と、目前に迫るミクロ要因の両面から不安が増幅されていることがわかります。
政府の補助金再開も、約半数は不安を払拭しきれず
2026年7月~9月に実施予定の政府の「電気・ガス料金負担軽減支援事業(補助金交付)」について認知率を調べたところ、72.1%が「知っている」と回答しました。2025年12月に実施した「
『国による電気・ガス料金支援のための補助金』に関する意識調査(2025年末版)
」で2026年1月~3月実施分の補助金の認知率が約35%だったことを鑑みると、今回大幅に上がっており、中東情勢の緊迫化を受けた電気代関連の報道等の影響で電気代への意識が急上昇していることが読み取れます。
また、年代別で最も認知率の高かったのは60代(84.7%)で、次いで50代(73.0%)、20代(72.5%)、30代(69.4%)と続き、40代(61.1%)の認知率が最も低い結果となりました。
補助金の認知率が急上昇している一方で、支援があることによる不安の変化については、「不安は変わらない(42.1%)」「むしろ不安が増す(5.1%)」と回答した人が計47.2%で、約半数が依然として不安を抱え続けている実態も浮き彫りになりました。生活者の不安を払拭するにはまだまだ課題がありそうです。
多くの人が抱える健康と家計の板挟み「夏のエネルギー・ジレンマ」
夏場のエアコン利用において、「熱中症などの健康リスク」と「電気代(家計の負担)」ではどちらをより重視するかを尋ねたところ、「完全に健康リスク重視(34.1%)」と「どちらかと言えば健康リスク重視(46.9%)」で計81.0%が健康を優先すると回答しました。
その一方で、電気代への不安からエアコンの稼働を減らしたり設定温度を上げたりするかという問いには、「最大限減らしたい/上げたい(35.8%)」など、計84.3%が何らかの利用制限を行う意向を示しています。健康を守りたい意識と、家計への負担という現実の間で、深刻な「夏のエネルギー・ジレンマ」が生じています。
年代別で見ると、20代・30代の過半数が「基本的にエアコンは使わないようにしたい」または「できる範囲で最大限、エアコンの稼働を減らしたり、温度を上げたりしたい」と回答しており、高齢層よりも若年層のほうがエアコンの利用制限意向は強いということが明らかになりました。
一方、高齢者の中にも「基本的にエアコンは使わないようにしたい」と考える人は少数ですが一定数存在しており、熱中症予防のための情報発信の重要性が高まっていると言えそうです。
約半数の家庭で温度設定や使用時間を巡る「エアコンバトル」が勃発
電気代への不安により家族間でエアコンの温度設定や使用時間を巡る「いさかい」が起きたことがあるかを聞いたところ、「よく起きる(9.3%)」「たまに起きる(26.3%)」「過去に1回~数回は起きた(11.8%)」を合わせ、47.4%の人が家庭内での衝突を経験していることが判明しました。約半数の人がすでに経験している「エアコンバトル」が、この夏深刻化すると見込まれる「エネルギー・ジレンマ」により、さらにその数を増やしてしまうかもしれません。
また、年代別に見てみると、若年層の家庭のほうが「エアコンバトル」が起きやすいという傾向も明らかになりました。
今年の夏に必要な「電気代との向き合い方」
今回、本格的な夏を迎えるにあたり、政府による補助金再開が報じられる中、「家計への不安」からエアコン利用の過度な我慢につながるリスク等に関する生活者の意識を紐解き、社会に広く共有する意義があると考え調査を実施しました。本調査を通じて浮き彫りになったのは、中東情勢や猛暑への懸念により電気代への不安感が増していること、頭では健康第一と理解しながらもエアコン利用を制限せざるを得ない「夏のエネルギー・ジレンマ」があること、約半数の家庭で電気代への不安による「エアコンバトル」が起こっていることなどです。
家計への不安からエアコン利用制限意識が高まっているこの夏は、エアコンを賢く、電気代を抑えながら使う工夫や、エアコン以外で夏を涼しく過ごすライフハックについて情報を共有しながら、社会全体で熱中症予防に取り組んでいく必要がありそうです。
電気代が気になるなら電力会社やプランの見直しも
エアコンの使い方を工夫しても電気代の不安が消えないなら、契約している電力会社や料金プランそのものを見直してみるのも一つの方法です。毎月発生する電気代
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