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パネルヒーターを使いたいと思っているなら、電気代の目安を知っておくのがおすすめです。ほかの暖房器具の電気代も把握すれば、比較しながら購入を検討できるでしょう。パネルヒーターの電気代やメリット・デメリット、電気代の節約術について解説します。

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パネルヒーターの電気代はいくら?

パネルヒーターのタイプは、8畳程度の部屋に適したタイプと、トイレや脱衣所で活用できる小型のタイプに大きく分けられます。それぞれの電気代の目安を押さえておきましょう。

広い部屋に適したパネルヒーターの場合

リビングや寝室など広い部屋に適したパネルヒーターの例として、デロンギのマイカパネルヒーター「HMP1200J-WH」を取り上げます。この製品は1200Wと600Wの2段階で電力の切り替えが可能です。

電化製品の1時間あたりの電気代を求める計算式は以下の通りです。

消費電力(kW)÷1,000×1kWhあたりの電気料金単価(円/kWh)

※2023年9月時点での電気料金の目安単価は31円/kWh

「HMP1200J-WH」を1日あたり8時間、30日稼働させた場合、1カ月あたりの電気代の目安は次のように計算できます。

<1200Wの場合>
1200W÷1,000×8時間×31円/kWh×30日=約8,928円

<600Wの場合>
600W÷1,000×8時間×31円/kWh×30日=約4,464円

※出典:デロンギ マイカパネルヒーター HMP1200J-WH 製品情報

狭い空間に適したパネルヒーターの場合

トイレや脱衣所など狭い空間に適したパネルヒーターの例として、エスケイジャパンのパネルヒーター「SKJ-KT33P」を取り上げます。この製品の消費電力は320Wです。

「SKJ-KT33P」を1日8時間、30日稼働させた場合、1カ月あたりの電気代の目安は以下の通りです。

320W÷1,000×8時間×31円/kWh×30日=約2,381円

デロンギの「HMP1200J-WH」を600Wで使用し続けた場合に比べ、約半分の電気代で済むことになります。

※出典:SKJ-KT35P/SKJ-KT33P | SKJAPAN TOP

パネルヒーターの電気代をほかの暖房器具と比較

パネルヒーターの電気代は高いといわれることがありますが、ほかの暖房器具とどのくらいの差があるのでしょうか。代表的な暖房器具と電気代を比較します。

エアコン

8畳程度の部屋に適したエアコンの消費電力は約600Wです。エアコン暖房を1日8時間、30日稼働させた場合、電気代の目安は次のように計算できます。

600W÷1,000×8時間×31円/kWh×30日=約4,464円

消費電力600Wは、デロンギの「HMP1200J-WH」を「弱」で使用した場合と同じです。つまり、エアコン暖房の電気代は、広い部屋に適したパネルヒーターを「弱」で使うケースと同程度になります。

エアコン(暖房機能)の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら

オイルヒーター

オイルヒーターは難燃性のオイルを熱して発生した輻射熱で部屋を暖める暖房器具です。オイルヒーターの一般的な消費電力は約500~1200Wとなっています。

オイルヒーターを「弱」と「強」で使う場合、それぞれの1カ月あたりの電気代は以下の通りです。1日8時間、30日稼働したとして計算します。

<弱(500W)の場合>
500W÷1,000×8時間×31円/kWh×30日=約3,720円

<強(1,200W)の場合>
1200W÷1,000×8時間×31円/kWh×30日=約8,928円

オイルヒーターを「弱」で使えば、広い部屋に適したパネルヒーターの「弱」より電気代は安くなりますが、オイルヒーターを「強」にするとパネルヒーターの「強」と同程度です。

オイルヒーターの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら

石油ファンヒーター

灯油を燃料とする石油ファンヒーターは、パネルヒーターより電気代自体は安く済みます。例えば、ダイニチの石油ファンヒーター「FW-37SLX2」(木造(戸建)10畳まで/コンクリート(集合)13畳まで)は、大火力時でも129Wしか電力を消費しません。

着火時や温度調節時にも電力を消費するものの、トータルの電気代はパネルヒーターに比べると大幅に抑えられます。

ただし、石油ファンヒーターを使う場合は灯油が必要になるため、電気代とは別に灯油代がかかります。パネルヒーターと電気代を比較する際は、灯油代も考慮しなければなりません。

※出典:SLX TYPE | 家庭用石油ファンヒーター | 製品紹介 | ダイニチ工業株式会社 - Dainichi

ホットカーペット

ホットカーペットの一般的な消費電力は、2畳用で約500W、3畳用で約700Wです。電気代のみを比較すると、広い部屋に適したパネルヒーターを「弱」で使うケースと同程度になります。

ただし、ホットカーペットのみを部屋で使っても、室内全体を暖めることは不可能です。上に乗っていなければ暖かさを感じられないため、使い方を工夫する必要があります。

足元を暖めたいときだけホットカーペットを使えば、つけっぱなしを防げることから電気代を抑えられるでしょう。パネルヒーターやエアコンとの併用がおすすめです。

※出典:【おすすめ】ホットカーペットの比較&選び方!人気のモデルもご紹介|Joshin webショップ

こたつ

4人以上のこたつの一般的な消費電力は400〜500Wとなっているのが一般的です。

こたつの保温状態の消費電力は、「弱」で約100W、「強」でも200~300W程度です。広い部屋に適したパネルヒーターの「弱」と比べても、電気代を大幅に抑えられます。

こたつは暖房器具の中でも、最も電気代を抑えられるタイプに属するものです。部屋全体は暖められませんが、使い方を工夫すれば電気代を節約しながら暖を取れるでしょう。

こたつの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら

パネルヒーターのメリット

パネルヒーターを購入するかどうか悩んでいる方のために、パネルヒーターを使うメリットについて解説します。ほかの暖房器具と比べてどのような魅力があるのかを確認しましょう。

空気が乾燥しにくい

パネルヒーターは電熱線で周囲の空気を暖める暖房器具です。エアコンやファンヒーターのように風を出すわけではないため、空気の乾燥を抑えられます。加湿器を併用する必要もありません。

空気が乾燥すると体調を崩しやすくなることから、空気の乾燥を抑えられる点はパネルヒーターのうれしいポイントです。乾燥に弱い方はメインの暖房器具としてパネルヒーターを使うとよいでしょう。

風を出さないパネルヒーターは室内のホコリを舞い上げないため、空気を汚すこともありません。寒い日に部屋の換気を行う必要がないことは、パネルヒーターの大きなメリットであるといえます。

持ち運びしやすい

パネルヒーターにはさまざまな種類があり、中には持ち運びできるタイプもあります。複数の部屋で暖房器具を同時に使う機会がない場合は、部屋ごとに暖房器具を設置するより、持ち運びしやすいパネルヒーターで部屋を暖めたほうが効率的です。

小型のパネルヒーターなら重量が数kgしかないため、女性や高齢者の方でも持ち運びしやすいでしょう。人の移動に合わせてトイレや脱衣所で使用するのもおすすめです。

持ち運びしやすいパネルヒーターは薄型のタイプが多く、狭い部屋でも使いやすいメリットがあります。どこにいても暖を取りたい1人暮らしの方は、パネルヒーターを持って移動すればより快適に過ごすことが可能です。

安全性が高い

パネルヒーターは安全性が非常に高い暖房器具です。燃料を火で燃やして使うタイプではないため、火事や一酸化炭素中毒につながるリスクがありません。

本体を触ってもやけどをしにくい点もメリットです。パネルヒーターの表面温度は約40~44℃と、体温より少し高い程度です。一瞬触れたくらいではやけどをすることはないでしょう。

パネルヒーターは安全性が高いため、小さな子どもやペットがいるご家庭でも安心して使用できます。ただし、本体に触り続けると低温やけどをする恐れがある点には注意が必要です。

静音性が高い

パネルヒーターはモーターを用いていないため、作動音がほとんど発生しません。静音性が高く、静かに過ごしたい場所で使いやすいことがメリットです。

寝室に電化製品を置くと、作動音が気になって眠れない方もいるでしょう。しかし、パネルヒーターなら作動音がほとんど気にならないため、雑音に邪魔をされずに休めます。

小さな子どもがいるご家庭でも、作動音がほとんどしないパネルヒーターを使用すれば、音に敏感な子どもを気にする必要がありません。余計な雑音が聞こえると仕事ができない場所でも重宝するでしょう。

パネルヒーターのデメリット

パネルヒーターにはメリットだけでなくデメリットやリスクもあります。メリットと併せて代表的なデメリットやリスクも把握し、購入するかどうか決める際の参考にしましょう。

暖まるのに時間がかかる

パネルヒーターは空気をゆっくりと暖めていくタイプの暖房器具です。室内が暖まるまで時間がかかるため、早く体を温めたいケースではデメリットに感じるでしょう。

室内が暖まるまで時間がかかると、その分電気代も高くなります。最近のパネルヒーターは昔に比べ暖まるまでの時間が短縮されていますが、それでも遅いと感じることも多いでしょう。

室内をできるだけ早く暖めたい場合は、エアコンや石油ファンヒーターを使うのがおすすめです。これらの暖房器具は温風を出すため、空気をじわじわと暖めるパネルヒーターと異なり、室内の空気を動かしながらより早く室温を上げられます。

部屋全体を暖めるのには不向き

パネルヒーターのデメリットとしては、部屋全体を暖めるのには向かない暖房器具であることも挙げられます。部屋が広くなるほど室内も暖まりにくくなるでしょう。

部屋全体を暖めたい場合は、エアコン・ストーブ・石油ファンヒーターなど、メインとなるほかの暖房器具が必要です。パネルヒーターを「強」で使えば部屋全体を暖めやすくなりますが、電気代が高くなってしまいます。

パネルヒーターを効果的に活用する際は、置き場所や使う部屋などを工夫することが大切です。部屋で1人で過ごすケースでは、パネルヒーターの近くにいれば「弱」でも体を暖めやすくなるでしょう。

付けっぱなしの状態になりやすい

パネルヒーターは静音性が高く、室温もなかなか上がらないため、スイッチを入れていることを忘れやすくなります。付けっぱなしの状態になりやすい点がデメリットです。

パネルヒーターの電源を切り忘れて付けっぱなしの状態が続くと、電気代が高くなってしまいます。「弱」で使っていてもエアコン暖房と同程度の電力を消費していることになるため、エアコンを付けっぱなしにしているのと変わりません。

就寝前の電源の切り忘れには特に注意しましょう。パネルヒーターが付けっぱなしになるリスクを回避するためには、ほかの暖房器具と併用し、パネルヒーターを一時的に使う暖房器具として常に意識することが大切です。

パネルヒーターの電気代を安く抑える方法

パネルヒーターの電気代は、使い方次第で安く抑えることが可能です。電気料金が高くなるのを防ぐために、パネルヒーターの電気代の節約術をチェックしておきましょう。

窓際に設置する

窓がある部屋は屋外の冷気が窓から室内に入り込みやすくなります。窓から冷気が入り込み続けると、室内がなかなか暖まらないため、電気代も高くなってしまいます。

パネルヒーターを使う際は部屋の中央に置かず、窓際に設置するのがおすすめです。パネルヒーターから出る強い上方気流により、窓から入り込もうとする冷気を遮断しやすくなるため、室内を効率的に暖められます。

冬場は室内外の寒暖差で窓ガラスに結露が発生しやすくなりますが、パネルヒーターを窓際に置くことで窓ガラスが暖められるため、結露の発生を抑えられることもポイントです。

「弱」で運転する

パネルヒーターの電気代を抑えたい場合は、「強」ではなく「弱」で運転するようにしましょう。「強」の消費電力は「弱」の2倍程度になることが多く、電気代も約2倍になってしまいます。

例えば、デロンギの「HMP1200J-WH」は1200Wと600Wの2段階で電力の切り替えが可能です。600Wの「弱」で使えば、1200Wの「強」で使うケースに比べ、電気代が約半分になることがわかります。

運転モードが1種類しかないパネルヒーターでは使えない方法ですが、電力の切り替えができるパネルヒーターを使う場合は、できるだけ「弱」で運転しましょう。

ほかの暖房器具と併用する

暖めたい部屋や条件に応じて、パネルヒーターとほかの暖房器具を併用すれば、より効率的に暖められるため電気代の節約につながります。おすすめの使い方と対応する暖房器具の種類は以下の通りです。

  • 広い部屋の全体を暖めたい:エアコン
  • 狭い部屋の全体を暖めたい:セラミックファンヒーター・オイルヒーター
  • 足元のみを温めたい:こたつ・ホットカーペット・電気毛布
  • できるだけ早く暖めたい:電気ストーブ

また、パネルヒーターとサーキュレーターを併用すれば、空気が循環するため室内が早く暖まりやすくなります。暖気は上方に溜まりやすいことから、サーキュレーターは上向きにして使うのがおすすめです。

タイマー機能を活用する

タイマー機能が搭載されているパネルヒーターを使う場合は、タイマー機能を活用しましょう。電源の切り忘れを防げるため、付けっぱなしにより電気代が高くなるリスクを回避できます。

睡眠中に電源が切れるようにタイマーを設定しておけば、暖かい状態で就寝することが可能です。帰宅時に部屋を暖かい状態にしておきたいなら、帰宅前に電源が入るようにタイマーを入れておくのがおすすめです。

近年のパネルヒーターは、長時間の設定が可能なタイマー機能が備わっているタイプも増えています。生活スタイルに合わせて上手にタイマー機能を使いこなしましょう。

設定温度を下げる

パネルヒーターの種類によっては、設定温度を変えられるタイプの製品もあります。設定温度を上げたまま使い続けると、消費電力も大きくなり、電気代が高くなってしまいます。

部屋が暖まってきたと感じたら、設定温度を少し下げるのがおすすめです。部屋が暖まった状態なら、設定温度を下げても十分に暖を取れます。

また、室内が寒いと感じる場合も設定温度を上げるのではなく、ほかの暖房器具を併用しましょう。電気毛布やホットカーペットを一緒に使ったほうが、より経済的に暖まれます。

電力会社を見直す

電力小売全面自由化により、現在は電力会社を自由に選べるようになっています。契約中の電力会社より電気料金が安い電力会社に切り替えれば、電気代を抑えることが可能です。

電気料金自体が安くなれば、電気代を節約するために暖房器具の使い方を考える必要もありません。今まで通りの使い方で過ごしていても、電気代は安くなります。

電力会社の見直しを行うことで、パネルヒーター以外の電化製品にかかる電気代も節約できるため、ご家庭のライフスタイルに合ったプランを探してみましょう。

パネルヒーターの特徴を理解しよう

パネルヒーターの電気代は、使い方次第で高くなってしまうことがあります。電気代を安く抑えるためには、パネルヒーターの特徴を理解することが大切です。

パネルヒーターのメリット・デメリットを把握し、ほかの暖房器具との併用も考慮すれば、電気代を抑えながら効率的に暖を取れるでしょう。

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