スマホを長く使い続けていると、いつまで持つのか寿命が気になりがちです。買い替えのサインを知っておけば、適切な時期に交換を検討できるでしょう。スマホの寿命の平均や劣化の兆候、できるだけ長持ちさせるためのコツについて解説します。
スマホの寿命はどのくらい?
そもそもスマホはどのくらいの期間使い続けられるものなのでしょうか。まずは、本体・バッテリー・画面・CPUの寿命の目安を紹介します。
本体は4~5年が目安
内閣府の「消費動向調査(2022年3月実施分)」によると、携帯電話の平均使用年数は約4.6年です。携帯電話の普及率が約96.2%、そのうちスマホの普及率が約91.9%となっているため、スマホの平均使用年数も約4.6年に近いと考えられます。
買い替え理由の割合は、「故障」が約31.8%、「上位品目への移行」が約35.2%です。4~5年でスマホを買い替える人の約1/3が、故障を理由に交換していることがわかります。
同じスマホを4~5年使い続けている場合は、本体が一般的な寿命に近づいていることを意識するとよいでしょう。
※出典:内閣府 消費動向調査(令和4(2022)年3月実施分) P5、P8
バッテリーは2~3年で交換するのが理想
スマホのバッテリーとして使われているリチウムイオン電池の容量は、約300回の充電で70~80%、約500回の充電で50~70%に減るとされています。
バッテリーの容量が減ると充電する頻度が高くなり、スマホの使い勝手が悪くなるため、バッテリーは2~3年で交換するのが理想です。
バッテリーの劣化具合はスマホの設定機能やアプリで確認できます。容量が80%を下回っているなら、バッテリーの交換を検討するとよいでしょう。
バッテリーを交換するか新しく本体を買い替えるか迷う方は、予算で決めるのがおすすめです。本体の買い換えよりバッテリー交換のほうが安く済みます。古い機種を使い続けている場合は、バッテリーの交換時期に最新機種へ買い替えるのもよいでしょう。
画面やCPUにも寿命がある
スマホの本体に異常がなくても、画面が寿命を迎えると見えにくくなります。液晶パネルの寿命は約10万時間以上、有機ELディスプレイの場合は6万時間以上が寿命とされています。
一般的には画面より先に本体やバッテリーが寿命を迎えますが、画面が黄色くなったり暗くなったりしてきたら、スマホの買い替えを検討しましょう。
CPUの寿命も意識する必要があります。最新のアプリやゲームが快適に動作しなくなったら、CPUが寿命を迎えているとも捉えられるため、最新機種への買い替えを考えてもよいかもしれません。
スマホの寿命が近いときのサイン
スマホが寿命を迎えていることを示す主なサインを紹介します。以下に挙げる症状が見られるようになったら、バッテリーや本体の交換を検討しましょう。
充電に時間がかかる・充電のサイクルが早い
1回の充電に時間がかかるようになった場合は、本体やバッテリーが劣化しています。ただし、充電器に異常が発生している可能性もあるため、別の充電器でも充電時間を確認しましょう。
充電の減りが早くなった場合も要注意です。バッテリーが劣化すると容量が少なくなるだけでなく、フル充電の状態から電池が切れるまでの時間も短くなってしまいます。
スマホを購入したばかりの頃は2日に1回の充電で済んでいたのに、最近は1日1回の充電でも足りなくなってきたようなケースでは、バッテリーの劣化が進んでいると判断しましょう。
本体の発熱・膨張
バッテリーの劣化が進むと、バッテリー自体が膨張することがあります。バッテリーが膨張すれば本体の形も変わってしまうため、スマホに不具合が生じる恐れがあります。
本体が熱を帯びるケースにも注意が必要です。アプリの影響でCPUに負荷がかかると本体が熱くなることがありますが、そうではない状態でスマホがすぐに熱くなる場合は、本体やバッテリーが劣化しています。
本体の発熱や膨張など物理的な不具合が発生している場合は、すぐに故障してしまう恐れもあるため、本体の修理や買い替えが必要です。
本体やアプリが快適に動作しない
バッテリーや本体が劣化すると処理能力が低下し、本体やアプリを快適に使えなくなってしまいます。以下のような症状が見られる場合は、スマホが寿命を迎えていると判断できます。
- 電源が急に落ちる
- 画面が突然フリーズする
- アプリの動作が遅くなる
- アプリの立ち上げに時間がかかる
アプリの不具合に関しては、CPUが寿命を迎えている可能性が高いものの、本体が劣化している可能性も否定できません。
電源が急に落ちる場合や画面が突然フリーズする場合は、本体が劣化して処理能力が落ちている状態です。バッテリーの交換ではなく本体の買い替えを検討しましょう。
スマホの寿命を延ばすコツ
スマホの適切な使い方を意識すれば、本体やバッテリーの寿命を延ばせます。買い替え後の新しいスマホを長く使い続けるためにも、スマホの寿命を延ばすコツを覚えておきましょう。
過充電の状態を避ける
過充電とはフルに充電されている状態で充電することです。スマホの過充電に危険性はありませんが、バッテリーの劣化を早めてしまう恐れがあります。
睡眠中に充電すると、過充電の状態になりやすいでしょう。翌朝起きる時間までにフル充電にするなど、スマートな機能が備わっているスマホなら、過充電の状態を避けられます。
バッテリーの残量がゼロの状態からフル充電まで持っていくのも避けましょう。0%から100%まで一気に充電すると、バッテリーに余計な負荷がかかりやすくなります。
バッテリーは無理にフル充電の状態にせず、80~90%充電された状態で止めるのも1つの方法です。
充電しながらスマホを使用しない
外出時に備えたりバッテリー消費の激しいゲームをするために、自宅にいる間は充電しながらスマホを利用する方も多いのではないでしょうか。バッテリーの充電と消費を同時に行うと、バッテリーの寿命を縮めてしまいます。
ゲームをプレイしたり動画を視聴したりする場合は、特に注意が必要です。ゲームや動画は本体への負荷が大きいため、本体が熱を帯びてバッテリーの劣化を早めてしまいます。
バッテリーを長持ちさせるために、充電しながらのスマホ操作はしないようにしましょう。どうしても充電しながらゲームや動画を楽しみたい場合は、スマホのケースを外して本体の熱を逃がしやすくするのがおすすめです。
純正の充電器を使う
非純正の充電器でスマホを充電すると、バッテリーの劣化が早まる恐れがあります。外部の充電器はスマホに適切な電圧をかける必要がありますが、非純正の充電器では適切な電圧がかからないことがあるためです。
バッテリーをできるだけ長く使うためには、純正品を使用するようにしましょう。
汎用タイプの充電器から選びたい場合は、MCPC認証(モバイル充電安全認証)マーク付きの製品にするのがおすすめです。MCPC認証がある製品は所定の検査を経ているため、安心して利用できます。
スマホの設定を見直す
スマホの寿命を延ばすコツとしては、スマホの設定を見直すことも挙げられます。省エネにつながる機能やアプリを使えば、本体やバッテリーへの負荷を抑えることが可能です。
例えば、iOS9以上のiPhoneを使っているなら、「低電力モード」が役立ちます。画面の明るさやシステムのアニメーション機能が抑えられるため、バッテリー消費の大幅な抑制につながります。
機能・タスク・通信を適切に制限してくれるアプリも便利です。スマホの利用中に発生する無駄な処理を抑えてくれるため、電力の消費が抑えられて本体への負荷を軽減できます。
適切な環境下で使用する
スマホは適切な気温の環境で使うことが重要です。暑すぎたり寒すぎたりする環境下でスマホを利用すると、バッテリーに余計な負荷がかかり寿命が短くなってしまいます。
リチウムイオン電池の最高許容周囲温度とされている温度は45℃です。夏場の車内や浴槽にお湯を張ったお風呂は、温度が45℃を超える恐れがあるため注意しましょう。
スマホが熱くなったからといって、急に冷やすのも危険です。熱いスマホを急に冷やすと内部に結露が発生し、水没した時と同じような状態になってしまいます。
使っていないアプリを削除する
スマホにさまざまなアプリをインストールしている場合は、それだけで寿命を縮めてしまう恐れがあります。使っていないつもりでもバックグラウンドでアプリ通信を行っているケースがあるためです。
バックグラウンド通信は、スマホやアプリを常に最新の状態に保つための便利な機能です。ただし、使わないアプリでバックグラウンド通信が行われると、本体に余計な負荷をかけることになってしまいます。
使っていないアプリは本体から削除し、バックグラウンド通信が行われないようにしましょう。インストールしたアプリのバックグラウンド通信を制限したい場合は、個別設定でオンとオフを切り替えることが可能です。
スマホの寿命が近いときの準備
スマホに劣化の兆候が現れて交換する場合は、データのバックアップを取っておきましょう。保証期間中なら修理や交換の費用が安くなるケースもあります。
データのバックアップ
スマホを新しくする場合、データをバックアップしておけば元のスマホとほとんど同じ状態で使えます。スマホが故障するとデータをバックアップできなくなる恐れもあるため、早めの対応を意識しましょう。
スマホに標準搭載されているバックアップ機能を使えば、クラウドサービスのストレージに直接バックアップすることが可能です。ただし、Wi-Fiを利用しない場合は、通信料が高額になったり時間がかかったりする可能性があります。
PCやSDカードにデータをバックアップすることも可能です。クラウドサービスの無料ストレージにデータが入りきらない場合は、大容量のPCやSDカードにデータを保存するとよいでしょう。
保証期間の確認
スマホの寿命が近いときには、契約中の携帯電話会社や端末メーカーの保証も確認しましょう。保証内容や保証期間によっては、修理や交換を無料または格安で行えます。
3大キャリアが提供しているスマホ向けの保険は以下の通りです。
- ドコモ:ケータイ補償サービス
- au:故障紛失サポート
- ソフトバンク:あんしん保証パックプラス
携帯電話会社の保険は端末にひも付いているため、キャリアや機種を変更した場合は自動解約になることに注意しましょう。
携帯電話会社や端末メーカー以外の会社が提供するスマホ向けの保険は、一般的に契約者にひも付いた保険です。キャリアや機種を変更しても、保険契約中は補償を受けられます。
スマホの充電にも電気代がかかる
電気代を安く抑えたい方は、スマホの充電にも電気代がかかっていることを意識しましょう。スマホ充電の電気代の計算や賢い節電方法について解説します。
スマホ充電の電気代を計算
スマホをフル充電する場合の電気代は以下の計算式で求められます。
バッテリー電力使用量(Wh)÷1,000×電力料金単価(円/kWh)
バッテリー電力使用量の計算式は次の通りです。
バッテリー容量(mAh)×定格電圧(V)÷1,000=バッテリー電力使用量(Wh)
近年のスマホのバッテリー容量は3,000~4,500mAhです。また、リチウムイオン電池の定格電圧は約3.7Vとされています。
電力料金単価に関しては、2023年時点での目安単価は31円/kWhです。
バッテリー容量を3,000mAhとし、上記の計算式や数字を使ってスマホ充電の電気代を計算すると、以下のようになります。
3,000mAh×3.7V÷1,000=11.1Wh
11.1Wh÷1,000×31円/kWh=0.3441円
計算する際の条件によって異なりますが、スマホを1回フルで充電する場合にかかる電気代の目安は0.3441円です。
1回の充電にかかる電気代はさほど気にならない金額ですが、スマホは頻繁に充電するものである上、家族がいる場合は台数分の電気代がかかります。まったく気にしなくてもよい金額にはならないケースもあるでしょう。
⇒スマホ充電の電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
節電を意識するなら電力会社の見直しを
電気代を安く抑えたい場合は、電力会社を変更するのがおすすめです。2016年の電力小売自由化により、すべての消費者が電力会社を自由に選べるようになっています。
今まで大手電力会社を利用していた場合も、新電力と呼ばれる新規参入電力会社を選択すれば、基本料金や電力使用量料金を安く抑えられる可能性があるのです。
電力会社の見直しで電気代が安くなれば、わざわざ節電に取り組む必要がありません。これまで通りの生活を送っていても電気代を抑えられるため、節電によるストレスを抱えずに済みます。
スマホを上手に使って寿命を延ばそう
スマホ本体の寿命は4~5年、バッテリーの寿命は2~3年が目安です。寿命が近いときのサインを覚え、修理や買い替えの時期をしっかりと見極めましょう。
スマホを適切に使用すれば、スマホの寿命を延ばすことが可能です。バッテリーの寿命が延びれば充電の頻度が増えにくくなるため、電気代の節約にもつながるでしょう。
電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみませんか。
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このプランは基本料金が0円のため、ご自宅で使用する電気の量が多い方や、現在のプランで基本料金が高い方に最適です。
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(30代 / 女性 / 3人暮らし)
基本料金がかからないので、大きいアンペアで契約していてもお得感がある。
でんき予報などアプリが充実していて、自分の使い方で料金を安くすることも出来る。
(40代 / 男性 / 1人暮らし)
明らかに他社より安くなるし、色々なイベントもあり楽しい。基本料金が無いのも魅力です。
まずは、電気料金プランを見直して、今の生活のままで電気代が安くなるのか試してみてはいかがでしょうか。