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プロジェクターの写真 プロジェクターの写真

会議やプレゼン、授業など、ビジネスシーンや学校で活用される機会も多いプロジェクター。一昔前だとまだまだ高価な製品でしたが最近は高性能で安価な商品が販売され、ご家庭に設置するご家庭も増えてきました。

とはいえ、プロジェクターは投影するための壁かスクリーンが必要で、利用時も部屋を暗くする必要があります。自宅で映像を見るとなればテレビの方が使いやすいのも事実。では、実際にテレビとプロジェクターを比較したら、どちらにどんなメリットがあって、実際に使う際の電気代はどのくらい変わるのでしょうか。

この記事では、プロジェクターについての基礎知識やプロジェクターにかかる電気代、また電気代の節約方法について解説します。

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プロジェクターとは

プロジェクターは、壁やスクリーンに画像や映像を映写する投影機。パソコンやDVD・ブルーレイなどの再生機器をプロジェクターに接続することで、画像や映像を投影することができます。プロジェクターもコンパクトになったため、自宅をホームシアターとして映画やライブ映像などを楽しむ方が増えました。ステイホームによる巣ごもり需要で、さらに人気が高まっています。

プロジェクターの高解像度化が進み、フルハイビジョンや4K に対応したものも販売されています。

またAmazonプライムビデオやNetflixなどといったインターネット配信を受信する端末(ストリーミング端末)やゲーム機を接続する使い方も多く、大画面で動画やゲームを楽しむ方もいます。

プロジェクターの種類

プロジェクターは、液晶方式(3LCD方式)、DLP方式、反射画型液晶(LCOS)方式の3種類に分類されます。映像を出力するパーツであるパネル部分の違いにより異なり、投影方式が違うのです。それぞれの方式にメリットやデメリットがあるので、3つの違いについて詳しく見ていきましょう。

液晶方式(3LCD方式)

液晶方式は、液晶パネルを利用していて、プロジェクターから発する光を、光の三原色である「R(赤)、G(緑)、B(青)」に分解し、投写する方法で、3色に分解したのち再び合成することで、忠実な色合いの再現や色彩豊かな表現ができるという特徴があります。

日本では、多くの電化製品メーカーが液晶方式を家庭用プロジェクターに採用しています。

液晶プロジェクターは、放電熱によって非常に明るくなった光源ランプの光を、内蔵する液晶パネルを通過させることで拡大する方式です。高輝度のメタルハライドランプ(水銀ランプ)から出た光を、ミラー(鏡)を利用して、それぞれの色に割り当てられた液晶パネル(LCD)に透過させ、「プリズム(屈折率の異なるガラス)」を再合成し、映像を映し出しています。

部品のコストがほかの方式より安いため、機器自体がお手頃な価格になるというのも特徴の1つで、光源に高圧水銀ランプを使っているため、ブラウン管方式のプロジェクターよりも電気代がかかりません

ただし、液晶方式は黒色の表現が苦手で、ややグレーぎみに表現されるので、映像が締まって見えません。画面に格子状の枠が見えることもあり、鮮明な映像を投写したときに気になるというデメリットがあります。

DLP方式

DLPとは、「デジタル・ライト・プロセッシング」の略です。

デジタルマイクロミラーという非常に小さな鏡であるDLPパネルを使用していて、ランプの光をレンズで集約し、鏡の反射によって映像や画像を映し出す方式のことを言います。この方式では、R・G・Bの光を超高速で素早く切り替えて投影することで、人の目には三色が合成されたかたちで光が投影されているように見えます。

投映に使用する反射型ミラー(DMD)を1枚使うものが「単板方式」、3枚使うものが「3板方式」と呼ばれています。 単板方式は、家庭用やビジネス用のプロジェクターに使用されていて、3板方式は映画館や商業施設などで使用される大型プロジェクターに採用されています。

DLP方式の特徴としては、ミラーのオンとオフをマイクロ秒単位で変化させることが可能なので、滑らかでスムーズな映像を作り出せる点です。また映像の細かい部分まで再現できるのでコントラストのはっきりしたなめらかな映像になると言われています。

また、チリやホコリの影響を受けにくく、経年劣化が少ないこともメリットです。軽量・小型化しやすく最近では、スマホサイズのポケットプロジェクターにも使われています。

DLP方式は、光源に高圧水銀ランプを使用している場合はほかのタイプとほぼ同じ電気代がかかりますが、光源にLEDランプを採用している場合は、消費電力がほかと比べて少なく済むため、電気代の節約が可能となります。

LCOS方式

LCOSとは、「リキッド・クリスタル・オン・シリコン」の略で、映像を映し出す仕組み自体は、液晶方式と非常に似ていますが、液晶パネルを利用するのではなく「反射型液晶」を採用しているのが特徴です。シリコン基板上に液晶層を設け、そこに映像を表示させながら、基盤背後の反射板でランプの光を反射して、レンジに導いて投写します。

液晶方式のプロジェクターよりも高解像度化に適しているため、高性能で高価格のプロジェクターや医療用、業務用のプロジェクターに多く採用されています。ただし高画質な反面、構造が複雑なので、プロジェクター本体のサイズが大きくなりがちです。

液晶方式と同じく、光源に高圧水銀ランプを使っているため、ブラウン管方式のプロジェクターよりも電気代がかからないのが特徴です。

プロジェクターの種類と比較
液晶方式 DLP方式 LCOS方式
解像度
色合い
価格 ×
特徴 家庭用としてメジャー 軽量・小型化しやすい 高性能・高価格・大型化

プロジェクターはテレビの代わりになる?

テレビのリモコンを持っている写真 テレビのリモコンを持っている写真

家庭用のプロジェクターの小型化、低価格化が進み、家でプロジェクターを使う方が増えてきました。中にはテレビを持たずに、テレビの代わりにプロジェクターを使用するという選択をする方もいます。

テレビで大画面の映像を見るためには、大型のテレビが必要となるため、大型テレビの設置場所に悩むことがあります。しかしプロジェクターであれば、壁やスクリーンに映すので、大きなモニターが不要です。

昔のプロジェクターは今ほど性能がよくなかったので画質が悪かったのですが、高性能プロジェクターが多く発売されており、テレビの代わりにプロジェクターを使用したとしても、画質が劣化することなく、映像を楽しめるようになっています。

プロジェクターをテレビとして使用する場合に必要な機材は、

  • プロジェクター
  • テレビチューナー
  • HDMIケーブル

の3点です。これらの必要な機材さえあれば、プロジェクターをテレビとして使うのは可能で、すべて家電量販店やインターネット通販で気軽に手に入るものばかりです。

プロジェクターを利用するメリット

プロジェクターをテレビ替わりにする最大のメリットは、なんといっても大画面の映像を楽しめることでしょう。

最近は、小型のプロジェクターでも最大100インチ、高性能のプロジェクターになると最大300インチもの大画面でも映像を投影することができます。大画面で映像を見ることは、臨場感が感じられ、迫力や一体感が生まれます。

プロジェクターなら画面の大きさを自由に変更でき、狭いスペースしかなければ、小さく投影することも可能。大きさを自在に変更できるのは、プロジェクターならではの良さです。天井に上映することもでき、寝ながら映像を見ることを可能にします。

また、プロジェクターは、モニターが不要なので、場所を取りません。テレビに比べてコンパクトですし、使用しないときは収納することができるので、部屋がすっきりします。

プロジェクターを利用するデメリット

プロジェクターをテレビ代わりにするのは、メリットだけでなく、デメリットもあります。

プロジェクターは、昼間の明るい時間帯や、電気をつけた明るい部屋では、映像が見えづらいです。

照明やカーテンをして部屋を暗くすれば問題はありません。しかし昼間に部屋を暗くすることに抵抗がある方にはデメリットかもしれません。しかし、明るい昼間でもテレビと同じように見ることができる高輝度のものもあるので、興味がある方はチェックしてみてください。

また、プロジェクターは、起動するまでに少し時間のかかる機種もあります。見たいときに、瞬時に見ることができるテレビと比べて気になるかもしれませんが、一度映ってしまえば、チャンネル切り替えもスムーズです。

プロジェクターは、ファンが回り、動作音が発生するため気になる人もいるかもしれません。音量はプロジェクターの機種によって異なるので、購入時に確認すると良いでしょう。

プロジェクターの電気代

プロジェクターも映像を視聴する電化製品して、テレビと同様の機能があり、テレビを置かずにプロジェクターだけで代用できることがわかりました。

では、プロジェクターを使用することで発生する電気代はいくらになるでしょうか。実際に電気代を計算してみましょう。またテレビの電気代も計算して、プロジェクターとどちらが安いかご説明します。

電気代の計算方法

電気代は、

消費電力(W)÷1,000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)

の計算式で求めることが可能です。

電力量料金は電力会社からの検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見ると、「kWh」の単位で表示されていますので、消費電力も「kWh」に換算する必要があります。

Whの「W」(ワット)は電力の単位、「h」は時間なので、「Wh」は1時間に使う電気の量です。kW(キロワット)も同じく電力の単位で、1kW=1000Wに相当します。

よって、消費電力(W)÷1,000が1kWあたりの電力消費電力量(kWh )、1時間使ったときに使用した電気の量(電力量)が1kWhとなり、電力料金単価と単位がそろいます。

消費電力とは、その電化製品を動かすために必要なパワーのことで、どのくらいの電力を使うのかを意味します。「W(ワット)」という単位で表記されるものです。

消費電力(W)=電圧(V)×電流(A)

で計算できます。

プロジェクターの消費電力は、サイズや機能によって異なりますが、売れ筋である135Wの消費電力のプロジェクター(※1)として上記の計算式にあてはめてみます。ここでは1kWhあたりの電力量を27円/kWhとして試算してみましょう。

1時間あたりの電気代としては以下のようになります。

135W÷1,000×27円/kWh=3.645円

一方テレビの消費電力は、55型で244W(※2)の消費電力量なので、1時間あたりの電気代としては以下のようになります。

244W÷1,000×27円/kWh=6.588円

プロジェクターとテレビを1日3時間の使用した場合の1カ月の電気代の比較は以下のようになります。

プロジェクターとテレビの電気代の比較
プロジェクター(135W) テレビ(244W)
1時間 3.645円 6.588円
1日(3時間) 10.935円 19.764円
1カ月(30日) 328.05円 592.92円

※1 出典:popIn Aladdin 2
※2 出典:SONY BRAVIA

プロジェクターの大きさと電気代の関係

プロジェクターの電気代は仕様によって異なり、特にプロジェクター内の液晶パネルやDLP(デジタルマイクロミラー)パネルの大きさが電気代に影響します。これらのパネルが大きくなればなるほど、広い範囲で光源が照らす必要性が出てくるので、消費電力も増えることになります。

パネルが小さければ、電気代を抑えることはできますが、パネルの大小が映像の画質に大きな影響を与えるので、画質が落ちるというデメリットも。

自分が求めるパネルの大きさと映像のクオリティ、それに対する消費電力のバランスを見ながら、自分に合ったプロジェクターを探すとよいでしょう。

搭載されている機能と電気代の関係

プロジェクターに搭載されている機能やシステムによっても電気代が変わります。

例えば、画面のきめ細やかさを示す画素数(解像度)によっても電気代は異なります。プロジェクターの画素数が高いと高精度な投影ができ、細部までクリアな映像を楽しめまが、それだけ電気代の負担になります。

画素とは、画像の最小単位のことであり、画素数とは、映像を表現する際の「点」の数を表しています。小さな「点」が集まって構成されるデジタル画像ですが、この点が多く集まって表現される画像ほど精細に見えます。しかしその分、網目の細かいパネルに光を透過するため、強い光を当てる必要があり、電気代の負担増になるのです。

「Wi-Fi」や「Bluetooth」機能がついたプロジェクターは、スマホの画像を簡単にスクリーンに投影でき、便利です。しかも無線接続なので、コードを挿す必要もなく、離れた場所からも操作が可能です。しかし、そうした機能を利用することで消費電力が変わることもあります。

プロジェクターの電気代を節約する方法

プロジェクターの写真 プロジェクターの写真

プロジェクターの電気代は、使い方をちょっと工夫することで安くすることができます。この項では、どんなことをすれば電気代を節約できるのかについてご説明します。

使わないときは電源を切る

プロジェクターを使用しないときは、電源を切ることです。多くのプロジェクターには「スタンバイ機能」がついているため、電源を落とさずに画面を暗くしておくことが可能です。しかし「スタンバイ状態」でも電力は消費しています。

映像を投影しているときより消費電力が少ないとはいえ、電源を入れるのは使用時のみにするように心がけると電気代の節約につながります。プロジェクターを使ったあとは、こまめに電源を切るようにしましょう。

節電モード/エコモードを活用する

プロジェクターには、「節電モード」や「エコモード」などの機能が搭載されているモデルがあります。光源のランプの明るさである輝度を調整することで消費電力を抑え、電気代も抑える効果が期待できるため節約につながります。

映像を映すスクリーンが小さいとき、周囲を暗くすることができるときや画面がまぶし過ぎるときなどは、節電モードやエコモードを使用し、消費電力を抑えましょう。

新しい機種に買い替える

プロジェクターは、製造年度が古いと消費電力が大きくなる傾向があります。また最新機種であるほど、節電機能に工夫がされており、電気代の節約につながります。

そのためプロジェクターの機種が古い場合は思い切って新しい機種を購入してみるのも1つの手です。初期費用はかかりますが、長い目で見ると節約になるかもしれません。

電力会社やプランを見直してみる

さらに電気代を節約したい場合には、電力会社やプランを見直すことも有効です。

2016年の電力小売全面自由化に伴い、一般家庭も電力会社を自由に選べるようになりました。各電力会社によってプランが異なり、1kWhあたりの料金も違います。新電力は、各エリアに分けられた従来型の電力に比べて、販売価格が約4%安くなっています。

ほかの電力会社への変更を検討することで、家の中の電化製品全体の電気代を見直すことができます。

まとめ

プロジェクターはどのくらいの電気代がかかるのかについて解説してきました。プロジェクターとテレビの比較では、商品にもよりますがプロジェクターのほうが安くなる場合もあります。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

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ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
  • タイマー機能の付いた洗濯機や食洗機などを導入し、電気料金が安い時間帯を狙って稼働させる
  • 電気料金が高い時間帯には、外出を楽しむ

ピークシフト・ピークカットを実際に普段の生活へ取り入れているお客様の声を紹介します。

(40代 / 女性 / 5人暮らし)
電気の使用量アプリをうまく使い、節電出来ているので、おすすめしたいです。アプリは分かりやすいし、使用料金もでているので目安になりやすいです。

(40代 / 女性 / 3人暮らし)
ゲーム感覚で電気の節約を楽しめたのは初めてで楽しんでいた自分がいました。
周りの友人にもこの楽しさを共有したいので100%勧めたい。

まずは、市場連動型のプランを無理なく生活サイクルへ取り入れられるかどうかイメージしてみてはいかがでしょうか。

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