パソコンの調子が悪くなってきているなら、寿命の目安やサインを知っておくのがおすすめです。自分のパソコンがどのような状態なのかを把握できれば、買い替えを検討しやすくなるでしょう。パソコンの寿命を延ばすコツや処分方法についても解説します。
パソコンの寿命はどのくらい?
パソコンの寿命の目安は、平均使用年数やメーカーのパーツ保有期間、OSのサポート期限から判断できます。主要パーツの寿命もチェックしておきましょう。
平均使用年数は7~8年
内閣府が公表する「消費動向調査(2023年6月実施分)」によると、2人以上世帯におけるパソコンの平均使用年数は7.7年です。買い替え理由のうち最も多いのが故障で、全体の56.7%を占めています。
この結果を見ると、大半のパソコンは約7~8年で寿命を迎えることがわかります。購入時から7年経過したパソコンの調子が悪い場合は、買い替えを検討する必要があるでしょう。
パソコンの寿命は機種や使い方によっても変わるため、あくまでも目安として知っておくのがおすすめです。
※出典:消費動向調査(2023年6月実施分)PDF20枚目 | 内閣府
メーカーのパーツ保有期間は約6年
パソコンの調子が悪くなっても、修理に出せばまだまだ使える可能性があります。
ただし、修理に必要なパーツがない場合、寿命を延ばすことは困難です。
パソコンメーカーの一般的なパーツ保有期間は約6年となっています。保有期間を過ぎると故障時に修理できない恐れがあるため、寿命を迎えてしまう恐れがあります。
メーカーのパーツ保有期間を意識して寿命を延ばしたいなら、メーカーに定期的なメンテナンスを行ってもらい、保有期間が過ぎる前にパーツを交換するとよいでしょう。
OSのサポート期限も寿命の目安
パソコンのシステム全体を制御するOSには、サポート期限が設けられています。OSのサポート期限も、寿命の目安として捉えることが可能です。
OSのサポート終了後もパソコンを使い続けていると、ウイルスに感染しやすくなったり、製品の不具合によりパソコンが使えなくなったりするリスクがあります。
パソコン自体が壊れているわけではない状態でも、OSのサポートが終了したらパソコンが寿命を迎えてしまう恐れがあるのです。OSのアップグレードやパソコンの買い替えといった対応が必要になります。
パソコンの主要パーツの寿命
パソコンはさまざまなパーツで構成されており、1つでも寿命を迎えるとパソコンに不具合が生じる恐れがあります。主要パーツの寿命の目安は以下の通りです。
- HDD:約5年
- ディスプレイ:約5~10年
- ファン:約3~10年
- バッテリー:約2~5年
- CD・DVDドライブ:約5~10年
- キーボード:約5年
各パーツの寿命はパソコンの使い方に左右されるため、長持ちする場合もあれば比較的早めに寿命を迎える場合もあります。
パソコンの基幹部分であるCPUとマザーボードは、寿命で故障するケースはほとんどありません。寿命を迎える前にパソコンを買い替えることになるでしょう。ただ、マザーボードはコンデンサの寿命で故障する場合もありますので注意は必要です。
パソコンの寿命が近づいているサイン
パソコンの寿命が近づくと、さまざまな兆候が見られます。代表的なサインを把握し、自分が使っているパソコンの状態を判断する際の参考にしましょう。
頻繁にフリーズする
パソコンを操作しても応答しなくなることが増えてきた場合、寿命が近づいている可能性があります。まともに動かなくなってきたら注意が必要です。
パソコンが頻繁にフリーズする原因としては、システムに問題が発生しているケースや、内部の電子機器が劣化しているケースが考えられるでしょう。
システムに問題がある場合は、OSやソフトの再インストールで解決することがあります。内部の電子機器が劣化している場合は、メーカーやパソコンショップなどへ修理に出さなければならないでしょう。
勝手に電源が落ちる
パソコンの寿命が近づいてくると、勝手に電源が落ちる症状が見られることもあります。ファン・HDD・マザーボードに不具合があると発生しやすい症状です。
ファンは本体内部に熱がこもらないようにするパーツです。パソコンは内部が高熱になると、自動でシャットダウンするようにできているため、ファンが故障していると勝手に電源が落ちるようになります。
またHDDに不具合が発生すると、データを読み書きできなくなってシャットダウンすることがあります。ファンやHDDは高額になりやすいため、パソコンを修理するより買い替えを検討したほうがよいでしょう。
本体から異音がする
本体内部のパーツに異常がある場合は、本体から聞き慣れない音が聞こえ始めるケースがあります。ファンからの異音は潤滑油が蒸発しているケースで発生しやすい症状です。
HDDに異常がある場合も、異音が聞こえてくることがあります。HDDが正常に機能しなくなると、データを損失してしまう恐れがあるため、早めに対策を講じなければなりません。
パソコンの起動時に電子音が鳴る回数が多くなっているケースでも、何らかの不具合が疑われます。異音にはさまざまな種類があり、異音から故障箇所を特定するのは難しいため、プロに診断してもらうのがおすすめです。
充電ができない
ノートパソコンが寿命を迎えた場合、電源ケーブルを抜くと充電されていないことがあります。充電ができなくなると、どこでも使えるというノートパソコンの特徴を生かせません。
ノートパソコンの充電ができなくなる主な原因は、バッテリーの劣化です。バッテリーを交換すれば、パソコン自体を買い替えなくても寿命が延びる可能性があります。
バッテリーはいきなり充電ができなくなるわけではなく、電池の持ちが徐々に短くなっていくのが一般的です。フル充電の状態で稼働する時間が短くなってきたら、バッテリーが劣化し始めていることを意識して使いましょう。
焦げ臭い
パソコンの寿命が近づいているサインとしては、焦げ臭いにおいがすることも挙げられます。電源ユニットの故障やファンのホコリ、コンデンサの破裂などによる症状です。
コンデンサは電気を蓄えたり放出したりするパーツであり、劣化しやすい特徴があります。
パソコンから焦げ臭いにおいがする状況はとても危険です。においを感じたらすぐに本体の電源を切り、コンセントを抜いて早めに修理や買い替えに動きましょう。
パソコンの寿命を延ばすコツ
パソコンの寿命は工夫次第で延ばすことが可能です。パソコンの寿命を延ばすポイントを押さえ、できるだけ長く使うようにしましょう。
パソコンに溜まっているホコリを取り除く
パソコンの内部が高熱になると、さまざまな問題が発生しやすくなります。そのため、内部を冷却するファンを内蔵し、外気を吸収・排出することで本体内部が熱くならないようにしているのです。
しかし、排気口にホコリが溜まっていると排熱がうまくできなくなるため、本体内部に熱がこもりやすくなります。小まめに掃除を行い、パソコンに溜まっているホコリを取り除くことが大切です。
排気口の近くに物がある場合も、排熱がうまくできなくなるため冷却効率を下げてしまいます。パソコンに余計な熱を持たせないためにも、排気口の周囲はスッキリとした状態にしておきましょう。
丁寧に扱う
パソコンは衝撃に弱いため、丁寧に扱うことが重要です。特にHDDはとても繊細なパーツであり、データの読み書き中に強い衝撃を受けると、データを損失してしまう恐れもあります。
周辺機器も使わない間はできるだけ外すようにしましょう。パソコン本体に周辺機器を付けっぱなしにすると、接続部分が壊れやすくなり寿命が短くなってしまいます。
持ち運びが可能なノートパソコンは、手荒に扱うと故障するリスクが高まります。できるだけ丁寧に扱うことを意識し、持ち運ぶ際はクッション性の高いケースに入れて衝撃を抑えるようにしましょう。
置き場所を考慮する
パソコンの内部が熱くなりすぎないようにするためには、置き場所を考慮することも大切です。パソコンを壁に近づけすぎると、排気口をふさいでしまい排熱効率が悪くなってしまいます。
直射日光が当たる場所や、温度が高くなる家電の近くに置くのも避けましょう。室内の温度が高くなりやすい夏場は、できるだけ冷房が効いた部屋でパソコンを使うのがおすすめです。
パソコン内部の温度を下げるために貼り付ける冷却シートや、ノートパソコンの排熱を促すスタンドなども販売されています。パソコンを熱から守るために、これらのグッズも活用してみましょう。
電源の入れっぱなしを避ける
パソコンの電源を入れっぱなしにしていると、通電時間が長くなりパーツが消耗しやすくなります。ただし、電源のオン・オフを頻繁に繰り返すのは避けたほうがよいでしょう。
シャットダウンを頻繁に行うと、HDDに負担がかかりやすくなり、パソコンの寿命が短くなります。パソコンを長時間使用しない場合は、スリープ機能をうまく活用するのがおすすめです。
スリープ機能を使えば、少ない電力で一時的に電源をオフにできます。スリープ機能も長時間使うとパソコンに負担がかかるため、90分以上使わない場合は電源をオフにしましょう。
⇒シャットダウンとスリープモードの使い分けについてもっと詳しく知りたい方はこちら
メーカーのサポートを活用する
新品の状態でパソコンを購入した場合は、無償で一定期間メーカーのサポートを受けられます。メーカーサポートを活用すれば、パソコンのさまざまな不具合に対応してもらうことが可能です。
例えば、パソコンが起動しなくなった際にサポートを受ければ、オペレーターに解決方法を教えてもらえます。サポートの内容によっては、修理やメンテナンスも行ってもらえるでしょう。
メーカーサポートの期間や内容は、メーカーごとに異なります。有償でサポートの内容をより充実させたり、サポート期間を延ばしたりできることもあるため、パソコンの購入時には有償サポートも検討するとよいでしょう。
不要なパソコンを処分する方法
寿命を迎えたパソコンは処分に困りがちです。不要になったパソコンの代表的な処分方法を理解し、状況に合った方法で適切に処分しましょう。
自治体の回収
テレビや冷蔵庫などの電化製品と同様に、パソコンも回収が義務付けられているため、粗大ゴミとしては処分できません。パソコン本体だけでなく、ディスプレイも回収の対象です。
パソコンは自治体に回収してもらうことが可能です。ゴミ集積所に設置された回収コンテナに入れて処分できるほか、公共施設や商業施設にある回収ボックスで処分できるケースもあります。
パソコンの回収方法は自治体によりさまざまです。処分できる製品が指定されている場合もあるため、パソコンを自治体に回収してもらう際は、事前に自治体のWebサイトで調べましょう。
家電量販店での引き取り
寿命を迎えたパソコンは、家電量販店でも引き取ってもらえるケースがあります。新しく購入するパソコンが値引きされることもあるため、パソコンを買い替えるついでに引き取ってもらうのがおすすめです。
家電量販店によっては、有料で訪問回収サービスを提供していることもあります。パソコンの引き取り自体は基本的に無料ですが、モニターの回収は有料になることが多い点に注意が必要です。
ただし、パソコンがあまりにも古い場合やまったく動かない場合は、引き取ってもらえないケースもあります。データ消去を行ってもらえるかどうかも、事前に確認しておきましょう。
メーカーによる処分
パソコンメーカーは不要なパソコンの回収サービスを行っています。メーカーで処分できるパソコンは、そのメーカーで製造したパソコンまたは指定団体のパソコンに限定されるのが一般的です。
PCリサイクルマークが貼られているパソコンなら、リサイクルに必要な費用を購入時に支払っているため、無料で回収してもらえます。PCリサイクルマークがないパソコンの回収は有料です。
メーカーによるパソコンの回収方法は、メーカーごとに異なります。メーカーのWebサイトから回収の申し込みを行い、パソコンを梱包して配送する方法が一般的です。
フリマアプリで販売
不要なパソコンを処分する方法としては、フリマアプリで販売することも挙げられます。ほかの方法と異なり、パソコンを処分してお金になる点が大きな特徴です。
フリマアプリでパソコンを販売する場合は、パソコンの状態を詳細に伝えましょう。不具合の程度が激しいパソコンは売れにくくなりますが、まったく動かないジャンク品も一定の需要があります。
フリマアプリでの販売は、基本的には個人にパソコンを譲ることになるため、個人情報を完全に消去してから売ることが大切です。フリマアプリで売れない場合は、リサイクルショップでの買取も検討するとよいでしょう。
不用品回収業者に依頼
パソコン以外の不用品も処分したい場合は、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。不用品回収業者なら基本的には何でも処分してもらえます。
家電量販店やメーカーにパソコンを回収してもらう場合、有料になると数千円かかります。しかし不用品回収業者を利用すれば、ほかの不用品も回収してもらえるため割安です。
不用品回収業者の中には、後から高額な費用を請求してくる悪徳業者も存在します。複数の業者から相見積もりを取り、追加請求の有無も含めて比較し、納得できる業者を選びましょう。
パソコン買い替えのポイント
寿命を迎えたパソコンを買い替える際のポイントをご紹介します。新しいパソコンを選ぶときの参考にしましょう。
ハードディスクはSSDにする
ハードディスクの種類はHDDとSSDに大きく分けられます。パソコンを買い替える場合、ハードディスクはSSDにするのがおすすめです。
HDDは保存可能なデータ量が大きく、価格も安いというメリットがあります。一方で物理的にデータを書き込むため、故障しやすい点がデメリットです。
機械駆動式ではないSSDはHDDより高額ですが、衝撃に強く破損やデータ消失も起こりにくい特徴があります。読み書きの速度が速いことや駆動音を抑えられることもメリットです。
次の買い替えを考慮する
パソコンを買い替える場合は、次に使うパソコンのことも想定して選びましょう。新しいパソコンをできるだけ長く使いたいなら、高スペックのパソコンを選ぶのがおすすめです。
逆に短期間で次のパソコンに買い替えたい場合は、必要最低限のスペックが備わったコスパ重視のパソコンで十分でしょう。
高スペックのパソコンを購入しても、寿命が近づくと快適に使えなくなる恐れがあります。近年のパソコンは安いものでも性能が高いため、コスパ重視のパソコンを短期間で買い替えていったほうが、長期にわたり快適に使い続けられる可能性があります。
パソコンの寿命は使い方次第で延ばせる
パソコンの平均使用年数は7~8年です。メーカーのパーツ保有期間やOSのサポート期間も、パソコンの寿命を考える際の判断材料になります。
頻繁にフリーズしたり勝手に電源が落ちたりするパソコンは、寿命が近づいていると捉えることが可能です。パソコンの寿命を延ばすコツも理解し、買い替えたパソコンはできるだけ長持ちさせられるように工夫して使いましょう。
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