家計を節約し、お金を貯めるためには家計簿をつけたほうがよいと言われています。お金の流れが見えて、出費の計画を立てるために参考にすると便利で、余計な出費を防げるためです。
しかし、いざつけはじめても続かない人が多いのも事実です。支出の項目が多く、支出の分類が面倒に感じることもその要因の1つでしょう。
家計簿の項目の決め方には、実はコツがあります。コツをつかめば難しくないのが家計簿です。6つのコツをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
家計簿の項目分けの基本【固定費】
家計の中で固定費は、毎年・毎月固定で支払っている支出、必ず出費がある支出のことを言います。家計の中でも大きな割合を占めています。少額の節約でも、12カ月分で見ると大きな金額になるので、ちょっとした見直し・工夫で節約効果が出やすい支出です。以下で基本的・標準的な項目分けをご紹介します。
固定費の種類 | |
---|---|
住居費 | 家賃・管理費・住宅ローン・店舗代など |
保険代 | 生命保険・医療保険・がん保険・火災保険・地震保険・自動車保険・学資保険など |
通信費 | 電話代・インターネット回線費・スマートフォン代・サブスクリプション費など |
自動車費 | ガソリン代・駐車場代・メンテナンス費・消耗品費・車検費など |
水道光熱費 | 水道料金・電気料金・ガス料金 |
教育費 | 学費・塾代・通信教育費・習い事費用・テキスト・教材費など |
住居費
住居費は、賃貸住宅なら家賃・管理費のことを指し、戸建ての持ち家の場合は住宅ローン、持ち家が集合住宅の場合は住宅ローンと管理費・修繕積立金です。住居費は決まって出ていくお金であるのと同時に、多くの家庭で毎月の最大の出費です。もしも個人で店舗を経営している場合は、店舗費も入ります。
節約が可能であるなら大きな節約が期待できる費目でもありますので、項目として独立させ、毎月の流れを見ておきましょう。
保険料
保険料も月払い・年払いの固定費です。生命保険・医療保険・がん保険・火災保険・地震保険・自動車保険・学資保険・学校で加入する傷害保険など、保険と名のつくものは保険料に分類します。
保険全体を年齢・ライフステージにより見直すと効果的な節約ができるので、1つの項目としてまとめておきます。
通信費
インターネットの固定回線費用・スマートフォン費用・ポケットWi-Fi・アプリのサブスクリプションなど、月々PCやスマートフォンにかかる支出と考えて分類します。固定電話のある方はこちらに電話料金も含みます。
自動車費
自動車にかかる維持費(消耗品費・メンテナンス代)・ガソリン代・駐車場代・車検費用などが自動車費として分類されます。自動車にかかるお金全般を分類するというイメージで1項目としましょう。
水道光熱費
水道光熱費の中には、水道料金・電気料金・ガス料金を含めます。ガスのガス漏れセンサーなどの安全装置代もこの項目に含めておきます。
教育費
子どもの学費・塾代・通信教育費・大人のものも含め習い事費用など、教育に関する費用を1項目としておきます。テキスト代など、教育のために必要で決まって支出される費用もこの中に入れておきましょう。
家計簿の項目分けの基本【変動費】
家計の変動費は、毎月支出があるものの、金額に変動があるものを指します。毎日の食費や日用品代・交通費が典型的なものです。項目は、お金の流れが見えやすいようにするため標準的に必要とされるものをあげています。
変動費の種類 | |
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食費 | 日々の食費・食事代など |
日用品費 | 日用品費・消耗品費 |
交際費 | 飲み会代やデート代、プレゼント代、手土産代など |
交通費 | 電車、バス、タクシーといった交通機関の利用代金 |
医療費 | 病院の診察費や薬代、病院までの交通費など |
美容費 | 衣類の購入費用や美容院代、化粧品代など |
お小遣い | 趣味などに使う費用。 夫・妻・子ども別々にお小遣いの金額を記帳。月々固定の場合は、固定費へ |
特別費 | 結婚式のご祝儀、お葬式の参列費用、引越しや緊急で発生した諸々の費用 |
食費
日々の食費や外食代などを食費に分類します。外食をあえて外して、交際費に組み入れる方法もあります。節約のための工夫として外食費を別にすることには意味があるので、あとで詳しくご説明します。
日用品費
シャンプー・石鹸・洗剤など、日常的に使う消耗品の費用をまとめて日用品費とします。日常なくてはならない必需品について、ここに含めるようにします。化粧品や被服費は、標準的にはほかの項目としておきます。
交際費
交際費には、飲み会代・デート代・プレゼント代・手土産代・お中元代・お歳暮代などが入ります。人とのお付き合いに必要な支出をここに含めます。
交通費
電車・バス・タクシーといった交通機関の利用代金は交通費としてまとめておきます。なお、通勤通学の定期券代は、利用があれば固定費の方に含め「定期券代」と項目を立てる方がより適切です。
医療費
病院の診察代や薬代・病院までの交通費を医療費として1項目としておきます。確定申告の控除申告が医療費についてできるので(医療費控除)、医療費はきちんとつけておきましょう。通院のための交通費も医療費の控除対象になります。
美容費
美容費は、衣類の購入費用も含め1項目としておきます。美容院代・化粧品代・衣類の購入費用・クリーニング代をこの項目の中に入れておきます。
お小遣い
趣味などに使う費用・臨時のお小遣いなどをここに含めます。毎月のお小遣いがある場合は、固定費に分類します。お小遣いは、夫・妻・子に分類して、誰のお小遣いなのか、見えやすくするとよいでしょう。
特別費
特別費には、めったにない出費を入れておきます。引越しや急に発生した大きな電化製品の修理代などの緊急費用・結婚式やお葬式の参列費用など、普通はない支出について、1項目としてまとめます。
ざっくりつけたい人の家計簿の項目
家計簿を細かくつけたい人は、前章の固定費6項目、変動費8項目をつけるようにします。これらの各項目について支出を節約する工夫・計画ができれば節約の効果があがりやすいためです。
ただ、あまり細かくしすぎると、どれに出費を分類していいのか、迷ってしまう・継続できない・挫折してしまうのではないか、気になりますよね。そこで、家計簿を始めたばかりの方でも、挫折しにくいように、ざっくりと項目を分けて支出を記録してみることをおすすめします。
「ざっくり家計簿」の場合、以下の6項目に支出を分けます。これだけでも毎日・毎月の支出の流れがわかり、節約の工夫をするのに役立ちます。
ざっくり家計簿項目 | |
---|---|
固定費 | 住居費・水道光熱費・通信費・保険料の合計支出項目 |
食費 | 外食費や食材購入費、酒代など飲食に関する支出項目 |
その他生活費 | 食品以外の生活必需品の支出項目 |
教育費 | 子どもの学費や教材の購入費などの支出項目 |
特別費 | イベントなど毎月発生しない支出の項目 |
雑費 | 固定費・食費・その他生活費・教育費・特別費以外の支出項目。お小遣いなど。 |
家計簿の項目分けで失敗しない6つのコツ
1.項目はカスタマイズしてもよい
家計簿は、誰にも見せなくてよいものですので、使いやすく続けやすいように自分用にカスタマイズをして構いません。
最初にご紹介した項目だと教育費や自動車費など、ご家庭によっては支出のない項目もあります。そういう場合は、項目をカットしてよいです。
お小遣いの部分は、固定費・変動費に分けてつけるなど、工夫したほうがお金の流れが見えやすいといったこともあります。あるいは、ペットと生活されている方でしたら、変動費にペット代を項目として立てることで支出が把握しやすくなる場合もあるでしょう。
このようにして、各ご家庭の生活のありように合わせた家計簿をつくってみましょう。
2.項目はできるだけまとめる
項目をきちんと分けて記録すれば、お金の流れが見えやすくなり、各項目について節約の工夫ができます。
ところが、項目が複雑になると継続できなくなってしまうおそれがあり、日々・月々のお金の流れを見えるようにするために家計簿をつけるという意味がなくなってしまいます。
「ざっくり家計簿」で紹介したように、項目はできるだけまとめて、シンプルにしておきましょう。たとえば、美容代ではなく、被服費のみ、あとは日用品代につけることができる人もいるでしょう。
むしろ項目を少なめにして、通常支出がある項目にしぼった方が毎日記録する負担が少なく長続きすることが効果として考えられます。
3.毎月使わない項目があればなくす
毎月の出費を把握するのが家計簿の役割です。毎月使わない項目があればなくして構いません。年に数回しか登場しない項目は、なくしてしまい、特別費や交際費、雑費などに入れてしまうのがコツの1つです。
たとえば、教育費・自動車費は、ご家庭によっては支出がない場合もありますし、交際費の額が少ない場合は、外食代・特別費に分解して、項目を1つ減らすことも問題ありません。
ご家族の人数・生活のスタイル・項目ごとの出費が多いか少ないかにより、削ってよい項目・まとめられる項目が出てきて、1項目~2項目はなくせるのではないかと思います。
4.食費と外食費は別の項目にする
外食は一般的に家計を圧迫しがちであるといわれますので、まずいくら使っているかを見えるようにすることが必要です。そのため食費と外食費は性質の違う支出と考え、別の項目にすると、節約の工夫がしやすくなります。
食費も工夫で節約できるものですが、通常の食費と外食費を分け、外食費は予算を決めるなどの方法を考えると効果的でしょう。
5.クレジットカードは使った月に入れる
家計簿の支出をつけるのに、迷ってしまいがちなのがクレジットカードです。クレジットカードには、使った日と引き落としの日があります。そこで、記録するのは使った日と決めておくとわかりやすいです。
クレジットカードで決済したものの使い道が何であったかは、項目別に分ける必要があります。その際、引き落とし日にまとめて確認すると面倒になりがちですので、使った日に使い道をすぐ確認してつける方が、記録しやすいのです。
6.お小遣いはその使い道まで記入する
お小遣いは、毎月の出費をまとめてではなく、使い道も記入をしましょう。「お小遣い」と1項目にまとめるだけでは、出費の中身が見えず大雑把すぎると同時に、出費も増えてしまいがちです。
何に使ったのか、使いすぎはないか、確認するために使い道までわかっておく必要があります。お小遣いを固定費に分類する場合でも、金額の見直しを考える場合には、中身を見えるように委しておくと役に立ちます。
便利な家計簿のツール
家計簿はつける手間が大きいと続かなくなります。そこで、手助けしてくれるツールは積極的に使ってみましょう。
家計簿アプリ
家計簿アプリは銀行口座やクレジットカードと連携できます。
引き落とされた履歴やカードを利用した履歴から自動で計算するので、間違いが少ない点でも優れています。さらに、グラフや一覧にまとめられるので節約をしようとする場合の励みにもなります。
PCが苦手でもスマートフォン1つで取り組めるアプリはおすすめです。代表的なアプリに以下のものがあります。
ざっくり家計簿項目 | |
---|---|
アプリ名 | 特長 |
マネーフォワードME | 銀行・クレジットカードとの連携がもっとも充実しているアプリのひとつです |
OsidOri | 夫婦二人で同時に使えて、ご夫婦で使う場合に便利と評判です |
レシーピ! | レシートをカメラで読み込める機能付き、シンプルで使いやすいアプリです |
Dr.Wallet | レシートをオペレーターが入力するので正確性が評判です |
Zaim | 画面の見やすさで評判、10年以上使われている定番の家計簿アプリです |
家計簿ノート
書くことがおっくうではない方には、おすすめなのがノート式の家計簿です。
家計簿ノートはすでに項目が入れられているものが文房具店などで売られています。このタイプのノートだと、いちいち項目を書かなくてよいのがメリットです。また、自分で線を引いてお好きなノートに家計簿をつけることもできます。
Excelで自作
Excelの家計簿は、テンプレートが豊富に出回っており、無料で使えます。
テンプレートからオリジナルの家計簿をカスタマイズして作成することも簡単で、支出の記録を分析するなど、自分でいろいろと考えてみたい方にも向いています。
また、医療費控除の際の医療費データがExcelで作成されていると、eTax(申告・納税システム)の入力に使えるなどのメリットもあります。
家計簿をつけて電気料金を見直そう
家計簿をつけて節約の工夫をする際には、まっさきに手をつけるべきは固定費の見直しではないでしょうか。月々のの節約が1年では大きな金額の差になり、しかも節約の方法は簡単です。
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市場連動型のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
電気の市場連動型とは?メリット・デメリットから電気の上手な使い方まで
市場連動型プランの節約方法について詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
市場連動型は節約効果が高い?電気料金の効果的な節約方法をチェック
世帯別の電気代について詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。
市場連動型の電気代とは?世帯別の目安と自分に最適な新電力の選び方