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ガソリン車から電気自動車に乗り換えると、月々の電気代が高くなるイメージがあります。維持費や導入費を含め、どれほどの費用がかかるのでしょうか?充電方法の違いや電気代を抑えるヒントを紹介します。購入を検討している方は補助金を賢く活用しましょう。

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電気自動車の主な充電方法

脱炭素社会の実現に向け、世界ではガソリン車から電気自動車(EV)へのシフトがスタートしています。電気自動車は文字通り、「電気」がエネルギーです。自家用車の場合、どのような方法で充電を行うのでしょうか?

自宅での充電

ガソリン車はガソリンスタンドでしか給油ができませんが、電気自動車は自宅で充電ができます。スマホを充電するのと同様、車を使わない時間帯や就寝中に自宅で充電するのが基本です。

自宅に設置できるのは、100Vまたは200Vの普通充電器です。主にコンセントタイプ・壁掛けタイプ・スタンドタイプ・V2H機器があり、電気自動車の車種によって対応できるタイプが変わります。

電気自動車の普及が進めば、マンションや賃貸アパートにも充電設備がさらに設置される可能性が高いでしょう。

充電スポットでの充電

日本全国には、ガソリンスタンドのような役割を持つ「充電スポット」があり、有料または無料で充電ができます。以下は、充電スポットの一例です。

  • 商業施設(スーパー・コンビニなど)
  • コインパーキング
  • 道の駅
  • 高速道路のSA・PA
  • カーディーラー
  • ホテル

充電方法は、「普通充電」と「急速充電」の2パターンに大別されます。自宅や事業所で満充電を目的とする普通充電(基礎充電)に対し、急速充電は経路途中の補給(経路充電)が目的です。また目的地到着後に普通充電するケースもあります。

自宅で充電すると月々の電気代はいくら?

電気自動車は自宅での普通充電が基本です。
「電気自動車にしたら、家計の負担が増えるのでは…」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
1カ月の電気代をガソリン車と比較してみましょう。

走行距離が10,000kmの場合

電気自動車には、「電費」の概念があります。電気1kWhあたりの走行距離を示す指標(km/kWh)で、ガソリン車における「燃費」にあたるものです。

メーカーや車種によっても異なりますが、電気自動車の平均的な電費は約6km/kWhとされています。1kWhの電気量で約6kmの走行ができると仮定すると、10,000kmの走行には約1,667kWh(10,000km÷6km)の電気量が必要です。

1kWhあたりの電気料金単価を31円(税込)※とした場合、10,000kmでは約51,646円(1,666kWh×31円)の電気代がかかります。したがって、1カ月あたりの充電における電気代は約4,303円になる計算です。

※全国家庭電気製品公正取引協議会が公表する「新電力料金目安単価(税込)」を採用

※出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

ガソリン車との比較

燃費(km/L)とは、ガソリン1Lあたりの走行距離を表します。メーカーや車種によって異なりますが、国土交通省が公表する「JC08モード燃費平均値(2020年度)」は、24.1km/Lです。

1Lのガソリンで約24kmの走行ができるとすると、10,000kmの走行には約417L(10,000km÷24km)のガソリンが必要です。

レギュラーガソリンの単価を約160円としましょう。10,000kmの走行にかかるガソリン代は約66,720円(約417L×約160円)、1カ月では約5,560円です。ガソリン価格や車の状態によって価格は変動しますが、電気自動車よりも1カ月あたり1,200円ほど高くなります。

ガソリン車から電気自動車に乗り換えれば、1カ月で約1,200円、1年で約14,400円、10年間では約144,000円お得になる場合があります。

電気自動車とガソリン車の比較についてもっと詳しく知りたい方はこちら

※出典:自動車:自動車燃費一覧(令和4年3月) - 国土交通省

充電スポットの利用料金と仕組み

現在、無料で充電できるスポットは少なく、ほとんどの充電スポットは有料です。普段は自宅で充電を行う場合でも、充電スポットの利用方法と料金の目安を把握しておくとよいでしょう。

充電カードがお得で便利

充電スポットを週1回以上利用する方は、充電サービス会社が提供する「充電カード」を申し込むのがお得です。会員以外(ビジター)の利用も可能ですが、料金が割高である上、認証方法がやや複雑です。

充電カードは「月額利用料+充電時間分の従量課金」の契約が一般的で、料金はカードにひも付けたクレジットカードから引き落とされます。

現在、国内における急速充電器ネットワークが最も多いのが「e-Mobility Power」です。加盟充電器および提携充電器の設置場所は全国で拡大しており、2023年1月時点でのシェア率は9割以上です。

※出典:e-Mobility Powerの強み - 株式会社e-Mobility Power

自動車メーカーのサービスに加入する方法も

各自動車メーカーでは、自社EVオーナー向けの充電カードを用意しています。料金やプラン内容はメーカーごとに異なりますが、自動車に関連するオリジナル特典が付帯しているのが特徴です。

例えば、日産の「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3(ZESP3)」は、e-Mobility Powerが提供する全国の充電スポットで使用ができます。使い残し回数の繰り越しが可能なプランもあり、無駄なく使えるのがメリットです。

Volkswagenの「Volkswagen充電カード」の場合、会員専用のポータルサイトでe-Mobility Powerの充電ステーションの満空情報が確認できます。

なお、すべてのメーカーが自社の充電カードを発行しているとは限りません。自社発行のカードがない場合は、充電サービス会社の充電カードを申し込みましょう。

※出典:日産:日産電気自動車 充電について | zesp3
※出典:充電カード | オーナー様向けサービス | アフターサービス | フォルクスワーゲン公式

電気自動車の電気代を抑えるには?

ガソリン車から電気自動車に乗り換えると、月々のコストが安くなるのが一般的です。利用者が充電方法や利用プランを見直せば、月々の負担をさらに軽減できるでしょう。電気自動車と長く付き合っていくためにも、電気代を抑える方法を知ることが大切です。

電力会社・プランを見直す

電力小売自由化以降、電気の利用者が自分で電力会社を選択できるようになりました。電気自動車に乗り換えると月々の電気代がかさむため、電力会社やプランの見直しは不可欠です。

夜に充電する方は夜の電気料金が安いプランを、昼に充電する方は昼の電気料金が安いプランを選択するのが賢いやり方でしょう。

Looopでんきの「スマートタイムONE」は、JEPXのスポット市場価格に応じて価格が変動するプランです。太陽光発電量の多い時間帯には、JEPXのスポット市場価格が0.01円/kWhになる場合もあり、タイミングが合えば電気代の大幅な節約ができます。

電気自動車への乗り換えをきっかけに、電力の料金単価が安い時間帯にまとめで電力を使う「ピークシフト」を意識してみてはいかがでしょうか?

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無料・低料金の充電スポットを利用する

自宅での充電を基本とした上で、外出時は無料・低料金の充電スポットを探しましょう。外での充電回数が週1回以下の場合、月額費用がかかる充電カードを申し込まないのも1つの手です。

無料の充電スポットはそれほど多くはないため、「EV充電マップ」で事前に場所を調べておきましょう。無料充電スポットが多いのは、ショッピングセンターやカーディーラーなどです。電気自動車の普及を推進するため、充電スポットを設置する公共施設もあります。

大手ショッピングセンターの中には、低料金で利用できるEVステーションを設けるところも少なくありません。運営会社が発行する電子マネーカードで利用の支払いができる充電スポットもあります。

※出典:EV充電マップ - GoGoEV

電気代以外にかかるコスト

電気自動車を導入するにあたり、電気代以外にもさまざまなコストがかかります。初期費用や維持費がどれくらいかかるのかをチェックしましょう。国や自治体の補助金を活用して費用を抑えるコツも紹介します。

充電設備の設置費用

自宅で充電をするには、充電設備を設置する必要があります。設置にかかる費用の内訳は「充電器の本体価格」と「設置工事費用」です。

どのタイプの充電器を設置するかによって、設置工事費用が大きく変わる点に留意しましょう。本体価格は数千円~数十万円で、工事費用は10万円~が目安です。

  • コンセントタイプ
  • 壁掛けタイプ
  • スタンドタイプ
  • V2H機器

対応するコンセントは100Vまたは200Vのいずれかですが、200Vで充電した方が充電時間が短くなります。しかし、一般家庭の電圧は100Vが一般的であるため、200Vで充電をしたい場合は、電圧の切り替え工事が必要です。

電気自動車の購入費・維持費

電気自動車の購入費のほか、自賠責保険料・任意保険料・自動車税・自動車重量税・登録諸費用・車検代などの維持費がかかります。

ガソリン車と大きく異なるのは、自動車を取得した際にかかる「自動車税環境性能割」です。燃費性能に応じて課税される税金の1つで、自動車の取得価額(課税標準額)に一定の税率を掛けて算出します。ガソリン車の税率は最大3%ですが、電気自動車は非課税です。

また、燃費や排ガス性能に優れた車に適用される「エコカー減税」により、初回車検時と2回目車検時の自動車重量税が免税となる点にも注目しましょう(2026年4月30日まで)。初期費用はかかりますが、維持費はガソリン車よりも安くなります。

※出典:自動車:自動車関係税制について(エコカー減税、グリーン化特例等)|国土交通省
※出典:令和5年度税制改正(車体課税の見直し及び延長)|経済産業省 自動車課

国や自治体の補助金を賢く活用

国や自治体の補助金を活用すれば、電気自動車の購入や充電設備に関わる費用が大幅に抑えられます。

2022年度(令和4年)は「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(経済産業省)」により、上限65万円(条件付きは85万円)までの補助金が支給されました。2023年度以降の補助金に関しては発表されていませんが、今後も同様の支援が行われる可能性があります。

自治体でも独自の補助金制度を導入し、電気自動車の普及に努めています。申請条件や申請受付期間は自治体ごとに異なるため、補助金制度の条件に合わせて電気自動車の購入を検討するのもよいでしょう。

全国の補助金制度については、各自治体または次世代自動車振興センターのWebサイトで確認できます。

※出典:北海道・東北地方 | 全国の地方自治体の補助制度・融資制度・税制特例措置 | 一般社団法人次世代自動車振興センター

電気自動車への乗り換えで家計負担を軽減

ガソリン車から電気自動車に乗り換えれば、月々の電気代はこれまでよりも高くなりますが、家計全体の負担は低減される可能性が高いでしょう。

電気自動車の取得時は、補助金を使えばコストが抑えられます。電力会社やプランを見直したり、電力量料金単価が安い時間帯に充電をしたりすれば、電気代も高額にならずに済みます。電気自動車への乗り換えが、家庭全体の電気代を見直すきっかけになるかもしれません。

光熱費の節約を考える方は、Looopでんきの「スマートタイムONE」を検討してみてはいかがでしょうか。電気の使い方を工夫すれば、電気料金を抑えられる可能性があります。

電気料金は毎月発生する生活コストであり、家計を圧迫していると感じる方は今すぐにでも見直したい支出の1つです。

Looopでんきで電気料金の見直しに成功しているお客様の声を紹介します。

(20代 / 女性 / 1人暮らし)
以前契約していたところよりも安く、どのくらい使用してどのくらいの料金だったのかも分かり、前月以降の料金もあって比較が出来て非常にありがたいです。

(40代 / 女性 / 2人暮らし)
学生の一人暮らしには最適。長期休みは実家で過ごすなど不在も多いので、基本料金がなく、使った分だけ払えばいいので、大手電力会社よりお得。

早速、Looopでんきの「スマートタイムONE」をチェックしてみましょう。料金単価が市場価格に連動するため、電気料金が安い時間帯に合わせて電化製品を利用すれば、毎月の光熱費を抑えることも可能なプランです。