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電化製品によっては、コンセントに電源を差しっぱなしにしていると、待機電力が発生します。特に日常的に使わない電化製品の場合、無駄な電気代を負担している可能性があるので注意しましょう。待機電力の電気代や、節電のポイントなどを解説します。

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コンセントに差しっぱなしの状態の電気代は?

電源をコンセントに差しっぱなしの電化製品は、使用していなくても電気代が発生するケースがあります。その理由とともに、発生する電気代がどの程度か、基本的なところを知っておきましょう。

一定の待機電力が発生する

電化製品の電源プラグをコンセントに差しっぱなしにしていると、一定の待機電力が発生するものがあります。待機電力とは、実際に機器を使用していなくても、電源に接続していることにより発生する電力消費です。
常に、電化製品の電源プラグを差しっぱなしにしている方は多くいます。しかし一部の機器は、電源がオフの状態でも、コンセントに差さっているだけで、わずかに電力を消費してしまうので、注意が必要です。
待機電力に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。
待機電力について、もっと詳しく知りたい方はこちら

年間の全消費電力の5~6%は待機電力

一般家庭における年間の全消費電力のうち、5〜6%は待機電力といわれています。つまり、年間で10万円の電気代を負担しているご家庭では、5,000~6,000円の待機電力による電気代が発生している計算になります。
各種電化製品の電源プラグをコンセントに差しっぱなしにしているだけで、年間で5,000円も電気代の負担が増える可能性があるわけです。事実、少し古いデータになりますが、資源エネルギー庁の調査によると1世帯あたりの年間消費電力のうち、待機電力による消費は全体の5.1%を占めています。
待機電力の消費は、使用中の消費電力に比べるとわずかですが、長い目で見ると無視できないコストになるケースは珍しくありません。
※出典: 平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要|資源エネルギー庁

コンセントに差しっぱなしは避けるべき電化製品

電源プラグをコンセントに差しっぱなしにしていると、待機電力の発生により電気代の負担が増えてしまう電化製品は多くあります。まずは、コンセントに差しっぱなしにすべきではない、電化製品の代表例を確認しておきましょう。

テレビ

テレビは待機電力が大きい電化製品の筆頭であり、録画の予定などがないならば、基本的にコンセントから電源プラグを抜いておくのがおすすめです。
製品にもよりますが、テレビの待機電力は10%にもなる機器もあるため、意識してコンセントからプラグを抜いておくとよいでしょう。ただし、録画機能の使用中にコンセントから抜いてしまうと、再び電源を入れた際に設定が必要になるので、その点は注意が必要です。
なお、省エネモードが搭載されているテレビならば、使用中の消費電力も抑えられるので、うまく活用するとよいでしょう。

エアコン

エアコンも多くの電化製品の中で、とりわけ待機電力が大きく、1カ月で15~20円程度の電気代が発生するものもあります。使用しない季節や長期間留守にする場合などは、コンセントに電源プラグを差しっぱなしにしない方がよいでしょう。
特に、冷房機能のあるエアコンの場合、使用していなくても冷媒を循環させる電力を消費します。オフシーズンには基本的に、コンセントから抜いておきましょう。
ただし、再びエアコンを利用する際には、コンセントに差して1日程度は、そのまま待機させておく必要があります。すぐに運転させると、故障の原因になるケースもあるので注意しなければいけません。

BDやHDDレコーダー

BDレコーダーやHDDレコーダーなども、待機電力が高めの電化製品です。使用しないならば、基本的にコンセントから電源プラグを抜いておく方がよいでしょう。上記のテレビと同様に、セットで節電を考える癖を付けることが大切です。
しかし、近年は省エネ化が進んでいるため、月に数回使用するならば、差しっぱなしでも問題ない製品も多くあります。公式Webサイトの情報や取扱説明書を確認し、電源プラグを抜いておくべき製品か、前もって確認するとよいでしょう。
BDやHDDレコーダーは電源を抜いてしまうと、それ以前の録画の設定が消えてしまうので、その点は注意してください。

パソコン

パソコンも長期間使用しないならば、電源プラグをコンセントから抜いておくべき機器です。いわゆるスリープ状態でも待機電力を消費するので、長く使わないならば、コンセントを抜いておく方がよいでしょう。
ただし、パソコンは起動時やシャットダウンの際に、最も電力を消費します。1日に何度も起動するならば、スリープ状態にしておく方が消費電力を抑えられる場合もあります。
数日にわたってパソコンを使用しないならばシャットダウンし、電源をコンセントから抜いておく方がよいでしょう。一方で、1日に複数回使用するならば、スリープモードにしておくなど、うまく使い分けることが大事です。

スマートフォンなどの充電器

充電が完了しているにもかかわらず、スマホの充電器をコンセント(とスマホ本体)に差しっぱなしにしていると、待機電力が発生します。これにより、余計な電気代がかかるだけでなく、バッテリーも高温になり劣化する可能性があります。そのため、充電が完了したらコンセントから抜いておくことが推奨されます。

また、スマホは充電器から本体を切り離した状態で使用するのが基本です。充電しながらスマホを使用すると、バッテリーが高温になり劣化が早まる可能性があります。さらに、待機電力が発生するため、充電が完了した後はスマホを充電器から外し、コンセントからも抜いておくことが重要です。

コンセントから抜かない方がよい電化製品は?

上記のように待機電力を発生させないため、使用しない間は電源プラグをコンセントから抜いておくべき電化製品は多くあります。一方で、コンセントから抜かない方がよい機器もあるので、代表的なものをまとめて押さえておきましょう。

コンセントに差しっぱなしでOKな電化製品

安全性や利便性・必要性の面から、電源を差しっぱなしにした方がよい電化製品もあります。
毎日利用する機器はもちろん、いつ必要になるか分からないものの、緊急時にすぐ使用できなければ困るものなどが挙げられます。次の電化製品は基本的に、電源プラグをコンセントに入れたままにしておく方がよいでしょう。

  • 冷蔵庫や冷凍庫
  • 洗濯機
  • 炊飯器
  • Wi-Fiルーター
  • 固定電話 など

冷蔵庫や冷凍庫は、常に使用しているご家庭がほとんどです。洗濯機や炊飯器なども、毎日使用するご家庭が多いので、待機電力を考慮しても、電源プラグは差したままで問題ないでしょう。常時インターネットに接続するならば、Wi-Fiルーターも使用し続ける必要があります。
ただし、長期間留守にする場合などは無駄な電力消費を抑えるために、コンセントから電源プラグを抜いた方がよいものもあります。安全性と利便性などのバランスを考慮した上で、電気代を節約できるように工夫しましょう。

コンセントから電源を抜く際の注意点

待機電力を発生させないため、コンセントから電源を抜く際には、以下の点に配慮する必要があります。ちょっとした行動で、電化製品の寿命が縮まってしまう可能性があるので、注意しましょう。

主電源を切ってからコンセントを抜く

電化製品の電源をコンセントから抜く際には、必ず主電源を切ってから、プラグを抜くようにしましょう。電源が落ちていない状態で無理にコンセントを抜いてしまうと、電化製品の故障の原因となる場合があります。
特にコンセント周りにほこりや湿気が溜まっていると、電気が通った状態で差し入れすることで、漏電・発火(トラッキング現象)が発生するおそれがあります。電化製品の電源が切れるのを確認してから、プラグを抜くようにするのに加えて、電源周りをこまめに掃除する癖も付けましょう。

頻繁に抜き差しはしない

頻繁に使用する電化製品の場合、逐一コンセントから電源プラグを抜いていると、すぐに電源を差して稼働させることになり、生活が不便になってしまいます。
さらに、電化製品によってはバッテリーや本体の寿命を縮めてしまうおそれもあるので、電源を抜き差しする電化製品は、慎重に選択することが大切です。生活に支障が出ない範囲で、うまく節電するようにしましょう。

コンセントに差しっぱなしで節電するには?

電源プラグをコンセントに差しっぱなしの状態でも、以下のポイントを意識することで、節電につながります。頻繁に使用する電化製品に関しては、使用する時間帯を工夫したり、思い切って省エネ性能の高いものに切り替えたりするのもおすすめです。

電源タップをうまく活用する

スイッチの付いた電源タップを活用し、電源プラグをコンセントから抜いてもよい電化製品と、そうではないものを分けてつないでおくと便利です。
電源のオン・オフをスイッチで制御できるようになるため、それぞれの電化製品のコンセントから、電源プラグを抜く手間が省けます。さらにタイマー付きの電源タップもあるので、うまく使いこなせば、効率的に節電に取り組めるでしょう。

電化製品を使用する時間帯を工夫する

電力会社との契約によっては、電化製品を使用する時間帯によって、電気代が変わる場合があります。時間帯によって電気代が異なるプランを契約しているならば、電気代が安い時間帯に集中して使うようにすれば、全体の費用負担を軽くできます。
例えば、夜間の電気料金が安いプランを利用しているご家庭では、その間に洗濯をしたりパソコン作業を集中したりすればで、毎月の電気代を安くできるでしょう。

省エネ家電に買い替えるのも効果的

思い切って省エネ性能の高い電化製品に買い替えれば、使用時の消費電力はもちろん、待機電力も抑えられる場合があります。買い替えで毎月電気代の削減が可能になるので、購入費用を考えても、長い目で見れば十分元が取れる可能性が高いでしょう。
資源エネルギー庁の資料によると、10年前の冷蔵庫から最新のものに買い替えると、約40〜47%の省エネになるようです。テレビの場合は9年前のものと比べると、新製品は約42%の省エネになります。
さらに照明に白熱電球を使っているならば、LED電球に切り替えることで、約86%もの省エネになるので、ぜひ買い替えを検討してみましょう。
※出典: 機器の買換で省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト

電気代の節約には電力会社の乗り換えも検討しよう

毎月の電気代を節約するには、待機電力を抑えたり、電化製品の使い方を工夫したりするのに加えて、電力会社の乗り換えもおすすめです。電力会社との契約によっては、確実に毎月の電気代を安くできるので、複数の電力会社のサービスを比較してみましょう。

電力会社を乗り換えるメリット

電力会社を乗り換えれば、毎月の電気代が安くなり、さまざまな特典を得られる可能性があります。
割安な料金プランを選べば、消費電力が同じでも電気代を安くできるので、積極的に検討することをおすすめします。ポイントの還元を受けられたり、クラウドサービスの会費が無料になったりするサービスもあるので、さまざまな電力会社のプランを確認してみましょう。
また、ご家庭で使用する電化製品の数が少なかったり、利用頻度が低かったりするならば、契約するアンペア数の見直しも有効です。アンペア数と電気代の関係に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらを参考にしてください。
アンペアと電気料金について、もっと詳しく知りたい方はこちら

新電力への乗り換えも検討しよう

新電力とは大手の電力会社に対して、新規に参入した小売電気事業者です。従来、東京電力をはじめとした大手の電力会社が、発電から電力の供給までを独占していました。しかし、2016年4月の電力小売全面自由化により、どの業者でも電力の小売りが可能になっています。
大手の電力会社に比べて、新電力の料金プランは電気・ガスの料金をまとめられるものや、VポイントやPontaポイントが溜まるものなど、さまざまなタイプがあります。

電化製品に応じてコンセントの使い方を考えよう

電化製品の電源プラグをコンセントに差しっぱなしの場合、何もしていなくても待機電力による電気代の負担が発生するため注意が必要です。使用しない期間が長いならば、基本的にコンセントからプラグを抜いておきましょう。
ただし、電化製品によっては、常に電源を入れておく必要のある機器もあります。電化製品の電気料金が気になる方は、電化製品の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

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