引越しの際にやることを時期別に紹介！準備や手続きなどを総まとめ

引越しの1週間前になると、生活に関わる重要な手続きが増えてきます。この時期にやるべきことを整理し、確実に進めておきましょう。

郵便物の転送手続きは、旧住所に届く郵便物を新住所へ自動的に転送してくれる便利なサービスです。日本郵便の「転居・転送サービス」を利用します。
手続きはインターネット（e転居）・郵便局窓口・専用はがきのポスト投函のいずれかで行うことができ、本人確認書類が必要です。
転送期間は届出日から1年間（翌年同日まで）で、各種住所変更が完了するまでの間も安心です。ただし、郵便以外の宅配便は転送サービスがない場合があるため注意しましょう。

役所での手続きは、引越し前に済ませておくと引越し後の生活がスムーズになります。主な手続きは次の通りです。

• 転出届の提出（引越し元の市区町村で手続き）
• 国民健康保険の資格喪失手続き（加入者のみ）
• 印鑑登録の廃止手続き（印鑑登録している場合）
• 児童手当受給事由消滅届の提出（子どもがいる場合）
• 介護保険資格喪失届（該当者のみ）
• 国民年金の住所変更（第1号被保険者のみ）

これらは手続きを忘れると新住所での各種申請に支障が出るため、引越し前にまとめて対応しておくと安心です。

引越しの際は、公共料金や役所手続き以外にも、日常で利用している各種サービスの住所変更手続きを忘れずに行う必要があります。
対象となるものには、NHK受信契約・新聞購読・宅配クリーニング・定期通販（ネットショッピングの定期便）・各種配送サービス・宅配ボックスサービス・衛星放送（スカパー！など）が含まれます。
NHKは放送法に基づいて住所変更が義務付けられており、早めの届け出が必要です。また、Amazonや楽天などの通販サイトに登録した住所を変更し忘れると、旧住所へ商品が届いてしまうトラブルが生じやすくなります。

引越し直前はバタバタしがちですが、前日までに必要な準備を整えておけば安心です。引越し1週間前から前日までにやることを見ていきましょう。

引越し後すぐに必要となる荷物は、引越し前日までにまとめておくことが大切です。家具や大型電化製品の梱包は業者が当日に対応してくれることも多い一方で、日常生活に必要な細かな生活用品は事前に自分で準備しておく必要があります。
具体的には、洗面用具・着替え・タオル・常備薬・スマホ充電器・最低限の食器・貴重品などを「すぐに使うもの」として1つの段ボールにまとめておくと便利です。この箱は引越し当日まで使うものが多いため、直前まで封をしないようにしておきましょう。
また、箱の外側に「開封優先」と大きく記載しておくと、新居での荷解きがスムーズに進みます。

冷蔵庫と洗濯機は、引越し前に必ず水抜き作業を行う必要があります。水抜きをせずに運搬すると内部に残った水が漏れ出し、ほかの荷物を濡らしたり床を傷めたりする原因になるためです。
冷蔵庫の場合は、前日までに電源を切って中身を空にし、製氷皿や蒸発皿内の水を取り除きます。洗濯機は給水ホースや排水ホースを外し、脱水運転で内部の水を抜くのが一般的です。ドラム式や乾燥機付きの場合は固定ボルトの装着が必要な機種もあるため、事前に取扱説明書を確認しておきましょう。
⇒冷蔵庫の運び方についてもっと詳しく知りたい方はこちら

テレビ・パソコン・オーディオ機器などのケーブル類をそのまま運ぶと、絡まったり接続箇所が分からなくなったりして、新居での設置作業に時間がかかってしまいます。配線は取り外す前にスマホで写真を撮っておくと、接続の再現がスムーズです。
取り外したケーブルは種類ごとにまとめ、養生テープや結束バンドで固定し、ラベルシールや付箋などで「テレビ用」「Wi-Fiルーター用」など何のケーブルか分かるよう明記しておくと整理がしやすくなります。リモコンや取扱説明書も紛失しやすいため、機器ごとにまとめて袋に入れて管理しましょう。

旧居は退去時に原状回復義務があり、汚れや破損がひどい場合は入居者負担で修繕費用が発生することもあるため、簡易清掃でも構わないので掃除をしておきましょう。特に水回りやキッチンの油汚れ、床や壁の汚れはチェックされやすい場所です。
一方、新居は荷物を搬入する前の、何も置いていない状態が掃除のチャンスです。床の拭き掃除や換気、設備の動作確認などを行っておくと、入居後の生活がスムーズになります。時間がない場合や自分では難しいと感じる場合は、ハウスクリーニングの利用も検討するとよいでしょう。

引越し前には、旧居・新居それぞれで近隣へのあいさつをしておくとトラブル防止につながります。特に旧居では、引越し作業中の騒音やトラックの出入りで迷惑をかける可能性があるため、両隣・上下階・管理人などに事前に一言伝えておくのがマナーです。
また、大家やオーナーが近くに住んでいる場合は、これまでの感謝の気持ちを込めてあいさつしておくと、良い印象を残せます。新居でも同様に、入居後早めにあいさつをしておくことで、円滑な近所付き合いのきっかけになります。あいさつには高価な手土産は不要で、日用品やお菓子などの気軽な品で十分です。

引越し当日は時間との戦いになることも多く、準備不足だとトラブルにつながることがあります。作業を円滑に進めるためには、旧居と新居でやるべきことを分けて考えておくことが大切です。

荷物の搬出時には積み残しがないか最終確認を行い、押し入れ・収納棚・ベランダなどの見落としがちな場所も必ずチェックしましょう。ガスの閉栓には立ち会いが必要な地域もあるため、事前に予約しておいた日時に対応します。
すべての荷物を搬出し終えたら、室内の簡単な清掃を行い、管理会社または大家に鍵を返却して明け渡しを完了させます。
また、引越し業者に依頼している場合は引越し料金の支払いが必要です。当日のトラブルを避けるためにも、事前に現金またはキャッシュレス決済の準備をしておきましょう。

引越し当日の新居では、荷物の搬入作業と一緒に生活を始めるための準備を進めます。
まずは引越し業者と連携しながら大型家具や電化製品の搬入位置を指示し、レイアウトを決めていきます。その後、事前に手続きしていた電気・ガス・水道などのライフラインが問題なく使えるか動作確認を行いましょう。
特に、ガスは開栓に立ち会いが必要な場合があるため、予定時間に遅れないよう注意が必要です。搬入作業が落ち着いたら、早めに近隣へのあいさつをしておくと、新しい生活環境で良好な関係を築く第一歩となります。

引越しが終わって一息つきたいところですが、引越し後にも重要な手続きがいくつかあります。新生活をスムーズに始めるためにも、やるべきことを整理して進めていきましょう。

引越し後は早めに役所で以下の必要な手続きを済ませておきましょう。

• 転入届・転居届の提出（転入・転居日から14日以内）
• マイナンバーカードの住所変更
• 健康保険の加入・住所変更手続き
• 国民年金の住所変更
• 印鑑登録の再登録
• 児童手当の認定申請（子どもがいる場合）
• 犬の登録住所変更（飼育している場合）

いずれも生活に関わる重要な手続きなので、必要書類を確認しながら漏れなく進めていくことが大切です。

公立の小中学校の場合、引越し前の学校で受け取った在学証明書と教科書給与証明書を持参し、新住所の市区町村役場で就学通知書の交付を受けます。その後、指定された転入先の学校で入学手続きを行いましょう。
幼稚園や保育園の場合は自治体の担当課や希望園へ連絡し、空き状況を確認しながら入園手続きを進めます。高校は学校ごとに手続き方法が異なるため、事前に問い合わせが必要です。
円滑な入学準備のためにも、引越し前にもらった書類をきちんと保管し、早めに手続きを進めましょう。

引越し後は役所手続き以外にも、次のような多くの登録変更を行う必要があります。

• 自動車・バイクの登録変更（運輸支局・軽自動車検査協会で手続き）
• 車庫証明の変更（警察署で申請）
• 運転免許証の住所変更（警察署・運転免許センター）
• パスポートの住所変更（申請は任意・記載事項変更は不要だが届け出推奨）
• 飼い犬の登録住所変更（市区町村に登録事項変更届）
• 銀行口座・クレジットカード・保険の住所変更
• 携帯電話・インターネット契約の住所変更
• NHK・新聞・宅配サービスの登録変更
• ECサイトや会員サービスの住所変更（Amazon・楽天・Yahoo!など）

これらは放置すると、郵便物が届かない、契約が無効になるなどのトラブルにつながる恐れがあります。リスト化して漏れなく進めましょう。

引越しではやることが多いため、計画性が求められます。旧居の解約や荷造り、ライフラインの手続きなど、時期ごとにやるべきことを整理して進めることが大切です。
引越し後も役所での手続きや住所変更などが続くため、漏れがないよう確認しながら早めの行動で当日の負担を減らし、スムーズな新生活のスタートにつなげましょう。