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太陽光発電で得られた電力は、再生可能エネルギーの代表格として知られており、多くのご家庭で導入が進んでいます。太陽光発電のメリットとデメリット、選び方のポイントなどを解説するので、これから利用を検討している人は、ぜひ参考にしてみましょう。

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太陽光発電の基礎知識

太陽光発電のメリットやデメリットを確認する前に、まずは太陽光発電とはどういうものか、基本的なところを理解しておきましょう。利用者として知っておくべき基礎知識を解説します。

太陽光をエネルギーとして利用

太陽光発電とは、シリコンの半導体に光が当たると電気が発生する現象を利用し、太陽光を電気として活用する方法です。

半導体を内蔵したソーラーパネルを太陽の光が当たる場所に設置して、光のエネルギーを電気に変換する仕組みで、現状では15~20%程度の変換効率といわれています。

エネルギー源が太陽の光であるため、日光が当たる場所ならば地域に制限なく発電が可能で、一般家庭への普及が進んでいるだけではなく、送電施設のない場所での電気利用や、非常用の電源としても使われています。

※参考:太陽光発電|再エネとは|なっとく!再生可能エネルギー|経済産業省 資源エネルギー庁

国内の太陽光発電の導入状況

国内での太陽光発電は、国を代表する再生可能エネルギーの1つとして広まっており、アメリカやドイツ、中国とともに世界でも多くの導入量を誇っています。現時点の導入量は世界で第3位に入っており、国土面積に対する設備容量はトップクラスです。

日本は元々、1970年代から太陽光発電が導入されており、一時期は生産・導入量がともに世界一でしたが、近年は中国やアメリカが上回っています。

導入件数もここ数年は低調気味が続いていますが、それでも増え続けており、今後さらに再生可能エネルギーに注目が集まれば、一般家庭を中心にさらに普及が進むと考えられます。
※参考:太陽光発電の状況-主力電源化に必要な新規案件開発継続-|一般社団法人 太陽光発電協会

太陽光発電のメリット

太陽光発電のメリットとしては、以下のように電気代の負担を軽減できる点や、停電時や有事の際の電力確保が可能になる点、電気料金の変動による影響を受けにくい点などが挙げられます。それぞれみていきましょう。

電気代の負担を軽減できる

太陽光発電を導入すれば、一部電気の自家消費が可能になり、毎月の電気代の負担を軽くできます。

毎月の電気代は契約している電力会社と料金プラン、加えてご家庭の電化製品の使い方によって大きく変わってきますが、どういった生活スタイルを送るにせよ、太陽光発電を導入しておけば、ソーラーパネルで発電した分に関しては電気代の負担がなくなります。

特に近年は、電気料金が値上がり傾向にあるため、昼間は太陽光発電で得た電力を消費し、夜間は電力会社を利用するといった切り替えをすれば、毎月の負担を減らせるでしょう。夜間電力が安くなる料金プランにしておけば、さらに電気代を節約できます。

太陽光発電が電気代の節約になる点については、以下の記事でも確認できます。こちらも参考にしてください。太陽光発電の導入コストなども解説しています。

太陽光発電を用いた節約について、もっと詳しく知りたい方はこちら

停電中も電力を確保できる

災害時や停電時、自宅に備え付けのソーラーパネルから電力を確保できるのも、太陽光発電の大きなメリットです。有事や災害の際などに電化製品やスマートフォンなどの電力を得られるのは、生活を維持するだけではなく、安全の面でも大きな意味を持ちます。

ただし、停電時に太陽光発電による電力を得るためには、分電盤やパワーコンディショナー(パワコン)と呼ばれる装置に問題がなく、さらにパワコンを自立運転モードに切り替える必要があります。

自動でモードが切り替わる製品もありますが、そうでない場合は、使い方を知っておく必要がある点は注意しましょう。

また詳しくは後述しますが、太陽光発電と蓄電池を同時に利用できる環境であれば、停電が長引いても、しばらくの間は電力の利用に困らずに済むでしょう。

電気料金変動の影響を受けにくい

ソーラーパネルで発電した分については完全に自家発電となるので、電気料金の変動の影響を受けづらい点も、太陽光発電を利用するメリットといえるでしょう。

現状において、電気代を完全に太陽光発電で賄うことはまず不可能ですが、それでもほかのご家庭に比べれば、電気料金の値上がりの影響は抑えられます。

近年は原子力発電の抑制やウクライナの情勢などにより、電気料金が値上がり傾向にあり、今後さらに予期せぬ変動が起こる可能性もあります。

少しでも値上げの影響を緩和できるように、電気料金プランの変更や電力会社の乗り換えを考えるとともに、太陽光発電の積極的な利用を検討してみましょう。

売電によって収入が得られる

自家消費しない分の電気は電力会社に販売でき、10年間は国が定めた単価で買い取ってもらえるのは、日常的に電気をあまり消費しないご家庭にとっては大きなメリットです。

再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)によって、固定価格で売電が可能で、2023年度の10kW未満の売電価格は16円/kWhとなっています。

事実、太陽光発電を導入している多くのご家庭で、自家発電した電気を販売しており、その割合は自家消費する割合よりも大きくなっています。

※出典:買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー

環境に優しい電力を得られる

太陽光発電は再生可能エネルギーの一種であり、地球環境に負荷をかけない電力を得られます。

化石燃料を使って電気を得る火力発電などと比べて、太陽光発電はCO₂をはじめとした温室効果ガスを発生させないため、発電のために資源を消費することもほとんどありません。地球環境に配慮したい人にとっては、経済効果以上に重要な要素といえるでしょう。

ソーラーパネルの設置に関して、一部で環境破壊が問題視されていますが、自らの住宅に発電設備を設置する限りにおいては、特に問題はありません。温室効果ガスの影響や問題点に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。

温室効果ガスの影響について、もっと詳しく知りたい方はこちら

太陽光発電のデメリット

太陽光発電は家庭に多くのメリットをもたらしますが、以下のようなデメリットも指摘されています。事前にデメリットについてよく確認し、問題がないか検討してから導入を進めましょう。

初期費用の負担が大きい

ソーラーパネルやパワーコンディショナーなど、太陽光発電は設備の導入費用が高く、家計の負担が大きい点が最大のデメリットです。

ソーラーパネル自体は1枚数万円から購入できるものの、必要な電力を得る分のパネルと発電設備の設置にかかる工事費を含めると、1kWあたり300,000円以上は必要になります。

ただし、以前は600,000~1,000,000円以上かかっていたケースも多く、近年は設置費用が低減傾向にあります。太陽光発電の導入コストについて、詳しくは以下の記事で解説しています。こちらを参考にしてください。

太陽光パネルの導入コストについて、もっと詳しく知りたい方はこちら

定期的なメンテナンスが必要

太陽光発電の設備は、できるだけ長く効率的に発電できるように定期的なメンテナンスが求められます。

基本的に業者に依頼することになるので、そのたびに費用が発生する点は覚えておきましょう。ただし定期メンテナンスは4年に1度程度であり、点検費用は1~2万円程度なのでそれほどの負担にはならないでしょう。

ただし、パワコンなどは10~15年が寿命とされており、その時期を過ぎると買い換えが推奨されます。

交換費用は200,000~300,000円ほどかかるので、事前に業者に見積もりを取っておき、費用は準備しておきましょう。業者によって具体的な金額は変わってきます。

天候に発電量が依存してしまう

太陽光発電の発電量は、基本的に天候(日照時間と日射量)に依存しているので、想定した発電量を得られない可能性があるのもデメリットです。

また当然ながら、夜間はほとんど発電することはできません。悪天候が続く週などは、なかなか想定した発電量を得られない場合もあります。

しかし年間を通してみると、天候が悪い週もあれば晴れの日が続く週もあるため、トータルで差はほとんど生じないケースが多いのが実態です。天候による発電量に関しては、あまり気にすることはないでしょう。

設置が難しい住宅もある

住宅や環境によっては、ソーラーパネルの設置が難しい場合があります。

設置が困難な住宅もあるので、太陽光発電を導入する場合は、必ず前もって設置の可否を業者に確認しておきましょう。将来マイホームを建てて太陽光発電の設備を入れる予定ならば、設置に適した場所を選ぶことも重要です。

また、太陽光パネルの設置により屋根に大きな負荷がかかり、住宅寿命を縮める可能性がある点も覚えておきましょう。パネルの枚数によっては、屋根に300~500kg前後の重量がかかります。

特に築年数の古い住宅は注意しましょう。さらにパネルの設置によって、反射光によるトラブルが発生するリスクもあります。

太陽光発電のデメリットを解決するには?

ここまで説明してきた太陽光発電のデメリットを解消するためには、以下の点を押さえることが重要です。事前に設置環境と点検費用を確認した上で、補助金やリースなども利用も検討してみましょう。

事前に設置環境と点検費用を確認する

すでに説明したように、太陽光発電の設備を導入する際には事前に必ず設置環境と点検費用をチェックしておきましょう。

ソーラーパネルをはじめ、発電に必要な機器の設置が可能か、トラブルが起こる可能性はないかなど、よく確認する必要があります。

また、メンテナンス費用も見積もっておき、納得した上で導入を進めることが大事です。近隣住民とのトラブルを防ぐためにも、パネルの設置場所にも細やかな配慮が求められます。

補助金やリースを利用して負担を軽減する

導入費用の問題に関しては、リース契約を利用したり、自治体の補助金を活用したりする方法があります。

リース契約は長期にわたって支払いを続ける必要がありますが、毎月の支払額を抑えられるので、まとまった費用が用意できない人におすすめです。

また、初期費用0円で太陽光発電を導入する方法として、電力販売契約(PPA)があり、PPA事業者との契約により、サービス利用料の支払いのみでソーラーパネルを無料で設置できます。

さらに上記のように、地域によっては太陽光発電の設備の導入にあたり、各種補助金が用意されているところもあります。

太陽光発電に関する補助金については、お住まいの地域の行政機関の窓口に問い合わせるか、公式サイトなどで確認してみましょう。

蓄電池を導入する

太陽光発電とともに蓄電池も導入すれば、昼間に発電した電気を蓄えておき、夜間に利用できるようになります。電気料金の高い時間帯に発電分を利用すれば、さらに電気代の節約になるでしょう。

また日常的に電気を蓄えておくことで、災害や長期間の停電の際などにも、問題なく電気を使える期間が長くなり、生活を維持できるようになります。

蓄電池について詳しくは以下の記事で解説しています。こちらを参考にしてください。

蓄電池についてもっと詳しく知りたい方はこちら

太陽光発電メーカーの選び方

太陽光発電のメーカーを選ぶ際には、以下の点を意識することが重要です。初期費用を詳しく調べるのはもちろん、自社で工事が可能な業者かどうか、許認可や資格の有無とともに確認しましょう。

まずは初期費用を確認する

まずは導入にあたり、どれくらいの初期費用が必要かチェックしなければいけません。初期費用の相場を押さえておき、複数の業者から相見積もりを取ることで、ある程度は適正な価格を提示している業者を絞り込めます。

ただし、太陽光発電の初期費用は徐々に安くなっているものの、設備の容量や設置環境などによって、価格はかなり変わってきます。

インターネットで調べただけでは具体的な価格は分からないので、最低でも3~4社以上の業者から見積もりを取って、確認するようにしましょう。

自社で工事できる業者を選択する

太陽光発電の業者にはさまざまなタイプがいますが、自社で設備の設置ができる業者を選びましょう。設備の購入とまとめて契約できるので、信頼関係が生まれやすく、融通を利かせてもらいやすいのがメリットです。

さらに業者を選ぶ際には、設置の経験や実績を調べるのはもちろん、それまでの依頼者の声もよく確認しましょう。

業者の公式サイトだけでは実態が分かりにくいので、SNSや太陽光発電に関する情報を取り扱っているサイトなどで、第三者からの評判をチェックする必要があります。

また、設置後の保証やアフターサービスの内容も重要です。保証期間内であれば、設置後のトラブルに無償対応してくれる業者も多いので、重要な選択基準の1つです。

許認可や資格の有無もチェックする

太陽光発電の設備を設置するにあたっては、電気工事の建設業許可を取得している業者に依頼するようにしましょう。建設業許可を得ている業者の場合、公式サイトなどに許可番号が記載されているので、まずはそちらをチェックする必要があります。

それに加えて、設置工事には電気工事士の資格が必要となり、一部の工事に関しては第一種電気工事士の資格などが求められるケースがあります。ソーラーパネルの設置をしている業者ならば、基本的に有資格者が在籍していますが、念のため確認しておきましょう。

なお、太陽光発電システムのメーカーは、取り付けに関する研修を受けて合格した業者に対して、施工IDを発行しています。

IDを取得している業者ならば、当該メーカーが設置を許可しており、メーカーの10年保証が利用できます。近年はほとんどの業者がIDを取得していますが、まれに未取得の業者もあるので、併せて調べておくとよいでしょう。

太陽光発電のデメリットを解消しよう

太陽光発電のメリットとデメリットを解説しました。電気代の負担を軽減できるとともに、停電中も電力を確保できるなど、太陽光発電には多くのメリットがあります。

その一方で、初期費用の負担やメンテナンスの必要性、設置が難しい環境があるといったデメリットもあるので、補助金やリース契約を利用するなどの解決方法を、事前に検討しておきましょう。設置環境に関する調査も必要です。

また、お得に電気を利用するために、蓄電池の導入や電気の料金プラン、電力会社の乗り換えなども検討してみましょう。

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市場価格は電力の需要と供給のバランスを体現しており、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー由来の電気が多く発電される時間帯においては、市場価格が安くなる傾向にあります。

市場価格の確認を習慣化すれば、環境への意識も自ずと高まるでしょう。太陽光パネルや蓄電池と併用することで、電気料金を抑えながら地球にやさしい生活を目指せます。

環境への意識や太陽光パネルとの組み合わせを重視して、Looopでんきをご利用いただいているお客様の声を紹介します。

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環境を重んじたキャンペーンなど、独自の取り組みがあり、社会課題についてささやかながらも参加できるから。

(30代 / 女性 / 4人暮らし)
基本料金がないことと、太陽光などと組み合わせてうまく使えばかなり電気代を抑えることができる為。

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