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水が出ている蛇口 水が出ている蛇口

「最近、水道代が高い気がする」「もう少し水道代を節約したい」などと考えている人は多いのではないでしょうか。水道代は必ず出ていくものなので、できれば節約したいものです。

それには、水道代の世帯の平均額はどれくらいなのか、地域別、世帯人数別ではどうかなど、水道料金の実情やその計算方法を知る必要があります。そこで、水道料金の計算方法、世帯の平均料金、節水のコツなどについて解説します。

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水道代の計算方法

水道代の計算方法はどうなっているのでしょうか。おおまかに言えば水道代の内訳は、上水道料金(基本料金+従量料金)、下水道料金(基本料金+超過分)、消費税から成り立っています。

水道の使用量に関係なく必ずかかるのが基本料金で、使った水の量によって発生するのが従量料金です。下水道料金もある一定の使用水量までが基本料金となり、それを超過分に対して課金される仕組みです。

上水道料金の計算方法(東京23区の例をもとに)

上水道料金は基本料金と従量料金で計算されますが、自治体によって料金が異なります。ここでは東京23区の例で計算方法を見てみましょう。

水道料金の1カ月の基本料金は、水道メーターの口径で金額が決まっています。一般家庭の場合の口径はおおむね13㎜か20㎜です。13㎜の場合は860円、20㎜は1,170円で、口径が大きくなればなるほど基本料金が高くなります(下表「上水道基本料金」参照)。

従量料金は、1立方メートル当たりの単価が決まっていますが、メーターの口径が大きいほど、また使用量が増えるほど、単価が上がります。たとえば、メーターの口径が13㎜~25㎜の場合、1カ月の使用量が1~5立方メートルは0円、1~10立方メートルは1立方メートルにつき22円、11~20立方メートルは1立方メートルにつき128円、21~30立方メートルは1立方メートルにつき163円などとなっています(下表「上水道従量料金」参照)。

これは、使用量が30立方メートルの場合、使った水すべてが単価163円で計算されるのではなく、6から10立方メートルまでの分は単価22円で、それを上回る20立方メートルまでが単価128円で、21から31立方メートルまでが単価163円でそれぞれ計算され、その合計金額が従量料金になります。

たとえば、水道メーター口径が20㎜で、水を1カ月に30立方メートル使用した家庭の場合、従量料金の計算は次のようになります。

・5立方メートルまで:無料
・10立方メートルまで:5立方メートル×22円=110円
・20立方メートルまで:10立方メートル×128円=1,280円
・30立方メートルまで:10立方メートル×163円=1,630円
合計3,020円

したがって、1カ月の上水道料金は(従量料金3,020円+基本料金1,170円)×消費税1.10=4,609円
になります。実際は、下水道料金が加えられて、上下水道料金として2カ月分が請求されます。

上水道基本料金(東京23区の場合)
水道メーターの口径 基本料金
13㎜ 860円
20㎜ 1,170円
25㎜ 1,460円
上水道従量料金(東京23区の場合)
水道使用量 1~5㎥ 6~10㎥ 11~20㎥ 21~30㎥ 31~50㎥ 51~100㎥ 101~200㎥ 201~1,000㎥ 1,001㎥以上
単価(口径13~25㎜) 0円 1㎥につき22円 1㎥につき128円 1㎥につき163円 1㎥につき202円 1㎥につき213円 1㎥につき298円 1㎥につき372円 1㎥につき404円

※出典:水道料金・下水道料金の計算方法(23区)

下水道料金の計算方法(東京23区の例をもとに)

下水道使用料金は、基本料金と超過料金によって計算されます。下水の使用量は上水道の使用水量を汚水排出量とみなして計算されます。

東京23区の場合、0~8立方メートルまでは一律560円で、9立方メートル以上排水すると、区分ごとの単価で計算されます。たとえば9~20立方メートルは1立方メートルにつき110円、21~30立方メートルは1立方メートルにつき140円などとなっています(下表の下水道料金参照)。

したがって、使用水量が30立方メートルの1カ月の下水道料金の計算は、次のようになります。
・8立方メートルまで:560円
・20立方メートルまで:12立方メートル×110円=1,320円
・30立方メートルまで:10立方メートル×140円=1,400円
合計3,280円

したがって、1カ月の下水道料金は3,280円×消費税1.10=3,608円となります。実際の料金請求は上水道料金と合わせて2カ月分が請求されます。

下水道料金(東京23区の場合)
下水道使用水量 0~8㎥ 9~20㎥ 21~30㎥ 31~50㎥ 51~100㎥ 101~200㎥ 201~500㎥ 501~1,000㎥ 1,001㎥以上
料金 560円 1㎥につき110円 1㎥につき140円 1㎥につき170円 1㎥につき200円 1㎥につき230円 1㎥につき270円 1㎥につき310円 1㎥につき345円

※出典:水道料金・下水道料金の計算方法(23区)

なお、井戸水を使用している家庭は、下水道料金体系が変わります。自治体ごとに違うので、自治体のホームページで確認してください。

汲み取り式便所、浄化槽を利用している場合は下水道料金がかかりません。ただし、汲み取り便所の場合は汲み取り手数料、浄化槽では浄化槽管理料・浄化槽清掃(汚泥の引き抜き)費用がかかります。

世帯人数別の水道代の平均は?

わが家の水道代は多いのかどうかが気になるところです。総務省の家計調査報告(2020年)によれば、世帯1カ月の上下水道料金の全国平均は4,181円です。世帯人数が多ければ水道代は高くなります。そこで、世帯人数が単身、2人、3人、4人のそれぞれの平均水道代をまとめると、下表のようになります。

世帯人数別水道代
世帯人数 単身 2人 3人 4人
1カ月平均上下水道料金 2,172円 4,255円 5,528円 6,298円

※出典:総務省|家計調査報告(家計収支編)2020年

単身世帯(1人暮らし)の平均水道代

単身(1人暮らし)世帯の上下水道代の平均は2,172円です。東京都水道局の「平成30年度生活用水実態調査」によると単身世帯の1カ月の使用水量の平均は8.2立方メートルになっています。1人暮らしの場合、外食で済ます人も多くいるので、料理などに使う水量は少なくなります。

また、シャワー、トイレ、洗濯などに使用する水量も一般の家庭から見ると少なくなるので、この程度の金額に収まると考えられます。

1人暮らしの水道代平均については、こちらの記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。
1人暮らしの水道代平均はどれくらい? 賢い節約方法も解説

2人世帯の平均水道代

2人世帯の上下水道代は平均4,255円となっています。1人暮らしのちょうど倍になっています。2人世帯の1カ月の使用水量は、東京都水道局の調査では15.9立方メートルとなるので、1人当たりの使用水量は約8立方メートルと単身世帯に比べて少し少ない程度です。

通常、世帯人数が増えると、1人当たりの水道代は単身世帯よりも安くなりますが、2人世帯ではスケールメリットがあまり出ないためと考えられます。

3人世帯の平均水道代

3人世帯の上下水道代は平均5,528円となっています。東京都水道局の調査による3人世帯の水の使用量は20.7立方メートルとなっています。1人当たりの水道代に換算すると1,842円となり、2人世帯の場合の2,112円に比べて270円程度、単身世帯に比べて約329円安くなっています。

また、1人当たりの水の使用量では6.8立方メートルで、2人世帯の約8立方メートルよりも少なくなっています。これは、人数が増えても洗濯や料理をまとめて行うことでスケールメリットが出て水道代が安くなるためと言えます。

4人世帯の平均水道代

4人世帯の上下水道料金は平均6,298円となっています。4人家族だと水道料金も高いと感じますが、1人当たりの水道代に換算すると1,574円程度となり、3人世帯よりもさらに268円程度安くなり、単身世帯に比べると598円も安くなっています。3人世帯よりもさらにスケールメリットが出ていることになります。

4人世帯の水の使用量は東京都水道局の調査では1カ月で25.1立方メートルなので、1人当たり使用量は約6.3立方メートルで3人世帯の6.8立方メートルよりもさらに少なくなっています。

地域別の水道代の平均は?

水道代は地域によって変わることが知られています。2020年の総務省の家計調査報告書(家計収支変)を参考に、地域別の水道代の平均を見てみましょう。

単身世帯(1人暮らし)

単身世帯の場合は、下表のようになります。

単身世帯の地域別水道代
北海道・東北 関 東 北陸・東海 近 畿 中国・四国 九州・沖縄
2,648円 2,200円 2,049円 1,833円 2,235円 2,198円

※出典:総務省|家計調査報告(家計収支編)2020年

単身世帯では北海道・東北地方がもっとも高く、近畿地方に比べて800円の差があります。その他の地域では大きな差はみられません。

2人以上世帯

2人以上の世帯の月間水道料金の平均を地域別に示すと、下表のようになります。

2人以上世帯の地域別水道代
北海道 東 北 関東 北 陸 東海 近畿 中国 四国 九州 沖縄
5,275円 5,956円 5,342円 6,266円 4,796円 5,078円 5,407円 4,660円 5,059円 4,481円

※出典:総務省|家計調査報告(家計収支編)2020年

地域によってバラつきが見られます。最も高い北陸地方と最も低い沖縄とでは、1,785円もの差があります。一般的には、各家庭が離れている地方のほうが設置・維持コストがかかり、料金が高くなる傾向にあります。

実際、国土交通省の2020年国税調査人口速報値で人口密度を見ると、沖縄県は1キロ平方メートル当たり約643人なのに対して、北陸地方では石川県270人、富山県243人、福井県183人となっていて、大きな差があります。

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水を最も使うシーンはどこ?

浴槽に水を足している写真 浴槽に水を足している写真

水道代を節約するためには、どこでどれくらいの水を使っているかを把握することが大事です。では、家庭で最もたくさんの水を使う場所はどこでしょうか。東京都の平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査によると、風呂が40%と最も多く、以下、トイレ21%、炊事が18%、洗濯が15%、洗面・その他で6%の順となっています。

東京都によれば、シャワーを3分間流しっぱなしにすると約36Lになるそうです。食器洗いの場合は5分間流しっぱなしで約60L、洗面・手洗いは1分間流しっぱなしで約12Lになります。

このような事実や水の使用量の目安を頭に入れておくと、水道代を節約するうえで参考になるのではないでしょうか。
※出典:東京都水道局 平成27年度「一般家庭水使用目的別実態調査」

水道代を節約するコツ

水道料金は、多くの水を使用するほど、高い単価の料金を払う仕組みになっています。したがって、水道代は節水をすればするほどをお得になるということがわかります。そこで、水道代をどうすれば節約できるか、そのコツをご紹介します。

節水コマ・節水シャワーヘッドを使う

節水シャワーヘッド 節水シャワーヘッド

節水コマは一般用蛇口に取り付けて水の流出水量を調節して節水する部品のことです。水道のハンドルの内部には「コマ」という部品がありますが、このコマを特殊な形状にして、蛇口から出る水量が自然と少なくなるようにしたもので、東京都水道局などは無料で配布しています。都の水道局によると、水道を1分間流しっぱなしにしたときの水量は約12Lになりますが、蛇口に節水コマをつけると、50%の節水ができるとしています。

また、シャワーを使って髪や体を洗うときはその都度シャワーを止めることを心掛けましょう。合わせてシャワーヘッドを節水仕様に取り換えることをおすすめします。節水仕様のシャワーヘッドはシャワーの穴が小さくて少ないので、節水しながらも勢いよく水を出すことができ、節水効果は従来タイプに比べ35~48%前後とされています。

歯みがきはコップに汲んで使う

歯をみがくときに、30秒間水道水を流しっぱなしにすると約6Lの水を使いますが、水をコップにくんでみがいた場合、約0.6Lの水で済みます。つまり、10分の1に節水できることになります。

歯ブラシに歯みがき粉をつけるときに歯ブラシを濡らしますが、水道水を流しながら濡らすと無駄に水を流してしまいます。先に、コップに水を入れて歯ブラシを浸せば水を節約できます。コップの水は口をすすぐときも使えるので一石二鳥です。

洗車はバケツで行う

たくさんの水を使うのが洗車です。車を1台洗う場合、ホースからの水で流し洗いすると約90Lの水を使います。ところが、水をバケツにくんでおいて洗車すると、3分の1の30Lで済みます。

また、洗う前に表面の汚れを先にふき取るとか、汚れが付きにくいコーティング剤を利用することもおすすめです。

お風呂の残り湯を再利用する

お風呂の残り湯は一般家庭で約180Lあります。この残り湯を捨てないで、その半分を洗濯、掃除、散水などに再利用すれば90Lの節水になります。

残り湯を洗濯に使用している人は多いと思いますが、臭いが気になって使っていない人もいるかと思います。その場合は、すすぎのときは水道水にしてみてはいかがでしょうか。また、洗濯機に節水型もあるので、買い替えのときはドラム式洗濯機など節水型洗濯機がおすすめです。

水道代とともに電気料金の節約も考えよう

水道代は普段からコツコツと節水を心掛けることによって節約できます。水道代の節約を目指すなら、合わせて電気料金の節約も考えてはいかがでしょうか。家計にとって大きなプラスになります。

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