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トイレの節水方法は?節約効果とNGな方法もご紹介 トイレの節水方法は?節約効果とNGな方法もご紹介

私たちは毎日、トイレ、お風呂、洗濯、炊事などあらゆる場面で多くの水を使います。節水を心掛ければ、節約効果が得られます。そこでまずは一般的に使用する水の量や使い道を解説するので、普段使っている水の量や内容について現状を確認してみましょう。

また普段の生活で簡単に取り入れられる節水方法やおすすめの節水グッズをご紹介します。手軽に試せる方法なので節水を生活に取り入れてみませんか。

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そもそも1カ月で使用する水の量はどのくらい?

そもそも私たちは日常的に1カ月あたりどのくらいの水を使っているのでしょう。1人が1日で使う平均的な水の量をはじめ、毎日どのようなことで水を使っているのかについて解説します。

1人で1日に使う水の量

東京都水道局の調べによると、世帯人数別の1カ月あたりの平均水道使用量は以下のとおりとなっています。

世帯人員 使用水量
1人 8.2㎥
2人 15.9㎥
3人 20.7㎥
4人 25.1㎥
5人 27.5㎥
6人以上 33.5㎥
※出典:東京都水道局

住んでいる環境、地域、季節によって使う水の量は変わりますが、世帯人員1人の使用水量8.2立方メートルを例に挙げると、1カ月あたり約8,200Lの水を使っていることになります。1日あたりに換算すると273Lになるので、2Lのペットボトルを例にすると100本以上にも及びます。毎日1人で2Lのペットボトル100本以上の水を使用しているとは驚きですよね。

ファミリー層の場合は家族構成などによっても異なりますが、平均水道使用量は3人家族の場合は1日あたり690L、4人家族の場合は1日あたり836Lです。これを2Lのペットボトルに換算すると3人家族では毎日約345本、4人家族では毎日約418本水を使っていることになります。

1人暮らしに比べてまとめて炊事洗濯を行ったり、お風呂の水をみんなで使っていてもやはり1人あたり2Lのペットボトル100本以上の水を使っているようです。水道から水を出すと使用量を把握することは難しいですが、ペットボトルに置き換えて考えてみると大量の水を使っていることがわかります。

日常生活での水の使い道

毎日1人あたり2Lペットボトル100本以上の水を使っていることに驚いてしまいますが、どのような使い方をしているか考えてみましょう。日常生活における水の使い道はお風呂、トイレ、洗濯、炊事などが一般的です。

東京都水道局の実態調査によると一般家庭での水の使われ方は以下のようになることがわかりました。

風呂40% トイレ21% 炊事18% 選択15% 洗面・その他6% 風呂40% トイレ21% 炊事18% 選択15% 洗面・その他6%

※出典:東京都水道局

上記のグラフを見ると、水の使用量が一番多いのはお風呂ということがわかります。ひと昔前までは、水の使用量が一番多い場所はトイレでした。しかし節水型のトイレが普及することによってトイレの水の使用量は昔に比べると減っています。

1990年代ごろまでは、1回の大レバーでの洗浄に13L程度の水を使う機種が一般的でした(※1)。しかし、最近では技術の進歩で大レバーでの水の量は昔に比べて減っているようです。

お風呂、トイレに続いて、水を使うのは、炊事、洗濯、洗面・その他の順になっています。食器洗いは食器洗い洗浄機を使う、洗濯機は節水タイプのものを使うなど、使用している電化製品の違いや生活環境の違いで多少差はでるでしょう。シャワーや洗顔の際、食器洗いを行う際は水を出しっぱなしにしないようにすると心掛けるだけでも節水できそうですね。

※1 出典:トイレQ&A|一般社団法人 日本レストルーム工業会 トイレナビ

トイレの節水方法4選

節水 節水

ひと昔前のトイレに比べて現在のトイレは節水効果が高いことがわかりました。しかし、私たちの使い方や工夫次第でトイレの水はまだまだ節水できます。トイレでできる4つの簡単な節水方法についてご紹介するので、できる範囲で生活に取り入れてみましょう。

1.レバーの大・小を使い分ける

トイレの水を流すとき、大・小のレバーがありますよね。トイレ各社によって洗浄水量は異なりますが、標準的なトイレの洗浄水量は10L便器の場合、大レバーが10L、小レバーが8Lになります。8L便器の場合は、大レバーが8L、小レバーが6Lです。いずれの便器も洗浄水量は、大レバーと小レバーで2Lの差があることがわかります(※1)。

小で十分な場合でも大レバーを使っている方は、毎回2Lの水の量を無駄にしているといえるでしょう。東京水道局のホームページの参考価格は1Lあたりの単価が0.24円になっています(※2)。大レバーと小レバーで2Lの差があるので、金額に換算すると0.48円の差となります。トイレで小をするたびに0.48円損をしていると考えるともったいないですよね。

次に、4人家族が1日4回のトイレをすべて大レバーで洗浄した場合と大レバーと小レバーを使い分けて洗浄した場合について考えてみましょう。

10L便器を使用する4人家族のトイレの水道料金
大レバー1回、小レバー3回で洗浄した場合 大レバー4回で洗浄した場合
1日 約33円 約38円
1カ月 約990円 約1,140円
1年間 約11,880円 約13,680円

4人家族で1日にトイレに4回(大1回、小3回)行ったとして、トイレで消費する水の量は1日で1人あたり34L、4人分で136Lほど。水道料金の単価を1Lあたり0.24円とした場合、1カ月(30日)で計算すると、トイレの水道料金は1日あたり約33円、1カ月で約990円になります。

4人家族全員が1日にトイレに4回(大1回、小3回)すべてを大レバーで行うとすると、1日で1人あたり約40L、4人分で160Lほど。1カ月あたり約1,140円になります。ひと月あたり150円の差がでるので、年間にするとトイレの水道料金だけで約2,000円くらいの差がでることになります。

トイレットペーパーを使うときは詰まりの原因になってしまうので大レバーを使った方が良いでしょう(※3)。しかし、トイレットペーパーを使わない小のときは、小レバーを使うことによってトイレの節水を行うことができるので生活に取り入れることをおすすめします。

※1 出典:トイレでエコ|一般社団法人 日本レストルーム工業会 トイレナビ
※2 出典:水の上手な使い方|東京都水道局

2.何度も水を流さない

トイレでは臭いや音が気になるため、何度も流してしまうという方も多いでしょう。人によっては多く流すのがクセになっている場合もあるかもしれません。1Lあたりの水の単価を0.24円とした場合、10L便器の大レバー(10L)を2回流すと4.8円に、3回流すと7.2円になります。下記のように1日に5回トイレに行った場合を想定すると大きな差がでることがわかります。

10L便器の大レバー(10L)を使って1日5回トイレに行くときの比較表

10L便器の大レバー(10L)を使って1日5回トイレに行くときの比較表
出るときだけ(1回)
流した場合
毎回(2回)流した場合 毎回(3回)流した場合
1日 約12円 約24円 約36円
1カ月 約360円 約720円 約1,080円
年間 約4,320円 約8,640円 約12,960円

上記の表は大レバーのみを使ったことを想定していますが、小のときは小レバーを使うなど工夫をすればトイレの水道料金はさらに安くなります。

トイレの水を流すのは原則として1回だけにし、臭いが気になるときは消臭スプレーなどで対処すると良いでしょう。音に関しても、最近では家庭用の消音グッズがあるので、音が気になる方は取り入れることをおすすめします。

3.給水タンク内の浮き玉を調節

トイレの給水タンクには浮き玉と呼ばれる水を調節する玉状の部品があります。トイレの給水タンクの水位が上がると浮き玉が浮き、下がると給水され、適切な水位になると給水が止まる仕組みです。

浮き玉の位置を調節すれば、タンクに溜まる水の量を減らして節水できます。ただしタンクの水を減らし過ぎると、流れが悪くなったり水を流すときに音がしてしまったりします。浮き玉を調節するときはトイレを流すのに支障がないよう、流れ具合や音を聞くなど十分注意をして調節することが大切です。

4.お風呂の残り湯で流す

トイレのタンクにお風呂の残り湯を入れて流すという方法もあります。多少の手間がかかりますが、トイレとお風呂が近くにある場合やお風呂の残り湯がもったいないと感じている場合、さらに洗濯に残り湯を使いたいけどお風呂と洗濯機が離れているという場合におすすめの節水方法です。

お風呂の残り湯をトイレに使う場合は、以下のように行います。

1.トイレの止水栓を閉めておく
2.タンクの中に水が溜まっていないかを確認し、タンクに見合った量のお風呂の残り湯を入れる
3.流すときには普通にレバーで流す
4.止水栓を閉じているためタンクに給水されることはないので、タンク内の水が減ったらお風呂の残り湯をタンクに入れる

トイレのタンクにお風呂の残り湯を入れる方法は、節水にはなりますがトイレの手洗いが使えません。またお風呂の残り湯を運ぶ手間や面倒さがあります。毎日行うのは大変という方は小を流すときだけ、お風呂の残り湯をバケツなどに入れて便器に流し込む方法もおすすめです。

節水に役立つ便利グッズ

トイレの節水に役立つ便利グッズもたくさん販売されているので、取り入れてみるのも良いでしょう。ここでは4つのおすすめグッズをご紹介します。

ウォーターセーバー

通常のトイレは、レバーをひねるとタンク内の水を自動的に流すので水量の調節ができません。「ウォーターセーバー」は水洗トイレのタンク内のフロートバルブの上に乗せる節水グッズです。「ウォーターセーバー」を使うと、レバーを動かしたときだけフロートバルブが浮くようになります。レバーを元に戻すと水が止まるので、水を流すのを止めたいタイミングを自分で決められる仕組みです。タンクの水を使い切る前にレバーを戻せば、節水効果が得られます。

「ウォーターセーバー」の節水以外のメリットは、取り付けや取り外しが簡単なことと、単価が1,000円程度と安価なことです。デメリットはトイレットペーパーを多く使ったときに早くレバーを戻してしまうと詰まりの原因になること。いつもよりトイレットペーパーを多めに使ったと感じたときは、長めにレバーを回しておくと良いでしょう。

水洗トイレ節水器ロスカット

トイレの水は勢い良く流れた後、しばらくチョロチョロと水が流れ続けます。このチョロチョロした水をカットする働きがあるのが「水洗トイレ節水器ロスカット」です。トイレのタンクにゴムフロートという部品があります。ゴムフロートが浮いていると水が流れ、水を流し終わるとゴムフロートがフタとなって水が止まる仕組みです。「水洗トイレ節水器ロスカット」をゴムフロートに装着するとフタが閉まるタイミングが早くなり、節水することが可能になります。

「水洗トイレ節水器ロスカット」を使用することによって、1回あたり30%以上節水できるといわれています(※1)。ただし、使用の際は注意が必要です。節水型のトイレ、高い位置にタンクがあるハイタンク型のトイレ、ボタンで水を流すタイプのトイレには使えません。

※1 出典:ロスカット|株式会社テンプラス

ドルフィンセーブ

トイレのタンク内のバルブは、タンクの水がすべて流れてからフタを閉じる仕組みになっています。「ドルフィンセーブ」は付け替えることで、空気穴から浮力をなくして早めにフタを閉じるという節水グッズです。

大きな特長は、トイレの便器に流れる水量を9段階に調整ができることです。ご家庭の水の勢いに合わせた調節が可能になります。1回のトイレで約5Lの水が節水できるといわれているので節約効果は高いでしょう。ただし「ドルフィンセーブ」はTOTOのトイレ専用のアイテムなので、購入の際は注意が必要です。

万能ロータンクボールタップ・スリムタップ

「万能ロータンクボールタップ・スリムタップ」はトイレタンクの中の部品です。現在のトイレタンクのパーツをすべて取り替えることによって節水効果が得られます。「万能ロータンクボールタップ・スリムタップ」に付け替えると、タンク内の水位を調節する、チョロチョロ流れる水をカットする、水位が調節できる、タンク内へ給水するときの音が低減されるなどのメリットが得られます。

ほとんどのタンクにつけることができますが、下水給タンクや高い位置に設置されたハイタンクには使用できないので注意が必要です。

やってはいけないNGな節水方法

やってはいけないNGな節水方法 やってはいけないNGな節水方法

トイレにはおすすめできない節水方法もあります。節約情報サイトなどに記載されている場合があるかもしれませんが、故障の原因となるのでやめておきましょう。

トイレのタンクにペットボトルを入れる

トイレのタンク内の水位を上げるためにペットボトルを入れるという方法が出回っています。タンク内にペットボトルを入れることで、タンク内に溜める水の量が減り節水になるということで有名ですが、ペットボトルがタンク内の水流を妨害する恐れがあります。

流れが悪くなるだけではなく、ペットボトルが内部部品に接触して動作不良を引き起こすこともあるので注意しましょう。最悪の場合は、排泄物やトイレットペーパーが流れにくくなる、排水管が詰まるなどで故障の原因になることがあります。

またペットボトルがタンクの中の部品と接触することによって、水が止まらない、出っぱなしになってしまうというトラブルに見舞われることもあります。手軽な節水方法に思えますが、トイレが故障すると予想外の出費がかかるので注意しましょう。

水道代とともに電気料金の節約も考えよう

私たちが普段使用している水の量や水の使い道についてご紹介しました。お風呂の次に水を多く使うトイレの節水方法についても解説しましたが、参考になったでしょうか。ご家庭の中では節水だけではなく、まだまだ節約できるポイントはいくつもあります。

電気やガスなどの光熱費もその1つです。電気やガスの使い方を変えることなく、契約会社やプランを見直すだけで節約になることがあるので見逃せません。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

Looopでんきでは、市場価格に合わせて電気料金が変わる「スマートタイムONE」を提供しています。

ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
  • タイマー機能の付いた洗濯機や食洗機などを導入し、電気料金が安い時間帯を狙って稼働させる
  • 電気料金が高い時間帯には、外出を楽しむ

ピークシフト・ピークカットを実際に普段の生活へ取り入れているお客様の声を紹介します。

(40代 / 女性 / 5人暮らし)
電気の使用量アプリをうまく使い、節電出来ているので、おすすめしたいです。アプリは分かりやすいし、使用料金もでているので目安になりやすいです。

(40代 / 女性 / 3人暮らし)
ゲーム感覚で電気の節約を楽しめたのは初めてで楽しんでいた自分がいました。
周りの友人にもこの楽しさを共有したいので100%勧めたい。

まずは、市場連動型のプランを無理なく生活サイクルへ取り入れられるかどうかイメージしてみてはいかがでしょうか。

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