食費が高すぎると感じている方は、食費の平均金額を知っておきたいところです。毎月の食費が適正金額を超えていれば改善の余地があるでしょう。少しでも生活費を抑えられるよう、二人暮らしにおける理想の食費、節約術などをご紹介します。
二人暮らしの食費の平均
二人暮らしの食費の全国平均を確認し、自分たちの食費と比べてみましょう。食費の内訳や世帯年収ごとの平均も紹介します。
全国平均と内訳
総務省統計局の調査結果によると、2021年における二人暮らしの食費の平均は66,327円であることがわかります。食費の内訳と平均支出額は以下の通りです。
穀類 | 5,388円 |
魚介類 | 6,210円 |
肉類 | 6,041円 |
乳卵類 | 3,569円 |
野菜・海藻 | 8,577円 |
果物 | 3,441円 |
油脂・調味料 | 3,373円 |
菓子類 | 5,209円 |
調理食品 | 10,000円 |
飲料 | 4,301円 |
酒類 | 3,606円 |
外食 | 6,612円 |
2人世帯の食費における外食費の割合が10%弱であるのに対し、世帯人数が3人以上になると外食費の割合が10%を超えており、夫婦二人暮らしでは自炊が多いことが見てとれます。
※出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 表番号3-1 世帯人員別」
世帯年収によっても違う
二人暮らしの食費の平均は、世帯年収によっても異なります。同じく総務省統計局による「家計調査」に基づき、年収階級別の消費支出・食費の平均、エンゲル係数をまとめました。
世帯年収 | 消費支出 | 食費 | エンゲル係数 |
2,000,000円未満 | 150,933円 | 50,821円 | 33.7% |
2,000,000~2,500,000円 | 179,344円 | 57,520円 | 32.1% |
2,500,000~3,000,000円 | 192,725円 | 60,772円 | 31.5% |
3,000,000~3,500,000円 | 212,780円 | 64,127円 | 30.1% |
3,500,000~4,000,000円 | 232,159円 | 67,729円 | 29.2% |
4,000,000~4,500,000円 | 246,269円 | 71,877円 | 29.2% |
4,500,000~5,000,000円 | 250,008円 | 71,370円 | 28.6% |
5,000,000~5,500,000円 | 259,033円 | 72,368円 | 27.9% |
5,500,000~6,000,000円 | 269,755円 | 74,253円 | 27.5% |
6,000,000~6,500,000円 | 280,116円 | 77,622円 | 27.7% |
6,500,000~7,000,000円 | 288,613円 | 79,618円 | 27.6% |
7,000,000~7,500,000円 | 296,243円 | 80,460円 | 27.2% |
7,500,000~8,000,000円 | 314,959円 | 82,171円 | 26.1% |
8,000,000~9,000,000円 | 339,983円 | 83,552円 | 24.6% |
9,000,000~10,000,000円 | 368,547円 | 89,883円 | 24.4% |
エンゲル係数は消費支出に占める食費の割合です。エンゲル係数が小さいほど生活にゆとりが生じるとされており、実際に年収が増えていくにつれてエンゲル係数は小さくなっています。
※出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 表番号2-3 年間収入階級別」
二人暮らしの理想の食費はいくら?
二人暮らしの食費は、いくらに設定するのがよいのでしょうか。二人暮らしにおける理想の食費について解説します。
手取り額の15~20%が目安
二人暮らしの理想の食費は、二人の収入における手取り額の15~20%が目安とされます。家計に負担がかからない家賃の割合が手取り額の30%以下、家賃+食費の割合が50%以下とされている点を考慮しても、食費は手取りの20%以下に抑えたいところです。
ただし、これらはあくまでも一般的な目安であり、家計全体のバランスを見て適切な食費の割合を決めることが大切です。食費のみの割合にこだわる必要はありません。
例えば、外食が二人の楽しみで、ほかの趣味や交際費にお金を使わない場合は、食費が手取り額の20%を超えても構わないでしょう。自分たちが納得できる予算を設定することが重要です。
⇒二人暮らしの生活費についてもっと詳しく知りたい方はこちら
目標金額を計算しよう
食費を意識して生活したい場合は、食費の目標金額を設定しましょう。1カ月あたりの目標金額の目安を手取り額ごとにまとめました。
手取り額 | 手取りの15% | 手取りの20% |
200,000円 | 30,000円 | 40,000円 |
250,000円 | 37,500円 | 50,000円 |
300,000円 | 45,000円 | 60,000円 |
350,000円 | 52,500円 | 70,000円 |
400,000円 | 60,000円 | 80,000円 |
450,000円 | 67,500円 | 90,000円 |
500,000円 | 75,000円 | 100,000円 |
総務省が公表する食費の平均66,327円は、手取りの15~20%を理想とすると、世帯の手取り350,000~400,000円以上の家庭が該当することがわかります。
1週間・1日にどのくらいの食費が使えるのかも、下の表で目安として確認しておきましょう。
1カ月 | 1週間 | 1日 |
30,000円 | 7,000円 | 1,000円 |
40,000円 | 9,333円 | 1,333円 |
50,000円 | 11,667円 | 1,667円 |
60,000円 | 14,000円 | 2,000円 |
70,000円 | 16,333円 | 2,333円 |
【準備編】食費の節約術5選
現在の食費が適正金額を超えている場合は、できるところから節約を始めてみましょう。食事の準備段階で実践したい節約術を紹介します。
家計をアプリで管理する
家計簿をつけると支出の内訳や金額が明確になるため、無駄な支出を削減しやすくなります。家計を管理する際は、より簡単に作業を行えるアプリを活用するのがおすすめです。
近年は、スマホでレシートを撮影するだけで、自動的に仕訳を行ってくれるアプリも登場しています。紙の家計簿より手間が軽くなる上、記載ミスを防止できる点もメリットです。
ただし、単に金額を入力したりレシートを保管したりするだけでは、家計をきちんと管理できているとはいえません。アプリに反映された明細を振り返り、赤字になった原因をしっかり検証することが大切です。
買い物の回数を減らす
毎日のように買い物に出かけると、購入予定以外のものに目移りしやすくなり、余計な出費がかさんでしまいます。食費を節約するためには、買い物の回数をできるだけ減らすことがポイントです。
1週間に1~2回程度のまとめ買いを意識し、目的のないストック品は買わないようにします。買い物に行く前には必ずリストを作りましょう。
まとめ買いをすれば、大容量パックの食材などで単価が下がりやすくなる点もメリットです。また、単価が安い食材をメインを使った料理を考えるのもよいでしょう。
ポイントや割引を有効に使う
同じ値段で食材を買うなら、現金よりもポイントがつく決済サービスを利用する方がお得です。クレジットカード払いや電子マネー、コード決済でポイントがつくお店をチェックしておきましょう。
割引を有効活用するのもおすすめです。お店から発信される割引情報にアンテナを張りつつ、肉・魚・総菜など閉店間際に割引されやすいものも狙ってみましょう。
近年は独自のアプリを提供しているお店も増えています。クーポン券の配布や割引情報の配信がアプリを通じて行われるため、よく行くお店のアプリも確認しましょう。
自家栽培を行う
食費を節約する方法の1つに、自家栽培を行うことが挙げられます。ナス・ラディッシュ・プチトマト・リーフレタス・ハーブ類は比較的育てやすく、初心者にもおすすめです。堆肥は生ごみや落ち葉で自作できます。
大根・ニンジン・キャベツ・小松菜など、購入した野菜の一部で再生栽培を行えば、コスト0円で食材を作ることが可能です。
自家栽培で野菜を作ることで、作物を育てたり収穫したりする楽しみが生まれます。栽培や収穫を子どもに手伝ってもらえば、食育につながる点もメリットです。
ふるさと納税を活用する
ふるさと納税とは、好きな自治体を選んで寄附の形で納税できる制度です。寄附した金額のうち自己負担額2,000円を除いた部分が、自分の所得税や住民税から控除されます。
本来所得税や住民税として納税する金額を、選んだ自治体に納める形になるのが、ふるさと納税の仕組みです。納税額自体は変わらないため、節税効果はありません。
寄附の金額に応じて自治体から返礼品を受け取れる点が、ふるさと納税の大きなメリットです。自治体が用意する返礼品の中には食材も数多くあるため、食材を選ぶことで食費の節約につながります。
ふるさと納税で寄附できる金額には上限があり、上限を超えた分は自己負担となります。自己負担額2,000円でいくらまで寄附できるのか、以下のシミュレーターで確認しましょう。
控除上限額シミュレーション | ふるさと納税 [ふるさとチョイス]
【料理編】食費の節約術5選
食費を削減したいのなら、買い物だけでなく料理にも工夫を凝らしてみましょう。誰でも取り組める食費節約のアイデアを紹介します。
食品ロスをなくす工夫をする
購入した食材を使わないまま消費期限が過ぎてしまうと、食品ロスが発生して出費がかさみがちになります。廃棄する食材をなくすためには、冷蔵庫の収納を見直すのがおすすめです。
ひと目で食材の在庫がわかるように冷蔵庫を整理すれば、優先的に使うべき食材から消費できるため、食品ロスを削減できます。
小まめに在庫をチェックし、購入した食材を確実に消費するように意識することも大切です。
安い食材を使い回す
食費を抑えるには安い食材を選び、幅広くアレンジして調理しましょう。コスパのよい食材を選ぶのは、食費の節約の基本です。以下に単価の安い代表的な食材を紹介します。
- 肉類:豚の小間切れ、鶏むね肉、ささみ
- 魚類:鮭や鯖の切り身、秋刀魚
- 野菜:キャベツ、もやし、じゃがいも
- 豆製品:豆腐、納豆
- 果物類:オレンジ、バナナ
作り置きを意識する
1回の料理で多めに作って冷蔵・冷凍保存しておけば、食材を無駄にしない上、調理時間の短縮にもつながります。食費を節約する場合は、常に作り置きを意識しましょう。
作り置きをした料理は弁当にも活用できるほか、シンプルな味付けの料理であれば別の料理にアレンジすることも可能です。リメイクできる料理を中心に作り置きするのもよいでしょう。
レシピありきで献立を組み立てない
近年はインターネットで簡単にレシピを見つけられるため、食べたい料理を調べてから買い物に出かける方も多いでしょう。
コスパの高いレシピとして紹介されていても、記載されている食材が常に安いとは限りません。そのレシピに必要な調味料が他の料理で使えないというリスクもあります。
冷蔵庫の中身をチェックした上で、その時々に安くなっている食材からレシピをイメージする習慣をつけましょう。売り場を見ながら献立を決められるようになれば、食費が徐々に減っていきます。
ボリュームの出せる食材を使う
かさ増しのしやすい食材で料理を作れば、コスパを高められます。ボリュームアップできる代表的な食材は、キャベツ・大根・白菜・もやし・じゃがいも・卵・豆腐・厚揚げ・春雨・こんにゃくです。
例えば、豆腐を使ったかさ増しレシピとしては、豆腐ハンバーグが定番です。ホットケーキミックスに豆腐を混ぜれば、ホットケーキもボリュームアップできます。ハンバーグのかさ増し食材としては、じゃがいももおすすめです。
手軽にボリュームアップしたい場合は、キャベツやもやしを使いましょう。カレーに千切りキャベツを入れたり、野菜炒めにもやしを入れたりすれば、簡単に量を増やせます。
家計を見直すなら食費以外も節約を
家計の支出を抑えたいと考えているのなら、食費以外の支出を節約することも大切です。家計を見直す際に意識したいポイントについて解説します。
食費の節約は後回しにしよう
家計を見直す際は、どうしても食費の節約を優先的に考えがちです。しかし人によっては、食費の節約がストレスにつながってしまう恐れもあります。
食費を削減するために我慢をすると、おいしい料理を食べる楽しみが減ったり、家族団らんの時間が少なくなったりしかねません。生活習慣を変えること自体も、大きなストレスを抱えてしまう要因の1つです。
節約を途中で挫折すると、反動で散財につながるリスクもあります。食費の節約は後回しにし、節約するにしても無理のない範囲で取り組むことが重要です。
生活費見直しのポイント
家計を見直したいのなら、食費の前に家賃・通信費・保険料・水道光熱費などの固定費を削減できないか検討しましょう。固定費を減らせれば、節約効果を継続的に発揮できます。
⇒固定費の節約についてもっと詳しく知りたい方はこちら
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二人で楽しみながら食費を節約しよう
二人暮らしの食費は、手取り額の15~20%に抑えるのが理想です。世帯収入に合わせて食費の目標金額を設定すれば、1日・1週間あたりに使える金額がわかりやすくなります。
ただし、家計の見直しで食費の節約を重視すると、毎日の楽しみが減ってストレスを抱える結果にもなりかねません。食費以外の生活費の見直しを優先し、食費の節約は無理なくできる範囲で行いましょう。