電気を貯めておき必要なときに使える家庭用蓄電池は、節電や環境貢献に役立つ、災害時に停電しても安心、などのメリットがあります。しかし、実際にどれくらいの節電につながるのか具体的にイメージできずにいる方も少なくありません。蓄電池の導入を検討している場合は、まず蓄電池の特徴とメリットについて知ることが大切です。
今回は、家庭用蓄電池の概要と導入のメリット、導入が向いているご家庭の特徴について解説します。蓄電池の導入のメリットを最大限にする方法にも触れるため、ぜひ参考にしてください。
家庭用蓄電池とは
家庭用蓄電池とは、電気を充電して貯めておけるご家庭向けの電化製品です。蓄電池は、充電すれば繰り返し使えることが特徴で、「二次電池」「バッテリー」「ポータブル電源」と呼ばれることもあります。
家庭用蓄電池の主な活用方法は以下の通りです。
- 電気機器へ電気を供給する
- 災害時に非常用電源として使う
- 太陽光発電と併用して売電する
家庭用蓄電池には、小型・大容量型・屋内型・可動式などさまざまなタイプがあり、ご家庭のニーズに合わせて商品を選ぶことができます。
近年、家庭用蓄電池を導入するご家庭が増えており、蓄電池の出荷台数は2011年以降右肩上がりです。ただし、家庭用蓄電池の設置には、購入費用や設置費用がかかります。家庭用蓄電池の価格は、蓄電容量や性能によって違うため商品によってさまざまです。4kWh程度の蓄電容量の場合、100万~200万円ほどで販売されています。
国や各自治体では、蓄電池の導入を検討している方向けの補助金制度や支援策を行っているため、購入から設置にかかる費用をできるだけ抑えたい方は、積極的に活用しましょう。
家庭用蓄電池のメリット
家庭用蓄電池の設置には、以下のメリットがあります。
- 停電時でも電化製品を使える
- 電気代の節約につながる
- 太陽光発電と併用すればお得になる
家庭用蓄電池は、災害時に備えたい方や日常の電力消費量や電気代を抑えたい方におすすめです。
ここからは、家庭用蓄電池が停電時に役立つ仕組みや節電につながる具体的な理由について解説します。
停電しても電化製品が使える
家庭用蓄電池があれば、災害時などに停電しても電化製品を使うことが可能です。
電力供給が再開されるまでに時間がかかる場合、どうしても生活が不便になります。特に小さな子どもや高齢者がいるご家庭では、ご家族の不安やストレスが大きくなりやすいでしょう。家庭用蓄電池で電力を貯めておくことで、万が一の場合でも不安を最小限にすることができます。
ただし、家庭用蓄電池には家全体の電化製品が使える「全負荷型」と使いたい電化製品を選んで使える「特定負荷型」があり、停電時にどのような電力の使い方をしたいかによって選ぶべき商品が変わるため注意が必要です。
テレビ・冷蔵庫・照明など最低限の電化製品を使いたい場合は、特定負荷型が向いています。一方、オール電化のご家庭には家全体の電力をカバーできる全負荷型がおすすめです。
電気代が節約できる
電力会社の中には、1日の時間帯によって電気代が変動するプランを設けているところもあります。そういったプランの場合、電気代が安い夜間などの時間帯に電気を貯めておき、本来なら電気代が高くなる昼間に使うことで節約につなげることができます。
ただし、時間帯によって電気代が安くなるプランがない場合や、料金プランの変更をしていない場合は、電気代の節約になりません。電力会社の料金プランや契約内容をチェックして、家庭用蓄電池の設置に合わせて必要な手続きを行いましょう。
太陽光発電との併用でさらにお得になる
家庭用蓄電池と太陽光発電を組み合わせることで、電気を「つくる」のと「貯める」のをセットで行うことができます。
昼間は太陽光で発電した電気を使い、余った電気を貯めておくことで、夜間に必要な電気をまかなうことが可能です。ご家庭によっては電力をすべて自家消費することもできます。また、太陽光発電と併用していれば、災害などにより電気供給が止まったとしても発電と蓄電により電力を確保できます。
ただし、太陽光発電システムを導入するためには、費用負担や設置場所の確保がネックとなる場合もあります。太陽光発電との併用を検討する場合は、しっかりと計画を立てましょう。
蓄電池の導入がおすすめなご家庭
蓄電池の導入が向いているご家庭の特徴は、以下の通りです。
- オール電化である
- すでに太陽光パネルを設置済である
以下では、オール電化や太陽光パネルがあるご家庭が蓄電池の導入に向いている理由について、詳しく解説します。
オール電化のご家庭
オール電化は、照明や空調だけでなく調理や給湯の熱源も電気でまかなっています。ガスを利用しているご家庭とは違い、オール電化住宅は停電時に料理をしたりお風呂を沸かしたりすることができません。そのため、家庭用蓄電池で万が一に備えておくことがおすすめです。
さらに、電力使用量が多くなりがちなオール電化のご家庭は、電気代が安い時間帯に蓄電して高い時間帯に効率良く電気を使うことで節電効果が高まります。
ただし、電気料金単価は電力会社やプラン内容によって違うため、事前に安い時間帯をリサーチしておくことが大切です。
太陽光パネルがあるご家庭
家庭用蓄電池の導入は、すでに太陽光パネルがあるご家庭にもおすすめです。
太陽光パネルは蓄電できないため、発電した電気を使うのは昼間に限られます。家庭用蓄電池と併用することで、発電・蓄電・消費をご家庭で行うことが可能です。
特にオール電化割引などが適用されないご家庭の場合、昼間と夜間の電気代の差が大きくなりやすいため、電気を貯めて効率良く使う必要があります。
太陽光パネルと家庭用蓄電池を併用すれば、雨の日や夜間にも安く電気を使えるようになりとてもお得です。
太陽光発電+蓄電池でさらにお得にする方法
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、長期的な電気代の節約につながります。太陽光発電との併用でさらにお得にするには、太陽光発電の仕組みやメリットを理解しておくことがポイントです。
ここからは「太陽光発電+蓄電池」で電気代をよりお得にする方法を解説します。
天気や時間帯で電気を使い分ける
太陽光発電と蓄電池の併用で効率よく節電するためには、天気や時間帯で電気を使い分けることが大切です。太陽光発電による発電量は、天候・地域・太陽光パネルの設置角度などによって差が生じます。
太陽光発電による1カ月あたりの平均発電量は、以下の通りです。
太陽光パネルのシステム容量と発電量の関係(※1) | |
---|---|
太陽光パネルのシステム容量 | 1カ月あたりの平均発電量(※2) |
4kW | 約330〜340kWh |
5kW | 約410〜420kWh |
できるだけ電気代を抑えるなら、晴れた日は太陽光発電の電力を昼間に使いましょう。十分に発電できない雨の日や天候不順の場合は蓄電池の電力を使うことで、電力会社の電気代を最小限にできます。
太陽光発電の電力を売電する
太陽光パネルでつくられた電力は「余剰電力買取制度」によって電力会社に売電することが可能です。買取期間(10年間)は一定の買取価格で売電することができます。
10kW未満の太陽光発電の場合、2021年度の買取価格は19円/ kWhです(※)。
以下では、太陽光発電の電力を売電した場合の年間売電収入を計算します。
<前提条件>
- 年間発電予想量:5000kWh
- 売電する電力の割合:80%
- 買取価格:19円/kWh
5000kWh×80%×19/kWh=76,000円(年間売電収入)
年間売電収入を増やすためには、自家消費する電力量を抑えて売電割合を増やすことがポイントです。売電割合を85%とした場合、年間売電収入は80,750円となります。
売電量を増やし維持するためには、太陽光パネルの状態チェックや定期的なメンテナンスが欠かせません。また、これから太陽光パネルを導入する場合は、発電量や電力変換率に注目して売電量を増やす工夫をしてみましょう。
電力会社を乗り換える
各電力会社では、太陽光発電や蓄電池を利用している方向けにさまざまなサービスを提供しています。電気の契約に加えて、太陽光パネルや蓄電池の設置でセット割が適用される電力会社に乗り換えることで、今よりも電気をお得に使える可能性が高くなります。
太陽光発電でつくった電気は、売電するよりも自家消費に回した方がお得になる場合も少なくありません。効率良く自家消費と売電ができるように、電力会社の料金プランやサービス内容をしっかりとチェックしましょう。
「株式会社Looop」には「太陽光発電+蓄電池」をよりお得に活用できるプランが充実しています。面倒な手続きもすべてLooopが行ってくれるため、電力会社の乗り換えがスムーズです。
セット割でさらにお得なLooopでんき
Looopでは、太陽光発電の導入サポートに力を入れています。太陽光パネルや蓄電池の販売や設置も行っているため、相談から導入までスムーズに進めたい方におすすめです。
Looopが運営する電力小売サービス「Looopでんき」には、太陽光パネルや蓄電池を設置した後の電気料金がお得になるプランがあります。今支払っている電気料金と比較して、お得になるかどうか検討してみましょう。
ここでは、プランごとに電気料金がいくら安くなるのか詳しく解説します。
Looopでんち
「Looopでんち」は、ご家庭の状況に合わせて充放電を行う全自動運転の蓄電池システムです。
<Looopでんちの特徴>
- 本体価格がリーズナブル
- AIによる全自動運転で充放電を効率化、最大8kWh相当の蓄電を実現
- 10年間無償保証で保守や修理は大手メーカーが対応(有償の場合は15年)
- ハイブリッドパワーコンディショナによりコンパクトなサイズで省スペース
「Looopでんき+でんち割」の場合、従量料金から1kWhあたり3円引きとなります。
各電力会社の従量料金と割引後の料金は以下の通りです。
エリアごとの従量料金の割引 | ||
---|---|---|
エリア | 従量料金 | 割引後の料金 |
北海道電力管内 | 32.0円/kWh | 29.0円/kWh |
東北電力管内 | 28.0円/kWh | 25.0円/kWh |
東京電力管内 | 28.8円/kWh | 25.8円/kWh |
中部電力管内 | 28.5円/kWh | 25.5円/kWh |
北陸電力管内 | 25.5円/kWh | 22.5円/kWh |
関西電力管内 | 25.5円/kWh | 22.5円/kWh |
中国電力管内 | 26.5円/kWh | 23.5円/kWh |
四国電力管内 | 26.9円/kWh | 23.9円/kWh |
九州電力管内 | 25.4円/kWh | 22.4円/kWh |
ただし、蓄電池に充電した電気は売電できません。
⇒Looopの家庭用蓄電池「Looopでんち」をチェック
LooopSolar(ループソーラー)
「LooopSolar」は、電気料金の節約だけでなく余剰電力の売電もできる住宅用の太陽光発電システムです。
<LooopSolarの特徴>
- 安定した売電収入が期待できる
- Looopでんきの料金プランの組み合わせで最大5円/kWh引き
- 省エネで節電や環境貢献につながる
「Looopでんき+でんち割+ソーラー割」の場合、従量料金から1kWhあたり4円引きとなります。
各電力会社の従量料金と割引後の料金は以下の通りです。
エリアごとの従量料金の割引 | ||
---|---|---|
エリア | 従量料金 | 割引後の料金 |
北海道電力管内 | 32.0円/kWh | 28.0円/kWh |
東北電力管内 | 28.0円/kWh | 24.0円/kWh |
東京電力管内 | 28.8円/kWh | 24.8円/kWh |
中部電力管内 | 28.5円/kWh | 24.5円/kWh |
北陸電力管内 | 25.5円/kWh | 21.5円/kWh |
関西電力管内 | 25.5円/kWh | 21.5円/kWh |
中国電力管内 | 26.5円/kWh | 22.5円/kWh |
四国電力管内 | 26.9円/kWh | 22.9円/kWh |
九州電力管内 | 25.4円/kWh | 21.4円/kWh |
また、Looop製の太陽光パネルを利用した場合、さらに1円割引かれます。
⇒余った電力を売ってさらにお得!「LooopSolar」をチェック
未来発電
「未来発電」は、適用条件に合致する方を対象とした住宅の屋根置き太陽光発電設備を0円で設置できるプランです。
<未来発電の特徴>
- 基本料金0円で使ったぶんだけ電気料金を支払う
- 契約期間は10年間
- 太陽光発電設備の導入費用は0円(太陽光発電設備の設備費・設置工事費・メンテナンス費はすべてLooopが負担)
- 太陽光発電設備の製品保証は充実の10年以上
- 災害などによる停電時には非常用電源として1500Wまで電気供給を受けられる
- 契約満了後は余剰電力を売電できる
現在未来発電は東京電力エリアと中部電力エリアのみを対象としています。
各エリアの電気料金単価は以下の通りです。
エリアごとの従量料金の割引 | ||
---|---|---|
エリア | 未来発電S (従量電灯B向け) |
未来発電L (従量電灯C向け) |
東京電力管内 | 28円/kWh | 29円/kWh |
中部電力管内 | 27円/kWh | 28円/kWh |
まとめ
家庭用蓄電池は停電時の非常電源として使うことができます。電気代が安い時間帯に蓄電して、高くなる時間帯に使うことで電気代の節約にも効果的です。
さらに、家庭用蓄電池は太陽光発電との併用でよりお得になります。特に電力使用量が多くなりがちなオール電化のご家庭や、すでに太陽光パネルが設置されているご家庭はお得になりやすいことが特徴です。蓄電池の設置を考えている方は、電気と太陽光発電をセットで契約することを検討してみてください。
Looopでんきには、多彩な料金プランがあります。蓄電池の設置や電力会社の乗り換えに興味がある方は、ぜひLooopでんきのWebサイトをチェックしてみましょう。
⇒Looopでんきの料金プランをチェック