「毎月の電気代がもう少し安くなったらいいのに」と考えている方も多いでしょう。電気代を安くする方法はいろいろあります。しかし、電気代を算出する仕組みや電気代の内訳、電気代が高くなる理由を知らなければ、電気代を本当に節約するのは難しいのです。そこで今回は、電気代の内訳や算出方法、電気代が高くなりやすい要因など、電気代に関わるさまざまなことを解説しながら、根本的な電気代の節約方法を紹介します。電気代を節約したい方は、ぜひ読んでみてくださいね。
電気代を構成しているのは?
電気代を記した検針票(電気ご使用量のお知らせ)をチェックしていても、その内訳まで確認している方はどれほどいらっしゃるでしょうか?電気代は、「基本料金(最低料金)」「従量料金」「燃料調整費」「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の4つで構成されています。それぞれについて詳しく説明していきましょう。
基本料金(最低料金)
基本料金とは、電気を使わなくてもかかる最低料金のことです。契約アンペア(A)数によって基本料金は変わり、アンペア数が高いほど基本料金は高くなります。アンペア数を低くすれば基本料金は下がりますが、一度に使える電気製品の数が減り、使いすぎてしまうとすぐにブレーカーが落ち、不便に感じることも。
Looopでんきなら、基本料金が0円で、契約アンペア(A)数の設定がなく使用できる電気量に制限がないので、お得かつ便利に電気を利用できます。基本料金は、電力会社によって変わるのです。
従量料金
従量料金とは、電気使用量に応じてかかる料金で、電気代の大半を占めるものです。電気の単価は、電力会社によって異なります。また、「市場連動型プラン」を提供している電力会社と契約している場合は、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格に連動して電気の単価が決まるため、寒波など電力の需要に影響するような社会情勢によって従量料金は変動します。
燃料調整費
燃料調整費とは、原油・LNG(液化天然ガス)・石炭の3カ月間の貿易統計価格に基づき算出された「平均燃料価格」と「基準燃料価格」の差によって算出されるものです。原油・LNG・石炭の価格は社会情勢によって変動します。これら二つの貿易統計価格が高くなれば、発電にかかるコストも増大するので、燃料調整費で調整して使用者に負担してもらうものです。
再エネ賦課金
再エネ賦課金とは、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」に基づいて電気の買取に有した費用を、電気使用者が負担するものです。再エネ賦課金の単価は全国一律であり、毎年変動します。価格は、買取価格などから、年間でどのくらい再生可能エネルギーが導入されるのかを推測して、経済産業大臣が決定します。推測額と実際の金額に大きな差があった場合は翌々年の再エネ賦課金で調整されます。2020年5月分~2021年4月分の再エネ賦課金は1kWあたり2.98円であり、これは全ての電力会社で同じとなっています。
その他含まれるもの
その他料金に含まれるものとして、容量拠出金相当額があります。容量拠出金とは、将来の発電所の新設や維持を促し、電力の安定を維持するために負担する費用です。
⇒容量市場、容量拠出金についてもっと詳しく知りたい方はこちら
電気代はどうやって決まる?
電気代の内訳は、基本料金(最低料金)+従量料金+燃料調整費+再エネ賦課金です。このうち、従量料金が電気代の大半を占めます。従量料金は、月に一度、各家庭に取り付けてある電力メーターに表示される電気の使用量を検針員が測りに来て、従量料金を計算し、検針票が発行され、電気代を請求される仕組みになっています。
しかし、検針員が各家庭を回らなくても、電気の使用量が自動的に電力会社に送られるスマートメーターを導入して、紙の検針票を発行しない電力会社も増えました。
電気代が高くなる原因は?
電気代が高くなる原因を、基本料金と従量料金の二つの面から詳しく解説していきます。
基本料金による原因
基本料金は電力会社によって変わります。現在は電力の自由化によって、電気を販売する会社が増えました。その中には基本料金が0円の会社もあります。電気代が高いという方は、契約中の電力会社の基本料金を一度見直してみてはいかがでしょうか。他の電力会社の基本料金についても調べ、乗り換えを検討するのもおすすめです。
従量料金による原因
多くの電力会社で、従量料金は3段階設定されており、電気を使うほど1kWあたりの電気使用量の単価も上がっていくというのがよくあるパターンです。
一方で、独自の料金設定で1kWあたりの電力量の単価がお得になっている電力会社もあります。例えば、時間帯や季節によって単価が安くなるものや、どれだけ使用しても、単価が上がらず一定であるものなどがあります。
また、「市場連動型プラン」を提供している電力会社もあります。これは、JEPXの電力の取引価格に連動して電気の単価が決まるプランです。
自分の生活スタイルに合わせて、電力会社を選択することで、従量料金を安く抑える余地が十分にあるでしょう。
電気代を見直すには?
では、電気代を見直して節約するにはどうしたらいいでしょうか?ここでは、電気代を大きく左右する基本料金と従量料金の節約方法を紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
基本料金を見直す
基本料金は、電力会社や、契約のアンペア(A)数によって変わります。アンペア数を下げるだけでも電気料金は節約可能です。アンペア数が低い方が、基本料金も電力の使用単価も低くなるからです。むやみにアンペア数を下げると生活が不便になりますが、子どもが独立したなど、世帯の人数が減った場合は消費電力量も少なくなるので、アンペア数を下げてもいいでしょう。
東京電力ホールディングス(※)によると、一般家庭の契約アンペア数の平均は34.88Aです。これをもとに考えると、家庭の契約アンペアは、以下の表のように目安とすると良いでしょう。
世帯人数別の契約アンペア数の目安 | |
---|---|
世帯人数 | 契約アンペア数の目安 |
1~2人 | 30A |
3人 | 40A |
4人 | 50A |
5人以上 | 60A~ |
電化製品の使い方を見直す
電化製品の使い方を見直して、コツコツ節電をすることで電気の使用量が減り、電気代の節約になります。例えば、家庭の電化製品のうち、電気使用量トップ3は、冷蔵庫、照明器具、テレビ(*1)です。家庭の中でも特に消費電力の高い電化製品の節電を意識することで、効率良く、電気代をカットできるでしょう。
例えば、冷蔵庫の最新モデルの省エネの性能は、10年前に比べると、かなり高まっています。最新モデルに買い換えることで、電気代は大幅に削減できます。また、食材を詰め込みすぎないように気を付けることで、冷蔵庫内の温度を効率よく維持でき、余分な消費電力を使わないため、節電につながります。
照明器具では、蛍光灯や白熱電球をLED電球に変えるだけで電気代が大幅に下がります。LEDは値段が高いのですが、消費電力量は白熱電球の10分の1程度といわれています。1年間使い続ければ購入費用を上回る節約効果が得られることでしょう。
またテレビは、画面の明るさを落とす、音量を小さくするといった工夫で、消費電力を少なくして、電気代の節約につなげることができます。
待機電力を見直す
待機電力とは、電化製品を使っていないときに、いつでも使える状態を保つために消費される電力のことです。たとえば、テレビなどは主電源をつけていると待機電力が発生します。ただし、現在の電化製品は待機電力がかなり少なくなるように作られているため、こまめにコンセントを抜き差ししても、それほど消費電力は変わりません。しかし、エアコンなど季節電化製品の場合は、長期間使わないときはコンセントを抜きましょう。待機電力は1カ月に数百円程度ですが、複数台お持ちであれば電気代もそれなりに高くなります。
急に電気代が高くなった時の原因は?
今月は電気代が急に高くなっていてびっくり、という経験をしたことがある方もいるでしょう。ここでは、急に電気代が高くなる原因について解説します。
新しく電化製品を使うようになった
新しい電化製品が増えれば、それだけ電力の使用量も増えます。バッテリーで動くロボット掃除機や、時間になったらスイッチが入るように設定しているスマート家電なども、新しく導入すれば家庭で使用する全体の電力は増えます。一般的に最新式の電化製品はどれも省エネ仕様ですが、家の中の電化製品の台数自体が増えれば、電気代は必然的に高くなるので、「急に電気代が高くなった」という場合は、新しく使い始めた電化製品があったかどうか思い返して、電気使用量をチェックして見ましょう。
ライフスタイルが変わった
ライフスタイルが変わっても電気料金は増減します。たとえば、新型コロナウイルスの流行のため在宅時間が増え、電気代も上がったという方は多いのではないでしょうか。家にいる時間が増えれば、それだけ電気を使う機会も増えます。
また、家族が増えたり子どもが大きくなって一人部屋を持ったりすると、エアコンを新設したり、電化製品が増え、電気代は高くなるでしょう。
季節が変わった
夏と冬は冷房・暖房を使用するので電気代は高くなるでしょう。特に、冬は夏より電気代が高くなります。これは、外気温と冷暖房設定温度と間にある温度差に原因があります。
夏は外気温が30~35℃になると冷房をつけることが増えます。設定温度を28℃にした場合、外気温との差は2~5℃です。一方冬になると外気温が0~5℃のときも珍しくありません。エアコンの設定温度を20℃にした場合、外気温との差は15~20℃です。外気温と設定温度との差がより大きい冬は、その温度差を埋めるために電力もより多く消費します。
とはいえ、夏にしても、冬にしても、外気温と設定温度の差がある中でのエアコンの使用は、消費電力が増え電気代が高くなるので、季節が夏や冬に変わると、電気代は上がる傾向にあります。
オール電化にした
オール電化にすると、今までガスを熱源としていたものもすべて電気で賄うので、電気代は上がります。しかし、その分ガスへの支払いがなくなるのでトータルで計算すれば安くなっていることもあるでしょう。「オール電化にしたらすごく電気料金があがった」という場合、一度電気とガスを使っていたときの電気代とガス代を合算してみましょう。もし、これがオール電化後の電気代より多いならば、節約できていることになります。しかし、電気代が今までの光熱費合算より増えている場合は注意が必要です。その場合は、例えば、使わない時の電気給湯器のスイッチをこまめに切るなどの節電方法を実践してみてください。
心当たりがないのに急に電気代が上がったら?
ライフスタイルも変えていない、オール電化にしたわけでもない、何も心あたりがないのに、急に電気代が上がったという場合、次のようなトラブルが原因かもしれません。
電力メーターの故障
電力メーターも電化製品ですから、故障することがあります。検針票を見て明らかに数値がおかしいという場合や、電気を使っているのにメーターが回っていない場合は、故障の可能性があります。電力メーターは電力会社のものですから、故障が疑われる場合はすぐに電力会社に連絡するようにしましょう。
漏電
漏電は、文字通り電気が漏れている状態です。水道管に穴があいて水が漏れるのと同じです。漏電を放置しておくと火災の原因にもなるので、早期発見と対処が大切です。漏電は電化製品だけが原因ではなく、屋内、屋外の配線からも発生するものです。漏電が疑われる場合、すぐに電気工事業者に連絡をして調査してもらいましょう。
電気料金プランを確認する
電力の自由化により、新しく「市場連動型プラン」という新しいプランを打ち出す事業者も登場しました。この「市場」とは、「日本卸電力取引所(JEPX)」と呼ばれる電力を売り買いできる市場を指します。JEPXの市場価格と連動して、電気の単価が決まるプランを「市場連動型プラン」と呼びます。
JEPXの価格が落ち着いているとき(主に春秋)は単価固定のプランよりもお安く使っていただくことができます。一方でJEPXが高騰した際(主に夏冬)は、電気料金も高額になるリスクがあります。
まとめ
この記事では、電気料金が高くなる理由や電気料金の内訳を解説していきました。電気料金がどのように決まるか、電気料金を安くするにはどうしたらよいか、ご理解いただけたかと思います。
電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみませんか。
Looopでんきでは、基本料金・燃料費調整額・解約手数料0円の「スマートタイムONE」を提供しています。
このプランは基本料金が0円のため、ご自宅で使用する電気の量が多い方や、現在のプランで基本料金が高い方に最適です。
また、解約手数料が0円で契約期間の縛りもないため、お試しで数か月間、Looopでんきをご利用いただき、現在の電力会社と比較することも可能です。
Looopでんきをご利用いただいているお客さまの声を紹介します。
(30代 / 女性 / 3人暮らし)
基本料金がかからないので、大きいアンペアで契約していてもお得感がある。
でんき予報などアプリが充実していて、自分の使い方で料金を安くすることも出来る。
(40代 / 男性 / 1人暮らし)
明らかに他社より安くなるし、色々なイベントもあり楽しい。基本料金が無いのも魅力です。
まずは、電気料金プランを見直して、今の生活のままで電気代が安くなるのか試してみてはいかがでしょうか。