50アンペアの電気契約は世帯人数の多いご家庭や、電化製品が多い世帯で選ばれる容量ですが、基本料金や選び方を理解していないと、無駄な出費につながる可能性があります。50アンペア契約が必要になる世帯の特徴や、契約時の注意点などを確認しておきましょう。
アンペア契約の仕組み
電気契約におけるアンペア数は、ご家庭で同時に使用できる電気の最大容量を示すものです。適切なアンペア数を選択することで、無駄な基本料金を抑えつつ、必要な電力を確保できます。
そもそもアンペア(A)とは?
アンペア(A)とは電流を表す単位であり、電気の流れる量を数値化したものです。同じ電圧(V)であれば、アンペア数が大きいほど、同時に多くの電気を使えます。
例えば、30アンペア契約の場合、同時に使用できる電力は3,000ワット(30A×100V)です。 アンペア数の選び方を誤ると、頻繁にブレーカーが落ちてしまい生活に支障が出るため、ご家庭のライフスタイルに合った容量を選ぶことが大切です。
なお、アンペアとボルト(V)やワット(W)との違いに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。
⇒アンペア(A)について、もっと詳しく知りたい方はこちら
電気契約におけるアンペア数
電力会社とご家庭との契約では、一般的に10Aから60Aまでの間でアンペア数の選択が可能です。
少人数の世帯であれば30Aから40Aで十分なことが多いものの、家族が多かったり、さまざまな電化製品を日常的に使ったりするご家庭ならば、50A以上が必要になるケースもあります。
アンペア契約は日々の生活習慣や、電化製品の使用状況に大きく影響を受けるため、単純に料金だけで選ばず、将来のライフスタイルの変化まで見据えた契約が必要です。
50アンペアの基本料金の目安
50アンペアは比較的大きな契約容量であり、家族世帯や電化製品を多用するご家庭で選ばれるのが一般的です。50アンペアの基本料金の目安と、アンペア数による料金の違いを押さえておきましょう。
毎月1,500〜2,000円前後が相場
地域の電力会社によって基本料金は異なりますが、毎月1,500~2,000円程度が50アンペア契約の相場となっています。
例えば、東京電力の場合は1,558.75円で、東北電力の場合は1,848.00円です。主要な電力会社における、50アンペア契約の基本料金は次の通りです。
電力会社 | プラン | 50アンペアの基本料金(月額) |
---|---|---|
北海道電力 | 従量電灯B | 2,090円 |
東北電力 | 従量電灯B | 1,848円 |
東京電力エナジーパートナー | 従量電灯B | 1,558.75円 |
中部電力ミライズ | 従量電灯B | 1,605.70円 |
北陸電力 | 従量電灯ネクスト | 1,512.50円 |
九州電力 | 従量電灯B | 1,581.20円 |
いずれの電力会社も、30アンペアや40アンペアに比べると高めの設定ですが、その分電気を同時に使える安心感があります。特に家族の人数が多く、一日を通して複数の電化製品を稼働させるご家庭では、多少の料金負担があっても、それを上回る利便性が得られるでしょう。
※出典: 従量電灯 - 北海道電力
※出典: 従量電灯B|東北電力
※出典: 従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
※出典: 従量電灯A・B・C|個人のお客さま|中部電力ミライズ
※出典: ご家庭でお使いいただくお客さま(電気料金単価) 北陸電力株式会社
※出典: 従量電灯B | ご家庭向けの料金プラン | 電気 | 九州電力(個人のお客さま)
アンペア数による基本料金の違い
契約するアンペア数によって、基本料金がどのように変わるかも確認しておきましょう。東京電力エナジーパートナーのアンペア数と、基本料金の違いは次の通りです。なお、料金プランはご家庭の利用で最も一般的な従量電灯Bとします。
アンペア数 | 基本料金(月額) |
---|---|
10A | 311.75円 |
15A | 467.63円 |
20A | 623.50円 |
30A | 935.25円 |
40A | 1,247円 |
50A | 1,558.75円 |
60A | 1,870.50円 |
上記のように電気の基本料金は、契約したアンペア数に応じて段階的に上がる仕組みです。そのため契約アンペア数を大きくしすぎると、実際には使わない容量の分まで、料金を支払うことになるので注意が必要です。
逆に、契約するアンペア数が小さすぎると、ブレーカーが頻繁に落ちるなどの不便が生じるため、料金と快適さのバランスを取ることが大切です。
※出典: 従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
50アンペア契約が必要になる世帯の特徴は?
アンペア契約の容量を考える上で大切なのは、家族構成や生活リズム、電化製品の利用状況などです。50アンペアの契約が必要な世帯の特徴を確認しておきましょう。
家族構成と生活スタイルによる目安
50アンペア契約が適している世帯は、主に3~5人程度の家族構成のご家庭が目安です。特に4人以上のファミリー世帯では、複数の電化製品を同時に使う場面が多いため、ブレーカーが落ちないように、50アンペア程度の契約をしておくと安心です。
また2~3人程度のご家庭でも、複数のエアコンを同時に稼働させたり、同じタイミングで電子レンジやドライヤーなどを使ったりする場合、アンペア数に少し余裕を持たせるのがよいでしょう。
なお、在宅勤務が増えている近年では、日中も複数の電化製品を同時に使用する機会が多くあります。単身世帯や2人世帯でも、50アンペア契約を選択するケースが増えているようです。
電化製品の使用状況から見た必要容量
50アンペアの契約が必要な世帯の特徴として、消費電力の大きな電化製品を複数所有していることが挙げられます。
上記のように、複数台のエアコンを同時に稼働させるご家庭や、IHクッキングヒーター・食器洗い乾燥機・衣類乾燥機・電気温水器などがある世帯では、50アンペア相当の契約がおすすめです。
日常的に多くの電力を使用しないご家庭でも、消費電力の大きい電化製品を同時に利用する可能性がある場合は、契約容量に余裕を持たせておく方が安心です。
ブレーカーが頻繁に落ちてしまうと生活に支障が出るため、多少の基本料金負担があっても、安定した電力供給を確保できる契約を選ぶ価値があります。
アンペア数を選択する際の注意点
アンペア数の変更には一定の制約があり、手続きや変更後の制限について、きちんと把握する必要があります。特に、賃貸物件では独自の制約がある場合も多いので、事前によく確認しておきましょう。
契約容量の変更に必要な手続き
アンペア数の変更は電力会社に申し込めば簡単にできますが、契約容量を上げる際には、電気工事が必要になることがあります。
特に、30アンペア以下から40アンペア以上に変更する場合、分電盤の交換や配線工事が求められるケースがあるので、契約中の電力会社に確認しましょう。
ブレーカーの変更が必要な場合などは、工事費用を含めて、数千円から数万円の費用が発生する可能性があります。
一度変更すると1年間は変更不可
多くの電力会社では、アンペア契約を一度変更すると、1年間は再変更できないルールを設けているので注意が必要です。短期間で容量を変えることは難しいため、今後のライフスタイルも見据えて、慎重に判断しましょう。
例えば、子どもの進学や在宅勤務の増加など、電気使用が増える要因があるならば、余裕を持たせたアンペア契約を選ぶのが無難です。
賃貸物件の場合はオーナーや管理会社に要確認
賃貸物件でアンペア数を変更する場合は、事前にオーナーや管理会社への確認・許可が必要です。電気工事は建物の共用部分に影響を与える可能性があり、無断で工事を行うと契約違反になる可能性があるので注意しましょう。
また、退去時には原状回復が求められることが多く、変更したアンペア数を元に戻すために工事費用が発生する可能性もあります。なお、管理会社によっては変更手続きを代行してくれる場合もあるため、まずは相談してみることが大事です。
50アンペア契約で電気代を抑えるポイント
50A契約は基本料金が高めになりますが、工夫次第で総合的な電気代を節約できます。以下のように、電化製品の使い方や省エネ対策を徹底するとともに、電力会社や契約プランの選び方を工夫しましょう。電気代を抑えるポイントを解説します。
消費電力の大きい電化製品の使い方を工夫する
エアコンや電子レンジ・ドライヤーなど、消費電力の大きい電化製品は、同時使用を避けるだけで電力ピークを下げられます。複数の製品を同時に動かすと、ブレーカーが落ちやすくなるため、使用時間をずらすなどの工夫が大事です。
また、待機電力を削減するためにコンセントを抜いたり、タイマー機能を活用したりなど、日常的な取り組みも節電につながります。待機電力に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてみましょう。
⇒待機電力について、もっと詳しく知りたい方はこちら
省エネ性能の高い製品に買い替える
古い電化製品は消費電力が大きく効率も悪いため、最新の省エネ型製品に買い替えることで、年間の消費電力量を大きく削減できます。
特に、エアコンや冷蔵庫は稼働時間が長いため、省エネ性能の高い新機種を導入すれば、電気料金の節約効果を実感しやすいでしょう。
初期投資は必要になりますが、数年単位でみれば光熱費の削減によって、十分に回収が可能です。買い替えの際には「省エネマーク」や、年間消費電力量の表示などを参考にするのがおすすめです。
部屋の断熱性能を高める
電気代の多くを占める冷暖房の効率を高めるために、部屋の断熱性を見直すのも効果的です。
カーテンや窓の隙間を補強するだけでも、冷暖房の効率は大きく変わり、省エネ効果が期待できます。必要以上にエアコンなどの冷暖房機器を強く稼働させずに済むため、電気代の削減につながるでしょう。
さらに断熱シートや二重窓を導入すれば、より大きな効果が得られます。これらの断熱対策もある程度の初期投資が必要ですが、長期的な電気代削減効果は非常に高く、部屋の快適性の向上にもつながります。
電力会社を変更する
近年の電力の小売完全自由化により、地域の大手電力会社以外にも、多数の電力会社からご家庭に合ったプランを選択できるようになりました。
50アンペア契約の場合、新電力会社の料金プランを比較・検討することで、年間数千円から数万円の電気代の削減が可能な場合があります。
電力会社を変更する際には、現在の電気料金より確実に安くなるか、ご家庭の居住エリアに対応しているかなど、よく確認することが大事です。
なお、Looopでんきは、大手電力会社よりもお得に電気を利用できる可能性があります。電力量料金は季節・時間によって変動しますが、単価の最安値は0.01円で、工夫次第で毎月の電気代の負担の大幅な軽減が可能です。この機会にぜひ、契約をご検討ください。
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ご家庭のニーズに合ったアンペア契約を選択しよう
アンペア契約は家族構成や電化製品の使い勝手につながる要素であり、生活の快適さと電気代のバランスも左右します。50アンペアは安心感がある一方で基本料金が高くなるため、ご家庭で必要な容量を見極めることが重要です。
ライフスタイルや将来の家計の変化なども考慮しつつ、ご家庭に合った電力プランを選択しましょう。さらに定期的に電気使用状況を見直し、ライフスタイルの変化に合わせて契約内容を最適化することが、長期的な電気代の節約につながります。
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