私たちの生活は電化製品によって支えられています。しかし便利な電化製品を活用すればするほど、気になるのはそれにかかる電気代。電気代の請求額は気になるけれど、それぞれの電化製品がどれくらいの消費電力がかかるかなど考えたことはないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、私たちに身近な300Wの電化製品と、その電気代について解説します。あわせて、ちょっとした工夫でできる電化製品の節約術をご紹介します。日々の心がけの積み重ねで電気代節約に貢献できるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
300Wの電化製品の電気代は?
私たちに身近な電化製品を見てみると、消費電力が300Wの電化製品があります。「W(ワット)」とは、消費電力の単位で、機器を動かす時に必要な電力を表します。この消費電力を使って、使用時間あたりの電化製品の電気代を計算することができます。計算式はこちらです。
電気代
=1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)
=1時間あたりの消費電力(W)÷1000×使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)
1kWh(キロワットアワー)とは1kW(1000W)の電力を1時間使ったときに使用した電気の量のことです。新電力料金目安単価(平成26年4月公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価より)を参考に、1kWhあたりの料金単価を27円/kWhとして試算し、1分間、1時間、1日の電気代を計算してみましょう。
1分間あたりの電気代
消費電力が300Wの電化製品を1分間の使用した時の電気代は、次の計算式で求められます。
300W÷1000×1/60時間(1分)×27円/kWh=0.16円
1分間使用の電気代は0.135円です。
1時間あたりの電気代
消費電力が300Wの電化製品を1時間使用した場合、同じく電気代を求める計算式を使うと
300W÷1000×1時間×27円/kWh=8.1円
となり、300Wの電化製品の1時間の電気代は8.1円であるとわかります。
1日あたりの電気代
消費電力が300Wの電化製品を1日使用した電気代は、これまでと同様に電気代を求める式にあてはめると、
300W÷1000×24時間×27円/kWh=194.4円
となり、300Wの消費電力の電化製品を1日使い続けると、電気代は194.4円となります。
300Wの電化製品には何がある?
私たちのくらしに身近な300Wの電化製品の代表的なものとして、食器乾燥機、ズボンプレッサー、スチーム式加湿器、ミキサー、ホットカーペットなどがあげられます。
では、次にこれらの電化製品の電気代とその節電方法などを個別にご紹介します。
食器乾燥機の電気代と節約術
食器乾燥機は、洗い終わった食器をスピーディーに清潔に乾燥させる電化製品です。食器洗浄機と異なり、洗浄はせずに乾燥のみを行います。 食器を洗った後に、洗いカゴに置いたまま自然乾燥するのでは、時間がかかり、菌の繁殖も気になりますが、食器乾燥機は熱風を発生させることで雑菌の繁殖を防ぎます。
食器乾燥機の電気代
では、食器乾燥機の電気代を計算してみましょう。消費電力を使って電気代を求める次の計算式を同様に使います。
消費電力(W)÷1000×使用時間(時間)×1kWhあたりの電気料金単価(円/kWh)=電気代(円)
1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWh、食器乾燥機の一般的な使用時間を45分と仮定すると、
300W÷1000×45/60時間(45分)×27円/kWh=6.075円となります。
約6円とすると、1カ月(30日)、1日1回使用し続けたときの電気代は、6円×30日=180円となります。
食器乾燥機の電気代を節約しながら使う方法にはどんな方法があるのでしょうか?次に、節約術をご紹介します。
節約術1:食器をお湯で洗う
食器乾燥機に入れる前に食器を洗う時、お湯で洗うことで、水切れがよく、早く乾燥させることができます。早く乾燥させることで、一度食器乾燥機を稼働するだけで乾燥が終わり、余分に乾燥時間を増やさないで済みます。
結果として、無駄な消費電力がかからず電気代の節約になります。食器乾燥機に食器を入れるときによく水を切って入れるだけでも乾きが早くなるのでぜひ試してみてください。
節約術2:食器の入れ方を工夫する
食器乾燥機には、とりあえず入れていくのではなく、お皿が重ならないように収めていくことが水滴を蒸発しやすくするコツです。形や大きさが同じ食器を揃えて並べたり、通気性をよくしたりするだけで、水落ちがよくなり、効率的に乾燥しやすくなります。
効率よく乾燥できるように工夫することで、余分な稼働時間を増やさないので、電気代を抑えることにつながります。
節約術3:汚れはきちんと洗う
食器乾燥機に食器を入れる前、しっかりと汚れを落としておきましょう。汚れが残っていると、その部分に水滴がたまり、水切れが悪くなります。洗剤を泡立てて、しっかり丁寧に油汚れを落とすように心がけましょう。このひと手間で、早く乾燥ができます。余分な乾燥時間がなくなり、電気代も抑えられるのです。
ズボンプレッサーの電気代と節約術
ズボンプレッサーは、プレスすることで、ズボンやスラックスのセンターラインを簡単につけることができます。
また、プレス熱で除菌や消臭をしてくれる機能が付いたタイプもあり、フレッシュな清潔感のあるズボンに仕上げてくれる便利な電化製品です。ズボンプレッサーがあれば、いつも綺麗な折り目の入ったズボンを履くことができます。
ズボンプレッサーの電気代
家に1台あると便利なズボンプレッサーですが、どれくらいの電気代がかかるのでしょうか。消費電力300Wのズボンプレッサーの1日の使用時間を15分と仮定して、計算をしてみましょう。上記と同様に1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとすると、
1日あたりの電気代:300W÷1000×15/60時間(15分)×27円/kWh=2.025円
1カ月(30日)使用したときの電気代:約2円×30=約60円
ズボンプレッサーの1カ月の電気代は60円となります。
次にズボンプレッサーの節約術を見てみましょう。
節約術1:使わない時はコンセントを抜く
使わない時はコンセントを抜きましょう。使いたいときにすぐ使えるようにしておきたくなりますが、使わないときはコンセントから抜くことで、待機電力の消費を防ぐことができます。ちょっとした心がけが節約につながるのです。
節約術2:余熱を利用する
ズボンプレッサーは、65度から75度ほどの高温になるので、使用後は熱い状態が続いています。スイッチが切れたあとの余熱でズボンをプレスしても十分折り目を付けることができるので、この状態で使用することで節約になります。
スチーム式加湿器の電気代と節約術
スチーム式加湿器とは、水道水をタンクにセットするだけで加湿できる電化製品です。ヒーターで水を沸騰させ蒸気で加湿するので、加湿スピードが早くてカビや雑菌が空気中に繁殖しにくく、部屋の中を衛生的に保ちます。ここでは、スチーム式加湿器の電気代と節約術を見ていきましょう。
スチーム式加湿器の電気代
消費電力300Wのスチーム式の加湿器の1日の使用時間を10時間と仮定して、計算をしてみましょう。上記と同様に1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとすると、
1日あたりの電気代:300W÷1000×10時間×27円/kWh=81円
1カ月(30日)使用したときの電気代:81×30=2,430円
スチーム式加湿器の1カ月の電気代は2,430円となります。
次にスチーム式加湿器の節約術を見てみましょう。
節約術1:パワーの大きいものを使う
部屋の広さより少し大きめの加湿能力のスチーム式加湿器を使用すると、電気代の節約につながります。小さなスチーム式加湿器でフル稼働させるよりも、加湿能力に少し余裕のあるものを使用する方が消費電力は抑えられ、電気代は安くなるのです。
節約術2:暖房の温度を下げる
加湿器は空気が乾燥しやすい冬に使うという方も多いでしょう。冬はエアコンの使用量も増え、全体的に電気代が高くなりがちです。加湿器で暖房中の部屋の湿度を上げて、体感温度を上げることで、エアコンの設定温度を下げることができます。
エアコンの設定温度を1度下げることで、10%(※)電気代を節約できます。加湿器自体の電気代を減らすのではなく、より電気代がかかるエアコンの節電の補助に加湿器を使用することで、家計全体の電気代を減らすことが可能になります。
ミキサーの電気代と節約術
容器の底にセットされたカッターが高速回転することによって食材をかき混ぜるミキサーは、スムージーやフレッシュジュース、スープなどを作るのに便利な調理器具です。消費電力300Wの代表的な電化製品であるミキサーの電気代を計算していきましょう。
ミキサーの電気代
消費電力300Wのミキサーの1日の使用時間を3分と仮定して、計算をしてみましょう。上記と同様に1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとすると、
1日あたりの電気代:300W÷1000×3/60時間(3分)×27円/kWh=0.405円
1カ月(30日)使用したときの電気代:0.405円×30=4.05円
ミキサーの1カ月の電気代は約4円となります。
次にミキサーの節約術を見てみましょう。
節約術1:食材はあらかじめ細かくしておく
大きい塊の食材はミキサーで液状にするまで時間がかかります。ミキサーを使用する前にあらかじめ食材を細かく刻んでおくと、短時間で液体になるので消費電力が少なくすみ、電気代の節約につながります。細かく刻んでおくことで、カッターの負荷も軽減されます。
節約術2:容器に入れすぎない
ミキサーの中に食材をたくさん入れすぎると、かき混ぜるまでに時間がかかり、消費電力が多くなります。
そのため、ミキサーに食材を詰め込みすぎないようにするだけで、早くかき混ぜることができ、余分な電気代が抑えられます。
また、食材が多すぎるとミキサー本体の温度が上昇し、モーターに負荷がかかりすぎて故障の原因にもなるので、入れすぎには注意しましょう。
節約術3:粘り気の強い食材は十分な水分と組み合わせる
粘り気の強い食材は、攪拌するのに消費電力が多くかかり、電気代もかかります。さらに、ミキサーのもともとのパワーが低ければ、モーターに負荷がかかりすぎて故障の原因になることさえあります。そうは言っても、バナナや里芋など、粘り気の強い食材を使って、バナナスムージーや里芋のポタージュなどを調理したい場合はあるでしょう。そういう時は、十分な量の水や牛乳などの水分を一緒に入れて、ミキサーを使うことが大切です。ミキサーにかかる負荷を小さくすることで、結果的に節電にもつながります。
ホットカーペットの電気代と節約術
ホットカーペットは、カーペットに内蔵された電熱線を電気で温め、足元から暖める暖房器具です。ホットカーペットは、一人暮らしの人や、ちょっとソファの前に敷いて足を暖めたいなど、用途に合わせて大きさを選べるのもメリット。強弱の調整ができるので、ほかの暖房器具と併用して使用するのに便利な電化製品です。ホットカーペットの電気代を計算してみましょう。
ホットカーペットの電気代
消費電力300Wのホットカーペットの1日の使用時間を8時間と仮定して、計算をしてみましょう。上記と同様に1kWhあたりの電気料金単価を27円/kWhとすると、
1日あたりの電気代:300W÷1000×8時間×27円/kWh=64.8円
1カ月(30日)使用したときの電気代:64.8円×30=1,944円
ホットカーペットの1カ月の電気代は1,944円となります。
次にホットカーペットの節約術を見てみましょう。
節約術1:ホットカーペットとこたつとエアコン
こたつの下にホットカーペットを敷き、エアコンをつけるという組み合わせは、暖房効率をあげて、節約につながります。エアコンは上部から温風が出るので部屋の下部が暖まりにくいです。そこで足元から暖めるホットカーペットを使うと全体的に温めることができます。
さらにその上にこたつを置くことで、こたつの電源を入れていなくても、こたつ布団がホットカーペットの熱を保ってくれます。足元から暖めることで血流が良くなり、エアコンの温度を上げなくても体が温もります。
節約術2:ホットカーペットとファンヒーター
温風を利用して部屋を暖める対流式のファンヒーターと、熱を伝えることで暖かくする電動式のホットカーペットの組み合わせは、相反する異なる性能をもった組み合わせなので、効率的に部屋を暖めることができます。
ホットカーペットで足元から暖めながらファンヒーターを使用すると、部屋全体の温度が上がります。ファンヒーターの温度を低めに設定していても、ホットカーペットを使用することで暖かさがキープされるので、節電になります。
まとめ
消費電力が300Wの身近な電化製品の電気代を計算してみると、日々の私たちのくらしでどれだけの電気代がかかっているのかがおわかりいただけたのではないでしょうか。ちょっとした工夫をすることで電気代を節約できるので、ぜひくらしの中で意識してみてください。
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まずは、電気料金プランを見直して、今の生活のままで電気代が安くなるのか試してみてはいかがでしょうか。