引越しにかかる費用の相場は？引越し費用を左右する要素や節約術も紹介

引越し費用の相場は繁忙期と通常期で異なります。それぞれの費用相場の目安を、人数別・距離別にご紹介します。

毎年3～4月は引越しの繁忙期にあたり、通常期に比べ費用も割高です。ただし、3月上旬や4月下旬は相場より安くなることがあります。

繁忙期以外の時期は、比較的費用が安くなります。異動・転勤が多い9月は引越しが多くなりますが、費用はほとんど変わらないケースが多いでしょう。

引越し費用を左右する要素について解説します。何が費用に影響するのかを知っておけば、相場の確認や費用の節約に役立つでしょう。

引越し費用に影響を与える代表的な要素としては、引越しをする曜日が挙げられます。土日祝日が最も高くなり、月曜と金曜も土日と連休にしやすいことから、やや高くなる傾向があります。

平日より土日祝日の費用が高くなるのは、引越しの需要が高いためです。休みの日に引越しを行う人が多いため、カレンダー上の休日は引越し費用が高くなります。

月末の費用が高めになることも覚えておきましょう。月末は賃貸物件の解約時期になっていることが多く、引越しが増えるため割高になります。縁起が良い日とされる大安も、引越しの時期として人気です。

引越し費用は午後便より午前便のほうが高くなる傾向があります。搬入後にできるだけ時間を取りたいと考える人が多く、午前便の需要が高まるためです。

午前便なら午前中には搬出が終わり、午後には新居への搬入作業も終わるでしょう。その日のうちに荷解きも進められるため、次の日から通常の生活をスタートしやすくなります。

一方の午後便は午前便より費用を抑えられますが、搬入が終わる時間が遅くなります。午前便の進捗によっては、午後便のスタートが遅くなるケースもあるため、午後便を選択したら引越し日は予定を入れないようにしましょう。

一般的に、旧居の部屋数が多くなるほど、引越し費用も高くなる傾向があります。部屋数が多ければ、その分荷物も増えるためです。例えば、1K～1DKと2LDK～3DKの引越し費用を比較した場合、2LDK～3DKのほうが1.5倍近く高くなることもあります。

荷物が増えれば基本的に作業員の数も増えることから、引越し費用も高くなります。ただし、部屋数が多くても荷物が少ない場合、人件費の増額はないことがほとんどです。

なお、旧居や新居が3～4階以上にあるケースでも、作業員が増える可能性があります。搬入や搬出に人手が必要となりやすいためです。

引越し業者はさまざまなオプションサービスを提供しており、オプションサービスを増やすと費用が高くなります。代表的なオプションサービスは次の通りです。

• 荷造り・荷ほどき
• 不用品の処分・買り取り
• 資材回収
• エアコンの工事
• 新居の電化製品設置
• ハウスクリーニング
• ピアノの輸送
• 車両の陸送
• ダンボールの回収
• 耐震グッズの施工
• アルバムやビデオテープのDVDへのリメイク

オプションサービスは基本的に別途料金が発生しますが、中には基本料金に含まれているものもあります。自分で行うと時間や手間がかかるものもあるため、必要性を感じるなら予算の範囲内でオプションを付けるのもよいでしょう。

引越しにかかる費用をできるだけ安くするコツをご紹介します。自分にもできることがあるか、可能な範囲で検討してみましょう。

引越し時の荷造りは業者に頼むことが可能です。プランによっては、普段生活している状態からの荷造りに応じてもらえるケースもあります。

ただし、荷造りを業者に頼むと費用が高くなります。引越しをできるだけ安く済ませたいのなら、荷造りは可能な限り自分で行うのがおすすめです。

ダンボールを事前に用意してもらうことも可能ですが、自分で準備したほうが安くなるでしょう。ホームセンターや100円ショップで譲ってもらえる場合は、食品のにおいが付いていないダンボールを無料で入手できます。

引越し費用を安く抑える方法としては、早めに予約を取ることも挙げられます。できるだけ早く業者に連絡すれば、費用を安くできる日を提案してもらえる可能性があるのです。

引越し日が近くなってから予約を入れようとすると、費用が安い日が予約で埋まってしまっていることもあります。少しでも費用を安くしたい場合は、早めに業者へ連絡しましょう。

業者によっては早割サービスを利用できるケースもあります。早割サービスは中堅の引越し業者に多いため、利用できる業者を探してみるのもおすすめです。ただし、基本的に繁忙期は適用外になります。

断捨離とは、身の回りの不用品を処分し、物への執着心を捨てて生きていこうとする考え方のことです。引越しを機に断捨離すれば荷物が減るため、引越し費用を安く抑えられます。

1年以上使用していない物や新居に合わない物、引越し後に購入・レンタルできるものは、思い切って捨てましょう。迷った物を捨てずにいると物が減らないため、思い切って処分するのがポイントです。

断捨離するなら最低でも引越しの1カ月半～2カ月前には処分を始めましょう。これ以上は捨てるものがないという状態にしなければ、引越し費用の見積もりを出してもらいにくいためです。

引越し費用を安く抑えたいなら、業者やプランを慎重に選ぶことも大切です。引越し業者やプランの賢い選び方について解説します。

引越し業者を決める際は、複数の業者から相見積もりを取るのがポイントです。最初から1社のみに絞ってしまうと、見積もりが妥当な金額なのか判断できなくなります。

相見積もりを取るだけで、それぞれの業者が安い見積もりを出してくる可能性があります。担当者に他社を意識してもらうためにも、相見積もりを取ることは事前に伝えましょう。

複数の見積もりがそろった段階でさらに比較すれば、最も安い業者を選べます。見積もりを比較する際は総額のみを見るのではなく、内訳までしっかりと比較することが重要です。

引越し費用を安く抑える方法としては、フリー便を活用する方法もあります。フリー便とは、引越しの日にちや時間を業者に任せるプランのことです。

フリー便は通常のプランより金額が抑えられているため、引越し費用が安くなります。予約が入りにくい日にちや時間帯を設定できることから、業者側にも大きなメリットがあるプランです。

引越しの日にちや時間帯にこだわりがない場合は、フリー便の活用を検討するとよいでしょう。ただし、作業開始時間については引越し当日になってから連絡がある場合がほとんどなので、予定を一日中空けておく必要があります。

すべての引越し作業を自分で行えそうな場合は、そもそも業者を使わずに引越しをする方法もあります。自分で搬入や搬出を行えば、引越し費用を大幅に抑えることが可能です。

大きな荷物はレンタカーを使って自分で運べます。トラックのレンタカーは空きがないこともあるため、できるだけ早めにレンタカー会社へ連絡を入れておくのがおすすめです。

ダンボールに入れた荷物も、レンタカーや自家用車で運べます。宅配便を使って新居に送るのも1つの方法です。手間や時間を惜しまないのなら、業者を使わない引越しも検討してみましょう。

引越し費用について疑問に感じやすいことをまとめました。以下の内容に目を通し、引越し費用を考える際の参考にしましょう。

信頼できる引越し業者に頼んだケースでも、見積もり金額とは別に請求されるケースがあります。追加料金が発生する主な原因は以下の通りです。

• 荷物の数量が予定の数量をオーバーした
• 不用品が発生して業者に処分・買取を依頼した
• 自分で荷造りを行うプランで荷造りが終わらなかった
• 人の手では運べない物があった

追加料金に関しては契約書に記載があるため、どのような状況で追加料金が請求されるのか、事前にきちんと目を通しておきましょう。

引越し費用の支払い方法に関しては、かつては現金払いや銀行振込が主流でした。しかし、現在はクレジットカード払いに対応している業者も増えています。

利用できるブランドが業者により異なるため、自分のクレジットカードのブランドが使えるか、事前に確かめておきましょう。1回払いしか使えないケースがあることにも注意が必要です。

そもそも事前に申告しておかなければ、クレジットカード払いを利用できない業者もあります。引越し費用が高額になる場合は、利用限度額にも注意しましょう。

引越し費用について理解できたら、引越しの際にやるべきことも確認しておきましょう。不用品の処分や各種手続き、固定費の見直しについて解説します。

引越しの際は不用品が出やすいため、処分方法を押さえておきましょう。代表的な処分方法を紹介します。

• 自治体のゴミ回収に出す
• フリマアプリやオークションで売る
• リサイクルショップに持ち込む
• 知人に譲る
• 不用品回収業者を利用する

引越し業者に処分を依頼することも可能ですが、品目が限られているため、すべての不用品を処分できません。お金をかけてでも一括で処分してもらいたい場合は、基本的に何でも回収してくれる不用品回収業者がおすすめです。

⇒引越し時の不用品処分についてもっと詳しく知りたい方はこちら

引越しの前後ではさまざまな手続きが必要です。引越し時に必要な手続きとタイミングをまとめました。

⇒引越しまでにやることについてもっと詳しく知りたい方はこちら

引越しは固定費を見直す絶好のチャンスです。引越しを機に電力会社やガス会社を変更すれば、電気代やガス代が安くなる可能性があります。

固定電話・携帯電話・インターネットの料金も見直してみましょう。同じプランを長い間使い続けていた場合は、お得なプランが登場しているケースもあります。

生命保険の見直しもおすすめです。ライフスタイルや家族構成に変化があった場合は、現在加入中のプランではなく、より自分に適しているプランを探せる可能性があるでしょう。

引越し費用に影響を与える主な要素は、曜日・時間帯・間取り・オプションサービスです。自分で荷造りをしたり、早めに予約を取ったりすれば、費用を抑えられる可能性があります。

引越し業者を選ぶ際は、複数の業者から相見積もりを取ることが大切です。引越し費用について理解を深め、できるだけ安い費用での引越しを成功させましょう。