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日本では近年、さまざまな自然災害が起こっています。被害を最小限に抑えるためにはまず、自然災害の種類や考えられる被害を把握することが大切です。すぐにできる具体的な備えについても確認し、日頃から万が一の事態に備えましょう。

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自然災害の種類

日本ではどのような自然災害が発生しているのでしょうか?主な災害の種類を、特徴や起こり得る被害とともに紹介します。

地理的に発生しやすい「地震」

日本列島の下には複数のプレート(岩盤)があるため、地震が発生しやすいのが特徴です。地震には建物の倒壊や転倒といった直接的な災害だけでなく、地震によって副次的に引き起こされる災害もあります。

その1つが津波です。海底で地震が起こると、衝撃によって海水も上下に動き、巨大な波となって陸地に押し寄せます。水深が深い場所ほど速度が上がり、ジェット機並みの速さになるケースもあります。

地震によって山や崖の土砂や大きな石が動き、地すべりや土砂崩れなどの土砂災害を引き起こす場合も珍しくありません。家屋や交通網が被害を受けるだけでなく、人命が奪われる可能性もあります。

台風・大雨による「水害」

日本では、毎年のように襲来する台風による水害も深刻です。台風は大雨・高波・高潮・洪水・強風などを引き起こし、家屋の倒壊や浸水といった被害をもたらします。

台風や集中豪雨がきっかけとなり、雨とともに土砂が一気に流れ出す土石流や、がけ崩れが起こるリスクも見過ごせません。どちらもスピードが速く破壊力が大きいため、死者が出るほど危険です。

世界各国で問題視されている地球温暖化の進行によって、台風や大雨による水害が発生する確率がさらに高まっていると懸念されています。

日本の半分が対象の「豪雪」

日本の多くの地域では冬季に雪が降るため、豪雪災害も少なくありません。例えば、除雪中の転倒や転落事故、路面の凍結による歩行中の転倒、運転中の交通事故です。日常生活だけでなく、スキーや観光で豪雪地帯を訪れる際にも同様の事故が発生します。

除雪作業は複数人で行ったり、滑りやすい場所を把握して狭い歩幅で歩いたりと、油断せずに事故を防ぎましょう。雪道での事故を防ぐためにブレーキを普段より早めにかけ、エンジンブレーキでゆっくり減速するなど、運転の仕方への配慮も大切です。

日本中で発生している「竜巻」

竜巻は、発達した積乱雲から発生する、強い上昇気流の渦巻きです。台風の影響で暖かい空気が入ってきたり、寒冷前線の影響で冷たい空気が入ってきたりして、上空と地上の気温差が大きい場合に発生しやすくなります。

竜巻は車以上のスピードで移動するケースもあり、範囲は狭いものの短時間で大きな被害をもたらすことも珍しくありません。家屋などの建物が倒壊するだけでなく、人やさまざまなものが巻き上げられ、猛スピードで飛んでくるため危険です。

発達した積乱雲には、空が黒い雲で覆われ急に暗くなる、落雷が発生する、大粒の雨やひょうが降るといった特徴があります。このような兆候が見られる場合は特に注意しましょう。

※出典:竜巻では、どのような災害が起こるのか | 首相官邸ホームページ

火山国ならではの災害「噴火」

日本列島には110以上の活火山があり、火山活動が原因の災害が起こっています。特に警戒が必要なのは、約20~30cmの岩石が飛散する噴石や、破片状の固形物質と火山ガスなどが混ざり合い流れる火砕流、溶けた岩石が流れる溶岩流などの被害です。

中でも噴石は噴火したタイミングで発生するため、避難まで時間的なゆとりがなく命に関わるケースも珍しくありません。火砕流も温度が数百℃に達する場合もあり、猛スピードで流れてくるため非常に危険です。

高温の火山ガスや広範囲まで拡散する火山灰も、人々の生活に大きな影響を与えます。

※出典:火山噴火では、どのような災害がおきるのか | 首相官邸ホームページ

※出典:気象庁|主な火山災害

自然災害で考えられる被害

自然災害に必要な備えを把握するためには、どのような被害が起こり得るのかを知ることが大切です。自然災害がもたらす主な被害について確認しましょう。

人命の危機

台風や地震によって、多くの人命が奪われています。行方不明者やけが人も少なくありません。1960年代以降は、防災体制や設備が充実したことで、一度の自然災害で1,000人を超える死者が出るケースは少なくなってきました。

しかし1990年以降も、阪神・淡路大震災や東日本大震災のように、多くの死者・行方不明者を出す災害は起きています。現在も日本各地で大きな地震が起こる懸念があるほか、毎年起こり得る風水害や雪害で命が失われるケースも少なくありません。

常に油断せず、命を守るための行動を取れるような備えをしておきましょう。

※出典:2-1 自然災害による死者・行方不明者の状況|防災情報のページ - 内閣府

ライフライン・道路の寸断

電気・水道・ガスなど生活に欠かせないライフラインが使えなくなるのも、自然災害が引き起こす深刻な被害です。

電気がないと冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機など毎日のように使用するものが一切使えなくなります。冷暖房器具も使えず、季節によっては体調不良を招く可能性もあるでしょう。

断水してしまうとトイレにも不自由します。ガスが使用できなければガスコンロが使えず、風呂のお湯も沸かせません。ライフラインの寸断により、日常生活のあらゆる局面で不便を感じるでしょう。

また、建物や道路が崩れることで人や車の移動経路が制限されて道路が混雑したり、電車やバスなどの公共移動機関が使えなくなったりするため、移動にも制限が生じます。

家屋の倒壊・水没

地震や台風は、家屋やビルなどの建物の倒壊や破損を招きます。地震は二次災害として火災を引き起こすケースが珍しくなく、それが被害を拡大させる要因の1つです。

地震が起こった後に起きる火災の原因として、第一にガスコンロやストーブなどの器具や電気配線の問題が挙げられます。避難する際には、ガスの元栓とブレーカーを切るように心がけましょう。

また、津波や洪水が起こった場合は、家屋や自動車にも水没の被害が及びます。津波や水没のリスクがあるときは、できるだけ早く高台に移動させて被害を最小限に食い止めましょう。

なぜ日本には自然災害が多い?

「そもそもなぜ、ほかの国と比べて日本は自然災害が多いのだろう」と疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。主な4つの理由を紹介します。

日本に特有の4つの理由

日本における自然災害の多さは、国の位置・気象・地形・都市構造と関係しています。日本列島の下には、地震や火山活動と密接な関係がある4枚のプレートの境界があるため、世界的に見ても地震や噴火が起こりやすい国なのです。

また、気候学において「アジアモンスーン地域」に属する日本は、農業に適した豊富な水資源に恵まれる反面、水害が発生しやすい国といえます。さらに山地や丘岳が多く自然豊かな地形が、土砂災害や水害が起こりやすさに関係しているといえるでしょう。

国土が狭い日本では、人口増加や都市化に伴い、海岸を埋め立てたり山や丘を造成したりして都市を拡大してきました。自然災害が起こりやすい環境下で生活している人口が多いのも、被害が大きくなりやすい理由です。

すぐにできる自然災害への備え

自然災害はいつどこで発生するか分からないため、日頃からしっかり備えておくことが重要です。自分自身や大切な家族のために、すぐにできる備えを紹介します。

食料品や水・非常用持ち出しバッグを準備する

災害が発生してから食料品や水を購入するのは困難な場合も多いため、事前に用意しておきましょう。

食品は長期保存が可能なもので、非常食のほか、普段使いができるレトルト食品もおすすめです。賞味期限が近づいたら食べ、新しいものを購入して保存食にすると無駄がありません。飲料水は1人あたり1日3Lを目安に備蓄しておきましょう。

非常持ち出し用バッグの準備も必要です。食料や水・懐中電灯といった必須アイテム以外にも、常備薬や下着類・洗面用具など、快適な暮らしを保つためのグッズも忘れず用意しておきます。

必要なものをそろえたら、リュックサックや持ち運びやすい袋に入れて手の届く場所に置いておくと、避難のときに手間取りません。

※出典:災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~ | 首相官邸ホームページ

避難場所と安否確認の方法をチェックする

災害が起きたときに、速やかに安全を確保できるように、各自治体が定めている自宅や職場付近の避難場所を確認しておきましょう。エリアごとの避難場所は、国が提供する「ハザードマップポータルサイト」から確認できます。

家族がバラバラにならないように、落ち合う場所をあらかじめ決めておくことも大切です。
また、災害時は携帯電話がつながりにくくなる可能性も高いため、安否の確認方法を家族で共有しておきましょう。災害用伝言ダイヤルやGoogleの「パーソンファインダー」など、複数のサービスがあります。

ハザードマップポータルサイト
災害用伝言ダイヤル(171) | 災害対策 | 企業情報 | NTT東日本
【NTT西日本】災害用伝言ダイヤル(171)の災害の備え・対策サイト - 通信・ICTサービス・ソリューション
パーソンファインダー (安否情報):日本

家具の置き方を工夫する

地震の際に家具が転倒してけがをしないように、家具の置き方を工夫しましょう。寝室や子ども部屋にはなるべく家具を置かない、もしくは背の低い家具にすることでけがを防げます。

家具を置く際は、万が一倒れたときに出口をふさがない場所に置きましょう。家具を壁に固定したり、滑り止めを利用したりするのもおすすめです。重いものを下に置くとより安定し、倒れにくくなります。

窓ガラスが割れた場合に備え、スリッパも準備しておきましょう。助けを呼ぶのに役立つホイッスルや懐中電灯なども、手の届きやすい場所に用意しておくと安心です。

自然災害に備えられるライフラインを作ろう

自然災害によってライフラインが断絶し、復旧に時間がかかるケースも珍しくありません。いつ起こるか予測困難な災害に備えて、ライフラインを整えることも対策につながります。

住宅設備の見直しで災害に強い家に

自然災害で水道が止まったときに、貯湯機能のある給湯機器(「エコキュート」や「エコワン」など)があれば、貯湯を生活用水として使用できます。商品によってタンクの容量が異なるので、家族構成に合わせて選ぶことが大切です。

太陽光発電システムや蓄電池についても検討しましょう。電気の供給が途絶えても、太陽光発電システムや蓄電池が備わっていれば、料理をしたり冷暖房器具を使用したりする電力を賄えます。

大容量蓄電池であれば、停電が続いても最小限の生活維持が可能でしょう。賃貸物件で太陽光発電を利用できない場合は、電気だけに頼らずガスや灯油燃料を使います。

エネルギーをトータルマネジメントし、省エネ・省コスト化を実現するLooopには、太陽光発電システムと蓄電池がセットになったお得なプランがあります。自然災害への備えを考えているなら、この機会に導入を検討してみましょう。

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分散型エネルギーという考え方も

従来の大規模な「集中型エネルギー」に代わり、比較的小規模で地産地消型の「分散型エネルギー」を活用していくという考え方もあります。

例えば、太陽光発電・風力発電・地熱発電など再生可能な自然エネルギーや、コージェネレーションシステムの活用によって、非常時のエネルギー確保やエネルギーの効率的な使い方が期待できるとして注目されているのです。

Looopでも分散型エネルギーシステムの構築を通じ、災害や電力不足などの事態に備え、再生可能エネルギーを活用できる社会の実現を目指しています。Looopのような取り組みをしている電力会社を選ぶのも、日本全体で災害に強いインフラを作ることにつながるでしょう。

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自然災害への対策をしっかり考えよう

日本はこれまでに、地震・水害・豪雪・竜巻・噴火など、さまざまな自然災害の被害に遭ってきました。自然災害はいつ発生するのか予測が困難なため、日頃からの備えが命を守る結果につながります。

食料品や水をはじめとしたアイテムを非常用持ち出しバッグに入れて準備し、避難場所や安否の確認方法を決めておくと安心できるはずです。

自然災害でライフラインが断たれるケースも少なくないため、太陽光発電システムや蓄電池の導入も視野に入れ、住宅設備も見直してみましょう。