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LEDとは、電気を流すと光る性質を持つ半導体(発光ダイオード)のことを言います。従来の白熱電球や蛍光灯に代わり、電気代が節約でき、しかも環境に優しいということで、自治体によってはLEDへの切り替えが推奨されているところもあります。

従来の蛍光灯や白熱灯に比べて安くなるといっても「いったいどのくらい電気代が安くなるの?」と思っている方も多いのではないでしょうか?この記事では、LEDと蛍光灯・白熱電球でどのくらい電気代が変わるのか比較して解説します。また、電気代の節約方法も併せてご紹介します。

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いまさら聞けない「LED」のキホン

はじめに、LEDの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。LEDとはいったい何を指すもので、どのような特徴を持っているのでしょうか?まずは基本的なところを押さえておきましょう。

LEDってそもそも何?

LEDとは、「Light Emitting Diode」の略。日本語に訳すと「光る半導体」となります。半導体とは、トランジスタやICなどで実用化された「一定の電気的性質を備えた物質」の総称です。LED自体は、1950年代以降に実用化されましたが、当時は赤色と黄色しかなかったため照明用として商品化されることはありませんでした。

しかし、1993年に青色発光ダイオードが開発され、1996年に黄色のダイオードと組み合わせることで白色ダイオードが完成し、一般家庭用の照明が商品化されました。それからは、省エネ・明るい・長持ちというメリット面が強調されて、現在では従来の白熱電球や蛍光灯を用いた照明器具を上回るほどの人気を博しています。

電気代が安くなる?LEDのメリット

前述したように、LEDのメリットとして、省エネ・明るい・長持ちといったイメージをもたれている方は多いのではないでしょうか。

一般的に、LEDの消費電力は白熱電球より低く、寿命は蛍光灯より長いことが知られています。白熱電球はフィラメントに電流を流して加熱し、その放射熱によって発光させるため、スイッチのオン・オフをくり返すほどフィラメントに負担がかかり寿命が短くなりますが、LEDはスイッチをこまめにオン・オフしても寿命が短くなることはありません。このため、トイレや洗面所など短時間にスイッチをオン・オフする場所でも長持ちします。

ほかにも、振動に強い、水銀を使わないので環境に優しいといった点もLEDのメリットとして知られています。つまり、今まで蛍光灯や白熱電球が持っていたデメリットの多くを改善した次世代の電灯といってよいでしょう。

そのため、照明はもちろんのこと、信号機なども日本全国でLEDに切り替えが進んでいます。東京都では、2017年~18年にかけて家庭用の蛍光灯や白熱電球をLEDに無償で交換するキャンペーン「家庭におけるLED省エネムーブメント促進事業」が実施されていました。

光が広がらない?LEDのデメリット

このようにメリットの多いLED電球ですが、もちろんデメリットもあります。一般的によく知られているデメリットは価格が高いということ。LEDが登場したばかりの頃と比べて本体価格は下がってきましたが、それでも蛍光灯の2~3倍程度はあります。そのほかのデメリットとしては重い、高熱に弱い、光が広がりにくいといった点があげられます。

LEDは電気回路が入っているので、同じ大きさの白熱電球や蛍光灯に比べて重い傾向があります。そのため、白熱電球や蛍光灯からLEDに交換する場合、電気器具の補強が必要になることもあります。

また、あまり知られていませんが、LEDは80度以上になると劣化が始まり、寿命が短くなります。通常の使い方をしていてここまで高温になることは滅多にありませんが、使う場所によっては支障が出ることもあるでしょう。しかし、LEDの技術は年々進歩しているため、このようなデメリットも徐々に改善しています。

LEDと従来の白熱電球・蛍光灯を徹底比較!

豆電球の画像 豆電球の画像

ここまではLEDのメリット・デメリットについて説明しましたが、ここからは白熱電球・蛍光灯との比較をデータで詳しく見ていきましょう。

購入価格を比較

LEDに交換しようと思ったときに、まず気になるのが購入価格です。以下の表に「白熱電球」「蛍光灯」「LED電球」それぞれの購入価格をまとめました。

白熱電球 電球形蛍光ランプ LED電球
購入価格(※) 100~200円程度 700~1,200円程度 1,000~3,000円程度

※出典:経済産業省「LED照明産業を取り巻く現状」



3つの価格を比較すると、白熱電球が最も安いことがわかります。白熱電球が100円なのに対し、LEDは1,000~2,100円と価格差は実に10倍。蛍光灯と比較すると2~3倍程度です。

家中の白熱電球をすべてLEDに一度に替えようとするとコストがかかってしまうことがわかります。無理なく替えていくなら、よく使う場所の電灯からLEDに交換していくなどの工夫が大切です。たとえば、人がいつも集まるリビングの電灯をまずLEDに替えて、次は洗面所やトイレなど、オン・オフの切り替え時間が短いところを替えていくなどもおすすめです。

電気代を比較

次に、電気代についても比較してみましょう。照明は毎日使うものですので、電気代の差は長い目で見て比較することが大切です。



白熱電球 電球形蛍光ランプ LED電球
消費電力(※1) 54W 12W 9W
電気代(1日あたり)(※2) 11.7円 2.6円 1.9円
電気代(1年あたり)
(※2)
4,257円 946円 710円

※1 出典:経済産業省「LED照明産業を取り巻く現状」
※2 電気代は「消費電力(W)÷1000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)」として算出
※2 料金単価は27円/kWhとして試算(平成26年4月公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価より)
※2 1日の使用時間は8時間、1年365日として計算

比較する際に留意すべき点としては、白熱電球・蛍光灯・LEDの場合、同じ消費電力でも明るさに違いがあることです。白熱電球の場合は、60Wならば1時間あたり60Wの電力を消費します。一方、蛍光灯やLEDの場合は、「60W相当」という表記になっています。これは、「より少ない消費電力で白熱電球60W相当の明るさが出る」ということを意味します。

上記の表では、同じ消費電力ではなく同程度の明るさ(810ルーメン前後)のもので比較しています。より正確に消費電力を知りたい場合は、蛍光灯やLEDを製造・販売しているメーカーのWebサイトを確認してみましょう。製品の性能詳細がわかります。

上記の表で比較してみると、白熱電球とLEDでは年単位で比較すると電気代に大きな差があることがわかります。

寿命を比較

最後に、それぞれの電球の寿命を比較してみましょう。寿命は電球の交換頻度に直結しますので、寿命が長いほど交換頻度は少なくて済む、ということになります。

白熱電球 電球形蛍光ランプ LED電球
寿命※ 1,000時間 6,000~10,000時間 40,000時間

※出典:経済産業省「LED照明産業を取り巻く現状」

白熱電球とLEDの寿命差は実に40倍です。蛍光灯と比べてみても4~6倍程度の差があります。つまり、蛍光灯を4回程度買い換える間、LEDは買い換えずに使い続けられるというわけです。LEDの購入価格は蛍光灯と白熱電球に比べると価格が高いですが、買い換えのことを考えると、その差はかなり縮まります。

結局どれが一番お得?

さて、ここまでさまざまな面から白熱電球・蛍光灯・LEDを比較してきました。結局のところどれが一番お得なのか、気になるところですよね。

結論からいえば、長期間使った場合お得なのはLEDです。以下に10年間にかかるコスト(購入価格+電気代)の一例を試算して比較してみました。

白熱電球 電球形蛍光ランプ LED電球
購入価格 4,500円 3,800円 2,000円
電気代(10年あたり) 42,570円 9,460円 7,100円
合計 47,070円 13,260円 9,100円

※使用時間は1日8時間として計算し、購入回数は白熱電球は30回、電球型蛍光ランプは4回、LEDは1回と仮定

比べてみると、特に白熱電球とLEDの差は5倍程度と、かなりの差が出ることが見えてきます。また、蛍光灯との比較でも、LEDは最初の購入価格こそ高めであるものの、寿命の長さと電気代のお得さによって、長い期間で見るとお得さは逆転することがわかります。

電球の寿命と電気代のことをあわせて考えると、1回あたりの購入コストが高かったとしても、LEDがお得と言えるでしょう。特に、こまめに電気をオン・オフする場所や、長時間電気をつけっぱなしの場所では、LEDのお得さが際立ってきます。

使っている電灯を一度にLEDに替える余裕がない場合は、よく使う場所から無理なくLEDに交換していくのがおすすめ。1年に1カ所ずつ交換していったとしても、数年間で交換が終わります。

LED化するには実際どうしたらいい?

電球を取り替える画像 電球を取り替える画像

照明をLED化するにはいくつかの方法があります。シーリングライトや電球は、比較的簡単に自分でLEDに交換することができます。

一方で、直管型蛍光灯をLEDに交換したい場合は、安定器と呼ばれる装置を外し、配線をLEDに適したものに替える工事が必要です。これをバイパス工事といいますが、個人で行うことはできません。電気工事士の資格が必要なため、工務店などに依頼しましょう。

ご家庭の電灯をすべてLEDに替えていきたいという場合は、まずは自分で交換できるところから替えていきましょう。そうすれば、かかるコストは購入費だけです。バイパス工事が必要なところは、リフォームの際に一緒に工事をしてもらってもいいでしょう。まずは無理なく、できるところから始めるのがおすすめですよ。

照明の電気代を節約するには

照明の電気代を節約する方法は、LEDに交換する以外にもあります。

ここでは、照明をLEDに交換する以外に、照明の電気代を節約する方法を解説します。照明をLEDに交換し、さらに節約方法を実践することで、電気代をより効果的に節約することができるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

適切に照明を使う

当たり前に思われるかもしれませんが、照明は使っているときはずっと電気代がかかります。また、照明を明るくするほど電気代は高くなるので、適切に照明を使うことが節約の第一歩です。

外が明るいとき、日当たりのいい部屋は照明を消しましょう。また、照明の明るさをこまめに調節することも大切です。最近の照明は、明るさをリモコンで調節できるものも多いため、自然光を上手に利用しながら、ご家庭に合った省エネな使い方を見つけてみてはいかがでしょうか。

このほか、常夜灯もセンサー付きにして、人が通るときだけ点灯するようにすると、長い目で見ると節約になります。常夜灯は安全のためにも必要ですが、ずっとつけておく必要はありません。ホームセンターなどでセンサー付きの常夜灯も販売されており、自分でつけることもできます。

定期的な照明のメンテナンス

照明にホコリが積もっていると、それだけで暗くなってしまいます。シーリングライトのカバーや電球の表面が汚れやすいので、定期的に掃除をしましょう。カバーを拭くだけでずいぶんと明るくなり、照明の効率も上がります。

また、照明のかさの掃除も忘れずに行いましょう。かさにホコリが積もっていると電灯が暗くなってしまいます。外に設置している常夜灯も同様に、屋内のものより汚れやすいので、こまめに掃除をしましょう。自分でできない場合は、ハウスクリーニング業者などに依頼するのも一つの方法です。

電気代の節約には契約プランや電力会社の見直しも!

年間数千円単位で電気代を見直したいという場合は、契約プランや電力会社の見直しがおすすめです。

現在契約中の電力会社でも、プランの見直しで電気代が安くなるケースがあります。たとえば、夜間の電気料金がお得なプラン、昼間の電気料金がお得なプランなど、ご家庭に一番人がいる時間帯の電気料金が安いプランを選べば節約が可能です。ただし、特定の時間帯に電気料金が安くなるプランは、そのほかの時間が割り増しになってしまうので注意しましょう。ご家庭のライフスタイルに合うかどうかがカギとなります。

このほか、電力会社そのものを見直す方法もあります。2016年の電力小売自由化が始まって以来、さまざまな事業者が特徴的なプランを打ち出しています。今契約している電力会社ではライフスタイルに合ったプランがない場合は、電力会社そのものを見直してみるのも一つの方法です。

まとめ

今回は、LEDの特徴や照明にかかる電気代、蛍光灯や白熱電球との比較について紹介しました。LEDがいかに省エネに優れた照明器具であるかおわかりいただけたのではないでしょうか。

電化製品の電気料金が気になる方は、家電の買い替えや使い方を工夫するだけでなく、電力会社の変更や電気料金プランの見直しも検討してみましょう。

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ご自宅で電気を使用するタイミングを工夫したり、使用量を調整したりすれば電気料金の節約につながります。これを「ピークシフト」や「ピークカット」と呼びます。

以下は、ピークシフト・ピークカットの取り入れ方の例です。

  • 電気料金が安い時間帯に「電化製品を使用する家事」を済ませる
  • タイマー機能の付いた洗濯機や食洗機などを導入し、電気料金が安い時間帯を狙って稼働させる
  • 電気料金が高い時間帯には、外出を楽しむ

ピークシフト・ピークカットを実際に普段の生活へ取り入れているお客様の声を紹介します。

(40代 / 女性 / 5人暮らし)
電気の使用量アプリをうまく使い、節電出来ているので、おすすめしたいです。アプリは分かりやすいし、使用料金もでているので目安になりやすいです。

(40代 / 女性 / 3人暮らし)
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周りの友人にもこの楽しさを共有したいので100%勧めたい。

まずは、市場連動型のプランを無理なく生活サイクルへ取り入れられるかどうかイメージしてみてはいかがでしょうか。

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