電気代の支払い方法は？それぞれのメリットや注意点などを解説

電気代の支払い方法は複数あります。少しでもお得に電気を利用するために、それぞれのメリットや注意点を知っておくことが大事です。引越しをする方はもちろん、これから電力会社の乗り換えなどを検討している方も、ぜひ参考にしてみましょう。

電気代は、大きく「口座振替」「クレジットカード」「振込用紙」の3種類の支払い方法があります。
口座振替は指定した口座から決まった日に、毎月の電気料金が引き落とされる方法です。電力会社によっては口座振替を選択するだけで、料金の割引を受けられるサービスもあり、毎回支払い手続きをする手間も省けます。
また電力会社の中には、クレジットカードで料金を支払えるところも多く、ほかの買い物や支払いと併せて支払いが可能です。振込用紙による支払いは、コンビニや銀行・郵便局などに用紙を提出し、現金で支払う方法です。
以下、それぞれの支払い方法の特徴を具体的に解説します。

まずは、電気代の支払いに口座振替を選択するメリットや、注意点などを詳しく見ていきましょう。口座振替ならば料金の払い忘れが起こりにくく、支払いの手間がかかりませんが、手続きに時間を要する場合があります。

口座振替なら毎月指定の口座から料金が引き落とされるので、料金の払い忘れを防げるのがメリットです。
振込用紙による現金払いの場合、わざわざ時間を割いて振り込みに行く必要があり、つい忘れてしまう方が少なくありません。場合によっては料金の督促状が来てから、慌てて払いに行くケースもあるでしょう。
一方、口座振替は任意の銀行口座を設定しておけば、残高が足りている限り、何もしなくても自動で支払いが可能です。
また、支払いに口座振替を設定すれば、料金の割引を受けられるサービスを用意している電力会社もあります。例えば、東京電力や関西電力などの大手電力会社では、口座振替の指定により、毎月55円程度の料金の割引を受けられます。

口座振替は設定すれば自動で支払いができる一方で、申し込みから設定が終わるまで、1～2カ月程度の期間が必要な場合があるので注意しましょう。
設定が完了するまでは振込用紙による支払いになるため、自分でコンビニや郵便局などで現金による支払いをしなければいけません。
引越しや電力会社の切り替えなどの際には、早めに連絡をするようにして、口座振替の手続きを完了させることが大事です。

次に、電気代のクレジットカード払いのメリットや、注意すべき点を解説します。クレジットカード払いならば、支払いに手間がかからないのに加えて、ほかの支払いもまとめられるので便利です。

クレジットカード払いの場合も、その都度支払い手続きをする必要がありません。
事前に登録をしておけば毎月決まった日に決済され、基本的には翌月以降に請求されることになります。利用者側に手間がかからない点は口座振替と同じですが、クレジットカードの場合は、ほかの支払いと合算できるのもメリットです。
電気代のほかにガス代や携帯電話の料金など、同じクレジットカードで決済すれば、明細に支払いをまとめられるので、家計管理がしやすくなるでしょう。

還元率に応じてポイントがたまるのも、クレジットカード払いのメリットです。利用金額が多いほど獲得できるポイントも多く、基本的に電気代やガス代などの支払いも対象となります。
毎月多くの買い物をする方は、支払いをクレジットカードにまとめれば、獲得したポイントをより有益に使えるでしょう。ただし、ポイント制度はカード会社によって条件や還元率が異なるので、事前によく確認しておく必要があります。

クレジットカード払いは手間がかからず便利ですが、電力会社によっては、手持ちのクレジットカードが対応していない可能性もあるので注意しましょう。ポイント制度を利用したい方は、クレジットカード払いの可否も電力会社の重要な選択基準です。
また、カードの使いすぎによって限度額を超えてしまうと、電気代の決済ができない可能性もあります。カード払いに依存しがちな方は、毎月の引き落とし日前に、残高をきちんと確認しておきましょう。

続いて、振込用紙による支払いのメリットや注意点について、具体的に確認しておきましょう。振込用紙を使ってコンビニや銀行・郵便局などで、任意のタイミングで現金払いをする方法です。

振込用紙による支払いは初めの手続きが不要で、すぐに支払いができます。電力会社から登録した住所宛てに用紙が送付されてくるので、最寄りのコンビニや銀行などで支払いを済ませましょう。
毎月対応する必要がありますが、支払いのタイミングは自分で選べます。現金払いにこだわりたい方にとっては唯一の支払い方法です。

利用者が自らコンビニなどに足を運ぶ必要があるので、振込用紙による支払いは対応を忘れてしまう可能性があります。遅れると延滞利息が加算されてしまうので、現金払いにこだわる場合は毎月きちんと支払うようにしましょう。
特に、長期で自宅を不在にする場合などは、振込用紙が届いていることに気付かずそのまま放置してしまうことも考えられます。
さらに用紙を紛失してしまうと再発行の手間がかかるので、自分で支払うのが面倒な方は口座振替かクレジットカード払いを選ぶのがおすすめです。

口座振替とクレジットカード・振込用紙による支払いは、結局どれがお得なのでしょうか？
ご家庭によって最適な方法は変わってくるものですが、以下のように支払いの手間やポイント制度などを考慮すると、口座振替かクレジットカードの選択になるでしょう。

基本的に毎月支払いをする必要があり、特に特典を得られない振込用紙による支払いはお得とはいえないでしょう。上記のように支払いを忘れてしまう可能性もあります。一般的に比較対象となるのは、口座振替かクレジットカード払いです。
両者を比較すると電気代の水準やポイントの還元率によって、お得度が変わってきます。多くの場合、クレジットカードの方がポイントの還元率は高めですが、支払い額が少ない場合は口座振替の方がお得な場合もあります。
従って、契約する電力会社のポイント還元率をしっかりと確認し、自分のライフスタイルを考慮しながら、最適な支払い方法を選択することが重要です。

近年は上記の方法に加えて、電子決済による支払いが可能な電力会社もあります。
例えば、NTTドコモの「d払い」をはじめ、振込用紙での対応から「PayPay」や「au Pay」などに切り替えが可能なものも多く、24時間どこでも携帯端末から支払いが可能です。
さらに、クレジットカード払いと同様に、電子決済の利用でポイントがたまるサービスも少なくありません。契約する電力会社のサービスが対応しているならば、電子決済も有力な選択肢に入るでしょう。

毎月の電気代の支払い負担を減らすためには、お得な支払い方法の選択も重要ですが、以下のポイントも意識する必要があります。電化製品の使い方を工夫するとともに、買い換えなども検討してみましょう。

電気代の負担を減らす最も手軽な方法は、日常的に使用している電化製品の使い方を工夫することです。特にエアコンや冷蔵庫・冷凍庫のように、消費電力が大きく日常的に使用する機会が多い電化製品は、細かいところまで意識して節電を考えましょう。
例えば、エアコンの場合は設定温度に注意しつつ、定期的にフィルターの掃除をすれば余計な電力消費を抑えられます。冷蔵庫や冷凍庫の場合も季節によって設定温度を変更し、設置場所や入れる物の量を調整するなどの工夫をしましょう。
電化製品の節電のポイントに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらを参考にしてください。
⇒節電のための電化製品の使い方について、もっと詳しく知りたい方はこちら

古い電化製品は電気代が高くなりがちで、十分な効果が得られない可能性があります。古くなった電化製品は、新しい製品への買い換えも検討しましょう。特に近年の電化製品は省エネ性能が高く、古い製品に比べて消費電力が低く高性能です。
省エネ機能の付いた製品も多いので、より効率的に利用できます。なお、省エネな電化製品に買い替えれば、補助金を受け取れる自治体もあるので、ぜひ調べてみるとよいでしょう。

電力会社の料金プランや、電力会社の乗り換えの検討もおすすめです。
近年は電力小売全面自由化を背景に、多くの新電力がサービスを提供しています。電力会社を変えれば必ず電気代が安くなるとは限りませんが、多くの場合、ご家庭に合ったプランを利用すれば経済的な負担を軽減できます。
また、新電力の中には電気代に応じて、ポイントを獲得できるサービスもあるので、この機会に新電力を中心に契約するサービスの変更を考えてみましょう。

電気代は口座振替とクレジットカード、振込用紙の3種類が代表的な支払い方法です。それぞれメリットや注意点があるので、よく理解した上で、ご家庭に合った方法を選ぶ必要があります。
ただし、手間や割引などの点を考えると、口座振替かクレジットカードのどちらかを選択した方がよいでしょう。
また、毎月の電気代を安くするためには、電化製品の使い方を工夫したり、買い換えを検討したりすることも大切です。電気料金のプランや電力会社の乗り換えも検討してみましょう。