引越しを機に古いテレビを捨てようと思っているなら、正しい捨て方を理解しておきましょう。テレビはリサイクルのルールに従って処分しなければならない電化製品です。テレビの適切な捨て方やリサイクルにかかる料金の目安について解説します。
テレビは家電リサイクル法の対象機器
テレビを含む特定の大型電化製品を処分する際は、リサイクルに出さなければなりません。処分費用の目安や家電リサイクル券も押さえておきましょう。
家電リサイクル法の概要
「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」では、家庭用の家電4品目の処分について定めています。家電4品目に該当するのは次の電化製品です。
- エアコン
- テレビ
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
テレビに関しては、ブラウン管式テレビと液晶・プラズマ式テレビがリサイクルの対象になっています。ワイヤレスリモコンや付属の電源コード・スタンドも対象ですが、リモコン用電池や有機ELテレビは対象外です。
なお、家電4品目は家庭用の機器なら事業所で使っているものでもリサイクルの対象になります。一方、業務用の機器はご家庭で使っていてもリサイクルの対象にはなりません。
※出典:特定家庭用機器再商品化法 | e-Gov法令検索
※出典:2022年4月版 リサイクル料金 一覧表 P1 | 家電リサイクル券センター
テレビの処分にかかる料金
家電4品目を処分する際は、家電リサイクル法に基づいてリサイクル料金と収集運搬料金を支払う必要があります。テレビのリサイクル料金の目安を以下にまとめました。
- 15型以下・:1,320~3,100円
- 16型以上・ブラウン管式:2,420~3,700円
- 15V型以下・液晶・プラズマ式:1,870~3,352円
- 16V型以上・液晶・プラズマ式:2,970~3,700円
収集運搬料金とは、排出場所から指定引取場所まで運ぶ際にかかる料金です。自分でテレビを指定引取場所に持ち込む場合、収集運搬料金は不要です。
※出典:2022年4月版 リサイクル料金 一覧表 P11~23 | 家電リサイクル券センター
捨て方によっては家電リサイクル券の準備が必要
指定引取場所に自分でテレビを持ち込む場合は、家電リサイクル券の準備が必要です。郵便局で所定の手続きを踏んでリサイクル料金を支払えば、家電リサイクル券を受け取れます。
家電リサイクル券のシステムは、指定引取場所における業務の円滑化を目的として導入されました。指定引取場所で現金のやりとりをしなくても済むようになっているのです。
指定引取場所への持ち込み以外の方法でテレビを処分する場合、家電リサイクル券の準備は不要です。ただし、テレビを引き渡す際にリサイクル料金と収集運搬料金を支払う必要があります。
テレビの捨て方
テレビの処分方法には主に以下の5つがあります。それぞれの内容を理解し、自分に合った捨て方で処分しましょう。
指定引取場所に持ち込む
使わなくなったテレビは、指定引取場所への持ち込みで処分可能です。指定引取場所には家電リサイクル券を忘れずに持っていきましょう。
収集運搬料金を節約できることが、指定引取場所に持ち込むメリットです。ただし、自分でテレビを運ばなければならないため、時間や手間がかかります。
以下のサイトを利用すれば、最寄りの指定引取場所を検索することが可能です。住んでいる自治体に問い合わせることでも、最寄りの指定引取場所がわかります。
※出典:指定引取場所のご案内
自治体の指定業者に依頼する
各自治体は家電4品目の回収を依頼できる業者を指定しています。指定業者は自治体ごとに異なるため、役所に聞いたり自分で調べたりしましょう。
例えば、東京23区では「東京二十三区家電リサイクル事業協同組合」の「家電リサイクル受付センター」という協同組合が回収事業を請け負っています。回収依頼の連絡をすれば、指定日時に回収に来てもらうことが可能です。
自治体の指定業者にテレビの回収を依頼する方法では、回収場所まで自分で運搬しなければなりません。自宅からの搬出が難しい場合は、別の事業者に回収を頼む必要があります。
※出典:家電リサイクル受付センター
購入店や家電量販店に引き取ってもらう
不要なテレビは購入店や家電量販店に引き取ってもらうことも可能です。新しいテレビに買い替える場合、事前に申し込んでおけばテレビを運んできた配送業者に回収してもらえるでしょう。
購入店や家電量販店で処分する際は、回収時にリサイクル料金と収集運搬料金を支払う必要があります。家電リサイクル券の準備は不要です。
テレビを購入したお店がわからないケースでは、家電リサイクル協力店でも処分できます。家電リサイクル協力店は各自治体のWebサイトで検索することが可能です。
不用品回収業者を利用する
不用品回収業者を利用すれば、テレビ以外の不用品も一緒に回収してもらえます。処分したい物が大量にある場合に便利な方法です。
業者によってリサイクル料金と収集運搬料金以外に回収料金もかかってしまいますが、テレビを運び出してもらえるため手間がかかりません。テレビ以外に処分したい物も、作業スタッフが全て取り外しや搬出をしてくれます。
引越しに関して他にやることが多い場合や、テレビを自分で運び出すのが面倒な場合は、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。
⇒不用品処分の方法についてもっと詳しく知りたい方はこちら
リサイクルショップやフリマアプリで売る
処分したいテレビがまだ使える状態なら、リサイクルショップやフリマアプリで売る方法もあります。テレビを捨てるわけではないため、リサイクル料金と収集運搬料金は発生しません。
状態の良いテレビや元々高額なテレビは、高値で買い取ってもらえるケースもあります。捨てるには惜しいテレビはお金に変える方向で検討するのがおすすめです。
ただし、リサイクルショップやフリマアプリで必ず売れるとは限りません。フリマアプリを利用する場合は出品作業が必要となるため、それなりに手間もかかります。
テレビを買い替えるなら電気代の見直しも
引越しを機にテレビを買い替える場合は、電気代の節約につながるテレビに買い替えましょう。節電を意識したテレビの選び方について解説します。
節電を意識したテレビの選び方
近年は電化製品の省エネ機能が向上しており、テレビも例外ではありません。省エネモードが搭載されたテレビを選べば、電気代の節約につなげられます。
例えば、省エネモードで使える明るさセンサー機能は、部屋の明るさに合わせてテレビ画面の明るさを自動調節してくれる機能です。画面が必要以上に明るくならないため、消費電力量を抑えられます。
一定時間操作がない場合に電源がOFFになる機能も節電に役立ちます。省エネ機能はメーカーや機種により異なるため、テレビを選ぶ際に意識して比べてみましょう。
電力会社の変更を検討するのもおすすめ
電気代の節約を図るためにテレビを買い替えるなら、電力会社を見直すのもおすすめです。電力小売自由化により、現在は電力会社を誰でも自由に選べるようになっています。
大手電力会社しか利用したことがないのなら、新電力会社の料金プランもチェックしてみましょう。お得なプランを選べば、今より電気代が安くなる可能性があります。
自身のライフスタイルにあったプランに変更することができれば、今まで通りの生活を続けても電気代を抑えることが可能なので、気になる方は電力会社の切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
不要なテレビは適切に処分を
テレビは家電リサイクル法の対象機器になっており、正しい方法で処分する必要があります。テレビの捨て方を比較し、自分に合った方法で適切に処分しましょう。
お引越しのタイミングは、電気会社の変更やプラン見直しの絶好のチャンスです。お引越し後の部屋の広さや人数に合ったプランを選び、電気料金の節約につなげましょう。
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