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エアコンの電気代を減らしたいと思っているなら、暖房と冷房の電気代を計算してみるのがおすすめです。実際の電気代がわかれば、節約を考えやすくなるでしょう。暖房と冷房の電気代の計算方法や、おすすめの節約術をご紹介します。

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暖房と冷房の電気代はいくら?

暖房と冷房の電気代は、期間消費電力量を用いて計算すれば算出しやすくなります。期間消費電力量による計算方法を理解し、実際に暖房と冷房の電気代を計算してみましょう。

期間消費電力量を用いた計算方法

エアコンにかかる1年間の電気代は、次の計算式で導き出せます。

期間消費電力量(kWh)×電気料金単価(円/kWh)

※2024年6月現在の電気料金単価の目安は31円/kWh

期間消費電力量とは、1年を通してエアコンを使用した際の消費電力量の目安です。上記の計算式で導き出された金額は、エアコンの年間のランニングコストとして扱えます。

期間消費電力量は製品ごとに違うほか、暖房と冷房それぞれの期間消費電力量もあります。暖房期間消費電力量と冷房期間消費電力量の算出基準期間は次の通りです。

  • 暖房期間消費電力量:11月8日~4月16日(160日)
  • 冷房期間消費電力量:5月23日~10月4日(135日)

また、期間消費電力量は6:00~24:00の18時間稼働で算出されています。

※出典: 期間消費電力量を省エネ性の目安にお選びください|家庭用エアコン|関連製品|一般社団法人 日本冷凍空調工業会

※出典: よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

暖房の1日あたりの電気代

期間消費電力量を用いて、実際に暖房の1日あたりの電気代を算出します。計算の対象にする製品は、省エネ性能カタログ2023年版に掲載されているパナソニックのエオリア「CS-LX282D」です。

暖房期間消費電力量:543kWh
電気料金単価:31円/kWh
年間の暖房利用日数:160日

543kWh×31円/kWh÷160日=約105円

※出典: 省エネ性能カタログ2023年版 P26 | 経済産業省資源エネルギー庁

冷房の1日あたりの電気代

パナソニックのエオリア「CS-LX282D」を例にとり、冷房の1日あたりの電気代も計算してみましょう。

暖房期間消費電力量:203kWh
電気料金単価:31円/kWh
年間の冷房利用日数:135日

203kWh×31円/kWh÷135日=約47円

エアコンの期間消費電力量は、総じて冷房より暖房のほうが多いため、電気代も一般的には冷房より暖房のほうが高くなります。

※出典: 省エネ性能カタログ2023年版 P26 | 経済産業省資源エネルギー庁

エアコンの電気代を運転モードで比較

エアコンの代表的な運転モードには暖房・冷房・除湿があり、それぞれ電気代に差が生じます。運転モードにより電気代がどのように変わるのかを見ていきましょう。

暖房と冷房

期間消費電力量を用いた計算でもわかるように、一般的にエアコンの電気代は冷房より暖房のほうが高くなります。エオリア「CS-LX282D」の計算結果を比較すると、1日あたりの電気代は暖房が冷房の2倍以上です。

冷房より暖房のほうが高くなる大きな理由は、エアコンの消費電力量が設定温度と外気温に差があるほど増えるためです。

設定温度と外気温の差を夏と冬で比較すると、差が大きい日は夏より冬のほうが多くなります。冬は設定温度に達するまで夏より多くの電力を消費するため、電気代も冷房より暖房のほうが高くなります。

冷房と除湿

エアコンの除湿機能は、製品の種類によって次の2種類に分かれています。

  • 弱冷房除湿:温度は少し下がるが除湿量は少ない
  • 再熱除湿:温度はあまり下がらないが除湿量は多い

弱冷房除湿は微弱な冷房運転で湿度を下げるため、電気代は冷房より安くなる傾向があります。軽く除湿したい場合や電気代を節約したい場合におすすめの運転モードです。

一方の再熱除湿は、電気代が冷房より高くなる傾向があります。梅雨時期など温度を下げずに湿度だけ下げたい場合に向く運転モードです。

暖房と冷房の適切な設定温度

暖房と冷房の電気代を意識するなら、適切な設定温度にすることが大切です。環境省が推奨する室温を把握した上で、できるだけ電気代を抑えるための過ごし方も知っておきましょう。

暖房の推奨設定温度は20℃

環境省が推奨する暖房時の室温は20℃です。暖房に頼りすぎない過ごし方「WARM BIZ(ウォームビズ)」を、2005年の冬から呼びかけています。

WARM BIZの大きな目的は地球温暖化対策です。設定温度を下げることで暖房使用時のエネルギー消費量を減らし、CO₂の削減を目指しています。

WARM BIZのポイントは、衣食住における工夫で暖かく過ごす生活を目指すことです。例えば、マフラーやひざ掛けなどを上手に活用すれば、体感温度が上がるため暖房の設定温度を下げやすくなります。

※出典: ウォームビズとは|ウォームビズ(WARMBIZ) | 環境省

冷房の推奨設定温度は28℃

環境省はWARM BIZと併せて、冷房に頼りすぎない夏場のライフスタイル「COOL BIZ(クールビズ)」も推進しています。COOL BIZでの推奨室温は28℃です。

暑い夏場に快適な生活を送るためには、体感温度を下げる工夫が求められます。適度に汗をかくことは、健康や美容に効果があるとされている点もポイントです。

ただし、冷房の設定温度を意識しすぎて無理をすると、室内でも熱中症になるリスクがあります。無理のない範囲で冷やしすぎない室温管理を行うことが重要です。

※出典: クールビズ/COOLBIZ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。 | 環境省

暖房と冷房の電気代を節約する方法

暖房と冷房の電気代をできるだけ抑える節約術を紹介します。手軽に取り組めるものも多いため、できる範囲で始めてみましょう。

断熱対策を施す

窓を通した熱移動は、室温に大きな影響を与えます。窓に断熱対策を施せば熱移動を抑えられるため、暖房と冷房の電力消費量を減らすことが可能です。

窓の断熱対策としては、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 窓に断熱シートを貼る
  • 窓の隙間を埋める
  • 丈の長いカーテンや厚みのあるカーテンを使う

また、夏場は窓から入る太陽光によっても室温が上がりやすくなります。すだれや日よけタープを活用し、日差しを遮断するのがおすすめです。

自動運転機能を使う

暖房と冷房の電気代を節約するためには、自動運転機能を活用することも大切です。室温に合わせて適切な運転モードを選択してくれるため、余分な電力を消費せずに済みます。

手動なら微風や弱風より強風のほうがおすすめです。微風や弱風だとなかなか設定温度に達しないため、逆に余分な電力を消費しやすくなります。

自動運転機能を使う場合も、設定温度に達するまでは強風です。手動の場合は設定温度に達した後に自分で切り替える必要があるため、手間を省くためにも自動運転を使いましょう。

扇風機やサーキュレーターを活用する

暖かい空気は上に、冷たい空気は下に向かう性質があります。暖気や冷気が室内の一部にこもってしまうと、なかなか設定温度に達しません。

室温を均一に保つためには、扇風機やサーキュレーターを活用するのが効果的です。暖気や冷気がこもりやすい場所に風を当てれば、広範囲に拡散しやすくなります。

エアコンの風向きも、暖気や冷気の性質を考慮して設定しましょう。暖房は下向きに、冷房は上向きにすることで、室内の温度ムラを解消できます。

ほかの電化製品と併用する

扇風機やサーキュレーターのように、ほかの電化製品を暖房や冷房と組み合わせて使えば、エアコンの効果をより高められるケースがあります。

すぐに暖まりたいときに役立つのがセラミックファンヒーターです。セラミックファンヒーターはスイッチを入れるとすぐに暖かくなるため、暖房が効くまでの間に暖を取れます。

暖房や冷房と加湿器を併用するのもおすすめです。湿度が下がると体感温度が下がるため、冷房の使いすぎを防げるでしょう。また、湿度が下がりやすい暖房時にも、加湿器を使えば室内の湿度を一定にキープしやすくなります。

フィルターを掃除する

エアコンは室内から取り込んだ空気を冷風や温風に変えて送風しています。空気を取り込む際にホコリやゴミが入るのを防いでいるのがフィルターです。

ほこりやごみによりフィルターが目詰まりすると冷房や暖房の効率が下がり、余計な電力を消費してしまいます。フィルターは2週間に1回を目安に掃除しましょう。

フィルターを掃除する際は、水洗いする前に掃除機で汚れを吸い取るのがおすすめです。掃除機なら大部分の汚れを除去できるため、水洗いが楽になります。

室外機の周りを片づける

エアコンの室外機の役割は、室内と外気の熱をやりとりすることです。室外機周辺に物が置いてあると、熱のやりとりがうまくいかなくなるため、暖房や冷房の効率が下がります。

室外機の周辺には物を置かないようにし、常にすっきりとした状態にしておくことが大切です。室外機自体にも汚れがたまるため、定期的に掃除しましょう。

また、室外機に日差しが当たって熱くなると、熱放出の効率が悪くなります。室外機用のカバーを取り付けるのがおすすめです。

古いエアコンを買い替える

最新のエアコンは省エネ性能がアップしているため、昔のエアコンに比べ電気代を大幅に抑えられる可能性があります。古いエアコンは思い切って買い替えるとよいでしょう。

エアコンを買い替えるタイミングの目安は、購入してから10年後です。多くのメーカーはエアコンの標準使用期間を10年としています。

メーカーにおけるエアコンの部品の最低保有期間が9年であることもポイントです。購入後9年経過していると、故障しても部品がなく修理してもらえない恐れがあります。

※出典: 別表3|製造業表示規約|公正競争規約|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

電力会社を変更する

2016年の電力小売全面自由化以降、新たに新電力と呼ばれる電力会社が登場したことにより、電力会社の選択肢が増えています。

電力自由化以前は特定の電力会社が地域の顧客を独占していたため、一般家庭では電力会社を自由に選択する余地がありませんでした。しかし、電力自由化でさまざまな業界からの参入が認められ、現在は数多くの新電力が存在しています。

新電力の特徴は、さまざまな料金プランやサービスを提供していることです。今より電気料金が安い電力会社に乗り換えれば、節電を頑張らなくても電気代を節約できる可能性があります。

電気の市場価格に合わせて電気料金が変わるサービスや、季節ごとに電気料金が設定されているサービスなどもあるため、ライフスタイルに合ったプランやサービスを探してみましょう。

暖房と冷房に関するよくある質問

暖房や冷房の電気代を考える際に生じやすい疑問をまとめました。回答と併せてチェックし、電気代の節約に生かしましょう。

エアコンのつけっぱなしはNG?

外出中に暖房や冷房をつけっぱなしにしていると、電気代が無駄になると考える方も多いのではないでしょうか。

エアコンが電力を最も多く消費するのは、スイッチを入れてから設定温度に達するまでの間です。外出するたびにエアコンのスイッチを切ると、帰宅後に再び設定温度にしないといけなくなるため、余計な電力を消費することになります。

したがって、1時間程度の外出ならエアコンはつけっぱなしにしておくほうがお得です。1日中家にいる場合も、こまめにスイッチを切るよりつけっぱなしのほうがよいでしょう。

1時間以上外出する場合は、つけっぱなしにする時間が長いほど電気代が高くなるため、スイッチをオフにして出かけましょう。

200Vのエアコンは100Vより電気代が高い?

電化製品には100Vと200Vの機種があります。かつては100Vが主流でしたが、最近は200Vの電化製品も増えてきました。

エアコンも適用畳数の多いタイプは、200Vが主流になってきています。200Vのエアコンは100Vのエアコンに比べ出力が高いため、よりスピーディーに冷暖房の効果を発揮することが可能です。

ただし、200Vのエアコンの電気代は、100Vのエアコンと変わりません。エアコンの電気代はあくまでも消費電力に左右されるものであり、電圧は消費電力に影響を与えないため、電気代にも差は生じないのです。

200Vのエアコンを設置したい場合は、200V用のコンセントを使う必要があります。100V用コンセントしかない住宅は、200V用コンセントの設置・交換作業が必須です。

200Vのエアコンについてもっと詳しく知りたい方はこちら

暖房と冷房の電気代を節約しよう

暖房と冷房の電気代は、期間消費電力量を用いて計算することが可能です。一般的なエアコンの場合、冷房より暖房のほうが電気代は高くなります。

暖房と冷房の適切な設定温度は、暖房が20℃、冷房が28℃です。エアコンに頼りすぎない生活を意識することで、電気代の節約を図れます。

エアコンの節電方法にはさまざまなものがあるほか、電力会社の変更を検討するのもおすすめです。今より電気料金が安い電力会社に切り替えれば、電気代の節約につながりやすくなるでしょう。

光熱費の節約を考える方は、Looopでんきの「スマートタイムONE」を検討してみてはいかがでしょうか。電気の使い方を工夫すれば、電気料金を抑えられる可能性があります。

電気料金は毎月発生する生活コストであり、家計を圧迫していると感じる方は今すぐにでも見直したい支出の1つです。

Looopでんきで電気料金の見直しに成功しているお客様の声を紹介します。

(20代 / 女性 / 1人暮らし)
以前契約していたところよりも安く、どのくらい使用してどのくらいの料金だったのかも分かり、前月以降の料金もあって比較が出来て非常にありがたいです。

(40代 / 女性 / 2人暮らし)
学生の一人暮らしには最適。長期休みは実家で過ごすなど不在も多いので、基本料金がなく、使った分だけ払えばいいので、大手電力会社よりお得。

早速、Looopでんきの「スマートタイムONE」をチェックしてみましょう。料金単価が市場価格に連動するため、電気料金が安い時間帯に合わせて電化製品を利用すれば、毎月の光熱費を抑えることも可能なプランです。