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LEDライトが気になっている場合は、メリット・デメリットを知っておくと役立ちます。生活にもたらす変化やリスクを理解すれば、交換後をイメージしやすくなるでしょう。LEDライトのメリット・デメリットや、交換時のポイントを紹介します。

LEDライトの基礎知識

そもそもLEDライトとは何なのか、名前は聞いたことがあっても具体的にどのようなものか分からない方も多いかもしれません。まずはLEDライトの基礎知識について解説します。

そもそもLEDとは?

LEDとは、電圧をかけると光る半導体のことです。「Light Emitting Diode」の略であり、日本語では「発光ダイオード」と呼ばれる場合もあります。正しい読み方は「エル・イー・ディー」です。

物質には、電気を通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」があります。半導体は導体と絶縁体の中間の性質を有しており、電気を通すかどうかは人間が与える条件によって変わります。

LEDを構成する主な物質は、N(窒素)・P(リン)・As(ヒ素)・Al(アルミニウム)・Ga(ガリウム)です。構成物質の種類や配合割合により、通電の際に放出する光の波長が決まります。

LED誕生までの照明の歴史

人類が照明として使用するものは、ろうそく・白熱電球・蛍光灯と次々に進化してきました。LEDライトはこれらに続く「第4世代の明かり」として期待されています。

1962年に初めて登場したのは、赤いLEDライトでした。その後、黄緑色や橙色のものが誕生し、1990年代に入るまでには単色ですでに実用化しています。ただし当時のLEDライトは発光だけを目的に作られており、室内用の照明としては適していませんでした。

LEDライトの進化のポイントになったのは、1993年に発明された明るく実用的な青色LEDです。赤・緑・青という光の三原色がそろったことで、LEDライトは単に光るものから「照らす」ものへと進化していきます。

青色LEDを発明したのは、3人の日本人です。実用化が困難とされていた青色LEDの開発・実用化が世界に認められ、2014年にノーベル物理学賞を受賞しています。

※出典:日本のあかり | July 2022 | Highlighting Japan
※出典:あかりの歴史 LED電球第1号 誕生秘話 パナソニック

政府が掲げる100%LED化

LEDライトが近年注目を集めている理由の1つが、政府が掲げる「100%LED化」です。ただ、メリットのみで普及を進めているわけではなく、より大局的な視点からも、照明が転換期を迎えている理由が見て取れます。

政府は2030年までに、すべての照明器具をLEDや有機ELに転換するという目標を掲げました。背景には、水俣条約による水銀の使用禁止や世界的なエネルギー資源の減少、地球温暖化が進み脱炭素が必要になった現状など、さまざまな問題があります。

政府が掲げるエネルギー政策の方針を受け、メーカーによっては蛍光灯の生産を終了する動きも出つつあります。今後もLEDライトへの転換は、ますます加速していくと考えられるでしょう。

※出典:エネルギー基本計画 P.33~34 | 経済産業省

LEDライトのメリット

白熱電球や蛍光灯からLEDライトに交換すると、日常生活の中でさまざまなメリットを感じるようになります。具体的にはどのようなポイントが、暮らしに関わってくるのでしょうか?LEDライトの代表的な強みを紹介します。

寿命が長い

LEDライトの大きなメリットとして、寿命の長さが挙げられます。白熱電球や蛍光灯に比べ、寿命が長い点が特徴です。

一般的に、白熱電球の寿命は約1,000~2,000時間で、1日10時間つけていると100〜200日で切れてしまうとされています。蛍光灯の寿命は約6,000~12,000時間といわれるので、毎日10時間の点灯だと約2〜4年でつかなくなる計算です。

一方、LEDの寿命は、約40,000時間です。毎日10時間使えば年間約3,650時間、10年使い続けても約36,500時間となり、理論上は10年以上にわたり寿命が続くことになります。

交換頻度が少なく済んでお得なだけでなく、交換に手間がかかる高所の照明にも最適です。ただし、劣化を防ぐため10年を超えて使うのは避けましょう。

※出典:【住宅向け照明器具】LED照明器具の寿命末期はどのようになりますか。 - 住宅照明共通 - Panasonic

消費電力が少ない

LEDライトは白熱電球や蛍光灯より少ない電力で同等の明るさを出せるため、消費電力を抑えられます。電気代も考えて長期的な節約を図るなら、LEDに替えた方がお得です。

日本照明工業会の試算を参考に、以下の条件でシーリングライトを蛍光灯からLEDライトに替えた場合の料金を比較してみましょう。

電力量料金は2023年1月現在の目安単価(31円/kWh)を採用し、1日5〜6時間・年間で2,000時間つけた場合を仮定します。

  • 蛍光灯(消費電力68W):31円/kWh×68W÷1,000×2,000時間=4,216円
  • LED(消費電力34W):31円/kWh×34W÷1,000×2,000時間=2,108円

LEDライトに交換するだけで、年間で約2,100円の電気代を節約できる計算です。蛍光灯は数年ごとに交換費用も発生するため、長期間使用し続けた場合はLEDの方がよりお得になります。

※出典:ご存知ですか?照明器具には寿命があります | LED照明ナビ | JLMA 一般社団法人日本照明工業会

※出典:よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

衝撃に強く壊れにくい

白熱電球や蛍光灯の外部素材には、発光原理の必要性によりガラスが採用されています。地震のような大きな衝撃が加わって落下すると、割れてしまうリスクが大きいでしょう。

一方、LEDライトの外部に使われているのは、ガラスではなくシリコンをはじめとした軽くて丈夫な素材です。衝撃を与えても壊れにくいメリットがあります。

振動に強いのもLEDライトの特徴です。白熱電球は内部のフィラメントが振動で切れてしまう恐れがありますが、LEDは固体光源であるため振動で切れる心配はありません。

低発熱・赤外線フリー

LEDライトの光には熱がほとんど含まれておらず、ライトに触れても強い熱さを感じません。発熱が原因で設置できなかった場所でも使えます。

LED自体は電気を流すことで発熱するものの、光源ではなくLED素子部分や周囲の樹脂が熱を帯びます。この熱が効率よく放熱されるため、LEDライトは熱さを感じにくくなっているのです。

LEDが放つ光には、赤外線や紫外線もほとんど含まれていません。紫外線や赤外線は人体に悪影響を及ぼすとされているため、LEDライトを使えば体への負担を心配する必要もなくなります。

虫が寄り付きにくい

屋外の照明に集まる虫に悩まされる方も多いのではないでしょうか。照明に虫が引き寄せられる理由の1つが、光に含まれている紫外線です。

照明に虫が集まると、住宅の内部にも虫が侵入しやすくなってしまいます。虫の死骸が照明の内部にたまり、故障する原因にもなりかねません。

しかしLEDの光には紫外線がほとんど含まれていないため、LEDライトなら照明に虫が集まる状況を回避できます。屋外に設置する照明にも、LEDを選ぶのがおすすめです。

瞬時に明るくなる

明るくなるまでワンテンポ遅れがちな白熱電球や蛍光灯と違い、LEDライトには点灯してから全灯の状態になるまでの時間が短いという特徴があります。

玄関・廊下・トイレといった場所は、照明のスイッチを入れたらすぐに明るくなってほしいものです。このような場所に設置する照明には、特にLEDライトが適しています。

点灯・消灯を頻繁に繰り返しても消耗しにくいため、トイレの照明やセンサーライトにも適しているでしょう。蛍光灯は点灯・消灯の繰り返しで消耗のスピードが速くなるといわれていますが、LEDライトに交換することで消耗リスクを軽減できます。

環境に優しい

LEDの特徴である長寿命や消費電力の少なさは、結果としてCO2の削減につながります。2050年カーボンニュートラルを目指す日本にとって、CO2の削減は重要な課題です。

カーボンニュートラルとは、CO2の排出量と吸収量を同量にし、実質的なCO2排出量ゼロを目指す概念です。脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを実現するために、国や自治体がさまざまな形で後押しをしています。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、個人レベルでも脱炭素を意識する必要があります。環境に優しいLEDライトの導入は、個人レベルで行える行動変容やライフスタイル変革の第一歩なのです。

カーボンニュートラルについてもっと詳しく知りたい方はこちら

※出典:グリーン社会の実現 | 首相官邸ホームページ

LEDライトのデメリット

LEDライトにはメリットしかないように捉えられがちですが、デメリットやリスクもあります。実際に替えてから後悔しないよう、注意点も理解した上で対策を考えておきましょう。

暗く感じる場合もある

LEDライトの光は指向性が高いという特徴を持ちます。一方向を明るく照らす力は強い反面、単体ではすべての方向をまんべんなく照らす力には欠けるということです。

近年は各メーカーの努力により、照明に用いるLEDライトは光がより拡散しやすいように改善されています。ただし照明を選ぶ際は、本来LEDが備える性質を頭に入れておいた方がよいでしょう。

LEDライトの種類によっては、全方向タイプや広配光タイプとなっている製品があります。光を拡散させたい場合は、照らせる範囲が広いものを選ぶのが無難です。

熱に弱い

LEDライトの光自体には熱がほとんど含まれませんが、半導体自体の周辺と電源部は熱を帯びます。この熱を効率よく逃がすための工夫が凝らされており、内部に熱がこもらないようになっているのです。

しかし、熱がうまく逃げなかったり周囲の温度が高すぎたりする場合は、LEDライトが故障する原因になります。一般的な動作保証温度は85℃程度までとなっており、上限に近づくと故障する恐れがあります。

温度が高くなりそうな環境でLEDライトを使う場合は、注意が必要です。照明器具の形が密閉型の場合も高温になりやすいため、製品ごとの使い方をきちんとチェックした上で設置しましょう。

LED電球への交換で確認したいポイント

白熱電球や蛍光灯からLED電球に交換する際は、ポイントを押さえて作業に取りかかりましょう。電球の選び方や取り付け方を間違えると、明るくならなかったり故障したりする恐れがあります。

サイズ・明るさ・光の特徴をチェック

電球の差し込み部分は「口金」と呼ばれます。口金にはサイズにいくつか種類があるため、LED電球に交換する際は元の電球と同じサイズを選びましょう。

明るさの違いにも注意が必要です。白熱電球の明るさは消費電力(W)で示されますが、LED電球の明るさはルーメン(lm)で表され、その数値が高いほど光も明るくなります。

元の電球と明るさを比較したい場合は、LED電球に「40W相当の明るさ」などと記載されている部分を参考にしましょう。

LED電球の色は、電球色・昼白色・昼光色の3種類に分かれています。光の色により室内の雰囲気が異なるため、シーンに適した光の色を選ぶと失敗がありません。

取り付ける器具にも注意

浴室に設置されたランプのような密閉型の照明器具にLED電球を取り付けるなら、「密閉型器具対応」と表記のある製品を選びましょう。

密閉型器具は内部に熱がこもりやすいため、対応していないLED電球では寿命が短くなったり故障したりする恐れがあります。

調光機能付きの照明器具に取り付ける場合も同様です。調光機能に対応していないLED電球もあるため、購入時に確認しましょう。

断熱材施工器具に対応していないLED電球を使うと、熱がこもり、短寿命や故障につながりやすくなります。断熱材施工器具とは、Sマーク(SGI・SG・SB)が表記されている器具です。

蛍光灯は器具ごと交換するのがおすすめ

蛍光灯をLED電球に交換する場合は、照明器具ごと交換しましょう。サイズが合うからといって安易に取り付けると、発火や発煙・漏電・感電などの重大な事故につながる恐れがあります。

特に、直管形LED電球にはそのまま蛍光灯器具に取り付けられる製品が多く、気軽に取り換えてしまいがちです。しかし、LED電球は蛍光灯より重いため、天井に設置するタイプは落下するリスクもあります。

直管形の蛍光灯の場合は、無駄な消費電力を発生したり事故が起こったりするのを防ぐため、電気配線の工事も必要です。シーリングライトなら工事は不要ですが、LEDに対応できる耐荷重の器具に取り換えましょう。

LEDシーリングライトの選び方

自宅の照明をLED化したい方の中には、とりあえずシーリングライトを交換しようと考えている方も多いでしょう。LEDシーリングライトの適切な選び方について解説します。

畳数・色調・デザインが部屋に合っているか

LEDシーリングライトには、適用畳数が設定されています。明るさの表示を確認し、部屋の大きさに合ったものを選びましょう。適用畳数と明るさの関係は、以下の通りです。

  • ~4.5畳:2,200~3,199lm
  • ~6畳:2,700~3,699lm
  • ~8畳:3,300~4,299lm
  • ~10畳:3,900~4,899lm
  • ~12畳:4,500~5,499lm
  • ~14畳:5,100~6,099lm

時間帯や状況に応じて光の色を変えたい場合は、調色機能が備わった製品を選ぶのがおすすめです。

また、LEDシーリングライトはデザインにもこだわってみましょう。和風タイプ・洋風タイプ・薄型タイプなど、さまざまなデザインの商品が販売されています。

※出典:LED照明器具の適用畳数について | LED照明ナビ | JLMA 一般社団法人日本照明工業会

スペックや機能で満足できるか

光の色を変えられる調色機能や、明るさをコントロールできる調光機能は、自動で調節できるタイプが便利です。室内の明るさや時間帯に合わせて、最も適した光の色や明るさを選んでくれます。

Amazon AlexaやGoogle アシスタントを搭載したモデルなら、対話型の音声操作で照明をコントロールすることが可能です。

ほかにも、留守番タイマー・空気清浄・人感センサープロジェクターなど、製品によりさまざまな便利機能を搭載したものが販売されています。ご家庭のニーズに合わせて、ぴったりのLEDライトを選びましょう。

LEDライトで暮らしを快適に

自宅の照明をLEDライトに交換すれば、長寿命や低い消費電力により節電・節約につなげられます。LEDライトのメリット・デメリットも理解し、適切な方法で切り替えてみましょう。

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